写真と著作権の関係は?カメラマンが知っておきたい著作権のポイント

2019.02.15

写真の著作権は、1つ間違えると大きな問題にもつながりかねない重要な権利です。ここでは著作権の基本と、カメラマンが知っておきたいポイントを紹介していきます。しっかり理解して、トラブルを事前に回避しましょう。

著作権とは?

写真を撮影してSNSなどに投稿したいとき、注意しておきたいのが著作権に関する問題です。自分で撮った写真を販売したり、どこかに出展するときは、なおさら意識しておきたいのがこの問題でしょう。

写真と著作権には、一体どのような関係があるのでしょうか? 著作権について触れていきます。

著作権は撮影者の権利

写真の著作権とは、簡単に言うと『撮影者が有している写真の権利』のことを言います。撮影者が創作意図を持って撮影した写真には、基本的に著作権が与えられます。

この著作権は、知的財産権の一部でもあり、他人への譲渡や相続も可能です。誰かが創作物として撮影した写真には、基本的に著作権が与えられているということを知っておきましょう。

著作権の保護期間

2018年12月30日から著作権法が改正され、著作権保護期間が50年から70年に延長されました。しかし、この保護期間は、国や著作物によって変わります。

例えば日本では、写真の場合、撮影者が明確に分かっている状態(プロのカメラマンが撮ったものなど)の著作権は、撮影者の『死後』50年と設定されています。

その反面、撮影者が分からない場合や、団体名義で撮影されたものなどは『作品が公表されてから』50年が著作権の保護期間になっています。

保護期間にもいろいろなパターンがあるので覚えておくといいでしょう。

建物を撮るのは大丈夫?著作権のNG例

建物の場合も、著作権が関係していて販売してはいけないケースがあります。その見分け方は、建物自体に著作権があるかないかで見分けます。

建物も写真と同様、創作意図があって作られたもの(芸術作品と呼ばれるもの)には著作権があります。そのため、撮影して個人で楽しむぶんには問題ないですが、写真集にして販売するなどの行為は認められていないケースが多いです。

公共施設の建物やオブジェに関しては、それ自体に著作権がかけられていないことがほとんどのため、自由に撮影しても問題ありません。

個人で楽しむことも許されていない建物の場合は、基本的に撮影NGと分かるように告知されているため、微妙な場合は事前に撮影許可が下りているかどうかを確認しておくと安心です。

肖像権とは?

著作権に関する基本的なことを紹介してきましたが、次に気になるのが肖像権です。肖像権は、人物にかけられる権利のことを言います。

風景の撮影をするときなど、人物が入り込んでしまうことも多いです。そのような場合でも安心して撮影できるよう、肖像権と写真の関係について知っておきましょう。

肖像権は無断で利用されない権利

肖像権とは、プライバシー権の一つで『自分の姿を勝手に他人に使用されないようにする権利』です。人には、プライバシーを守る権利があります。そのため肖像権が存在していて、他人に自分の姿を勝手に使われないようにする権利があるのです。

悪用する意図はなくとも、知らないところで自分の姿が流用されているといい気持ちはしません。肖像権を守りながら撮影することがマナーと言えるでしょう。

人が写った写真は許可がいる場合も

自分の撮影した写真に人物が写ってしまったときには注意が必要です。

例えば、夜景などの写真を撮影した時に、人がシルエットとして写ってしまっている場合は、人物を特定できないので肖像権の侵害で訴えられることはないでしょう。

しかし問題は、特定できる状態で人物が写ってしまった場合です。

例えばその写真を公表することになったときは、相手から許可を得る必要があります。SNSに投稿する際も、誰か分からないようにするのがマナーです。

特定できるレベルで人物が写ってしまった場合は、十分注意してその写真を扱いましょう。

無断利用の抑止力、著作権の表記方法

自分で撮影した写真を目に見えるようにして保護する方法があります。

芸術作品の著作物保護に関する条約、ベルヌ条約に日本は加入しています。そのため、誰が撮影した写真にも撮影した瞬間から著作権がかけられます。

著作権を表記しておけば、誰が見ても権利があることが分かるため、ネットなどで無断に利用されることを避けることができます。

次に、著作権の表記方法について紹介していきます。

写真にコピーライトを表記する

写真や画像を見ているときよく目にするのが、アルファベットのCを丸で囲んだ©︎マークです。これは『コピーライト』を表していて、写真に著作権がかけられていることを表しています。

このコピーライトを表記することで、自分の撮影した写真に著作権があることを表すことができるのです。それでは実際にコピーライトの表記方法について見ていきましょう。

コピーライトの表記の仕方

ネット上にある無料ツールを使用することで、自分の写真にコピーライト表記を付け加えることができます。

コピーライトを表記するには『©︎マーク・発行年・著作権者の名前』の3点が必要です。

表記する場所にも配慮が必要で、例えば自分の写真に目立つように表記してしまうと、せっかくの作品が見えづらくなってしまいます。コピーライトを表記するときは、四隅のどこかに小さく付け加えるのが一般的です。

カメラマンが気をつけたい著作権のポイント

ここからは、カメラマンとして気をつけておきたい著作権のポイントについて紹介していきます。さまざまな被写体を撮影するカメラマンだからこそ、著作権のポイントについてしっかりと把握しておきましょう。

他人の写真の加工も著作権ではNG

他人の写真を加工する行為は、著作権に引っかかってしまうので注意が必要です。オリジナルと印象が変わっていても、加工を行い、それを自分の作品として公表してしまったら著作権を侵害することになるので、十分注意しましょう。

著作権の譲渡の確認

著作権は、他人に権利を譲る『譲渡』を行うことができます。

例えば、自分のお店を持ったとします。そのお店の公式HPを作るときに、カメラマンにサイトで使う写真を撮ってもらいます。その写真の権利を譲ってもらうことで、自分で他人に撮ってもらった写真を自由に使えるようになるのです。

権利の譲渡に関しては、撮影者の承諾を得ていることが重要です。口約束でも成立している場合が多いですが、公式にしたい場合は契約書などを作成しておくと安心でしょう。

SNSの投稿は慎重に行おう

このような著作権の問題を考慮すると、SNSの投稿には十分な注意が必要です。ネット上に掲載されている写真であっても、それぞれに著作権がかけられていることがほとんどです。

自分で撮った写真を投稿する分には問題ありませんが、それ以外の写真を投稿するときには十分注意を払うようにしましょう。

著作権を調べるのに便利な参考サイト

ここまで著作権についていろいろと説明してきましたが、コピーライトも表記されていない写真に著作権がかけられているのかは、一見判断しづらいです。

そのような写真に著作権があるのかどうかを判断するには、著作権に関する深い知識が必要です。著作権について詳しく情報を入手できるサイトを紹介していきます。

公益社団法人著作権情報センター CRIC

著作権についての知識を学ぶことができるサイトが『公益社団法人著作権情報センター CRIC』です。CRICでは、著作権に関するあらゆる情報を入手することができます。

国内の基本的な法令を見ることができる他にも、著作権に関する文献や資料を検索して調べることもできます。

『月刊コピライト』という月刊誌も出版されているため、著作権に興味がある人は調べてみるといろいろな知識を得ることができます。

公益社団法人著作権情報センター CRIC

公益社団法人日本写真家協会

『公益社団法人日本写真家協会』は、カメラマンの地位確立のために設立されている団体です。

ここでは、著作権や肖像権に関するセミナーも行われています。著作権に関するトラブルを事前に回避する方法を学ぶことができるので、サイトでチェックしておくといいでしょう。

公益社団法人日本写真家協会

著作権フリーの写真を探すなら

著作権がかけられておらず、自由に扱うことができる写真や画像を集めているサイトがあります。どうしても使いたい画像があったり、特定の被写体が写った写真を使いたいときなどは、このようなフリーの素材を使っておくと安心です。

フリー素材を扱っている代表的なサイトについて紹介するので、使いたい写真がある人はチェックしてみましょう。

多くのジャンルで使用可能 photoAC

豊富なジャンルの中からフリー素材を探すことができるのが『photoAC』です。photoACでは、あらゆるジャンルから高品質な写真を無料でダウンロードすることができます。

サイトでは、人気カテゴリーやおすすめの写真素材などを紹介してくれるため、非常に見やすく自分の欲しい写真を見つけやすいのも魅力の一つです。

自分で撮影した写真をフリー素材として投稿することもできるため、多くの人に自分の写真を使ってもらうこともできます。

写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

人気のフリー素材多数 PAKUTASO

高品質・高解像度の写真を無料でダウンロードできるサイトが『PAKUTASO』です。PAKUTASOでは、高画質な画像をダウンロードできる他、新着のフリー素材をピックアップして選ぶこともできます。

特定の地域で撮影した写真をフリー素材として配布することで、地域活性化につなげようとする活動『地方創生コラボレーション』という企画も実施されており、地域特有の趣ある写真を使用することもできます。

面白い企画が目白押しなので、写真を見ているだけでも楽しくなるサイトです。

ぱくたそ-フリー素材

著作権の意識は大切

意外と忘れがちな著作権ですが、ちょっとしたことで大きな問題につながりかねない危険性もあります。しっかりと把握した上で、安全に写真を扱いましょう。

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