多肉植物用の土の選び方のコツとは?植え替え方や土なしで育てる裏ワザも

2019.02.13

ぷにっとした葉肉が愛らしくて人気の多肉植物は、基本は土栽培です。多肉の土栽培に向いている土とは、どのようなものでしょうか。また植え替えの仕方や、土を使わずに育てる方法はあるのでしょうか。多肉向けの土や植え替え、土なし栽培も含めて解説します。

多肉植物を植え替えるタイミング

多肉植物は長い間栽培できるものですが、同じ鉢でずっとというわけにはいきません。枯れたり根腐れしたりするので、植え替え作業が必要です。では、その植え替えのタイミングはどう考えるべきでしょうか。

1年以上経過しているとき

多肉植物は丈夫で育てやすい植物です。しかし、順調に生育させるために『植え替え』は必須条件です。1年以上経過していれば、多肉植物を長く楽しむためにも新しい土に植え替えて、栄養のある環境を整えてあげることが大切です。

植え替えせずに同じ鉢の中で栽培していると、土の栄養が枯渇して成長にブレーキをかけます。そのうえ鉢の中で根は広がり切って、根詰まりを起こします。

水はけも悪くなり、根腐れさえ起こすことになるのです。そうなると多肉植物のアイデンティティといえる肉厚の葉がしなびてしまいます。

サインが現れたとき

栽培を始めてから1年を経過していなくとも、サインが現れたら植え替えが必要と考えましょう。ではサインとは何でしょうか?

たとえば下葉が枯れ始めているとか、鉢の底穴から根がはみ出してきていたら、植え替えのサインです。あるいは下葉が落ち、その茎から根が出てきたら、それも植え替えが必要なタイミングです。

寄せ植えしたいとき

多肉植物の『寄せ植え』を楽しみたいときは、植え替えをして始めましょう。寄せ植えとは何でしょうか。それは複数の品種の植物を集めて、同じ鉢やプランターに植え、共々に育てて視覚的にも楽しめる栽培の方法です。

寄せ植え自体はスタンダードな寄せ植えから、アート的な寄せ植えまで楽しみ方はたくさんあり、とても奥深いものでもあります。

複数の種類の多肉植物を育てている場合は、色の違いや大きさの違い、形状の違いがあるもの同士を組み合わせて、寄せ植えをすると楽しいでしょう。植え替えを兼ねて、寄せ植えしてみると一石二鳥です。

植え替えの準備と手順

植え替えの準備として、必要な道具を揃えましょう。鉢・鉢底ネット・鉢底石・専用土などや剪定バサミ・割りばしもあると便利です。 鉢は、 株のサイズに合ったものを選んでおきます。

土は乾いた状態がベスト

植え替え前に必ずチェックしておかないといけないのは、『土の状態』についてです。土は基本的に乾いている状態がベストであり、湿っている場合の植え替えは極力避けましょう。土が乾き切るまで、数日間待ってから植え替えすることをおすすめします。

土の乾燥度のチェック方法を紹介します。土がよく乾いていると、表面が白っぽくなっています。また、持ち上げた時に軽く感じるものです。

では湿っている時の土の状態は、どう見極めるのでしょうか。その場合は表面の色が濃くなっています。また、持ち上げた時に重みを感じるものです。

なぜ土が濡れている状態を避けるのでしょうか?土が濡れている状態での植え替えは、植え替え前の土が根について崩れにくくなっています。強引に崩すと、根を損傷する原因になってしまうのです。

植え替えをおこなう2~3日前からは、多肉植物の株をできるだけ乾かしておくことは、植え替えをスムーズに遂行するための大切なポイントです。

根を傷つけないよう植え替える

植え替えを実際におこなう日は、晴れた日を選びましょう。作業場所は、レースのカーテン越し程度の日差しか、直射日光が一切入らない窓辺がよいでしょう。植え替えで消耗する株のダメージを極力減らすため、屋外なら木漏れ日程度がおすすめです。

まず、鉢の底穴より大きくカットした鉢底ネットを敷き、次に軽石などの鉢底石を敷きましょう。そして、新しい多肉植物専用土を鉢の3分の1ほどいれます。使い古した用土は劣化し、病害虫がいるかも知れませんので使わないようにしましょう。

多肉植物の株を鉢に入れ、固定するように多肉植物の専用土を、鉢の7分目くらい入れます。割りばしで株周囲の表土をつき固めましょう。乱暴につき固めないように配慮し、『極力根を傷めないように』するのがポイントです。

土のカビ対策

多肉植物の栽培において、ともすればカビが発生します。カビを防ぐ対策はどうすればよいのでしょう。対策とカビが発生してしまった場合の対処法を紹介します。

置き場所、鉢の選び方を工夫して予防を

土のカビを防ぐ予防の最大のポイントは、置き場所と鉢の選び方です。それぞれを詳しく見ていきましょう。

まず置き場所は、必ず『風通しの良い場所』を選びましょう。換気を定期的におこなって、鉢の乾燥状態を維持するのです。窓がない部屋、換気のできない場所はおすすめできません。梅雨時などは特に風通しの良さが求められます。

次に、通気性の高い鉢を選ぶことです。素焼きの鉢などの通気性が高いと思われる鉢を選べば、土が湿ってしまう状態を防げて、その結果カビの発生を抑えられると考えられます。

他に考えられるポイントを、参考に挙げておきます。

  • 受け皿に水をためない(滲み出ていたらふき取る)
  • 直射日光は避け、レースのカーテン越しの日差しを当てる
  • 肥料のやり過ぎに注意

カビが生えてしまったときは?

注意していても『カビ』が発生する場合もあります。そうなった時の対応を紹介しておきましょう。

まずは歯ブラシやティッシュで、カビをしっかりと取り除きましょう。そしてカビが生えていた部分とその周辺の土は取り除いて、乾いた新しい土に取り替えます。

万一、土の内部にもカビが達していたとしたら、土全体を新しいものに総替えしなくてはなりません。

くれぐれも根を傷つけないよう配慮し、植物を優しく土から抜き出し、土を手で払ってあげましょう。その後は2~3日の間、明るくて風通しのいい場所で、植物をしっかりと乾かせてあげましょう。それで根についたカビの胞子を枯らしてしまうのです。

多肉植物向きの土とは

ガーデニングなどに使う園芸用の土と、多肉植物向けの土は何か違いがあるのでしょうか?そのような素朴な疑問を持つ人もいるでしょう。疑問にお答えしておきます。

水はけの良い土、多肉植物用の土

答えを先にいうと、『多肉植物用の土』はいわゆる園芸用とは別物です。ひと言でいうなら、水はけが良いか悪いかに尽きます。

園芸用の土は、水持ちがある程度良いのです。そしてもともと土の中に肥料成分も含まれています。一方、多肉植物の専用土は、水はけがとてもよいので乾きやすいというのが特長です。また、土中の肥料は微量、あるいはほとんど含まれてないのです。

多肉の専用土がないときの代用品として、観葉植物用の土を挙げることができます。観葉植物専用土は、室内栽培を考慮してカビの発生を抑えるために、園芸用土より肥料成分も少なく水はけは良い土です。

ホームセンターや通販で購入可能

多肉植物用の土は手軽に購入できます。実店舗で買うならホームセンターに行けば購入可能です。なかなか買いに行けない場合はネット通販でも購入できます。

自分でブレンドする方法

多肉植物を育てるための土を、自分でブレンドすることができます。その方法と注意点を解説します。

基本的な土の配合

多肉植物用の土の基本的な配合を紹介します。

赤玉土(中粒)8:砂1:くん炭1

この割合が基本になります。土は『ジメジメしすぎて、乾きすぎてもダメ』なのです。保水性がある程度あり、あげた水が極力速やかに乾くように配合します。多肉植物の種類や使う鉢、または置き場所によって配合を変えても大丈夫です。

多肉栽培の上級者になれば、自分の管理の方法に合わせた自分だけのオリジナルブレンド土を作るようになるでしょう。

環境に合わせて土や配合を選ぶ

他の土を用いることも可能です。 それぞれ土の性質や栽培している『多肉植物の好む環境』を考えて、いろいろとブレンドを試みましょう。

骨粉は植物の生育に必要なリン酸・カルシウムが含まれます。文字通り骨を砕いたもので、ブタやニワトリの骨などが原料に使われます。 生育を助長する効果が少しずつ現れ、持続します。堆肥と混ぜると有機酸を出す微生物が増えて、早く効果が出ます。

ピートモスは、苔類を粉砕した後に乾燥させたものです。 ブルーベリー栽培によく使用される、上質なふかふかの土です。酸性で、通気性・保水性・保肥性に優れます。多肉植物の中でも比較的水分を欲しがるような品種に使うのがおすすめです。

固まる土、ネルソルの使い方

固まる土『ネルソル』はピートモス・バーミキュライトなどに接着剤を配合して作られた家庭園芸用の培養土です。ネルソルは好きな形状に固めることや、いろんな場所に接着することもできるので、使い方によってはとても便利です。一度試してみるとよいでしょう。

なぜ固まる?

ネルソルには、特殊ポリマーが配合されていて、水を加えるとそのポリマーが吸水して粘りが出ます。粘着成分が配合されているので、さまざまな資材につけることができるのです。

乾燥すると原料のポリマーの特性で固まります。一度固まってしまうと、水を与えても形が崩れないのです。『自由に成形ができ』て、乾くとその形が保存されて固まります。

鉢がもし倒れても、土がこぼれ出すことが少ないです。しかも資材によっては、垂直面にもつけることが可能なので、いろいろなアイデアが楽しめます。

水と土を混ぜる

準備としては以下のものが必要です。

  • ネルソル
  • 土を混ぜる容器(野菜が入っていたプラスチックケースなど)
  • 土を混ぜるスプーンや割り箸
  • 敷物にする新聞紙など
  • ビニール手袋
  • 水を適量
  • ラップ・ビニール袋(乾燥防止や土を丸める時に使える)

手順は、まず容器に土を入れ、水を入れて混ぜ合わせます。土と水の割合は、『土10に対して水4』ぐらいを、目分量でも大丈夫です。混ぜつつ徐々に水を足していけば、上手くいきます。そこそこ混ざったらビニール手袋をはめ(ラップやビニール袋に包んでもOKです)、ダンゴを作る要領で練ります。

練り合わすと、粘りとともに弾力性が生まれます。ダンゴを左右に割ったときに糸を引く状態になれば準備完了です。

形を整えて多肉植物を挿す

アレンジ用の容器の大きさに合わせるように『ダンゴ状に成形』し、そのまま容器に入れます。そこでもし容器の大きさに比べ土が足りないようなら、再度土と水を増やして練り合わせましょう。ある程度の時間を経て、固まっていきます。

固まったら多肉植物を挿してみましょう。思いのままに挿せて、そこそこ安定するので、装飾性を重視して挿しても大丈夫です。

作業の途中で放置しなければならない場合は、ラップ・ビニール袋等に包めばある程度の時間は乾燥をするのを抑えられます。室内で栽培する場合は、容器の底にビニールを敷きましょう。雨水が入る場所に置くのであれば、底に穴を開けて置く必要があります。

土なしでOK、手軽な水耕栽培とは

水耕栽培とは植物をシンプルに、水と肥料だけで栽培する方法です。少し詳しく紹介しましょう。

ハイドロボールなど土以外で育てられる

実際の土を使う以外の方法としては、1つは人工の土『ハイドロボール』などを使ったハイドロカルチャーで、もう1つは水と肥料だけで育てる水耕栽培があります。

土を使わないので、部屋を汚す心配がないほか、病気や害虫の被害も少なくすみます。また、見た目にも清潔感があり、透明な器などに入れればオシャレなインテリアにもなることから、植物の栽培に慣れていない方にも人気です。

『ハイドロボール』は通常の土栽培での土の役割を果たし、植物の体を支えます。粒の大きさの種類はたくさんあるので、大粒から小粒まで、植物の大きさに合わせて選べるようになっています。

ちなみにレンガ石やネオコール(炭が原料)で作られたレカトン・ゼオライト製のカラーサンドなども土の代わりに使えます。

オシャレな入れ物で楽しめる

室内に合わせた容器を利用することができます。人工の土にも砂状・石状・ゼリー状など種類がたくさんあって選び甲斐があります。

水耕栽培用の容器を並べると、インテリアとしても見栄えがします。容器は円柱タイプが基本なので、空になったペットボトルの再利用も可能です。

また、『メイソンジャー』の蓋に穴を開ければ(『穴あきメイソンジャーの蓋』なども市販されています)、水耕栽培に利用可能です。植物サイズに合わせて穴の大きさを調整し、オリジナリティを出せるでしょう。

セリアなど100均のガラス容器など

セリアなどの100円均一ショップで売られている、多種多様なガラス容器などを購入して、使ってみても楽しいでしょう。コストをあまりかけずにさまざまな容器を試せるのでおすすめです。

水耕栽培するときの注意点

水耕栽培をするときの注意点を挙げておきますので、注意して育てましょう。

まず、水をきれいに保つことが重要です。3~7日に1回水を取り替え、水の腐りやすい夏は2~3日に1回でもよいぐらいです。とにかく古い水を長い間放置しないことが大事です。

また、最初に生えている根をばっさりと切り落としリセットします。1週間ほどで新しい根が生えてきます。土の中で育った根は、そのまま水耕栽培にすると環境に適応できずに枯れるのです。

根全体を水に浸けてはいけません。根が空気に触れていないと、酸素不足で枯れてしまいます。そのままだと根腐れするので、根の1/3程度水に浸かるようにしましょう。

水温の調節に関して、水耕栽培に適した水温である15〜25℃をキープしましょう。直射日光は避けましょう。植え替えた直後はあちこち場所を変えると、ストレスで枯れることがあります。明るいカーテン越しの日差しが入る窓辺などが、理想的な場所です。

たっぷり使える、おすすめのハイドロボール

存分に使っても大丈夫な、ボリュームがあるおすすめのハイドロボールを紹介しておきましょう。

ハイドロボール 小粒1リットル

天然の凝灰質頁岩を主成分に発泡させています。含水率は約75%でPHも6.8であり、栽培に最も良い条件を備えています。

世界で最も安全基準が厳しいと言われているドイツで使用されているものと同一のものです。

  • 商品名:東急ハンズ ハイドロボール 小粒 1L
  • 価格:324円(税込)

ハイドロボール 中粒1リットル

多肉植物用の観葉植物はもちろん、竹・りんご・サボテンまでありとあらゆる植物、そして野菜やハーブなど口に入れる植物の栽培にも適しています。

  • 商品名:◎ハイドロボール 1L 中粒
  • 価格:340円(税込)

三浦園芸 ハイドロコーン 中粒2リットル

粘土を焼き上げて発泡させた多孔質構造になっており、植物が根から出す酸を吸収することによって、根を活性化させます。土よりも水やりの回数を抑えられます。

  • 商品名:ハイドロカルチャー用 用土 ハイドロコーン 中粒(約5~8mm) 2L
  • 価格:799円(税込)

多肉植物は土の管理が大切

多肉植物向けの土や植え替えの仕方、そして土なしの栽培方法などを紹介・解説しましたが、いかがでしたでしょうか。基本の土栽培では、土の管理が大切です。

きちんと土が管理できていないと、枯れたり根腐れの原因になります。基本を押さえて育て、いつまでも多肉植物の元気な愛らしい姿を楽しみたいものです。

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