バーは大人のための社交場です。見知らぬ人との新しい出会いに満ちています。出会いによって自分の世界が少しずつ広がっていくのも、バーの魅力の1つといえるでしょう。ここではバーでの出会いを引き寄せる方法や、注意点を紹介します。
バーは出会いの宝庫
「出会いがない」と嘆く前に、出会いの場に出向くことから始めましょう。出会いの場は、言葉から想像される合コンや婚活パーティだけではありません。バーでのお洒落な出会いも増えつつあります。実はバーは出会いの宝庫なのです。
一人飲みする人は意外に多い
バーは、意外に『一人で来て飲んでいる人が多い』ものです。それは男性にも女性にもあてはまるでしょう。
基本的には、その人のプライベートな時間をバーという非日常のお洒落な空間で、自分好みのカクテルをゆったりと飲みながら過ごすというスタイルです。
しかし、一人飲みの人たちは寂しがり屋な人も多くいます。心のどこかには同性か異性かはともかく、何らかの出会いを求めている人もいるでしょう。
つまり、出会いに対しては決して後ろ向きではないと考えられます。
バーには色々な人がいる
バーに集う人々は、年齢も社会的立場もまちまちです。幅広い分野の人が一堂に会しています。
社長もサラリーマンも、美容師もコックも、あるいは外国から来た人、デザイナー関係やITのスペシャリストも、多くの個性が集う場所になっています。
個性的であったり、話題を豊富に持っていたりと、さまざまな魅力を持った人が多いのもバーに集まる人の傾向です。お酒の場を、知的に楽しむ大人たちがたくさんいます。
一人飲みのメリット
バーで1人飲みをする人が増えているのは、そこから得るものや楽しさがあるからです。1人飲みのメリットを具体的に見ていきましょう。
スケジュール調整の必要がない
一人でバーに行くなら、誰かと予定を組んで行く必要がありません。自然体で気が向いたときに行けるという気楽さがあるでしょう。
また時間の縛りがないため、帰る時間も自分の自由に決められます。ふらりと寄ってワンショットをさくっと飲んで帰るのも、数ショット飲んで誰かとゆっくり会話するのもすべて自由です。
自分のペースで楽しめる
一人飲みは誰にも邪魔されることなく『自分のペースでお酒を楽しめる至福』のときです。
時間に追われる嫌な感覚も、人間関係のわずらわしさもありません。ゆっくりとバーテンダーのお酒談義に耳を傾けたり、隣の人と洒落た会話を楽しんだりなど、時間とお酒を味わえるのがバーの魅力でしょう。
バーは『手持無沙汰を楽しむ時間』を持つことができる空間です。頭の中を空っぽにし、お酒を味わうだけで充分リラックスできます。
そのうえで、ちょっとした異性との出会いがあれば、それもまた素敵な時間になるでしょう。
新しい出会いから世界が広がる
普段生活するなかで、なかなか出会えないような『さまざまな人と触れあえる』のもバーの醍醐味です。
一人飲みで隣に居合わせた人と意気投合して知り合いが増えるというのは、バーではよくあることです。また、隣のお客さんがバーテンダー伝いに話しかけてくるというケースも多くあります。
それを逆手にとって、もし話しかけたい人がいるなら『バーテンダーという緩衝材』を介して会話の糸口を見つけるというのもありです。
また、最近では女性の一人飲みも増えているので、そこにロマンスが生まれる可能性もあるでしょう。決してガツガツした感じにせずに、出会いを楽しみましょう。
出会いが見つかるバーの選び方
バーにもいろいろなタイプが存在します。その中で、出会いが見つかるようなバーとはどのようなバーなのでしょうか。おすすめのバーのタイプを紹介しておきます。
王道のスタンディングバー
カジュアルに出会えるバーといえば、王道の『スタンディングバー』です。席が固定されない立ち飲み形式で、いわば立食パーティのように、出会いを求めて移動する楽しみがあります。
その名のとおり椅子がなく、カウンターに寄りかかって飲む『洋風の立ち飲み屋』といってもよいでしょう。特徴は何といってもその気軽さです。
内装や接客は必然的にカジュアルなものになります。気になる人がいれば、自ら積極的に出会いのきっかけを作れるでしょう。
また、スタンディング形式のバーに来るお客さんの大半は20~30代です。外国人もよく利用するので、出会いのポテンシャルが高い場所といえるでしょう。
路面店にあるカジュアルなバー
路面店にあるようなカジュアルなバーは、外からも中の雰囲気がよく見えて、比較的入りやすいお店が多いのが特徴です。
そのようなお店には『通りがかりの一見客』もよく入店します。出会いが広がる要素を大いに持っているのです。
お客さんは、気軽に入って手早く飲んで出ていく人もいれば、友達と腰を据えてちびちび飲んだりする人もいるなど、思い思いのスタイルで過ごしています。
和やかな雰囲気に乗って声をかけやすいのがこのタイプの特徴です。話が合えば問題はありませんが、万が一話が合わなくて離れても、お互いさほど気まずくならずに過ごせる雰囲気を持っています。
常連客が多い個人経営のバー
個人経営のバーは『店主のこだわり』があるため、初心者が躊躇してしまうような渋いお店が多いのですが、たいてい常連客がたくさん集まっています。
何年も通い詰めている馴染み客なら、ほとんどの常連さんと心安く話をしているでしょう。最初に行った時は常連客との空気感の違いにとまどって、気後れするかもしれません。
しかし、それはアットホームで和やかな雰囲気に慣れれば大丈夫なので、思い切って自分からそこに混じるのも楽しいでしょう。自分から心を開けば、きっと相手も開いてくれます。
自分も常連客の仲間入りをすれば、また一つ世界が広がり、新しい出会いの基盤も整ってくるでしょう。
シングルスバー
『シングルスバー』とは、独身(シングル)の男女が集まって、思い思いに会話を楽しめるバーです。
欧米では、ビジネスパーソンやキャリアウーマンの出会いの場としてそのような形式が広まりました。日本でも10年ほど前から、店名にシングルスバーとついたバーが出てきています。
最近では『婚活』などのトレンドの一環として、シングルスバーは重要な出会いの場の1つです。集まる人たちがあらかじめ『出会い』を意識して来ているので、声をかけやすい空間になっています。
オーセンティックバー
『オーセンティックバー』は正統派のバーです。イメージとしてはホテルにあるバーが近いでしょう。格式が高いので、飲むときには大人としての振る舞いが求められます。
そもそも、オーセンティックバーは会話を楽しむことをメインとはしていません。自然に会話が生まれる程度ならよいですが、隣の人に積極的に話しかけることは控えるようにしましょう。
バーで出会いを引き寄せるコツ
バーに行って出会いを意識的に引き寄せることはできるのでしょうか。実はいくつかのコツがあって、それらを使えば出会いが寄ってくる可能性が高まります。
出会いが欲しいなら一人で行こう
バーに連れと来ている人は『飲み会感覚』の場合が多く、出会いを求めていない可能性が高いといえます。
出会いを求める気持ちがあれば、一人で飲んでいる人に声をかける方がうまくいきやすいのは間違いありません。しかし、一人飲みの人に複数で声をかけると、プレッシャーをかけてしまいます。
本当に出会いを求めるのであれば、自分も一人で行き、一人飲みの人に声をかけるのが賢明でしょう。逆に、自分が話しかけられるという嬉しいハプニングが生まれるのも、一人飲みならではの体験です。
バーテンダーと顔見知りになろう
お気に入りのバーでは、バーテンダーと顔見知りになるようにしましょう。
親密な関係になっておけば、お酒のことはもちろん『そのバーに関連する色々な情報』が得られます。バーテンダーに話しかけるのは、相手の仕事を邪魔しない限りためらう必要はありません。
バーテンダーはお酒のプロであると同時に対話のプロでもあります。バー文化に親しむために、お酒のことを聞けばいくらでも教えてくれるでしょう。
また、話しかけたい人がいるけれど、直接声をかけにくい雰囲気のときにバーテンダーを介しての会話に持っていきやすくなります。バーテンダーと心安くなることには色々なメリットがあるのです。
週一くらいの頻度で通って
バーテンダーやマスターと顔見知りになれたら、週一回くらいの頻度で、こまめに足を運ぶのがおすすめです。お店にしてもコンスタントに訪れてくれるお客さんは大切にしてくれます。
しかし、毎日に近い通い頻度だと、実際に費用もばかになりません。お店の人にも「毎日の出費は大丈夫なのか」と気をつかわせてしまうことにもなります。ほどよいところで週一くらいの間隔がよいでしょう。
バーではスマートに楽しもう
バーでは洗練された立ち振る舞いを心がけたいものです。スマートにバーという空間と時間を楽しみましょう。
話しかける時は相手の迷惑にならないように
バーでは、隣り合わせた人に話しかけること自体は何の問題もありません。ただし相手の様子をしっかりと見極めた上で声をかけましょう。
そうでないと、相手に負担がかかってしまうことも考えられます。一人の時間を楽しんでいるようであれば、邪魔をしてしまうことになりかねません。
難しくはありますが、空気を読んで相手も自分と同じく『出会いを求めているのかどうかを感じ取る』力が必要です。
少なくとも、第一声への相手の反応、あるいはバーテンダーを介しての相手の食いつき方で、話しかけるのが迷惑なのか問題ないのかは判断できます。
迷惑そうだと感じたら控えておくぐらいのつもりで、余裕を持った振る舞いをしましょう。
しつこく絡むのはNG
どんな場合も、しつこく絡むのはよくありません。もし相手が気乗りしない感じであれば、潔く引いて、一人の時間に戻してあげましょう。
その方が好感度もあがり、次の機会につながるかもしれません。
飲み過ぎには注意しよう
バーでの飲み過ぎは要注意です。大人の飲み方は、自分を見失うような飲み方は絶対にNGです。万一酔ってしまったとしたら、周囲のお客さんにも迷惑がかかります。
何よりも『バーの品位を下げてしまいかねない』ので、店の人に迷惑がかかってしまいうでしょう。『自分の適量を知っておくこと』が、バーでの一人飲みには不可欠です。
バーは決してむさぼり飲む場所ではありません。お酒を楽しむ、穏やかな大人の空間です。飲みすぎて場の雰囲気を損ねるようなことはしないように心がけましょう。
また、一人飲みできているのなら、酔っ払っても介抱する人がいません。酔い潰れてしまったら、次からは同じ店に行けなくなってしまう可能性があります。
程よく飲んで、心地よい程度の酔い加減でやめておきましょう。
1回の注文でダラダラ過ごさない
何かを注文して、それをいつまでもダラダラと飲み続けて時間を消費するのはスマートではありません。長くいるつもりなら適度に注文して、ほどよい時間をかけて飲んでから再度注文しましょう。
ロングカクテルなら『30分程度』で、ショートなら『その半分強』の時間で飲み干します。もちろん、時計で測る必要はありません。ぬるくなって美味しくなくなる前に飲み干すくらいが目安です。
ショートカクテルなら『冷たいうち』に、ロングカクテルなら『氷が溶けきる前』に飲み終わるのが、だいたいのタイミングでしょう。
ペースが早すぎないように次のショットをオーダーするのがおすすめです。
バーでの会話の始め方
バーの楽しみ方の中で『会話』という要素は欠かせません。では誰かに話しかけるときのきっかけは、どうつかめばよいのでしょうか。
話し始めるきっかけはとても重要です。違和感のない、バーでの会話の始め方を紹介します。
自然な流れを大切に
会話の始まりは、とにかく『自然体』が1番です。自然体だからこそ、会話の流れも自然な流れに乗ると考えましょう。何気ない一言からでよいのです。
「よく来られるのですか?」「この店、いい雰囲気ですね」などの、嫌味なくシンプルなフレーズで充分きっかけになるでしょう。
マスターに一役買ってもらうのも、自然に会話を始める一つの方法です。例えば、マスターに向けて、隣の人が参加できそうな話題を振ります。
それを受けて、マスターはもう一人の方に話題を投げます。すると、最終的には自然に顔を見合わせた3人の会話になり、マスターは程よいところで抜けてくれるはずです。
隣で話している人の会話に参加するのも手
応用編ですが、すでに隣で始まっている会話に、タイミングを見計らって出しゃばらない程度に自分も加わってみましょう。
バーでそのようなケースは『日常的に起こっていること』なので、あまり気負わずに参加するのがコツです。日頃から何度かしていれば、絶妙のタイミングで会話に入るコツを体得できるでしょう。
適度なあいづちを打ちながらにこやかに会話すれば、次からは顔見知りとしてさまざまな話題が広がります。そういう人が何人かできていくにつれて、バーに行く楽しみも増えていくのです。
バーでの出会いを遠ざけるNG行動
バーでの出会いにとって、マイナスを生むいくつかの行動パターンがあります。出会いを遠ざけるNG例として、しっかり頭に入れておきましょう。
頻繁に違うバーに行く
初めて訪れたバーで一人飲みの時間を過ごしたとして、最初から出会いがなかったとしても当たり前です。
それを「この店はだめだ」と決めつけ、どんどんお店を変えるのはよくありません。一人飲みでの出会いは、そのお店のなじみ客になってこそ機会が増えてきます。
初回に出会いがなくても、すぐにお店を変えず、しばらく通ってみましょう。2回目や3回目に、思いもかけなかった素敵な出会いが生まれるかも知れません。
頻繁に違うバーに行くと根無し草のようになってしまうので、1軒はちゃんと『行きつけと呼べるバー』を作りましょう。
スマホのチェックは控える
バーで一人飲みをしていて『手持ち無沙汰に耐えられず』に、スマホを触りたくなることもよくあるでしょう。しかし大人の男がスマホ片手にお酒を飲む図は、客観的には粋とはいえません。
声もかけにくく、ネガティブな状態です。メールで連絡を取っているにせよ、何か重要なタスクをしているにせよ、話しかけるのは邪魔をすることになりそうで、気が引けます。
話しかけられたいなら、スマホは触らずにお酒や雰囲気を楽しんで過ごしましょう。
行きつけのバーで新しい出会いを楽しもう
出会いを引き寄せるには、行きつけのバーを作って、マスターやバーテンダーと親しくなることから始めましょう。
ガツガツせずに自然体でふるまえば、出会いの機会は訪れるはずです。ここで紹介したいろいろなコツを実践して、新しい出会いを楽しみましょう。