法事の挨拶状の内容と書き方まとめ。基本的な文例や送り方など

2019.02.11

一周忌や三回忌などの故人の法事を営む場合には、出席して頂く旨を尋ねる挨拶状を出します。普段の手紙とは内容も使う文体も、ルールも違います。いざという時になって慌てないように、法事の挨拶状の基本知識や決まり事・NG項目・文例などを紹介します。

挨拶状の主な内容と書き方

法事の挨拶状は、故人のお世話になった人に送るものなので、失礼があってはいけません。

ましてや、普段の手紙では使わないような文体でもあるため、気をつけて作成する必要があります。多方面に配慮しなければならず、頭を悩ます人も多いでしょう。まずは、挨拶状の主な書き方を解説します。

日時や一周忌などの基本情報について

法事の挨拶状において、絶対に伝えなければならない基本の情報があります。

それは、『誰の』『何回忌の』法要であり、『いつ』『どこで』『どのような式次第で』『誰が』施主を務めるのかということです。

おおむね下記の構成で作成すると、間違いないでしょう。

  1. 挨拶状の題
  2. 手紙の冒頭の挨拶
  3. 時候の挨拶(省略も可)
  4. 年忌法要のご挨拶本文
  5. 誰の何回忌法要
  6. 日時・場所・式次第(段取り)
  7. 前泊の有無やその他注意事項
  8. 結びの一言
  9. 施主の名前

頭語や結語について

拝啓のように頭語を入れる場合は、必ず敬具といった結語も必要で、頭語と結語どちらかが欠けるのはNGです。両方入れるのか、または両方入れないのかどちらかになります。

時候の挨拶や季語について

季節の挨拶については、書いても書かなくてもどちらでも問題ありません。書く場合は、普通の手紙と同じような選択をしましょう。

ここで気をつけなければいけないのは、『忌み言葉』に通じるような表現だけは、避けるべきだということです。

例えば、悲しみや不幸の状態において『重なる』や『続く』、『繰り返す』や『長引く』といったことを連想させる言葉はふさわしくありません。

なお、簡潔に時候の挨拶を入れるなら、下記のパターンが定番です。

  • 1月:厳寒の侯
  • 2月:余寒の侯
  • 3月:早春の侯
  • 4月:陽春の侯
  • 5月:新緑の侯
  • 6月:梅雨の侯
  • 7月:盛夏の侯
  • 8月:残暑の侯
  • 9月:初秋の侯
  • 10月:秋冷の侯
  • 11月:晩秋の侯
  • 12月:初冬の侯

もし、頭語の後に時候の挨拶を入れない場合は、『皆様におかれましては』と続けるとよいでしょう。

お礼やお斎について

手紙でのお礼は、あくまでも『略儀』であるということが伝わるような挨拶状が望ましいでしょう。

つまり、本来ならば実際に足を運んで、顔を会わせてお礼の気持ち伝えなければならないものを、書面での挨拶となってしまって申し訳ないという気持ちを記します。

また、法要の後にお斎(おとき)と呼ばれる会食がある場合は、その旨を伝えたほうが親切です。お斎の会場が違う場合には、行う場所を記載しておく必要があります。

例えば、お斎を自宅で行う場合は『法要の後には拙宅にて粗宴をご用意いたしております』のような一文を加えます。

また、法要を行うと場所とお斎の場所を変える場合は、『法要の後には○○ホテルにて粗宴の席を設けております』のように記載するとよいでしょう。

紹介した例では、一周忌の法要案内状に関するもので、法要とお斎という設定になっています。

もし、納骨がまだの場合は、一周忌法要の時に行われることもあります。その際は、法事の案内文章を『一周忌の納骨法要』という表現にしましょう。

本文のポイント

法事の挨拶状には、普通の手紙とは違うポイントがあります。それは、法事・法要やお悔やみごとの案内状、遺族が出すお礼状には、文中に句読点はつけないということです。

もちろん例外もありますが、基本は句読点がないものと考えましょう。

句読点は使わない

法事や法要の挨拶状に、なぜ句読点が使われないのか?これには諸説ありますが、次の三つの説が有力とされています。

一つ目は、『書状はもともと毛筆で認められるもの』であり、近年まで句読点が使われなかったという慣習を尊重しているという説です。

二つ目は、法事や葬儀がとどこおりなく流れて、つつがなく終わるように、途中で区切るための句読点は用いないという説です。

三つ目は、そもそも句読点は読む人が読みやすいように配慮してつけられたものであり、句読点がなくても読みとる力を持つ相手に対しては、つけることが失礼にあたるとからという説です。

最近では普通の案内状のように、句読点がついた法事の挨拶状も見かけますが、原則としてはつけないということを覚えておきましょう。

挨拶状の文例

法事の挨拶状の文章は、丁寧かつ敬意を払う語り口で綴られていなければなりません。普段使う言葉よりは文語的な、古文に近い印象の文章です。決まった言い回しもあるので、参考に挙げておきます。

四十九日法要

四十九日の法要に関しては、以下の要領で作成しましょう。

『謹啓 ◯◯の候 皆様におかれましてはご健勝のことと存じあげます 先般 故 ◯〇 の葬儀に際しましては ひとかたならぬご配慮を賜り 誠に有難く厚くお礼申し上げます

このたび四十九日にあたり 左記のとおりささやかな法要を営みたく存じあげますゆえ ご多忙の中恐縮ではございますが ご出席を賜りたくご案内申し上げます 謹具』

一周忌法要

一周忌法要は、以下のように作成しましょう。

『謹啓 ◯◯の候 皆様におかれましてはご健勝のことと存じあげます

さて 来る〇月〇〇日は 故◯◯ の一周忌にあたりますゆえ 生前お世話になりました皆様のご来席を仰ぎ 法要を営みたく ささやかではございますが 供養のしるしにお斎を差し上げたいと存じます

つきましてはご多忙の中まことに恐れいりますが ご出席賜りますようご案内申し上げます 謹具』

三回忌法要

三回忌法要については、以下のように作成しましょう。

『謹啓 〇〇の候 皆様にはご健勝のことと存じあげます このたび 故〇〇の三回忌にあたりまして 左記のとおり 心ばかりの法事を営みたいと存じます

つきましてはご多忙の中まことに恐れいりますが ご出席賜りますようご案内申し上げます 謹具』

挨拶状の送り方

法事の挨拶状の書き方はわかったとしても、次に迷うのはどのような方法で送ればよいのかということではないでしょうか。

封書で贈られてくる挨拶状が多いものの、最近では往復ハガキを使ったもの見かけます。正しくはどうなのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

基本は封筒だが往復はがきも多い

法事の挨拶状の送り方は、基本的に封筒で送付します。不幸が重なる意味の『忌み言葉』に通じる二重封筒は用いず、一般的な『白無地の封筒』を使いましょう。

しかし、最近では略式として『往復はがき』を使うケースも増えているようです。

また、挨拶状には会場や引き出物・お斎を準備するために、人数の情報が必要なので、出欠を伺う返信用のハガキを同封します。

送る時期

法事の挨拶状を送る時期としては、『法事が行われる1カ月前を目安とする』のが一般的です。そのために案内状の作成は、1カ月半〜2カ月ほど前から作り始めましょう。

というのも、案内状を出す枚数にもよりますが、印刷を業者に依頼する必要があるからです。最近では、インターネットで注文をかけて、すぐに印刷をしてもらうこともできます。

そうであっても、なるべく余裕をもって作成するほうがよいでしょう。また、参会者を急遽増やす場合も想定して、10部ほどは多めに作ることをおすすめします。

出欠の確認を2週間前ごろに終わらせておけば、法要後のお斎の準備、外部の会場ならお店の予約などをスムーズに進められるでしょう。

挨拶状まで滞りなく済ませよう

法事の挨拶状には、実はいろいろと細かい決まり事やNGな項目があります。さまざまな段取りに関する配慮を一通の挨拶状に込めなければならず、初めてのことなら尚更気を遣うものです。

しかし、大切なことをしっかりと確認した上で、定型に乗せて作成し、なんども読み返して失礼がなければ大丈夫です。早いうちから余裕を持って手がけて、滞りなく済ませましょう。

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