剣道初心者もわかる面紐の結び方。長いときの調整の仕方とポイント

2019.02.09

剣道の防具は、紐を使って体に装着させます。とくに面紐は、面をかぶったまま結ぶため、目で確認することができず、初心者には難しく感じられます。準備を手早く終わらせて練習や試合に集中できるよう、面紐の結び方のコツを解説します。

剣道で使用する面紐の種類

面紐の付け方には下付けと上付けの2通りがあり、それぞれ紐の長さと使う本数が違います。購入する前に、どちらのタイプの面紐なのかを必ず確認してください。

また、色は濃紺色が使われることが多いですが、色や柄入りの面紐もあります。

下付け用と上付け用

面紐の長さと本数は、下付け用と上付け用で異なります。下付け用では7尺(約212cm)の紐を2本、上付け用は8尺(約242cm)の紐を1本使います。

面に付いている面乳革(めんちがわ)という紐を付ける革が、下側両サイドにあれば下付けタイプで、おでこのあたりについていれば上付けタイプです。

ただし面乳革は付け替えられるので、どちらの付け方をしても大丈夫です。どの付け方がいいのかわからない場合は、まず下付けで練習してみましょう。

下付けの紐は上付けに比べて短いので初心者でも扱いやすく、面にあらかじめ紐を通しておけるため、準備の時間を短縮することができます。一方の上付けは、結ぶのに時間はかかりますが面紐が締まりやすく、緩みにくいのが特徴です。

定番の濃紺色とカラフル面紐

面紐の定番の色といえば、濃紺色です。中学校や高校の部活動の大会では、面紐は濃紺を使用すると定められていることが多くなっています。

ただし小学生や大人が通う道場などではとくに決まりがなく、濃紺以外の面紐を使うことができます。赤や黄色、緑などの単色の紐や、ミックスカラーの紐などカラフルな面紐を販売している剣道用品店もあります。

仲間同士で色を揃えたり、自分の好きな色を使ったりと、面紐で個性を演出するのも楽しいですね。

面紐の付け方

面を美しくつけるためには、面に面紐を正しく付けることが重要です。まずは面の扱い方と、面紐の付け方をマスターしましょう。

ここでは初心者にもわかりやすいように、比較的簡単な下付けの方法を紹介します。

まず正座し、面をあごから入れる

面は頭を保護する大切な防具ですから、ずれたり脱げたりしないようにしっかり装着したいですね。

面をつけるときは必ず正座をして、頭に面タオルと呼ばれる手ぬぐいを巻きます。そして面タオルがずれないように、あごを先に入れてから、頭頂部を入れるようにします。

面金への通し方

面金(めんがね)とは、顔を守るために格子状の金属がついている部分のことです。一般的な面には、横に14本、中央に縦1本の面金がついています。

面をかぶる前に、面金の左右にある面乳革に面紐を取り付けておきましょう。面をかぶったら、左右の面紐を面の後ろに回して交差させ、前側に持ってきて面金の1番上の隙間に通します。

面紐の結び方

面紐は、練習中や試合中に面がずれないようにしっかり結ぶ必要があります。また、全日本剣道連盟の規則により、左右対称かつ決められた長さになるようにしておかなければなりません。

面紐を通した後、頭の後ろで上手に結ぶポイントをみていきましょう。

後頭部でしっかり結ぶ

面金の隙間に通した面紐は、左右の手に持ち後ろに引っ張って、後頭部で蝶結びにします。後頭部のちょうど目の真後ろの位置でしっかり結びましょう。

結び目がこの位置より上にあると面が外れやすく、下過ぎると打突されたときの衝撃が大きくなったり、面がずれてしまったりするので注意してください。

横から見たときに面金の最上部と面乳革を結ぶラインを底辺とし、結び目の位置を頂点とした三角形が二等辺三角形になるのが理想です。

ねじれに注意

面紐がねじれていると、見た目が悪いばかりか面がずれる原因になります。面をつけるときや、後頭部で交差させるときなどはとくに紐がねじれやすいので、気をつけてください。

面紐の長さを確認、調節を

面紐を結んで背中側に垂らしたときの長さが長過ぎると、着脱時に扱いにくいだけでなく、相手の竹刀に絡まるなどの危険があります。

このため、結び目から紐の先までの長さは決められていて、もし長い場合は自分で調節する必要があります。

面紐の長さは40cm以内

全日本剣道連盟の審判規則では、面紐の長さは結び目から40cm以内と決められています。長過ぎると判断された場合、審判が試合を中断して紐を切ることもあります。

逆に短すぎたり、蝶結びの輪の大きさが均等でなかったりする場合も注意されます。そうならないように、面紐はきれいに結んでおく習慣をつけましょう。

長いときの面紐の切り方

面紐はやや長めに作られているので、初めて使うときはほとんどの人にとって長過ぎることになります。また、面紐には使っているうちに伸びて長くなる性質があります。定期的に長さを確認して、調節するようにしましょう。

調節方法は、長い部分をハサミで切るだけと簡単です。1度面をつけた状態で面紐を結び、そのまま面を外して輪の長さが40cmになるように整えた後、輪以外の部分を輪の長さに合わせて切ります。

ワンポイント

面紐などの小物類にまで気を配り、美しい姿勢を保つことも剣道の修行の一環です。また、面紐は消耗品ですので、いざというときに足りないということがないよう、予備を準備しておく必要があります。

最後に面紐のほつれ防止や交換などの、メンテナンスについて紹介します。

ほつれを防止するひと工夫

面紐は、組紐のように細い糸を編んで作られています。長さを調節するために切ったあとは、ほつれを防止しておきましょう。

切ったらすぐに、端から3〜4cmの位置に目印として爪楊枝などを刺しておき、その位置まで糸をほぐしていきます。ほぐした糸の中から2〜3本の糸束を2つ取り出して、根元の部分を巻いてから固結びします。

こうしておくと、端のほつれを簡単に防止できますよ。最後にほぐした糸をきれいに整えておけば、見た目もスッキリします。

傷んできたら、面紐の交換を

面紐を何度も結んだりほどいたりしていれば、やがて傷んできます。傷みがひどくなると切れやすくなっててしまうため、こまめにチェックして、傷んできたら早めに交換する習慣をつけておきましょう。

また、万が一試合の最中に切れてもすぐに交換できるよう、常に予備の面紐を用意しておくことをおすすめします。

良質な面紐の選び方

面紐は柔らかく、太すぎないほうが結びやすいのですが、切れやすいという弱点があります。逆に太くて固い紐は丈夫ですが、結びにくくなってしまいます。

柔らかさと丈夫さを兼ね備えた良質な面紐を選ぶポイントは、使われている糸の数と糸1本1本の細さにあります。細い糸をたくさん使って丁寧に編まれた面紐は、柔らかいのにとても丈夫で、切れにくくなっています。

面紐には数百円で買えるものから、2000円以上するものまでさまざまな種類があります。いくつか試してみて、自分が使いやすいと思う面紐を探しておくとよいでしょう。

練習中に外れないよう、しっかりと結ぶ

礼を重んじる剣道では、防具をつける所作もすべて美しく丁寧に、そして素早く行うことが求められます。たとえ練習中であっても、面が外れてしまうなどということは、危険でもあり相手に対して失礼にもなります。

面紐は面をしっかりと装着するための大切な道具ですから、きれいに手早く結ぶことができるように、しっかりと練習しましょう。

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