ダーツのグリップはどうやって持つのが1番良いのか悩むことも多くあります。人のグリップを見ても上手くできない人におすすめのグリップの決め方やコツを紹介するので参考にしてみてください。悩ましい症状であるイップスについても知っておくと便利です。
ダーツのグリップのポイント
ダーツのグリップが上手くいかないという人にチェックしてほしいポイントを紹介します。力みすぎていないか、今使っているバレルは合っているのかもチェックの大切なポイントです。
親指と人差し指は深めに持つ
まず知っておきたいのがグリップの1番大事なポイントとも言われている『親指と人差し指』が効いているかという点です。
親指と人差し指がしっかりと効いているかいないかは、『飛び方にも』大きく影響してきます。そこで、親指と人差し指を深めに持つようにしてみましょう。
浅く握ってしまうと、大事な場面でダーツがあらぬ方向に飛んでしまうことがあります。持ち方は人それぞれですが、握りを深めにして癖を付けていくのがおすすめです。
指に力を入れすぎない
握りを深めにしても、指に力を入れすぎるとダーツが真っすぐ飛ばないことがあります。また、狙いよりも下にずれてしまいやすくなるので『丁度よい力加減』を何度も繰り返して覚えていきましょう。
コツは、親指と人差し指でダーツを挟んでいる意識を持ち『他の指は支える程度』の力加減です。持ち方にもよって変わるので、狙いよりも上に飛ぶ人は力をもう少し増やす、下に飛ぶ人は力をもう少し抜くなど工夫をしてみましょう。
バレル選びも重要
バレルと呼ばれるダーツの中心部分は、グリップやダーツの重心に大きく影響します。グリップ位置がわからないときには、バレルがくぼんでいるタイプがおすすめです。
くぼんでいるバレルは、グリップがしっかりくるものが多く『持ちやすさ』という点では優秀です。ただし、その持ちやすさによっては『指との設置面が増えて、手離れが悪い』こともあります。力の入れすぎにも繋がってしまうため注意しておきましょう。
自分がバレルを持ったときのフィーリングを忘れないこともポイントです。安心して持てる感覚や、しっくりくる感覚は『プレイの安心感・安定感』に繋がると言われています。試し投げができるお店もあるので、フィーリングを確かめてみるのもおすすめです。
シンプルな持ち方 2フィンガー
ダーツの持ち方にも種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。まずは、ダーツの持ち方の中でもシンプルな『2フィンガー(ツーフィンガー)』を紹介するので参考にしてみてください。
親指と人差し指のみで持つ
2フィンガーは、親指と人差し指の2本でダーツを挟み込むように持つ方法です。力を入れずに、きちんとリリースできれば目標に向かって綺麗に飛んでいくので投げやすさがあります。
ただし、ダーツを支えるのは親指と人差し指だけなので、合わないときには安定感に不安が残る持ち方です。また、安定感がないことで力みすぎてしまうことがあります。指離れが悪くなるので注意してみましょう。
他の指の影響を受けない持ち方
2フィンガーの見逃せないメリットが、無駄な指の動きに影響されにくい点です。ダーツと接する指の面積が少ないことで、力の入れすぎや『指離れが悪い』ということが減ります。
ただし、ダーツがフラフラするため逆に力を入れすぎることもあるので、その場合は他の指を添えて3フィンガーにするなどの工夫がおすすめです。2フィンガーは安定感がないといっても、試しに投げてみてしっくりするなら問題ありません。
スタンダードな持ち方 3フィンガー
ダーツの持ち方の中で、最も基本的な持ち方として知られているのが『3フィンガー(スリーフィンガー)』です。初心者から中級者でも多く見かけるバランス型の3フィンガーについて見ていきましょう。
親指、人差し指で持つ
3フィンガーは、名前の通り親指と人差し指を主軸に、中指か薬指のどちらかを添える3本の指を使った持ち方です。2フィンガーよりも支える指が1本分増えているので、より安定感を出すことができます。
人によって持ち方にも若干の個人差がありますが、持ったときの感覚で持ちやすい位置を見つけて持つのがポイントです。
中指を添える
3フィンガーの中でも1番安定しやすいのが『中指』を添える方法です。鉛筆を持つような要領で握ってみると感覚が掴みやすいとも言われています。中指を添えて違和感があるときには、薬指を添えてみると安定するケースもあるので試してみましょう。
エイミングで安定しやすい4フィンガー
エイミング(狙い方・照準のこと)で安定しやすい4フィンガー(フォーフィンガー)の持ち方は、添える指が多くブレにくいことから人気のある持ち方です。
3フィンガーの持ち方に薬指を添える
4フィンガーの持ち方は、3フィンガーで添えた指が中指であれば別の指である薬指を、薬指であれば中指を添えて持ちます。支える指の本数が多いので、抜群の安定感から狙いを定めやすいことで初心者から中級者で多い持ち方です。
ただし、支える指が多いため『投げるときに手離れが悪くなる』ことがあるので力加減には注意しましょう。
プロの選手が4フィンガーに変えた理由
プロの選手の中でも3フィンガーから4フィンガーに変えるということはよくあります。ターゲットからダーツがブレないようにするためや、緊張しているときでも安定して投げられることから4フィンガーの選手も多くいるのです。
必ずしも4フィンガーが良いというわけではありませんが、自分なりのグリップで安定感を求めた結果が4フィンガーだったという人も多いと言われています。
思ったように持てない、動かせないのはなぜ?
ダーツを続けていると、思ったように持てない・動かせないことでスコアが伸び悩んでしまうことがあります。ひどい場合には、持つこと自体が上手くいかないことで全くダーツを楽しめなくなるケースもあるのです。
そこで、知っておきたい『グリップイップス』と呼ばれる症状を紹介するので、全く上手くいかなくなったときにも思い出せるよう参考にしてみてください。
グリップイップスとは
まず、イップスとは『精神的な原因など』により、動作に支障をきたして『突然』思い通りのプレイや動きができなくなることです。本来ではゴルフの分野で使われていた言葉ですが、現在ではスポーツ全般で使われるようになりました。
グリップイップスの場合は、上手く握れない、投げられないといった症状がイップスの代表例として上げられます。性別や経験などに問わず、誰にでも起きるもので上級者でなくても『初心者のころ』にイップスを経験したという人も少なくありません。
イップスの症状は『自覚のない運動・動作』全てが該当していると考えられています。自分自身ではいつも通りであっても『あれ?』と感じることがあれば、イップスの症状が出ているかもしれません。
グリップイップスの原因
グリップイップスの大きな原因と考えられているのが『橈骨神経(とうこつしんけい)』と呼ばれる筋肉の伸び縮みに関する神経が促進されることで起きる『屈曲神経』の低下が関係しています。
簡単に言えば、腕の曲げ伸ばしに関する神経が大きく関係しているのです。
ダーツをするときには、スローラインを踏み『セット』に入るまでの流れの中に、伸筋を必ず動かすことから『橈骨神経』が影響します。
腕を曲げ、伸ばし、投げるといった動作をするダーツでは、自覚のない運動・動作が入ることによって思ったように動かないことが出てきます。この状態がイップスと呼ばれるものです。
イップスには、ダーツを離せない、腕が勝手に動く、テイクバック(腕を後ろに引く動作)ができないなど複雑な症状がでてきます。これはすべて橈骨神経の関係で、自覚のない運動や動作が含まれることによって、処理できないために起きているのです。
グリップイップスの明確な治療法は見つかっていません。克服できるかはその人次第といっても過言ではないのです。
グリップの決め方は、安定が鍵
ダーツでのグリップの決め方は人それぞれですが、誰もがポイントとしているのが『安定』という部分です。人によっては2フィンガーでも安定していますが、違和感があったら変えるなど工夫が最初に必要と言われています。
そんなときに便利な『グリップの決め方のポイント』を紹介するので、グリップを決めるときの参考にしてみてください。
安定しないと感じたら持ち方を変える
まず、とにかく最初に注意したいのが『安定』しているかどうかです。2フィンガーや3フィンガーなど、持ち方を変えてみて『安定しないと感じたら』別の持ち方を試してみます。
何度か、持ち方を変えて自分が1番安定している持ち方を見つけるのも、ダーツならではの楽しみ方です。プロになってからも自分の癖を見つけて、より安定させるために持ち方を変える人もいます。スコアを伸ばすためにも、持ち方はとても大きなポイントです。
違和感があったら深さを調整
ある程度の持ち方が決まったら常に同じグリップを意識することが大切です。ダーツをいかに安定させて手から放すかが課題とも言われており、『安定したグリップは安定した狙いを定める』ことができます。
持ち方が決まってもまだイマイチ違和感があるという人が次に試したいのが『深さ』の調整です。投げている間に、深すぎると感じれば浅めに、浅いと感じれば深めに持ち変えて慣らしていきます。
ここからは個人の感覚が大きく影響しますが、決めた持ち方の2フィンガー、3フィンガーなどを変えたくないときには、このように『深さ』を変えていくのです。
ダーツは、持ち方の深さを変えるだけでも大きく投げる感覚が変わります。また、持ち方以外にもスタンス(足や体の向きなどの格好)にも影響される部分があるのです。持ち方と一緒に、どのようなスタンスで投げるとより安定するのかを追求するのも楽しみの1つとしていきましょう。
自分に合った持ち方を探そう
ダーツで安定したスコアや、より高いスコアを目指そうとすると『持ち方』にも工夫が必要になってきます。今までよりも安定させようと思えば、支える指を増やしてみる、力が入りすぎのときには、支える指を減らしてみるなどを試してみましょう。
ダーツには決められた正式な持ち方はありません。自分に合った持ち方を探して、思いっきり楽しんでみてはいかがでしょうか。