釣りにライフジャケットは必須。種類や選び方などの基本を知ろう

2019.02.03

海釣り・川釣り・磯釣りなど、釣りにはさまざまスタイルがありますが、どんな場面でもライフジャケットは必須です。国の安全基準を満たした適切なライフジャケットの選び方と種類について、理解を深めましょう。大人用と子供用のアイテムも紹介します。

ライフジャケットは必要?

釣りにライフジャケットというと、少々大げさなように聞こえますが、実際は、「ライフジャケットがあったから難を免れた」という声も少なくありません。管理釣り場以外では、ライフジャケットは大切な命綱です。

命を守るライフジャケットは必要不可欠

ライフジャケットは、落水した着用者の命を守る救命用具で『救命胴衣』ともよばれます。着用すれば頭部または上半身が水面に出るので、泳げない人でも命が助かる確率は高くなるでしょう。

国土交通省のデータによると、ライフジャケットを着用すると、生存率が未着用時の2倍以上になることが分かっています。

さまざまなタイプがありますが、両腕部分が覆われていない厚みのあるベストタイプ(浮力体式)が主流です。

カラーは、水中に転落した人を見つけやすいよう、オレンジ色や黄色の目立つ色が多く採用されています。夜でも目立ちやすいよう『反射材』が付いている場合もあります。

水辺でのレジャーでは必ず着用を

釣りはもちろん、湖でのボートや遊覧船、筏下りなど、水辺でのレジャーではライフジャケットが必要不可欠です。のちほど詳しく説明しますが、船釣りをする人は、海・川に関わらずライフジャケットの着用が義務付けられています。

『磯釣り』や『波止釣り』でもライフジャケットは欠かせません。波が押し寄せる岩間で足を滑らせ、落下する危険性があるためです。どんなに泳ぎが上手い人でも、吸水した衣類が体に張りつくと身動きが取れなくなるでしょう。

ライフジャケットは2種類ある

ライフジャケットには、大きく分けて『浮力体式』と『膨張式』の2種類があります。用途や性能が若干異なるので、場面に応じて選びましょう。特徴やメリット・デメリットを解説します。

安全性が高い浮力体式

『浮力体式』は『固形式』や『フローティング式』ともよばれ、中に発泡プラスチックなどの固形素材が縫い込まれているのが特徴です。

ガスなどの気体が使用されていないため、安全性が高いのがメリットでしょう。浮き輪のように袋が破けてしぼんでしまう心配もありません。チョッキ式が定番ですが、首掛け式やジャンパー式などもあります。

持ち運びやすい膨張式

発泡スチロールなどの固形を使用する浮力体式に対し、炭酸ガスを膨張させて使うのが『膨張式』です。使わないときは、コンパクトにたたんでおくことができるため、持ち運びに最適でしょう。

膨張式は、さらに自動式・手動式に分けられます。『自動式』は、水に入るとセンサーが感知して自動で膨張するタイプで、『手動式』は紐を引くと膨張するタイプです。膨らみが足りないときは、風船を膨らませるようにして息を入れます。

それぞれのメリットデメリット

『浮力体式』のメリットは、扱い方が簡単な上、確実に浮くことができる点でしょう。誤作動や故障の心配がないので、小さな子供から年配者まで安心して使えます。また、膨張式のように交換式の炭酸ガスを購入する必要がないので経済的です。

デメリットは、中に固形素材が入っているぶん、腕まわりが窮屈になる点です。それほどコンパクトにはならないので、持ち運び時もかさばります。

『膨張式』は、コンパクトで携帯に便利なところが最大のメリットでしょう。ウエストベルトタイプやポーチタイプなどもあり、浮力体式よりも選択肢の幅は広いです。

しかし、センサー誤作動や故障には十分注意しなければなりません。「水が付いたまま車内で保管していたら勝手に膨張した」「岩で空気室が破け、ガスが漏れた」などのトラブルも発生しています。

ボンベを交換しなければならず、費用がかさむ点もデメリットです。

自動膨張式の3タイプ

膨張式は『手動』と『自動」に大別され、『自動膨張式』は、さらに3つの形状に分類できます。首掛けやベスト型が主流の浮力体式に比べて選択肢の幅が広く、かつ便利なので、さまざまなアウトドアで利用されています。

ウエストベルトタイプ

『ウエストベルトタイプ』は、気密された袋が入ったベルトを腰に巻きつけて使用します。

膨らませた感じは『浮き輪』にそっくりで、コンパクトでかさばらないことや、腕まわりを圧迫しないことがメリットです。特に、体や腕まわりをよく動かす『バスフィッシング』に向いています。

釣りでは機動性に優れた『ウエストバッグ』を使う人が多いですが、ライフジャケットのベルトと重ならないように工夫しましょう。

首かけタイプ

『首かけタイプ』は、気密された袋が入ったベルトをマフラーのように首にかけ、首から外れないように、腰部分で結ぶのが一般的です。落水時は、膨らんだ浮き輪が首まわりをしっかり固定するので非常に安定感があります。

ものにもよりますが、ウエストベルトタイプやポーチタイプよりも若干リーズナブルです。

ポーチタイプ

ウエストベルトタイプと同様に、気密された袋を腰に巻きつけて使います。ベルトタイプとの違いは、気室やボンベなどが、ポーチ内に集約されている点です。

落水時に、膨張した浮き輪がポーチの中から飛び出してくるので、それを自分でかぶらなければなりません。

ベルトタイプは、最初から体に装着されているのでいざというときでも安心感がありますが、ポーチタイプはパニックに陥るとスムーズに装着しにくいでしょう。

ライフジャケットの義務化

国土交通省では、平成30年2月に、ライフジャケットの着用義務化に関する法令を改正しています。違反者には罰則が与えられるため、特に、船釣りや川でのボート釣りを行う際は注意する必要があります。

小型船舶の乗船者は着用が義務化

以前は、水上オートバイの乗船者・12歳未満の小児・1人乗り小型漁船で漁ろうに従事する者に対してのみライフジャケットの義務化がはかられていましたが、平成30年2月からは、『小型船舶の甲板の乗船者』にも義務範囲が拡大されました。

現在のところ、『船釣り』をする人は必ずライフジャケットが必要です。ライフジャケットがなければ船やボートに乗れないことを覚えておきましょう。自分のボートでバス釣りする人も同様です。

桜マークと4つのタイプ

もう1点注意したいのが、ライフジャケットは、必ず国の安全基準を満たした『桜マーク』付きでなければならない点です。

緊急事態時の命綱になるライフジャケットは、高い安全性が保証される必要があります。ライフジャケットと一口にいってもピンからキリまであるので、選ぶときは国土交通省による型式承認がされているかをチェックしましょう。

安全基準を満たしたライフジャケットには『桜マーク』が与えられます。桜マークのないものは、安全なライフジャケットと認められず、着用しても船に乗れないか、違反として罰せられます。

『CE認定』のあるライフジャケットも販売されていますが、CE認定はEU加盟国の基準なので、日本では認められていません。

迷ったらタイプAを選べば問題なし

ライフジャケットにはA・D・F・Gの4つのグレードがあり、航行区域によって適切なグレードのものを身に着けるよう規定されています。グレードが定められた理由は、低いグレードのものを着用して危険度の高い海域や沖に出るのを防ぐためです。

では、A・D・F・Gの4つのグレードのうちどれを着用すればよいのでしょうか?

ライフジャケットのグレードのうち、『タイプA』と表記されるものは、全小型船舶に法定備品として搭載が可能なもので、全ての航行区域に対応しています。迷ったらタイプAを選びましょう。以下はタイプAの特徴例です。

  • 浮力が7.5kg以上
  • 発見されやすい色
  • 反射板付き
  • 存在を示すためのホイッスル付き

ライフジャケットの選び方

ライフジャケットの機能やタイプ、グレードを一通り理解したところで、実際に現場で使えるライフジャケットを選んでみましょう。

釣りのスタイルを考える

ライフジャケットは、釣りのスタイルに合わせて選ぶのが理想です。たとえば、大海原に出るときは危険度が高まるため、明るい色で目立ちやすいものを選びます。

『浮力体式』が最も安心ですが、膨張式を選ぶなら、自動と手動の両方で膨らませられるものが理想でしょう。高い波でパニックになることを想定すると、ポーチタイプ以外のものが好ましいです。

ランガンや渓流釣りの場合は、浮力体式よりも、コンパクトにできる『膨張式』が人気です。中でも、動きを妨げにくい『ウエストベルトタイプ』が好まれています。

磯釣りでは浮力体式がマスト

『磯釣り』は、陸上の釣りにおいて最も危険度が高いといえます。ゴツゴツした岩の上は滑りやすく、足場が安定していません。加えて、高波が押し寄せると、落下したり、波にさらわれたりする可能性もあります。

磯釣りのライフジャケットは『浮力体式』の一択と考えましょう。膨張式は岩にぶつかると空気室に穴が開き、使い物にならなくなる恐れがあるためです。

子供用は身長と体重に合わせてサイズを選ぶ

子供は大人以上に水難事故の確率が高いです。水辺のレジャーにおいて、ライフジャケットはどんなときでも必須と考えましょう。

安全基準において、子供用ライフジャケットの浮力は、体重40kg未満は5kg以上、体重15kg未満の小児用は4kg以上と定められています。

ほとんどのライフジャケットには、目安となる身長・体重・胸囲などが表示されているので、フィットするサイズを選びましょう。小さな子供に大人用を着用させるのは安全ではありません。

操作の容易さや安全性の高さから考慮すると『浮力体式』がベストです。

脱衣防止の股ベルトがあるものを

落水による衝撃で、ライフジャケットが脱げてしまうことがあります。どんなに浮力の高いものでも、体にきちんと装着されていなければ意味がありません。特に子供の場合は、脱衣防止の股ベルトでしっかり固定できるものを選びましょう。

おすすめの大人用ライフジャケット

釣りやアウトドアに幅広く使える大人用ライフジャケットを紹介します。タイプは、釣りのスタイルに合わせて選びましょう。

シマノ ラフトエアジャケット(膨脹式救命具) VF-051K

釣り具メーカーの『シマノ』からは自動膨張式・首掛けタイプの『ラフトエアジャケット』が発売されています。

首掛けタイプは首や肩まわりが窮屈になりがちですが、独自の立体裁断により動きにくさを解消しています。その上、ずれにくさとフィット感も抜群なので、万が一のときでも安心でしょう。

胸にはインジケーター付きガス充填装置が付いていて、色で使用の可否を知らせてくれます。気室の着脱が可能なウォッシャブルタイプなので、いつでも清潔な状態が保てますよ。

  • 商品名:シマノ ラフトエアジャケット(膨脹式救命具) VF-051K
  • 価格:15,231円(税抜)
  • 楽天:商品ページ

ダイワ ライフジャケット ウォッシャブル ウエストタイプ手動・自動膨脹式 ブラックカモ DF-2207 フリーサイズ

『ダイワ』の『ウォッシャブルライフジャケット』は小型でコンパクトな設計ながら、国土交通省の基準をしっかりクリアした信頼できるアイテムです。ウエストベルトは調節域が広く、細身の人から体格のよい人まで問題なく装着できるでしょう。

膨張式のライフジャケットだと、落水時にきちんと作動するかや、体にしっかり装着されているかが不安なところです。ですが、この商品にはボンベとカートリッジ装着状態が確認できるダブルインジケーターが付いているので、その心配も解消されるでしょう。

  • 商品名:ダイワ ライフジャケット ウォッシャブル ウエストタイプ手動・自動膨脹式 ブラックカモ DF-2207 フリーサイズ
  • 価格:19,882円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ジャッカル 自動膨張式ライフジャケット JK5110

ルアーメーカーの『ジャッカル』では、国土交通省の型式認定をクリアした自動膨張式・ウエストタイプのライフジャケットを扱っています。軽くて動きやすいスタンダードな形で、水辺のあらゆるレジャーで重宝します。

緊急時はとっさに水を感知して膨張しますが、手動でいつでも膨らませることが可能です。豊富なカラーバリエーションも見逃せません。

  • 商品名:ジャッカル 自動膨張式ライフジャケット JK5110
  • 価格:18,500円(税抜)
  • 楽天:商品ページ

オーシャンライフ 小型船舶用救命胴衣 オーシャンC-2型オレンジ 新基準 船舶検査対応

海の現場で作業をする人々にも着用されている安全性の高いライフジャケットです。どこにいても目立つ明るいオレンジ色で、前側・脇部・背中にそれぞれ2つずつ割浮力材が内包されています。『浮力体式』なので、磯釣り・船釣りに最適でしょう。

『オーシャンライフ』は、ライフジャケットの製造販売をするメーカーで、安全で高品質なアイテムを多数取り扱っています。釣り具メーカーに比べて価格が安く、手に取りやすいのも魅力です。

  • 商品名:オーシャンライフ 小型船舶用救命胴衣 オーシャンC-2型オレンジ 新基準 船舶検査対応
  • 価格:2,980円(税込)
  • Amazon:商品ページ

おすすめの子供用ライフジャケット

キャンプなどのレジャーでは、子供と一緒に川遊びや釣りをする機会が増えるでしょう。小さな子供は目を離した隙に川に入ってしまいます。常にライフジャケットの着用を心がけましょう。安全性の高い子供用ライフジャケットを紹介します。

Water Rocks ライフベストKids

最も安全な『浮力体式』で、子供の体重に適したサイズが選べます。50kgサイズがあるので、育ち盛りの男の子でも安心して着用できるでしょう。

カラフルなカラーとTシャツの模様のようなおしゃれなデザインは、曇りの日や雨の日でも目立ちやすく、股ベルト付きでしっかり固定できる点も安心です。股ベルトは収納しておけるので、アクティビティの邪魔になりません。

  • 商品名:Water Rocks ライフベストKids
  • 価格:1,928~4,298円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ocean life 国土交通省型式承認ライフジャケット 小型船舶小児用救命胴衣 Jr-1M型

ライフジャケット専門メーカーの『浮力体式(タイプA)』で、リーズナブルな価格とシンプルな形が高評価されているアイテムです。

明るいカラーは遠くからでも目立ちやすく、バックル式の股ベルトは体をしっかりと固定してくれます。暗闇で存在をアピールするための呼笛、サーチライトを反射する反射材がしっかり搭載されている点も優秀でしょう。カラーバリエーションはやや少なめです。

  • 商品名:ocean life 国土交通省型式承認ライフジャケット 小型船舶小児用救命胴衣 Jr-1M型
  • 価格:4,406円(税込)
  • Amazon:商品ページ

Bluestorm ライフジャケット 国土交通省承認幼児用

国土交通の承認を受けた『浮力体式』の幼児用ライフジャケットです。

バックルを留めてベルトを締めるだけの簡単装着で、小さな子供の水遊びやレジャーで重宝するします。

『タイプF』に分類されるので、小型船舶に乗船するときは、可能かどうか確認したほうがよいでしょう。ストライプと浮き輪の絵が可愛らしい遊び心たっぷりの1着です。

  • 商品名:Bluestorm ライフジャケット 国土交通省承認幼児用
  • 価格:4,910円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ライフジャケットを装備しよう

船に乗る場合は全員がライフジャケットを装着する義務があります。義務化されてはいないものの、足場の悪い磯釣りや渓流釣りには、ライフジャケットは必須と考えるほうが賢明です。

また、膨張式のライフジャケットを尖った岩が多い場所で着用するのは、あまり適切ではありません。コンパクト性やデザイン性が重視されがちですが、購入前に、釣り場の環境に適しているか、安全かどうかをしっかり確認しましょう。

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