釣りのオモリの基本。種類や重さ、目的に合った選び方など

2019.02.01

釣りに使うオモリの種類はたくさんありますが、なかでもガン玉や割ビシは最もよく使われるポピュラーなものです。また、根魚や岩場に隠れた魚を狙うときは『ジェット天秤』を使うとよいでしょう。釣りに合ったオモリの選び方について解説します。

まずは知っておきたいオモリの役割

釣りに使う『オモリ』とは、鉛でできたウェイトのことで、投げ釣りをはじめ、さまざまな仕掛けに用いられます。

鉄よりも比重が重いため、豆粒くらいの小ささでも重量感が感じられるのが特徴です。

仕掛けを飛ばしたり沈めたりできる

オモリは重量があるため、餌の付いたルアーや仕掛けがよく飛びます。オモリを付けることで、魚のいる距離まで餌が届くのです。

釣り糸と餌だけでは遠くに飛ばずぷかぷかと浮いてきてしまいますが、オモリが付いていると、魚のいる深度までしっかりと餌が沈みます。特に、遠投を主体とした釣りにおいて、オモリは欠かせません。

また、ジンタンとよばれる小さなガン玉は、ウキの浮力をコントロールするのにも役立ちます。

素早くポイントを狙える

オモリにはさまざまな形状・重さがあり、潮の流れや深度など、シチュエーションに合ったものを使うのが基本です。

狙ったポイントに向けて、的確に素早く仕掛けを到達させると同時に、その場所から移動しないようにするのがオモリの大切な役目です。潮の流れに逆らった場所や沖釣りなどでは、オモリの効果が顕著に分かるでしょう。

重いオモリは沈下速度や手返しが速いメリットがある一方、軽めのオモリは感度が高く、浅瀬で遊泳する魚に適しています。場所や狙いによって使い分けましょう。

魚のアタリが分かりやすくなる

オモリが付いていないと風や潮でゆらゆら動きやすく、魚が餌に食いついたのか、風で揺れているのかが分かりにくいでしょう。

オモリがあると、風や潮の影響を受けにくくなる上、糸の張り具合が上がるので、竿先に魚が食いついたときの手応えがよく分かるようになります。

よく使われるオモリの種類は?

オモリと一口にいっても、さまざまな形状があり、初めての人はどれを使えばいいか迷ってしまうのではないでしょうか。よく使われるオモリの種類はいくつかに限られるので、まずは基本の形を使いこなしましょう。

最も一般的な形 ガン玉、割ビシ

『ガン玉』は、使用頻度の多い最もポピュラーなオモリで、磯釣りはもちろん、川でのウキ釣りやバス釣りなどさまざまな釣り方・仕掛けに用いられます。

散弾銃の玉に形が似ているため『ガン玉』とよばれていますが、実際はまん丸ではなく、真ん中に切れ込みがあるのが特徴です。この切れ込みにガン玉を付けたい部分の糸を噛ませ、ペンチで潰して固定します。

ガン玉のサイズ(号数)表記と重さについては、また後ほど詳しく説明しましょう。

ガン玉と同様、ペンチで潰して固定する噛み潰しタイプのオモリに『割ビシ』があります。

割ビシは紡錐形をしており、主なサイズは7~9種類です。若干潮の影響を受けやすく、ウェイトの幅も限定されているため、割ビシよりもガン玉を使う人のほうが圧倒的に多いのが現状でしょう。

吊るタイプのナス型、六角型

オモリの切れ込みを噛ませ、ペンチで潰して固定するタイプに対し、環付き(フック)をひっかけて固定させるオモリを『吊るタイプ』または『環付きタイプ』とよびます。

吊るタイプの代表格である『ナス型』は、ガン玉よりも比重が重く沈下速度が速いのが特徴です。より素早く仕掛けを沈めたい場面で重宝します。

同じく吊るタイプの『六角型(小田原型)』もナス型とほぼ同様の役割を果たします。2つの違いといえば、ナス型は底面および側面が丸く、六角形型は、フラットな面が多いことです。

面が多いほうが潮の影響を受けにくい特徴があるため、動かさずに小さなアタリをとりたいときは六角型を、竿先を少し動かして魚にアピールするならナス型を使うのがベターです。

両者に大きな違いはないので、好みや使いやすさで選びましょう。

中通しタイプ

『中通しタイプ』は、コロコロと転がる丸みを帯びた形状で、中心部分の空洞にハリス(道糸の先に付ける、針に付ける糸)などを通して使用します。

オモリはラインをつたい、水底の深くまで転がるようにして入っていくため、テトラポットや穴に潜んだ魚、根魚を狙うのに最適です。中通しタイプは、形状によって以下に大別されます。

  • ナツメ型(長鉛)
  • 丸玉型(丸鉛)
  • 平打ち型
  • オタフク型

丸玉型はコロコロと転がりやすいため、穴釣りや奥に仕掛けをするときに用いられます。根掛りや転がりすぎが気になるときは、丸型よりも細長いナツメ型を使いましょう。

一方、平らな面が多い平打ち型やオタフク型は、転がりにくく、潮に流されにくい特徴があります。ポイントを決めて獲物を狙うのに最適です。

ジェット天秤

テトラポットやごつごつした岩礁・沈み根・海藻などの障害物があり、オモリが根掛かりしやすいときは『ジェット天秤』が用いられます。

これは、オモリ上部にプラスチック製のアームが付いた天秤の一種で、浮力で浮き上がろうとする力が働くのが特徴です。仕掛けを回収するときに、障害物を交わしながら素早く浮き上がってくれるので、釣りの効率がグンとアップします。

複雑な岩場には大きな獲物が潜んでいる可能性が高いので、ジェット天秤があれば、根掛かりを気にせずどんどんチャレンジできるでしょう。

また、通常のオモリよりも遠投距離が長いので、深場や沖にいる魚も狙えます。

種類によって違うオモリの数え方

オモリは形状が違えば、重さの基準も表記の仕方も違います。釣具店に行くと、オモリは『B』や『G』などの号数で表記されているので、どのくらいの重さがあるのかをあらかじめ覚えておかなければなりません。

ガン玉はBやGと数字で数える

釣り具やで最も多く扱われているのが『ガン玉』です。ガン玉の重さは表記するときに、B・2Bといったふうに、記号の『B』が用いられます。

よりサイズが小さいガン玉を『ジンタン』ということがあり、こちらはG2・G3と記号の『G』を付けて表記されます。

Bで表記されるガン玉は、数値が大きくなるほど重くなり、逆にGのガン玉(ジンタン)は軽くなるのが特徴です。

号数(G) 重さ 号数(B) 重さ
8G 0.07g B 0.55g
7G 0.09g B2 0.75g
6G 0.12g B3 0.95g
5G 0.16g B4 1.20g
4G 0.20g B5 1.85g
3G 0.25g B6 2.65g
2G 0.31g
1G 0.40g

『B+B=2B』の重さになるかと思いきや、そうではないのがガン玉の重量計算の複雑なところです。単純に重さを計算すると、重量の違うオモリを選んでしまうので、サイズと重量はメモしておくことをおすすめします。

割ビシは漢字で数える

複雑なガン玉の重量計算にくらべ、『割ビシ』はシンプルで分かりやすいのが特徴です。サイズは数字ではなく、主に、特大・大大・大・中・小・小小・極小と表記されます。

そして、特大の上には、『0.8号』と『1号』など、さらに大きなサイズがあります。一般的なオモリ号数にも、0.8号や1号がありますが、割ビシとは重さの基準が違うので混同しないようにしましょう。

名称 重さ
極小 0.20g
小小 0.25g
0.40g
0.75g
0.9g
大大 1.35g
特大 2.1g
0.8号 2.40g
1号 3.00g

その他のオモリは号数

それ以外の吊るすタイプ・中通しタイプなどの『一般的なオモリ』は共通した重さの基準で表記されるので分かりやすく、計算もしやすいです。

たとえば、吊るすタイプの『ナス型3号』と『六角型3号』または『中通し3号』は形は違いますが、号数が同じなので、重量も同じです。ジェット天秤などは付属品が付いていますが、号数の基準は一般的なオモリと同じです。

号数 重さ
0.3号 1.13g
0.5号 1.87g
0.8号 3.00g
1号 3.75g
1.5号 5.62g
2号 7.50g
3号 11.25g

たとえば100号をg換算すると?

割ビシとガン玉以外のオモリは、重量の計算基準に規則性があるので、自分で簡単に号数の重さが算出できます。

上記では、いくつかのサイズと重さを挙げましたが、『1号=1匁(もんめ)=3.75g』と覚えておきましょう。これをもとに計算すると、15号でも100号でも重さがすぐに分かります。100号のオモリの重さは、3.75g×100号=375gとなりますね。

目的に合ったオモリの選び方

代表的なオモリの特徴をつかんだ後は、実際のシチュエーションを想定したオモリ選びをします。釣りのスタイルや狙うポイントによって最適なオモリを使い分けましょう。

目的別、使うオモリの種類

波止釣りの場合、大きく分けてウキ釣り・探り釣り・投げ釣りの3つの釣法があります。

管つき棒ウキ・タマウキ・円錐ウキには『ガン玉』を、棒ウキ・ポリカンウキには『割ビシ』を使用するのが一般的です。

文字通り魚のいる場所を探りながら、仕掛けを落として釣る『探り釣り』には『中通しタイプ』の『ナス型』や『六角型』が用いられます。

またテトラなどの穴に落とし込む『穴釣り』には、奥まで転がる『丸玉型』や、安定感のある『平打ち型』などが便利でしょう。

『投げ釣り』や『ぶっこみ釣り』など、仕掛けを投げて待つスタイルには、丸なまりや長なまりとよばれる『中通しタイプ』のオモリが重宝します。より仕掛けを遠くに飛ばす場合は、天秤なども使用しましょう。

一番汎用性が高いのはガン玉

オモリの中で最も使い勝手がいいのは『ガン玉』です。号数の幅が広いので、潮の流れやポイントの深さによって使い分けることができるでしょう。

特に、釣りの定番といわれる『ウキ釣り』ではガン玉が主体です。

3B以上の比較的重さのあるガン玉は仕掛けを沈める役割をするのに対し、2B~Bまでは風や波の状態に合わせてウキの調節をするのに役立つでしょう。仕掛けが舞い上がってしまうような潮流では、2B~6Gまでの小さめのガン玉(ジンタン)で、仕掛けを馴染ませるようにします。

どのオモリを購入すればいいか迷ったら、まずはガン玉を手にとってみることをおすすめします。

オモリの値段はどれぐらい?

オモリは、根掛かりなどで紛失しやすいため、ケースや袋でまとめて購入するのが基本です。主な素材は鉛ですが、少しよい品質のものを使うとなると価格は上がるでしょう。オモリの形別に、価格の相場を紹介します。

ガン玉、割ビシはケースに入って数百円

多くの場面で重宝するガン玉や割ビシは米粒ほどの大きさなので、単体ではなく、ケースや袋で売られています。1袋あたり数十個のガン玉が入っていて、価格は10円〜100円前後が多いようです。

ケースに仕切りが付いていて、数種類のガン玉や割ビシが入っている便利なセットは、200~400円で購入できます。

なお、鉛の質が比較的柔らかいオモリは、ハリスに傷がつきにくく、開閉も楽です。鉛以外の素材でできたオモリは、価格が若干高くなります。

その他のオモリもまとめて数千円ほど

ナツメ型・丸玉型・平打ち型・オタフク型などの『中通しタイプ』は、ガン玉や割ビシよりも大きめなので、数個入りで数百円と価格はやや高めです。さまざまな号数のオモリがまとめて入ったパレットシンカーは、数千円ほどになるでしょう。

釣具店やホームセンターなどの店舗のほか、楽天やAmazonなどのインターネットでも購入ができます。

オモリを自作できる?

オモリの役割を果たしていれば、市販されているオモリを使わなくても構いません。中には身近にあるものを使って自作する人もいます。頻繁に釣りに行く人はオモリ購入費用を少しでも安くしてみませんか?

鉛と型があれば自作することが可能

自作オモリを制作するとき、素材の鉛は鉛販売業者や解体屋で購入できますが、いらない鉛の鍋の再利用も可能でしょう。

オモリの型は、熱に強い鋳型を使うか、セメントで型を作ります。鉛は400度以上で溶ける性質をもっているので、火傷や有毒ガスの発生には十分注意しなければなりません。

最も難しいのが鉛の温度管理です。鉛の温度が高すぎれば型が変形しますし、温度が下がれば、途中で鉛が凝固してしまいます。

400度以下になると鉛は徐々に固まりはじめるので、型に入れるときは複数回に分けずに、ひしゃくで一気に注ぎ込むのがポイントです。古い鉛を使うと、表面にごみやアクが浮いてくるので、ザルなどで取り除いておきましょう。

鉄筋や石で代用する人も

鉛のオモリを自作するのは、慣れた人でないとハードルが高いでしょう。また、鉛には毒性があり、海洋環境を汚染し生態系に影響を与えてしまう可能性もあります。こうした理由から、市販の鉛を使わず、鉄筋や石をオモリにする人もいます。

鉄でオモリを作るのには、メタルソーなどの金属をカットする専用機器が必要です。市販にはさまざまな寸法の鉄の丸棒が売られているので、それを適度な長さにカットし、別売りのサルカンをはんだ付けしましょう。

一方、石はあまり加工ができないので、適度な大きさ・重さの石を拾い集め、そこにタコ糸を付けて使用します。天然石は重さにかなりばらつきが出ますが、鉛や鉄のオモリを自作するのにくらべ、ずっと簡単に作れるでしょう。

自作したオモリは塗装で自分好みに

自作したオモリは、自分好みの色で塗装ができます。錆びにくくなる上、魚の好奇心を刺激する色を選べば、釣果アップが期待できるでしょう。

夜釣りに使うオモリには、蛍光塗料(夜光塗料)を塗って目立たせるのがおすすめです。塗装するときは、まず補助剤としてメタルプライマーを塗り、剥げやすさを防ぐために、数回に分けて層を厚くしていきましょう。

使った後のオモリの捨て方

鉛でできたオモリは、失くしてしまわない限り、繰り返して使用できます。形が変形してしまっても溶かしてリサイクルする手もあるでしょう。しかし、最終的に鉛のオモリが不要になったときは、決められた方法で処分する必要があります。

自治体のごみ処理方法で処分する

鉛などの金属の処理方法は、自治体ごとに決まりがあります。たとえば、横浜市では、集団資源回収の『缶以外の金属』に分別し、ジェット天秤の場合は、プラスチック部分と金属部分に分けて処分しなければなりません。

鉛は有害な重金属で、適当に処理すると人体にも環境にも影響を及ぼします。各自治体の指示に従って、正しい処分方法を守りましょう。

リサイクルで売るのもアリ

鉛のオモリは、何度も再利用できるので、釣具店やスクラップ屋で買い取ってくれることが多いです。小さなサイズのオモリはまとめて売るとよいでしょう。

また、鉛がくたびれていなければ、知人に譲ったり、オークションやネットなどで個人に安く売ったりする手もあります。

オモリの基本を押さえておこう

オモリにはたくさんの種類がありますが、はじめのうちは、汎用性の高いガン玉を使いこなせるようになりましょう。ガン玉と割ビシの基準は一般的なオモリと異なるので、くれぐれも間違えないように選ばなければなりません。

釣具店やネットでは、数種類のオモリがセットになったパレットが販売されているので、色々な釣り法で試してみることをおすすめします。

上級者は、安全に気を付けながらオモリを自作するのも楽しいです。集魚効果のある色や形を模索してみましょう。

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