包丁を研ぐポイントとは?しっかり手入れをして料理を楽しく

2019.01.31

包丁は定期的に研ぐと切れ味がよくなり、料理がより一層楽しくなります。『必要な道具』と『研ぎ方のコツ』を知れば、初心者でも簡単に包丁が研げるようになるでしょう。包丁を研ぐメリットとポイントについて分かりやすく解説します。

包丁は研いだ方がよいのか?

包丁を研ぐのは「料理人だけ」と思っていないでしょうか。ある程度のクオリティの包丁が安価に出回っているので、切れ味が悪くなったら買い換えればよいという考え方もあるかもしれません。

しかし、包丁を研ぐメリットを知ればその考え方も変わるでしょう。まずは『包丁を研ぐことの重要性』について解説していきます。

研ぐことの重要性とは

包丁は、使っているうちにだんだんと切れ味が悪くなります。トマトを切ろうとしたら潰れてしまったり、鶏肉の皮が切れなくなったり、料理がスムーズに進まなくなるでしょう。

その結果、料理をする度にストレスを感じることになります。また、包丁の切れ味が悪いと食材の鮮度やうまみを逃がしてしまうので、おいしさにも影響します。さらに切り口がガタガタになって見た目も悪くなってしまうでしょう。

しかし、定期的に包丁を研ぐことで、これらの問題はすべて解消できます。料理を楽しみ、食材のおいしさを存分に味わうためには、きちんと研いだ包丁を使うことが重要なのです。

では、包丁はどんなタイミングで研いだらよいのでしょうか。そのタイミングの見極め方について見ていきましょう。

研ぐタイミングはトマトで図る

包丁を研ぐタイミングは、『トマト』で図ることをおすすめします。トマトを切ってみて、トマトが潰れることなく刃がスッと入る場合は、まだ研がなくても大丈夫です。

反対に、刃がすんなり入らずトマトが潰れてしまう場合は、包丁を研ぐタイミングと言えます。そのまま放置するのではなく、早めに研ぐようにしましょう。

包丁は状態が悪くなるまで放っておくと、よい状態に戻すのに時間と労力がかかってしまいます。こまめにチェックして、なるべくよい状態をキープすることが大切です。

研ぐ頻度はどれくらい?

包丁は、使うほどに刃先が磨耗して切れ味が悪くなります。つまり、使う頻度の高い包丁ほど、それに比例して研ぐべき頻度も高まるということです。

また、包丁の相棒ともいえる『まな板』の材質も少なからず影響します。プラスチック製など硬い材質のものだと、包丁の刃が磨耗しやすくなるのです。その結果、包丁を研ぐ頻度も高まるというわけです。

包丁を使う回数やまな板の材質などによって異なりますが、最低でも『2カ月に1回』は研ぐようにしましょう。定期的に研いでおくと、長持ちします。

研ぐための道具は主に3種類

包丁を研ぐために必要な道具は、大きく分けて3種類あります。それぞれ特徴が異なり、メリット・デメリットがあります。

自分に合いそうなものを購入して、まずは実際に使ってみるとよいでしょう。使い心地がよくライフスタイルに合った道具を使うことで、ストレスなく包丁研ぎを継続できます。

短時間で手軽に研げるシャープナー

『簡単に研ぎたい』『瞬間的に切れ味をよくしたい』場合は、シャープナーがおすすめです。手間がかからないので、研ぎたいと思った時にすぐできるのがメリットです。その手軽さから『簡易研ぎ器』とも呼ばれています。

一方、切れ味が長続きしないというデメリットもあります。また、シャープナーを使い続けると元の切れ味には戻らなくなる、というケースも考えられます。そのため、高級な包丁を買って長持ちさせたい場合にはおすすめしません。

しかし、包丁研ぎ初心者や忙しくて時間がない方には、シャープナーが向いているでしょう。便利さとラクさを備えた包丁研ぎ器です。

用途が特殊な研ぎ棒

主に食肉加工の現場などで使われる、研ぎ棒という道具もあります。刃先に脂などがついて切れ味が悪くなった時に、脂を取り除いたり刃先を修正したりするものです。用途が特殊なので、日常的に使っている一般家庭は少ないかもしれません。

研ぎ棒を使う時のポイントは、『こまめに』そして『正確な角度で』研ぐことです。研ぎ棒はヨーロッパ発祥の道具なので、ヨーロッパを中心とする海外製のステンレス包丁に適しています。

ただし『鋼製』の包丁は、研ぎ棒を使うと刃先を痛める可能性があります。研ぐどころか包丁の切れ味を悪くさせてしまうので、十分に注意しましょう。

最もおすすめなのは砥石

最も優秀な道具は、砥石(といし)です。少しずつ刃体の表面を削っていくことで、刃先が研磨され切れ味がよくなります。ほかの2種類の道具に比べ、包丁をより長持ちさせることができます。

しかし、使用するのに少し手間がかかるというデメリットがあります。砥石で包丁を研ぐ場合、まず砥石を水につけてしばらく置き、さらに水をかけながらじっくり研いでいく必要があります。研ぎ方もコツをつかむまで少し時間がかかるでしょう。

砥石には、人造砥石と天然砥石の2種類があります。一般的に流通しているのは人造砥石で、天然砥石は高価なのでプロの料理人に使われるケースが多いです。一般家庭においては、ホームセンターなどで気軽に購入できる人造砥石で十分でしょう。

研ぎ方は包丁の種類で異なる

包丁にはさまざまな種類があり、その素材ごとに研ぎ方は異なります。研ぎ方を間違えると、かえって刃を痛めてしまうこともあるので注意しましょう。

まずは、包丁の種類について解説します。持っている包丁はどれにあたるのか、チェックしてみてください。

包丁の種類を知る

包丁の種類は、『鋼』『ステンレス』『セラミック』の3種類に分けられます。鋼包丁は鋭い切れ味を持っていますが、錆に弱いという欠点もあります。砥石で研ぐ場合、他の素材に比べて圧倒的に研ぎやすいでしょう。

ステンレス包丁は、鋼包丁に比べ切れ味は劣りますが、錆びにくい性質があります。また、砥石で研ぐことはできますが、やや研ぎづらさを感じるかもしれません。

セラミック包丁は、軽量で熱に強い特徴があります。金属ではないので錆びることはありませんが、欠けたり割れたりしやすいという欠点があります。基本的に砥石では研げず、専用のシャープナーなどを使用します。

和包丁・片刃の研ぎ方

よく日本料理に使われる和包丁は、表側だけに刃がある『片刃』です。両刃に比べて刻むなどの細かい動作が素早くでき、まさに日本料理のような繊細な調理にはぴったりです。

研ぎ方のポイントは、刃全体を砥石にしっかり当てた状態にすることです。刃先が内側(手前側)を向くようにして、包丁がぐらつかないよう、左手の指先を添えるようにしましょう。

裏側は、刃先を外に向けてから同じように研ぎます。裏側の場合は、表側の1割程度の回数研げば十分です。

洋包丁・両刃の研ぎ方

欧米を中心に使われている洋包丁は、『両刃』で両面に刃があります。元々は肉を切るために作られた包丁なので、大胆に押して切るなどの調理に適しています。

研ぎ方のポイントは、片刃とは異なり、刃先の反対側を少し浮かせた状態にすることです。包丁と砥石の角度は、およそ15度といわれています。

裏側は、刃先を外に向けてから、表側と同じ要領でゆっくり研ぎます。引く時に力を入れ押す時に力を抜くのがコツです。

研ぐときに気を付けたいポイント

包丁を研ぐときは、2つのポイントに気をつけましょう。少し意識を向けるだけで、包丁の切れ味は大きく変わります。

そのポイントとは『角度』と『水の使い方』です。まずは、角度について詳しく解説していきます。

研ぐ角度を見極めよう

包丁の切れ味は、研ぐときの絶妙な角度によって差が出ます。包丁の種類によっても異なりますが、一般的には砥石に対して15度くらいの角度で研ぐのが理想的です。

目安としては、10円玉が2枚挟まるくらいの角度です。この角度をキープした状態で、前後にスライドさせながら研ぐことが大切です。実際にやってみると、思っている以上に傾斜が少ないことに気づくでしょう。

水は砥石に含ませて使う

砥石を使って研ぐときは、まず砥石自体に水を十分含ませます。水を入れた容器に砥石を入れ、5~10分程度待ちましょう。砥石全体に水が浸透したことを確認したら水から出して、包丁研ぎを始めます。

砥石に含んだ水は、研ぐときに摩擦によって包丁が熱を持つのを防ぎます。さらに滑りをよくする効果もあるので、この下準備は重要です。

包丁を研いでいるとき、砥石が乾いてきたら水をかけます。水を流しっぱなしにする必要はありません。砥石の表面がヌメっとした状態をキープすると、包丁研ぎがスムーズに行えるでしょう。

研ぐコツをつかむには?

包丁研ぎは、初心者には少し難しいイメージがあるかもしれません。しかしコツをつかんでしまえば、その後は短時間でパパッとできるようになるでしょう。

コツをつかむためには、『数をこなして慣れる』もしくは『動画を参考にする』ことです。まずは、慣れるための心得について解説します。

基本を学び、数をこなして慣れる

『習うより慣れろ』ということわざのとおり、自分で練習や経験をして慣れてしまったほうが上達は早いものです。砥石の準備や研ぐときの角度など、最初は基本を1つ1つ実践するのに時間がかかるでしょう。

しかし、何回か繰り返しているうちに身に付き、いちいち手順を確認しなくてもできるようになるはずです。ただし、刃物なので取り扱いには十分注意しましょう。

専門店で失敗はカバー可能

刃が欠けるなど、包丁研ぎに失敗しても専門店でカバーしてもらうことが可能です。レターパックなどで包丁を送るだけで研ぎ直してくれるサービスがあります。

包丁研ぎのプロが研ぎ直してくれるので、もしもの場合も安心です。駆け込み寺があると思えば、初心者でも思い切って包丁研ぎにトライできるでしょう。

分かりやすい動画を参考にしよう

YouTubeなどの動画サイトには、包丁の研ぎ方について分かりやすく解説してくれる動画が多数あります。本などでイメージしにくい場合は、動画を参考にするとよいでしょう。

初心者向けに基本だけを解説してくれる動画もあれば、上級者向けの細かい技術を教えてくれる動画もあって、わかりやすく学べるでしょう。

包丁を長く楽しみ育てて料理を楽しむ

包丁は定期的に研いで、よい状態をキープすることが大切です。包丁の切れ味がよければ、料理はサクサク進み、さらに食材本来のおいしさを楽しむことができるでしょう。

包丁研ぎと言うと難しいイメージがありますが、基本さえマスターしてしまえば簡単です。洗濯や皿洗いなどの家事と同じように、いちいち手順を考えなくてもできるようになるでしょう。

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