落語家系図の見方や亭号について解説。上方落語のレジェンドの師弟

2019.01.15

落語は、江戸時代から続く伝統芸能の1つです。落語をする人が、落語家または噺家です。落語家は、現在、関東と関西を合わせて800人ほどいると言われています。落語家を知るためには、亭号から学びましょう。落語家の家系図と亭号について解説します。

落語家の名前と一門の関係

落語家の名前はどのようにしてつけられているのでしょうか?落語家を目指して入門すると、師匠が名前を付けてくれます。名前を見れば、どこの一門で、師弟関係もわかるようになっています。

ここでは、落語家の亭号と一門の関係について解説します。

亭号と名前の基礎知識

落語家の名前には、『笑福亭』や『柳亭』などの苗字が多く見られます。この苗字が『亭号』です。亭が付くことから亭号と呼ばれていますが、『桂』や『林家』などのように亭が付かない亭号もあります。

『上方落語四天王』のうちの3人が桂という亭号です。桂は東西に多くいます。

もともとは同じ一門でしたが、東西それぞれ枝分かれしたことで、今落語界で有名な『桂米朝一門』や『桂文枝一門』、そして『桂春團治一門』はそれぞれ別の一門となっています。大阪でもう1つ大きい一門が『笑福亭松鶴一門』です。

また、東京の落語(江戸落語)で最も多い落語家の亭号が『柳家』です。柳家小さんが、多くの弟子を輩出したことで一大勢力となりました。『柳亭』という亭号を名乗っているほとんどの落語家は、柳家小さんの弟子たちです。

止め名とは?

落語家は、修行中には前座用の名前を師匠が付けます。この前座用の名前は、師匠から1文字もらってつけてもらったり、覚えてもらいやすいように面白い名前を付けたりと師匠によってさまざまです。

階級が上がるごとに改名することもありますが、同亭号の中の最高位の名前を襲名したら、それ以降名前を変えることはできません。このことを『止め名』と呼びます。

笑福亭のはじまり

上方落語の一門である『笑福亭』は、笑福亭の祖と言われている『松富久亭松竹(しょうふくてしょうちく)』がはじまりとされています。門下には、初代笑福亭吾竹、初代笑福亭松鶴がいました。6代目笑福亭松鶴は、戦後の上方落語を復活させた上方落語四天王の1人です。

笑福亭松鶴一門の系図を見てみよう

笑福亭松鶴は、たくさんの弟子を育てました。現在テレビなどでも人気の『明石家さんま』も一門の1人です。しかし、6代目松鶴の兄弟弟子である松之助一門に所属しています。

笑福亭松鶴一門の中でも、6代目松鶴一門は特に多くの弟子を受け入れていました。

6代目松鶴には、筆頭弟子である仁鶴や鶴光のほか、松喬や鶴瓶ら30人以上いました。これらの弟子たちのなかには、仁鶴・鶴光・松喬・鶴瓶らのように多くの弟子を育てている落語家もいれば、現在は落語家をやめてしまった人もいます。

笑福亭松鶴一門の系図は下記のリンクから確認できます。

笑福亭 松鶴 (六代目) | 上方落語家名鑑

桂文枝一門の落語家系図

桂文枝一門のはじまりは、桂一門の名跡である『桂文治』でした。しかし、2代目の義兄が3代目を襲名した後に東京に移ったことから、2代目の孫弟子を上方落語での3代目となりました。その結果、3代目と4代目が江戸落語と上方落語に継がれます。

しかし、上方落語の4代目桂文治の弟子は、文治を襲名せずに初代桂文枝と名乗ったことから、上方における桂一門の止め名が桂文枝となったのです。

上方落語四天王の1人である5代目桂文枝が率いた桂文枝一門には、6代目桂文枝をはじめ、きん枝・文珍・文福・小枝など20人の弟子がいます。

長寿番組でお馴染みの六代目

6代目桂文枝は、テレビの長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』でお馴染みの有名な落語家の1人です。5代目と同様に、20人以上もの弟子を受け入れて育てています。

桂 文枝(六代目) | 上方落語家名鑑

よしもと所属の落語家が多い

桂文枝一門の落語家は、個人事務所を設立している文福以外のほとんどが『よしもとクリエイティブ・エージェンシー』に所属して活動しています。

よしもとは、桂文枝一門以外にも、上方落語の落語家が多く所属しています。

桂米朝一門の落語家系図

桂米朝一門は、上方落語の四天王の1人である桂米朝を頂点とする一門です。上方落語の一門の多くは、よしもとに所属していますが、米朝一門のほとんどの落語家は独立した米朝事務所に所属しています。

ここでは、桂米朝の落語家系図について解説します。

上方落語の歴史をつくった一員、桂米朝

3代目桂米朝は、6代目笑福亭松鶴・3代目桂春團治・5代目桂文枝とともに滅びそうになっていた上方落語を復活させて上方落語の歴史を作った落語家です。

上方落語界では初の重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定、落語家として初めての史上初の文化功労者に顕彰されました。

桂米朝の弟子には、筆頭弟子に3代目桂米紫・月亭可朝、次いで桂ざこば・2代目枝雀・月亭八方・3代目南光などたくさんの弟子たちを育てています。

プロフィール|米朝事務所

113年ぶりに月亭文都を襲名した八天

月亭可朝の孫弟子である月亭八天は、2013年3月19日に7代目月亭月亭文都を襲名しました。桂一門のなかでは、7代目文都ですが、月亭の亭号では113年ぶりの襲名です。

師匠と弟子の深いつながり

落語界には、いくつもの一門があり、落語家の名前を見ることで、師弟関係が把握できます。襲名制度によって、師匠の名前を受け継ぐことで、自分たちも弟子をとって、さらなる落語界の発展に貢献しているのです。

落語家の名前、代々師匠自らが弟子につけることで、師匠と弟子の深いつながりを感じられます。

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