カレーの基本スパイスってどれ?それぞれの種類と役割を解説

2019.01.09

日本人の心を魅了してやまない、スパイスとハーブが織りなす芸術。そんなカレーには数え切れないほどのスパイスとハーブが使われていますが、その種類や役割を正確に理解している人は意外と少ないのではないでしょうか?ここでは、数あるスパイスの中での基本的なものを紹介していきましょう。

カレーの基本スパイスは3種類~4種類

一般的に『基本スパイス』と言われるものは、ターメリック・コリアンダー・カイエンペッパー・クミンシードの4種類です。クミンシードを抜いて3種類とする考え方もあります。なんとなく名前を聞いたことはあっても、それぞれがどんな特徴があるかを説明できる人は少ないのではないでしょうか?

ターメリックの特徴

ターメリックは、少し土臭い感じの香りがするスパイスです。ほろ苦いテイストを持ち、カレーパウダーには欠かせないスパイスでもあります。

サフランがよく引き合いに出されますが、ターメリックのほうが使いやすいうえに、価格も手頃です。また、サフランの色素・クロシンは水溶性で、ターメリックの色素・クルクミンは油溶性という違いがあります。

サフランと同様に、料理を黄色く着色するために使われることも多いです。お米と一緒に炊いたターメリックライスをカレーに添えるのも、カレー通には定番的な使い方とされています。

コリアンダーの特徴

コリアンダーはターメリック、カイエンペッパーと並んで、カレーに欠かせないスパイスです。歴史が古く、なんと4500年ほど前の医学書ですでにコリアンダーを使った料理法が紹介されているとか。

コリアンダーの葉っぱや熟していない種子は南京虫のような香りがします。そのためか、ギリシア語で南京虫を指すkorisがコリアンダーの語源とも言われています。

一方、コリアンダーの熟した種子はクセが少なくて使いやすく、ソーセージやひき肉系の料理、ピクルスやシチューなどによく使われます。日本の気候でも栽培しやすいようで、香菜を使うために家庭菜園で栽培している人もいます。

カイエンペッパーの特徴

辛いものが好きな人におすすめのカイエンペッパーは、カイエン種のトウガラシの実を乾燥させたスパイスです。鮮やかな赤から赤黒いものまであり、辛さが強く、香味も独特です。一説によると、中南米では9000年も昔から栽培されていたようです。

何をおいてもその辛さたるや、チリペッパーの2倍の辛さだと言われています。

料理に辛さを足す場合によく使われ、特に熱帯地域の料理の味付けに必要不可欠なスパイスとされています。辛味の強さが特に取り上げられるカイエンペッパーですが、痩身効果があるカプサイシンやビタミンAも多く含んでいるのです。

クミンシードがあるとよりエスニックに

クミンシードの香りは、ずばりカレーを彷彿とさせる、とてもエスニックな香りのスパイスです。世界の至るところでさまざまな料理に使われています。また、カレー粉、チリパウダーの原料としても欠かせません。

インド料理の中では、調理のはじめの段階で油に香りを織り込むためによく使われています。カレーだけではなく、根菜の炒め物にも相性抜群です。粒々の食感が独特ですし、普通の煮込み料理にこれを加えるだけで、すぐに『エスニック風料理』になります。

本格インドカレーに近付けるには?

カレーの味を本場のインドのような本格的なものにするためのスパイスとは、どのようなものでしょうか?そのための主要なスパイスを紹介します。

ミックススパイスのガラムマサラを使用

ガラムマサラは、インドの代表的なミックススパイスです。通常3~10種類のスパイスが配合されます。この配合に決まりはないですが、主としてブラックペッパーやクミンシード、コリアンダー、ナツメグにチリペッパーで辛みを追加したりします。

カレー粉とガラムマサラは双方とも、ブレンドするスパイス・ハーブもその比率も決まっていません。似たようなブレンドをされますが、大きく違うのは着色用のターメリックを使うかどうかでしょう。

カレー粉はターメリックが使用されますが、ガラムマサラには使用されることはありません。カレー粉はトータルのバランスがとれたミックススパイスです。一方、ガラムマサラは香りや辛味の点で際立つミックススパイスになります。

クミンパウダーやカルダモンで香り豊かに

本格的なスパイスカレーを作るのは一見むずかしそうですが、実際は拍子抜けするほど簡単に作れます。以下のスパイスの基本的な方程式を理解すれば、本格カレーが作れるのです。

  • ターメリック:1
  • ガラムマサラ:2
  • クミンパウダー:4
  • クミンシード:4
  • カイエンペッパー:4
  • コリアンダー:8

この比率がインド北部の肉カレーに用いられている代表的な比率と言われています。これに沿って作れば、皆が納得する美味しいバランスになるでしょう。

核であるクミンパウダー、コリアンダーにカイエンペッパーで辛味を足し、仕上げにクミンシードでアクセントを作るのです。さらにカルダモン、シナモンなどを足すことで、より一層本格的な味になります。

辛みをプラスするスパイス一覧

カレー好きな人たちの中でも特に辛い物が好き人は、辛みが強力なスパイスとなって、さらに辛さを増したカレーを楽しみます。彼らはどのようなスパイスを使うのでしょうか?

ペッパー系

ペッパー系ならまずチリペッパーはホールで使用してもよし、パウダーで入れてもよしです。熱に強いのでたくさん煮込んでも辛さは保たれます。ホールを油で炒め、油に辛さを移してしまうのも1つの方法です。

ブラックペッパーはホールであれ粗挽きであれ、粉末であっても大丈夫です。辛さは粒子が小さくなるにしたがって強めになります。挽きたての粉末は香りがとてもよいです。

ホワイトペッパーもブラックペッパー同様、ホールも粗挽きも粉末もよいでしょう。辛さも同じく、粒子の大きさが細かくなるにしたがって強くなります。挽きたての粉末は香りがよいところもブラックペッパーに似ています。

チリ、ジンジャーなど

チリやジンジャーは爽やかな香りを持ち、辛味も兼ね備えたスパイスです。特にジンジャーは生をスライスしたり、すりおろしたり、千切りやみじん切りにして風味を足すためや薬味に使います。

インドでは遠い昔から栽培されていたらしく、3000年前ごろのインドやアラビアの料理書では、ジンジャーを粉末にしたものが使われていたことが記されています。

10世紀ごろのヨーロッパで貴重なスパイスとして一部の特権階級だけが、その香味を楽しんでいました。新しい交易ルートの開拓とともにその人気は広まり、14世紀にはペッパーに次いで重要なスパイスとして扱われるようになりました。

自分好みにブレンドしたこだわりのカレーを

カレーを美味しくする立役者であるスパイスの基本的な種類や、本格的なカレーにするためのブレンドの比率などを紹介しました。

絶妙な比率の方程式を応用するのもよいですが、細かい決まりはありません。スパイスさえ手に入れれば、あとはあなたの腕の見せ所。自由な発想と自分好みのブレンドで、オリジナルカレーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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