万年筆用ノートはどう選ぶべき?失敗しない選び方とおすすめ高級ノート

2020.09.14

筆記用具の中でも特段こだわりが強くなる万年筆。現代では主にノートに書き付けることがほとんどと思います。しかしひとえにノートといっても様々な種類があり、目移りしてしまう方もいるでしょう。本稿では万年筆の醍醐味とも言える、その書き心地を楽しむためのノートの選び方を紹介します。

押えておきたい万年筆とノートの基本

万年筆に限らず、筆記用具を揃える際に気をつけたいのがそれぞれの『相性』です。何も考えずになんとなく揃えてしまうと、様々な問題が発生する可能性があります。そこでここからは、万年筆やその周辺の筆記具を購入する際の手引きとして、文房具の基本的な知識を紹介します。

万年筆の太さやインクの種類は色々?

万年筆の太さは用途別で複数の種類が販売されています。1番細い「EF」は小さいメモ帳や記入欄が小さい書類、太字の「B」は署名はもちろん何か目立つように記入する必要がある書類などに使用されます。1番太い「Z」は絵描きや楽譜記入用として使用されるため、一般的にはあまり使うことはないかもしれません。

このように非常に幅広い範囲の用途をそれぞれの太さが担っており、普段自分がどのような場面で万年筆を使うのかによって購入する際に選ぶ必要があります。

またインクに関しても『顔料インク』『染料インク』といった種類があり、耐水性や耐光性、にじみやすさや裏抜けのしやすさといったスペックに大きな影響を与えるものです。こちらも自分の使用用途に合わせて選ぶとともに、ノートとの相性を考える際にも重要なポイントになります。

ノートによって紙の厚みが違う?

万年筆でノートに書き物をする際に気になる紙自体の厚み。近年販売されているノート、ルーズリーフのほとんどに『上質紙』というものが使用されています。一概にはいえませんが、一般の上質紙~それ以上の厚みのものであれば、裏抜けは比較的しづらく、万年筆の使用にも耐えうるといえるでしょう。

一方でそれよりも薄いもの(コピー用紙やわら半紙など)は、インクが裏映りしてしまう可能性があるため注意が必要です。

万年筆のノート選びで大切なポイントは?

ここまで説明した、万年筆とノートの基本事項を踏まえた上で、さらに掘り下げていきましょう。せっかく万年筆をつかうのですから、今までと同じノートを購入するだけでなく、ここから紹介するポイントを参考にしてベストマッチのノートを見つけてみてください。

裏写りしない

大前提として、何かを書いた際にインクが染み込みすぎて裏写りしてしまうものは避けた方が良いでしょう。裏写りしないためには、ノートの厚みがポイントになってきます。

滲まない

表面がけばだっていて繊維質な紙(たとえば、画用紙など)は、インクが滲んでしまうため万年筆には向いていません。近年のノートはある程度の対策措置がなされており、インクがにじまないようにコーティングがなされているものが一般的ですが、事前に口コミなどで確認をしておきましょう。

滑らかにぬらぬら書ける

『ぬらぬら』とはペンの書き心地を表す言葉で、万年筆での筆記がなめらかでスムーズに進む様を評してしばしば使われる表現です。

引っかかりがなくぬらぬら書けるノートであれば、疲れもたまりづらく効率よく作業が進むため、リピートしたくなること請け合いです。ノートの書き心地についてはネットなどに評価が記載されていることが多いため、購入の際には必ずチェックすることをおすすめします。

万年筆に合ったノートの選び方

万年筆を使う際のノート選びは、前述で紹介したノート選びのポイントに加えてさらに細かくチェックすべき項目があります。通常のノートの選び方でノートを購入してしまうと手持ちの万年筆に合わない場合があり、そのことに気づかずに「万年筆は使いづらい」という感覚に陥ってしまう可能性が出てきます。そうならないためにも、ここから紹介するポイントをしっかりと把握しましょう。

坪量を確認する

前述でも触れた紙の厚さ。これを比べるために、1平方メートルあたり何gかを表す『坪量(つぼりょう。g/m2)』という単位があります。

一般的なノートなどはインクの裏写りが起こりづらい『75g/m2以上の重さ』が使用されており、重さがこれ以下のノートを使用するとインクの裏写りの危険性があると認識しておくと良いでしょう。できれば『80g/m2』はあるとさらに安心で、高級ノートなどはおおよそ80g/m2の水準を満たしています。

大体はノートの情報表記欄や表紙の隅などに記載されているため、気になる場合は購入前にチェックすることをおすすめします。

紙の種類を確認する

安価な商品で時折見かける、表面がツルツルとしたコピー用紙のような質感のものは、紙の表面でインクが滑ってしまい、書き心地が不十分だったりインクにじみにつながってしまうことがあります。

一般的なノートに使用される『上質紙』や、より重く凹凸感が増した『フールス紙』が無難かつ最適です。ノートを購入する際は(特に安価なもの)どのような紙が使われているかしっかりと確認しましょう。

万年筆用ノートならコレがおすすめ

ここまで万年筆に合ったノートの選び方を紹介してきました。ある程度自分に合ったものがわかってきたと思います。しかしノートというものは数え切れないほどのメーカー・商品が存在しているため、ベストなものを見つけ出すとなると大変でしょう。そこでここからはおすすめのノートを3種類紹介します。

定番のツバメノート

(Amazon.co.jp)

「万年筆と相性のいいノート」としてしばしば名前が挙がる、万年筆使い御用達の定番『ツバメノート』。昭和22年の創業以来、妥協のない品質を追求し続けている国産ブランドの代表格です。

中紙に使用されているのは最高級の国産フールス紙で、滑りすぎず引っかかりすぎず、絶妙なバランスを保ちながら、裏抜けやにじみも起こりません。メイドインジャパンの品質を余すところなく実現しているツバメノートは、万年筆ユーザーならぜひ一度は試してみてほしいノートです。

高級な佇まいのロディア

(Amazon.co.jp)

フランス発のブランドで、輸入高級ノートの代名詞ともいえる『RHODIA(ロディア)』。気品あふれるハードカバーが印象的で、その高級な佇まいは多くのノートマニアたちを魅了してきました。

もちろん品質の方もお墨付きで、中紙には坪量80g/m2の上質紙を使用し、万年筆にはうってつけの裏抜けしづらい材質を使用。ロディアのノートに万年筆で何かを書きつけるだけで心が躍り、やる気がみなぎってくること請け合いです。

こだわりのMade in Tokyo。ライフ ノーブルノート

(Amazon.co.jp)

昭和24年に東京都台東区で創業した老舗メーカー『LIFE(ライフ)』が手掛ける、高級ノート『ノーブル』シリーズです。

その歴史と伝統を生かし、使用する紙は東京・下町の職人が手掛けるオリジナルペーパーのみ。徹底して「Made in Tokyo」にこだわったその品質は、まさに日本のものづくりの技術を体現した名品と言えるでしょう。ぜひ一度試してみてください。

たかがノート、されどノート

万年筆の魅力はやはり書き心地の良さにあります。ご自身の万年筆に合ったノートであれば、万年筆をより楽しむことができるはずです。ぜひこの記事で紹介したノウハウを生かして、万年筆とノートの世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

デジタル化が進むこの時代の中だからこそ、万年筆とノートのリアルな手触りの中に、新しい価値観を見いだすことができるかもしれません。

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