全部同じと思ってない?コーヒーは淹れ方次第で味が変わる理由。

2020.05.14

コーヒーは、淹れ方やドリッパーによって多種多様に変化します。言い換えれば、色々な違いがあるのがコーヒーということになります。そうした違いを、テーマごとに説明します。インスタントコーヒーの違いも、参考にしてみてください。

コーヒーの入れ方による違い

コーヒーは淹れ方の違いによって、同じ豆でも味わいが変わってきます。まずは、代表的な3つの淹れ方がどう異なるか、という点からチェックしてみましょう。

こだわりのネルドリップ

ドリップ方式とは、焙煎したコーヒーの粉を、フィルターを付けたドリッパーという道具に入れ、上からお湯を注ぐことで少しずつコーヒーを抽出する方式です。

そのドリップ方法の1つであるネルドリップは、『ネル』と呼ばれる布製のフィルターを用います。ネルが、コーヒー粉とお湯の接触時間を程よい状態で保ってくれるため、苦味・酸味・旨味・香りをバランスよく楽しむことが可能です。

ネルドリップをするためには、ある程度の量のお湯が必要なため、多人数分のコーヒーなど、多めの量を抽出する機会が多い人におすすめです。ネルの洗浄や保管を正しく行えば、長く愛用していけるのも魅力と言えるでしょう。

見た目も楽しいサイフォン式

理科の実験のような、フラスコとロートを用いてコーヒーを抽出する方法がサイフォン式です。フラスコに入れた水を熱源(アルコールランプなど)で温め、蒸気圧を利用してコーヒーを抽出します。

温められたフラスコ内では、お湯の水蒸気が膨張し、上部のロート部分に押し上げられて、フィルターと粉を通して抽出されます。加熱をやめると、フラスコ内の蒸気圧が下がり、抽出されたコーヒーが貯まるのです。

手で淹れるハンドドリップに比べて抽出のぶれが少なく、一度慣れてしまえばコーヒーの味わいが安定するため、初心者にもおすすめの淹れ方と言えます。

手軽なプレス式

『フレンチプレス』という器具を用いるプレス式は、誰でも失敗なくコーヒーを淹れられる便利な方法です。日本でも普及しつつある抽出方法で、金属製のメッシュフィルターを使うことで、豆本来の味わいが楽しめます。

コーヒー豆に含まれている、コーヒーオイルの旨味や香りを引き立てるのにも最適です。品質の高い豆を使えば、雑味のない本格的なコーヒーが味わえることから、豆にこだわりを持っている人にもおすすめと言えるでしょう。

ドリッパーが変わるだけでも味が変わる

自分好みの塩梅でコーヒーを楽しめるハンドドリップでは、ドリッパーを変えるだけで、味わいに変化を付けられます。ドリッパーのどういった要素で変化が生まれるのか、詳しくチェックしてみましょう。

穴や大きさで変わる

コーヒーの味わいに直結するとも言われているのが、抽出時間を左右するドリッパー底面の『穴』の数や大きさです。

穴の数が多ければ抽出時間は短くなり、小さければ長くなります。各メーカーからは、様々な穴の数と大きさのドリッパーが販売されているので、好みの味わいが出せるものを探せます。

下記は、代表的なドリッパーの穴の数と大きさです。形状や材質によっても変化がありますが、各メーカーサイトで詳細が確認できるので、参考するとよいでしょう。

  • カリタ式:穴は3、穴の大きさは小さめ
  • メリタ式:穴は1、穴の大きさは小さめ
  • ハリオ式・コーノ式:穴は1、穴の大きさは大きめ

形状や材質でも変わる

ドリッパーの穴だけに抽出時間が影響されるのではなく、台形型と円錐型というドリッパーの2通りの『形状』や、内側に施されている『リブ』と呼ばれる溝によっても変化があります。

台形型は、広範囲にわたってお湯がコーヒー粉に触れるため、抽出時間が長く、深い味わいと香りを豆から引き出します。

円錐型は、斜め一直線にお湯が流れていくため、コーヒー粉とお湯の触れる時間が短く、雑味や苦味の少ない、すっきりとした味わいが楽しめるでしょう。

こちらも、メーカーによってドリッパーの形状やリブの形は違うので、好みの味わいが引き出せるドリッパーを選ぶのが大切です。

風味や名称の違いについても押さえよう

風味や名称の違いについても知っておくと、より味わい深いコーヒーの世界を堪能できます。コーヒーは植物のため、産地による違いもあることから、こだわりを反映させるには最適な部分とも言えるでしょう。

豆の種類ごとの味の違い

コーヒー豆の種類によって、味わい・香り・風味などの要素に違いが出ます。植物の一種でもあることから、育てられた土壌や環境によって、同じ豆であっても差が出てくるのです。

以下は、代表的な豆の種類と特徴です。もちろん、これ以外にも様々な豆が存在しますが、好みの豆を探し出す目安にしてください。

  • ブルーマウンテン:気品ある香りと甘味のバランスが取れた味わい
  • モカ:青い果実を感じさせるフルーティで爽やかな味わい
  • キリマンジャロ:個性的な味で柑橘系を彷彿とさせる酸味が特徴的
  • ハワイコナ:柔らかな酸味とコクを持ちながらも甘味のある味わい

同じ種類の豆でも、栽培された環境やグレードによって味わいが変わります。また、いくつかをブレンドしたものであれば、その複雑な味わいを楽しめるでしょう。

ブレンドとストレートの違い

ブレンドの話が出たので、次はそのブレンドとストレートの違いをまとめてみましょう。『ブレンド』とは、複数の豆を混ぜ、それぞれの豆の特徴を活かしてバランスを調節したり、より香りや風味を引き立てる方法です。

一方『ストレート』は、ブレンドをしていない1種類の豆を使うものです。豆の味をきちんと知り、ブレンドに活かすためにも、ストレートでの味わいを知るのも有効でしょう。

まずは、それぞれの豆の特徴を知るためにもストレートで始め、徐々に自分好みのブレンドを作り上げていくのがおすすめです。挽き方や焙煎の方法によっても味わいの調節ができるため、ブレンドと一緒にこだわる人が多くいます。

カフェオレとカフェラテとカプチーノの違い

しばしば違いが分からないと言われる、カフェオレ・カフェラテ・カプチーノですが、似ているようで全て違う飲み方です。それぞれの定義は以下の通りです。

  • カフェオレ:ドリップ抽出したコーヒーに、温めた牛乳を5割程度入れたもの
  • カフェラテ:エスプレッソ抽出したコーヒーに、温めた牛乳を8割程度入れたもの
  • カプチーノ:エスプレッソ抽出したコーヒーに、牛乳を蒸気で温め泡立てたものを入れたもの

カフェオレとカフェラテの違いは、抽出方法と牛乳の配分です。カプチーノも、カフェラテととてもよく似ていますが、牛乳の泡の部分が多く、ミルク成分の割合が少ないため、比較的ビターな味わいとなっています。

上記のような様々な違いを理解すれば、コーヒーを自分好みの味わいに調整する近道になるでしょう。

インスタントコーヒーにも違いがある

 

最後に、レギュラーコーヒーではなく、インスタントコーヒーの違いについても紹介しておきましょう。インスタントコーヒーでは、製造方法の違いで粒子や味わいに違いが現れます。

スプレードライ方式

スプレードライ方式では、コーヒー液を霧状にして熱風を当てることで水分を蒸発させ、インスタントコーヒーを作ります。

この方式で作られた製品は粒子がとても細かく、お湯以外にも水や牛乳に溶けやすい利点を持っています。アイスコーヒーにも役立つでしょう。

メーカーによっては、特殊な製造方法を用い、粉がより溶けやすくしたものや、味わいに工夫が施されたものなど、多彩なラインナップが揃えられています。

フリーズドライ方式

フリーズドライ方式は、コーヒー液をマイナス40℃の冷凍機で凍らせ、それから細かく砕いてインスタントコーヒーを作る方法です。

スプレードライ方式で作られるものよりも、粒子が『荒い』という特徴を持っています。また、熱をかける必要がないため、風味や香りが豊かな状態で楽しめるインスタントコーヒーができる点もメリットです。

ただし、スプレードライ方式によるものよりも、水や牛乳には溶けにくく、ホットで楽しむ人に向いているので、注意しましょう。

このように、インスタントコーヒーを作る技術が向上したことで、本格的な味わいが手軽に楽しめるようになってきているのです。

違いを知って至福のコーヒータイムを

コーヒーにまつわる色々な違いを知れば、選択の幅を広げることができます。それは、コーヒーの世界をより深く堪能できるということに他なりません。

コーヒーの種類全般の違いを確かめ、納得のいく味を知って至福のコーヒータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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