コーヒーを5杯以上飲む人は要注意?カフェインの許容量について

2020.04.09

コーヒーに含まれるカフェインには、眠気を取り集中力を高める作用があります。しかしカフェインをたくさん摂取すると健康を害することもあるため、飲み過ぎには注意が必要です。1日の適量や飲み方など、コーヒーとカフェインの関係について解説します。

カフェインの特徴を知ろう

コーヒーを飲むと眠気がとれてすっきりするのは、カフェインの覚醒作用によるものです。ほかにも人体にさまざまな作用をもたらすことがわかっているカフェインですが、いつどのように発見され、使われるようになったのでしょうか。

まずはカフェインの由来や特徴について、詳しくみていきましょう。

そもそもカフェインとは?

カフェインは、コーヒー豆や茶葉に含まれる『アルカロイド』という有機化合物の一種です。植物が昆虫などから身を守るために、自ら作り出した成分であると考えられています。

19世紀前半に、ドイツの化学者が初めてコーヒー豆からこの成分を分離することに成功し、コーヒー(coffee)にちなんでカフェイン(caffeine)と呼ばれるようになりました。

天然カフェインが含まれる食品には、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、チョコレートなどがあります。また、ガムやエネルギードリンクなど、人工的にカフェインを加えた食品も多く販売されています。

医薬品にも含まれる

カフェインには覚醒作用のほかに、解熱鎮痛作用もあることから、風邪薬や痛み止め、鼻炎薬などの医薬品にもよく使われています。

多くの場合、カフェインから水分子を取り除いた『無水カフェイン』として配合されています。

たとえば総合感冒薬の『新コンタックかぜ総合』には、成人の1日量である4錠のなかに、無水カフェインが75mg入っています。

1日の許容量を知ろう

仕事が忙しいときなどは、カフェインの覚醒作用を求めて、ついコーヒーを飲み過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか。

しかしカフェインは医薬品に使われるほど、人体に強い作用をもたらす成分です。過剰に摂取すると、副作用や中毒症状が起こることもあります。

もちろん適量なら毎日飲んでも問題ありません。大切なのは、1日の許容量を知り、それを守ることです。

欧州食品安全機関(EFSA)では、身体に影響がないとされる1日当たりのカフェイン摂取量を、成人なら400mgと設定しています。

ドリップコーヒー1杯(150ml)のカフェイン含有量は90mg前後なので、1日4~5杯が最大許容量と考えておくとよいでしょう。

カフェイン入りの薬やエネルギードリンクなどを飲んだ日は、その分コーヒーの量を減らすとよいでしょう。

コーヒーの種類による含有量

コーヒーは、ほかの飲料に比べてもカフェイン含有量の多い飲み物です。また、同じコーヒーでも淹れ方によって、カフェイン含有量が変わります。

コーヒーのカフェイン含有量について、ほかの飲料との比較も交えながら紹介します。

コーヒーのカフェイン量

コーヒー1杯当たりのカフェイン量を、お茶などのカフェイン含有飲料と比べると、玉露(ぎょくろ)に次いで多いことがわかります。

ただし玉露にはカフェインの働きを抑制し、リラックス効果の高いタンニンが多く含まれます。このため玉露は、コーヒーよりもカフェインの影響が出にくいとされています。

玉露と同じく、茶葉が原料の紅茶や煎茶も、カフェインの作用は穏やかです。眠気覚ましが目的であれば、お茶よりコーヒーやエネルギードリンクのほうが適していると言えるでしょう。

それぞれの具体的なカフェイン含有量は下表のとおりです。

飲料名 カフェイン含有量(mg) 1杯当たりの量(ml)
玉露 144 90
ドリップコーヒー 90 150
エナジードリンク(レッドブル) 80 250
紅茶 45 150
コーラ(コカ・コーラ) 34 355
煎茶 24 120

コーヒーはドリップタイプが最も多い

コーヒーのカフェイン含有量は、豆の挽き方やお湯の温度によって変わります。豆を細かく挽いて、熱いお湯で淹れるほど、カフェインが多いコーヒーになります。

下表はコーヒーの淹れ方別に、1杯当たりのカフェイン含有量をまとめたものです。ドリップタイプのコーヒーは、細く挽いた豆を熱いお湯で淹れるため、最もカフェイン含有量が多くなっています。

ちなみにエスプレッソは、1杯当たりの量が30mlと少ないので、カフェイン量も少なくなっています。しかし150mlに換算すると300mgにもなり、2杯(60ml)でドリップコーヒー1杯のカフェイン量を軽く超えてしまいます。

エスプレッソが好きな方は、飲む量に注意しましょう。

淹れ方 カフェイン含有量(mg) 1杯の量(ml)
ドリップ 90 150
インスタント 86 150
水出し 65 150
パーコレーター 60 150
エスプレッソ 60 30

焙煎時間での差は?

コーヒー豆には、焙煎時間によって深煎りと浅煎りの2種類があります。焙煎時間が長い深煎りほど、カフェインが揮発するため1粒当たりのカフェイン量は少なくなります。

しかし、深煎りすると水分も飛んで軽くなるので、コーヒーを1杯淹れるのに、浅煎りよりも多くの豆が必要です。

このため、コーヒー1杯当たりのカフェイン含有量でみると、浅煎りと深煎りの差はほとんどないと言えるでしょう。

カフェインが含まれる飲料

カフェインには覚醒作用や利尿作用があるため、寝る前にコーヒーやお茶を飲むのを控えているという方も多いのではないでしょうか。

しかしカフェインは、ほかにもさまざまな飲料に含まれているので油断は禁物です。カフェインを含む飲料と、許容量についてみていきましょう。

カフェインは様々なものに含まれる

コーヒー、お茶、エネルギードリンク以外にカフェインが含まれる飲料として、コーラやココアが挙げられます。

ココアと同じく、カカオ豆から作られるチョコレートにも、もちろんカフェインが入っています。コーヒーのお供にチョコレートを食べたり、暑い日にコーラをたくさん飲んだりすると、カフェインを過剰に摂取してしまう可能性があります。

また、ペットボトルのお茶や缶コーヒーも、意外にカフェイン量が多いので注意が必要です。

コーヒーは紅茶の2倍

コーヒーに次いでカフェインが多いイメージのある紅茶ですが、実は1杯当たりのカフェイン含有量は、150mlで45mgと、コーヒーの半分しかありません。

紅茶には、緑茶と同じくタンニンが豊富に含まれるため、カフェインの作用も穏やかです。

許容量換算の杯数

コーヒー以外のカフェイン飲料もよく飲むという方は、1日に飲める杯数を計算しておくと、カフェインの過剰摂取を予防できます。

たとえば紅茶のカフェイン量はコーヒーの半分なので、2杯でコーヒー1杯分と覚えておくとよいでしょう。

また、エネルギードリンクや、500mlのペットボトルに入ったお茶には、ドリップコーヒー1杯相当のカフェインが含まれます。1日に何本も飲むと、あっという間に許容量を超えてしまうので注意しましょう。

とくに暑い夏には喉が渇いて、コーラやペットボトルのお茶を飲む機会が増えます。その分コーヒーを控えたり、カフェインの入っていないドリンクに置き換えたりするのがおすすめです。

カフェインの効果とは?

カフェインには覚醒作用のほかにも、さまざまな健康効果があるといわれています。上手に摂取すれば、充実した生活を送るのに一役買ってくれるでしょう。

主なカフェインの効果を紹介します。

集中力維持や興奮作用

カフェインには、脳や筋肉を活性化させ、疲労を感じにくくする効果があるとされています。このためコーヒーを飲むと頭がすっきりして、集中力が高まるのです。

個人差はありますが、カフェインはコーヒーを飲んでから30分ほどで脳に到達し、4時間ほど効果が持続します。

仕事のパフォーマンスを上げたいときはもちろん、筋肉の動きがよくなるので、運動する前に飲むのも効果的です。

交感神経を刺激して基礎代謝を上げる

カフェインには、交感神経を刺激して基礎代謝を上げる効果があるとされています。コーヒーを1日3杯程度飲むと、基礎代謝が約12%上昇するとのことです。

基礎代謝が上がると脂肪の燃焼も促進されるので、ダイエットにも役立ちます。ただしカフェインをたくさん摂取したからといって、すぐに痩せるわけではありません。あくまでも、ダイエットを補助するための成分と考えておきましょう。

血圧上昇は心配なし

コーヒーなどの嗜好品をたくさん飲むと、血圧の上昇が気になります。カフェインには心臓の収縮力を高める働きがあるので、コーヒーを飲んだ直後に多少血圧が上がるのは事実です。

しかし、日常生活においては緊張したり、急ぎ足で歩いたりといった、血圧が上がる機会はたくさんあります。コーヒーを飲んだときの血圧上昇度合いは、そのようなケースと比べても低く、毎日飲んだとしても、血圧の大きな変化は見られないとの結果があります。

血圧に関しては、カフェインの影響はほとんどないので、あまり神経質になる必要はないでしょう。

カフェインのデメリットを知ろう

集中力の維持や脂肪燃焼に役立つカフェインですが、摂取方法を間違えると身体に悪影響を及ぼすこともあります。デメリットもしっかり理解して、正しく摂取しましょう。

カフェインのデメリットを3点紹介します。

睡眠に影響を及ぼす

カフェインには覚醒作用がありますが、これは裏を返すと良質な睡眠を妨げることにつながります。カフェインが作用し始めてから、効果が切れるまでには4時間以上かかります。

このため、就寝時間前の4~5時間は、コーヒーを控えるのがおすすめです。どうしても飲みたいときは、カフェインレスのコーヒーを飲むとよいでしょう。

空腹時は注意

カフェインには胃酸の分泌を促す作用があります。したがって、空腹時にコーヒーを飲むと、消化する食べ物がないのに胃酸がたくさん分泌され、胃粘膜がダメージを受けてしまいます。

もともと胃酸過多の方や胃が弱い方は、とくに注意が必要です。空腹時にコーヒーを飲むときは、お菓子などを一緒に食べたり、牛乳を入れたりして、胃粘膜を保護するようにしましょう。

利尿作用がある

利尿作用が強いのも、カフェインの大きなデメリットです。寝る前に飲むと夜中にトイレに行きたくなり、睡眠が妨げられます。

長時間、電車や車で移動するときも、コーヒーやお茶をたくさん飲むのは控えるほうがよいでしょう。

また、水分補給を目的にコーヒーやお茶を飲んでも、すぐに尿として排出されてしまいます。熱中症予防には、カフェインの入っていない麦茶やスポーツドリンクがおすすめです。

カフェイン中毒に気をつけよう

とくに眠いわけでもないのに、毎日コーヒーを飲まずにはいられないという方は、カフェイン依存症かもしれません。

適量の範囲であれば問題はありませんが、一度に大量のカフェインを摂取すると、命に関わる重篤な症状を引き起こすこともあります。

カフェイン中毒の注意点や症状についてみていきましょう。

カフェイン依存症に注意しよう

1日当たり400mg以上のカフェインを毎日摂取すると、身体がカフェインに慣れてしまい、だんだん効果が現れにくくなります。

また、カフェインが切れるとすぐに眠気や疲労感を感じるようになり、余計にカフェインを摂取するようになります。

このように、カフェインの過剰摂取は依存症を引き起こす危険性があります。1日にコーヒーを5杯以上飲んでいる方は、一部をカフェインの入っていない飲み物に置き換えるなどして、摂取量を調整することをおすすめします。

カフェイン中毒の症状とは?

また、一度に200mg以上のカフェインを取ることで、急性カフェイン中毒になる危険があります。

急性カフェイン中毒になると、吐き気や手足のしびれ、動悸などの症状が現れます。意識消失など、救急搬送が必要になる場合もあります。

コーヒーやエネルギードリンクなら、3回飲めば200mgを超えてしまいますので、一気にたくさん飲むのではなく、3~4時間ほど間隔を空けてから飲むようにしましょう。

デカフェについて知ろう

もともとカフェインを含んでいる飲食物からカフェインを除くことを、『デカフェ』と言います。

近年、健康上の理由などで、カフェインを控えたいという方が増えていることから、さまざまなデカフェ製品が開発されています。

カフェインレスコーヒーは、代表的なデカフェ製品の一つです。デカフェの特徴と、おすすめのカフェインレスコーヒーを紹介します。

カフェインレスとは

カフェインレスはカフェインを取り除くことですが、あくまでも減らすだけで、カフェインがまったく含まれていないわけではありません。

これに対して、まったくカフェインが入っていないものは、『カフェインフリー』や『カフェインゼロ』と呼ばれます。

カフェインレスコーヒーにも、ごくわずかですがカフェインは含まれています。しかし身体に作用するほどの量ではないので、就寝前に飲んでも眠れなくなることはないでしょう。利尿作用も強くないため、水分補給にも使えます。

最近はコーヒーだけでなく、紅茶やコーラにもデカフェ製品が増えており、カフェイン摂取を控えたい方に人気があります。ただしデカフェ製品は売っている店が限定されるので、ネット通販などでまとめ買いするのがおすすめです。

ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス

ネスカフェのゴールドブレンド カフェインレスは、カフェインを97%カットしたインスタントコーヒーです。

カフェインレスコーヒーは、カフェインを除去する過程でほかの成分も失われるので、どうしても味や香りが犠牲になってしまいます。

しかしゴールドブレンド カフェインレスは、ネスカフェ独自の『挽き豆包み製法』で、淹れたてのような香りとコクを楽しめます。

コーヒー好きの方でも、充分満足のできる商品です。

  • 商品名:ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス
  • 価格:968円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ネスカフェ ゴールドブレンド ボトルコーヒー カフェインレス

ネスカフェでは、カフェインレスのボトルコーヒーも販売しています。ゴールドブレンド ボトルコーヒーなら、面倒な抽出作業も洗い物もなく、いつでも美味しいカフェインレスのアイスコーヒーを楽しめます。

そのまま飲んでも美味しいですが、牛乳を入れてアイスカフェオレにするのもおすすめです。無糖なのでダイエット中でも安心ですし、ガムシロップを入れれば甘さを自由に調整できます。

  • 商品名:ネスカフェ ゴールドブレンド ボトルコーヒー カフェインレス(900ml・12本)
  • 価格:2030円
  • Amazon:商品ページ

コーヒーのカフェインと上手に付き合おう

コーヒーを飲んでリラックスするひとときは、忙しい毎日の中で欠かせない、かけがえのない時間です。気になるカフェインも、飲む時間や量に気をつけることで、身体への悪影響を抑えられます。

この記事を参考に、コーヒーやカフェインに対する理解を深め、上手に付き合ってみてはいかがでしょうか。

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