いまさら聞けない…『ウイスキー』と『ブランデー』は何が違う?酒の違いが分かる大人になろう

2020.02.25

人々を魅了してやまないウイスキーとブランデー。この二大巨頭はよく「似たようなもの」という扱いを受けていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?本稿ではこの2つのお酒の違いについて、またその他のお酒とどのように違うかについても、詳しく解説します。

ウイスキーとブランデーは何が違う?

見た目からそっくりなブランデーとウイスキー。確かに、「蒸留酒であること」「樽による熟成」といった共通点もありますが、2つは全く別物のお酒です。まずはウイスキーとブランデーの基礎知識を学んでいきましょう。

ウイスキーの基礎知識

ウイスキーは、主に「大麦麦芽(モルト)」を原料として作られる蒸留酒です。ライ麦・トウモロコシなどの穀物が用いられることもあります。

原料に大麦麦芽のみを使用して作られるものが「モルトウイスキー」、その他の穀物を使用して作られるものが「グレーンウイスキー」とよばれます。これらを混合して作られるのが「ブレンデッドウイスキー」であり、市場に出回るリーズナブルな定番品は多くがこのブレンデッドウイスキーに属します。

ブランデーの基礎知識

ブランデーの語源はノルウェー言語で「焼きワイン」という意味です。その名からもわかるとおり、ブランデーの原料として主に使用されるのはブドウで、簡単に言えばワインを蒸留して作られる蒸留酒の一種です。また、ブランデーはブドウ以外の様々な果実を原料とした蒸留酒に用いられる用語でもあります。

ちなみに、これまたよく聞く「コニャック」「アルマニャック」「カルヴァドス」などは、すべてブランデーの一種です。たとえば高級ブランデーとして名高いコニャックもフランスのコニャック地方で生産されていることが名前の由来となっています。また、カルヴァドスは、ノルマンディー地方でブドウの代わりにりんごを使って作られるブランデーのことを指す言葉であり、広くはすべて「ブランデー」というくくりの中に入ります。

ブランデーとウイスキーの違い

ここまで解説でブランデーとウイスキーの明確な違いの1つは主原料であることがわかりました。他にはどのような違いがあるのでしょう?

見た目に関しては同じ琥珀色なので、お酒をあまり飲まない方からするとブランデーとウイスキーの違いはないように感じるでしょう。瓶の入れ物も同じようなデザインが多く、購入する前にしっかりラベルの表記を見ないと間違えてしまうかもしれません。

味に関してはどうでしょう?主原料にぶどうを使用しているブランデーは高い度数にしては、果物由来の甘い香りのおかげでウイスキーと比べると飲みやすい印象です。一方のウイスキーは主原料の大麦が持つデンプンと水を使って糖を生み出し発酵させ、そこからアルコールを生成しており、穀物由来の香りと樽のウッディな香りがミックスされた個性的な香りが特徴。

一般的に、ブランデーは果実由来の甘く芳醇した香りのものが多い一方、ウイスキーは個性が際立つクセのある味わいのものも多く、好き嫌いがはっきりしている傾向にあります。

アルコール度数や気になるカロリーは?

味の違いがわかったところで、アルコール度数とカロリーの違いについてもチェックしていきましょう。度数に関しては、国や産地によって定義や平均値は異なりますが、ウイスキー・ブランデーともに40%〜50%ぐらいがふつうとなっています。この点はあまり違いがないといっていいでしょう。

カロリーに関しても、大きく違いはありません。30ml(一般的なシングルの量)あたり、ブランデーが約62kcalに対してウイスキーが約72kcalとなっています。どちらもあまり大量に飲むお酒でもありませんし、ともに蒸留酒の部類に入るため、糖質もゼロ。体型を気にする人にとってはうってつけのお酒といえるでしょう。

何が違う?「バーボン」とブランデーやウイスキーの違いは?

お酒の話題でバーボンという名前を一度は耳にしたことがあると思いますが、どのようなものをバーボンというのか、ここまで解説してきたブランデーやウイスキーとどのような違いがあるのか、わからない方もいらっしゃるでしょう。そんな方のために、こちらでバーボンについて詳しく解説します。

バーボンの基礎知識

バーボンはウイスキーの一種で、アメリカで特定の基準を満たして生産されたものだけが名乗れる呼称です。アメリカンウイスキーは「世界五大ウイスキー」の1つに数えられており、その歴史は古くアメリカがイギリスから独立した年(1776年)から作られ始めたと言われています。

バーボンはウイスキーの一種

バーボンと名乗るためには、先述の通り様々な基準をクリアする必要があるのですが、中でもバーボン最大の特徴は主原料に「トウモロコシ」を使用しているという点です。通常はモルトを主原料に製造されるウイスキーですが、バーボンに関しては原材料として51%以上のトウモロコシを使用することが定められており、これがバーボン特有の香ばしく甘い香りを醸し出しているのです。

バーボンの原産地や種類

バーボンは基本的にアメリカのケンタッキー州やその周辺で生産されています。また産地も法律で決められており、アメリカ国内で作られたものしかバーボンと認められません。

種類に関しては多岐に渡っており、代表的なものとして通常の製法で作られたストレートバーボンやその高級版であるスモールバッチ、1つの樽のみから瓶詰めした希少価値のあるシングルバレルが挙げられます。価格に関しては挙げた順に上がっていきます。しかし高級だからいいというわけではなく、それぞれの香りや味、度数に個性があります。興味のある方は一度飲み比べてみてはいかがでしょうか。

ブランデーやウイスキーと「焼酎」ってどう違うの?

ブランデーとウイスキーはヨーロッパ発祥の蒸留酒です。では日本人にとっての伝統的な蒸留酒といえば…そう、焼酎です。ここでは「和」「洋」それぞれの蒸留酒の関係について解説します。

焼酎の基礎知識

ブランデーとウイスキーに負けず劣らず、古来より日本で親しまれてきた焼酎ですが、果たして同じ蒸留酒としてブランデーやウイスキーとどのような違いがあるのでしょう。

焼酎は、大きく分けて「甲類焼酎」「乙類焼酎(本格焼酎)」の2つに分けられます。甲類焼酎は、原料はサトウキビの搾りかすや酒粕などの安価な原料を用いてアルコール発酵させた液体を蒸留したものを連続式蒸溜することで製造され、クリアで雑味のないアルコールらしい味わいが特徴的です。一方、乙類焼酎(本格焼酎)は、芋や麦、米などといった原料が主に使用され、原料由来の風味と味わいが存分に楽しめる仕上がりとなります。

焼酎は、ウイスキーやブランデーとは違い、樽での熟成はなされません。味わいも、コク深く香り高いウイスキーやブランデーと比べると、すっきりと飲みやすいものが多いでしょう。また、焼酎のアルコール度数は25%前後のものがおおく、この点もウイスキーやブランデーに比べると低いといえます。

昔は薬としても使われていた

現代ではごく一般的に飲まれている焼酎ですが、誕生した当時は消毒液や傷薬としても使用されていたようです。今では考えられない話ですが、現在も流通しているアルコール消毒液などを使用するような感覚だったのでしょう。そう考えると、あながち間違った使い方であったということもないようです。

「ウォッカ」とブランデーやウイスキーの違いとは?

バーに行けばたくさんの種類のお酒が並んでいます。バーテンダーが作るカクテルを味わいながら、その場の雰囲気を楽しむのがバーの醍醐味です。カクテルにはさまざまな種類があり、その中でも頻繁に使われるベースがブランデーやウイスキーと同様に蒸留酒であるウォッカです。同じ蒸留酒でもブランデーやウイスキーとどのような違いがあるのか、詳しく解説します。

ウォッカの基礎知識

ウォッカの原料は小麦やライ麦などの穀物類、またはジャガイモなどの芋類が使用されます。ウォッカとウイスキーは、原材料の点ではあまり変わらず、似たようなものだといえます。

ウォッカの最大の特徴は、「蒸溜後のお酒を、白樺の活性炭で濾過する」という工程です。ただでさえクリアでアルコール度数の高い蒸溜液をさらに炭で濾過するという工程により、ウォッカにはほとんど不純物が含まれず、極めてアルコールに近い無味無臭の味わいに近づきます。また、樽熟成などもなされないことから、無色透明の色合いをしています。

アルコール度数はどのくらい?

ウオッカのアルコール度数は種類よって異なり、度数が低いものではウイスキーと同様の40%程度。しかし度数が高いものになると90%にも跳ね上がります。ここまでのものになるとお酒の味わいやコクなどはほぼ感じられず、極めてアルコールに近い味わいとなります。

ブランデーやウイスキーとの色や味の違いは?

ウォッカはブランデーやウイスキーのような琥珀色ではなく、原酒のような透明色です。また味の違いは、はっきりと分かれています。ブランデーやウイスキーは独特な甘みや樽の香りがあるのに対し、ウォッカはまるで水にアルコールを添加したようなクリアな味わいのなかに、ほんのりと原料由来の味わいを感じ取れるのみです。

こうした「特徴がない」という特徴は、必ずしもウォッカが美味しくないというわけではありません。たとえばカクテルなどでは、ウォッカは他の材料の味わいを邪魔せずにアルコールを添加できることから、非常にポピュラーなベースとなっています。また、ウォッカの本場・ロシアでは、ストレートで飲まれるのも普通であり、「ウォッカでなければ酒にあらず」と考える人も珍しくないというファンの多いお酒でもあるのです。

お酒の違いがわかる大人に

様々なお酒の違いについてご紹介してきました。ウイスキー・ブランデー・バーボン…などなど、知らなければ混乱してしまうお酒の種類も、ひとたび知ればそれはお酒がさらに楽しめるようになる素敵なツールです。ぜひこの記事を参考に、お酒の違いがわかる大人を目指してみてはいかがでしょうか?

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