赤い封蝋に閉じ込めたこだわり。バーボン『メーカーズマーク』が目指すもの

2019.12.23

メーカーズマークは、アメリカンウイスキーを代表するクラフトバーボンの銘品。ラベルに記したHANDMADEの文字と1本ずつ手作業で施された赤い封蝋には、職人による昔ながらの手作りを愚直に守り続ける、作り手のプライドと情熱が込められています。

理想のバーボンを追い求め、誕生したメーカーズマーク

メーカーズマークの歴史は、移民のロバート・サミュエルズが1780年にケンタッキーに移住し、自家用ウイスキー造りを始めたのが発端でした。

1840年になって、ロバートの孫が蒸留所を設立し本格的なバーボン造りを開始。しかし禁酒法による操業停止や2度の世界大戦など、しばらくは苦難の時期が続きました。

1951年、6代目のビル・サミュエルズ・シニアは「素朴な味わいのバーボンではなく、最高品質のバーボンを目指そう」と思い立ち、良質な湧水があるスプリング・フェド湖の近くに建つ古い蒸留所を購入。170年使っていた一族秘伝のレシピを燃やし、少量生産によるプレミアムなバーボン造りを一からスタートさせました。

「機械任せにせず、できる限り人の手で造る」という信念の下、ビルは人生をかけて理想のバーボン造りを追求。最初の原酒が19542月に樽詰めされました。そして6年の熟成期間を経た1959年、「メーカーズマーク」は初めて世に送り出されたのです。

ちなみにメーカーズマークというブランド名や、個性的なボトルの形、ラベルのデザイン、トレードマークでもある赤い封蝋を考案したのは、マーケティングセンスに長けたビルの妻マージーでした。これらはメーカーズマークの品質を表すアイデンティティとして、世界中で認知されています。

様々なこだわりが生んだメーカーズマークの深い味わい

ケンタッキー州の自然に恵まれた風光明媚な町ロレットに、「国定歴史建造物」に指定されたメーカーズマークの蒸留所があります。驚くほど小さな佇まいで、生産量を追わず手造りの良い酒を届けようというビルの想いとこだわりが、今も脈々と受け継がれているようです。

そうしたこだわりの一つが原材料です。メーカーズマークは、バーボン造りで主流のライ麦ではなく、冬小麦を原料に用いています。冬小麦とは秋に種をまき春から初夏にかけて収穫する小麦で、華やかな香りと膨らみのあるまろやかな口当たりをバーボンに与えます。

他にも、150年以上受け継がれた先祖伝来の酵母菌や、今では入手が難しい樹齢100年を超える赤イトスギの発酵槽、石灰岩に濾過され鉄分が取り除かれた上質な湧き水といった様々なこだわりが、豊かな甘味の中に旨味が引き立つメーカーズマーク独自の個性を生み出しているのです。

メーカーズマークの主な商品ラインナップ

それでは現在製造されているメーカーズマークの定番品をご紹介します。

メーカーズマーク レッドトップ

メーカーズマークと聞いて誰もが思い浮かべるのがこのレギュラーボトル。まろやかでスムースな口当たり、小麦由来のふっくらと柔らかな甘みが特徴です。

バーボン特有のピリッと来るスパイシーな刺激が少なく飲みやすいため、初心者にもおすすめです。

メーカーズマーク46

熟成した原酒樽の中に、焦がしたフレンチオークの板を10枚沈め、さらに数ヵ月熟成させたワンランク上のプレミアムバーボン。甘いキャラメルの香りと複雑でリッチな風味、長くスムーズな余韻が楽しめます。

ちなみに「46」とは、オーク材の焦がし具合を指定するための注文番号です。

オレンジが決め手のメーカーズクラフトハイボール

公式HPで紹介されているイチオシの飲み方が、メーカーズクラフトハイボール。メーカーズマークの柔らかな甘みが一層引き立ちます。

[作り方]

  1. 氷がたっぷり入ったグラスにメーカーズマークを適量注ぎ、しっかりとかき混ぜます。
  2. キリッと冷えたソーダを氷に触れないようにゆっくり注ぎます。
  3. 炭酸が抜けないよう縦に1回混ぜ、最後にオレンジピールを軽く絞れば出来上がり。

オレンジピールは、グラスから45cm離してグラスの縁より下から絞るのがコツ。苦味成分が中に入らず香りだけが縁につきます。

ハイボールでもよし、ストレートでもよし。ぜひメーカーズマークが赤い封蝋の中に閉じ込めた、こだわりの味わいを堪能してみてください。

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