通好みの焼酎『粕取り焼酎』とは何なのか。おすすめの銘柄5選も紹介

2019.12.22

焼酎には、麦、米、芋と様々な原材料で作られる種類がありますが、粕取り焼酎は、酒粕を使った焼酎のこと。日本酒の酒粕を使うため、日本酒の香りや味が残され、銘柄によって味わいがかなり違います。数も限定される希少な焼酎、人気銘柄も紹介します。

作り方によって味わいが違う

日本酒をつくるときにできる酒粕は、約8%のアルコール分が含まれており、このアルコール分を蒸留させてつくるのが酒粕焼酎です。粕取り焼酎は、作り方によって、正調粕取り焼酎と吟醸粕取り焼酎の2種類があります。

もみ殻のビターな香りがする正調粕取り焼酎

正調粕取り焼酎は、酒粕に水を加えて発酵させ、そこにもみ殼をまぜて、せいろ型の蒸留機にかけて作る昔ながらの製法のもの。酒粕はアミノ酸の旨味などもたっぷり含まれていますが、ペースト状になっているため、なかなか蒸留がしにくい形態です。そこで、あえてもみ殻をまぜて空気にふれさせ、せいろの蒸気で蒸留しやすくしています。

そのため、もみ殻の香りが残りビターでスモーキーな香りがします。芋焼酎のように、香りにくせがある焼酎といえるでしょう。

再発酵させる吟醸粕取り焼酎

酒粕に、酵母と水を入れて再発酵させてから蒸留したものが吟醸粕取り焼酎。再発酵させるので、日本酒の味わいがそのまま楽しめますが、手間をもう一度かけてつくるので、少し高価格になる傾向があります。

粕取り焼酎のおすすめ銘柄3選

独特の香りや味わいがある粕取り焼酎は、個性が強く、焼酎好きの人でも好みが分かれるお酒です。その一方で、酒マニアにはたまらない銘酒が勢ぞろい。ここではぜひおすすめしたい粕取り焼酎の厳選5銘柄を紹介します。

「七田 吟醸酒粕焼酎」佐賀県 天山酒造

佐賀県の希少な日本酒「七田」の酒粕をつかい、吟醸酒と大吟醸酒の酒粕だけを使った逸品。毎年すべての吟醸酒(日本酒)づくりが終わったあとの酒粕を使うため、年に1回のみ、5月ごろに発売されています。七田は純米焼酎も製造する酒造メーカーですが、これらとはまた違った独特の味わいを楽しむことができます。アルコール度数は25%。

「獺祭 焼酎 39度」山口県 旭酒造

大吟醸にこだわった日本酒の有名銘柄「獺祭」の酒粕を使った粕取り焼酎。一時期は「幻の日本」ともいわれた獺祭は、米を極限まで磨きこむ徹底したこだわりで有名です。そんな獺祭の酒粕をつかって作られた希少な焼酎の味わいを、ぜひ試してみてください。アルコール度数は39%。

「宜有千萬 本格粕取り焼酎」新潟県 八海山

不思議な名前の「宜有千萬(よろしくせんまんあるべし)」は、米焼酎が好きな人にとっては有名な銘柄。そんな中でも粕取り焼酎の銘柄である「宜有千萬 本格粕取り焼酎」は、八海山の酒粕をゆっくり時間をかけて減圧蒸留させ、さらに焼酎には珍しい『熟成』の工程を経ています。それゆえに円熟したまろやかさ、日本酒のふくやかな香りが楽しめる、魅力あふれる一本になっています。

「酒粕焼酎 ブラックストーン」 秋田県 ほまれ酒造

清酒の酒粕と米麹を原料にして再発酵させた酒粕焼酎。熟成させた味わいがあり、吟醸酒の華やかな香りと米のうまみが凝縮されています。アルコール度数は41%と高いですが、ぜひストレートで飲んでみてほしい逸品です。

「粕取り焼酎 SUMI25°」 長野県 宮坂酒造

原材料は、人気の日本酒「真澄」の酒粕。しぼりたての新しい酒粕を使い、クセのない柔らかな風味が特徴で、アルコール度数も25%とあまり高くないことから、粕取り焼酎初心者の方にぜひおすすめしたい一本です。

冷やして飲みたい、おすすめの飲み方

香りが強いため、冷やして飲むのがおすすめ。スッキリした味わいを楽しむような飲み方を紹介します。

まずはロックか水割りで!

香りを楽しむなら、そのままストレートで飲む方法もオススメですが、香りが気になる、初めて飲む、という人は、まずはロックか水割りがおすすめ。焼酎のクリアな味わいと、日本酒の残り香を楽しむことができます。 食事に合わせたり、さっぱり楽しみたいときは、ソーダ割りで楽しむこともおすすめです。

柑橘系や甘味料を入れて

少し気分を変えて飲みたいときは、、スライスしたレモンやオレンジなどを加えたり、絞った果汁を少し加えても。さっぱりした味わいになり、飲みやすくなります。

また、ガムシロップや蜂蜜などの液体甘味料を少し加えれば、ほんのり甘さが加わり、口当たりがマイルドになります。昔、もみ殻の香りがとても強かった粕取り焼酎を飲んでいた人は、よく蜂蜜などを加えて飲んでいたそう。先人の知恵の詰まった楽しみ方ともいえるでしょう。

希少価値ある粕取り焼酎は、マニア向けの逸品

日本酒が完成したあとの酒粕を使って、さらに手間をかけてつくるため、粕取り焼酎は、一般的な本格焼酎以上に生産数が多くありません。また、酒造メーカーによって使う酒粕が違うので、味がかなり違います。飲み比べをして、好みの粕取り焼酎を見つけてください。

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