パチンコの規制2018年版。今後のパチンコ業界はどうなるのか

2018.12.03

これまで幾度となく行われてきたパチンコ規制ですが、2018年の新規制ではさらなるパチンコ店の衰退やユーザー離れが見込まれる厳しいものとなっています。新規制を施行した国の狙いはなんなのか、その理由と規制内容について説明します。

パチンコの規制が2018年に行われる理由

パチンコは、もともと大正時代に欧米から輸入されたゲーム機がルーツとなっていると言われ、その後の戦後の日本で、現在のパチンコ機の基本となるものが誕生し第一次パチンコブームが起きました。

2017年のレジャー白書によると、19兆円以上の市場規模を誇るパチンコ・スロット。パチンコ店の営業に当たっては風営法により取り締まられているほか、これまでもさまざまな規制の改正がなされてきました。2000年以降には数回にわたりパチンコの大当たりの確率を下げる規制の強化などが施行されて来ましたが、2018年の新規制では、4時間の遊戯で『儲けの上限を5万円以下にする』という業界に衝撃を与える発表がなされました。

今回、このような大胆な規制が行われる理由はなんなのか、深掘りしていきましょう。

2020年開催の東京オリンピックとの関係

まず、このタイミングで規制が行われる大きな理由として、2020年開催の東京オリンピックがあると言われています。

日本には全国各地にパチンコ店が存在しています。1995年以降パチンコ店の店舗数は年々減少傾向にありますが、これほどまでパチンコというギャンブルが盛んな国はなく、海外から見ると異常とも思われかねません。また、パチンコのようなギャンブルは海外では公共の福祉に反するものとして捉えられるため、国際的イメージの悪化に繋がってしまいます。

このようなことから、オリンピック開催国として、このタイミングでのパチンコ規制が最善と判断された点もあるでしょう。

カジノ法案成立による関係

オリンピックに次いで、カジノ法案が成立したことにより、パチンコ遊技人口を減らす動きが高まっているのも事実です。

マカオやラスベガスなど海外の大都市に存在するカジノは、パチンコとは違い、リゾートやエンターテインメインの色が強く外国人にも受け入れやすい観光集客施設となります。オリンピック以降も外国人観光客の集客に力を入れ、日本の経済効果を高める目的もあると言えます。

ギャンブル依存症への対策

カジノ法案が成立したものの、ギャンブル依存症への影響から懸念の声も多く出ていました。現時点でパチンコやスロットのほかにも競馬や競輪、宝くじなど多くのギャンブルが溢れかえっている日本では、生涯でギャンブル依存症となる成人が3.6%に及ぶとの調査結果があり、これはオランダやフランスに比べ倍近い数値になるのです。

これに対し、ギャンブル依存症対策としてパチンコの儲けの上限を設定し、長時間のプレイや客離れを期待する狙いもあるのでしょう。

2018年2月に行われたパチンコ規制の内容

今年2月に行われたパチンコの新規制は、『4時間遊技した場合の出玉を従来の2/3に引き下げ、儲けの上限を5万円に抑える』といったものです。では、一体パチンコ新機種にどのような変更がなされたのか、確認していきましょう。

大当たりラウンド数の変更

以前は、1/400の確率で大当たりを引き、80%以上の確率で大当たりラウンドが継続され、最大16ラウンドまで持ち越していました。しかし、新規制により、このラウンド数が減少することになり、最大10ラウンドまでに引き下げられています。

大当たり出玉数の引き下げ

大当たり中は現行と変わらず1玉に対して10〜15玉出ますが、ラウンド数が変更されたということは大当たり中の出玉数も減少します。これまで最大2400発だったものが1500発までとなり、4円パチンコでいうと3360円分の差が出ることになります。

釘調整の禁止

パチンコ常連であれば釘の向きを見極めて『回る台』『回らない台』の判断をしていた人もいるかもしれませんが、規制後のパチンコ台は封入式(台窓が開けられない仕様)になり、釘調整も禁止となりました。

パチンコの大当たり確率は1/400と決まっているため、回転数がパチンコの勝敗を左右していました。そのため、パチンコ店は釘調整を行って台の回転数を管理することで経営を管理していたといっても過言ではなく、出玉数が制限され釘調整も不可能になり利益予想が難しくなった今回の新規制は、業界に大きな打撃を与えています。

機種試験項目に4時間試験の追加

パチンコ台の性能を判断するため、パチンコ台の新機種を導入する前には、出玉率を調べる1時間試験と10時間試験が行われていましたが、新たに4時間試験が導入されました。また、従来の試験も1時間試験の出玉率を300%以内から220%以内、10時間試験の出玉率を200%以内から133%以内に抑えなけばいけなくなりました。

規制で現行パチンコ機種は撤去されるのか

2018年の規制により、今後新たに開発されるパチンコ機種は出玉規制の試験を通過したもののみが導入可能になりますが、現行のパチンコ機種は一体どうなるのでしょうか。

現状は認定申請にさほど影響は無し

現行のパチンコ機は、第1次から第3次までのスケジュールが組まれ平成30年11月までに撤去される予定となっています。

現在全国には約1万店のパチンコ店があり、東京都だけでも約16万台のパチンコ機が置かれています。これだけの数を一気に撤去することは現実的にパチンコ店にとってもメーカー側にとっても不利益になるため、認定申請をすることができ、都道府県公安委員会の許可を得たパチンコ機は、その後3年間設置可能になります。

パチンコ店側としては、規制後もできるだけ多くの現行パチンコ機を店に置き客離れを防ぎたいため、認定申請依頼が殺到しているのが現状です。全国遊技機商業協同組合などは、申請業務に多くの日数を要する可能性や、2017年1月以降に発売された機器への認定申請依頼を極力控えるよう文書を提出しています。

新規制はスロットにも影響している

今回の規制では、パチンコ機だけでなくスロット機も対象とされています。スロットで人気のジャグラーが、規制を受け現行の5号機から6号機に移行します。

6号機ジャグラーは純増枚数が低下

4号機から5号機に移行した際も、出玉の性能を下げましたが、今回の規制でさらに出玉が出にくく変更されています。ビッグボーナス時のメダル総払い出し枚数は、480枚から300枚以下、純増枚数でいうと260枚程度に低下します。

機械割の変更よる出玉率の低下

6号機は純増枚数が低下するだけでなく、機械割も変更されました。現行の5号機は、最大機械割が119%だったのに対し、6号機は105%に引き下げられ、4号機時代のジャグラーを知っている人にとっては圧倒的に出玉感が減る印象を受けるでしょう。

パチンコの規制を理解して上手に遊ぼう

2018年2月からのパチンコ新規制では、大当たり時の継続ラウンド数・出玉数が引き下げられ、釘調整ではなく設定方式で回転数が変動することになりました。スロットも6号機に移行し、こちらも機械割・出玉数ともに引き下げられています。

この新規制は、パチンコで生計を立てているようなユーザーにとってはかなりの痛手です。ユーザー離れも予想されますが、決して業界自体がなくなるということではありません。国は、2020年の東京オリンピックやカジノ法案、そして深刻な問題となっているギャンブル依存症への対策として、パチンコ業界を適正な市場へと向かわせているのです。

今回の規制もパチンコ業界の進化だと受け止め、今後も楽しく上手にパチンコ店を利用しましょう。

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