最古のアイラモルト『ボウモア』。伝統製法を守る孤高の女王の魅力とは

2019.12.06

ゲール語で「大きな岩礁」の意味を持つボウモアは、アイラ島で最古の歴史を誇る「アイラモルトの女王」です。昔ながらの製法を頑なに守り続けるボウモアは、別名「海のシングルモルト」と呼ばれていますが、その異名にはれっきとした深い理由があるのです。

気品と優しさを併せ持つ女王・ボウモア

ボウモアは、ウイスキーの聖地アイラ島の蒸留所の中では最も古く、スコットランドでも一、二を争うとされる古い歴史を誇る蒸留所。日本で言えば江戸時代中期に当たる1779年に創業されました。

その後は所有者が何度も入れ替わり、一時は経営が悪化した時期もありましたが、1994年からはサントリーがオーナーとなって経営を再建。今日に至っています。

しなやかな気品と優しい味わい、そして力強さ故に「アイラモルトの女王」とも謳われているボウモアは、240年にわたる長い歴史と伝統から、イギリス王朝とも浅からぬ縁があります。

1980年にはエリザベス二世がボウモア蒸留所を訪問。女王陛下が見守る前で、蒸留したばかりの原酒が樽に詰められました。

この時の樽は20年以上経った2002年に開けられ、「Bowmore The Queens Cask」(女王陛下の樽)としてボトル648本が誕生。645本が女王の戴冠50周年のお祝いとして王室に献上されました。

そして残る3本のうち1本が蒸留所に、1本が親会社モリソン・ボウモア・ディスティラーズの研究室に保管され、もう1本はチャリティーを目的としたオークションにかけられたとのこと。

海抜0メートル以下で深みを増すボウモアの味わい

潮風がたっぷり浸み込んだピートを焚きしめて麦芽を乾燥させるアイラモルトは、全般的に海の香りがするスモーキーなピート香が特徴となっていますが、その中でも特にボウモアはピート香の存在感が強いこともあり、「海のシングルモルト」と呼ばれています。

その異名の由来となっているのが、スコッチの貯蔵庫としては最も古く、波打ち際の岩盤を削るように建てられた「No.1 Vaults」(第一貯蔵庫)の存在です。

蒸留された原酒は樽に詰められ貯蔵庫で熟成されますが、海に面した場所にある「No.1 Vaults」の床は海抜0メートル以下にあり、天候次第では波しぶきが外壁を洗い、嵐の日には荒波が容赦なく外壁を打ちます。

海に抱かれたこの湿潤な環境はアイラモルトの熟成には理想的であり、ほのかに潮の香りが漂う貯蔵庫の中、じっくりと熟成を重ねたボウモアの原酒は、「女王」にふさわしい気高く力強い香味を育んでいくのです。

ボウモアの主な商品ラインナップ

それでは、ボウモアのラインナップの中から代表的な商品を3つ選んでご紹介します。

ボウモア12

バランスが取れていて飲みやすい、ボウモアのスタンダード商品。

ドライなスモーキー感と柔らかなフルーティー感が程良く調和し、飲みやすさの中に個性的な潮の香りが感じられます。

ボウモア12年は、クセが強く好き嫌いの分かれるアイラモルトの中でも比較的落ち着いた優しい印象の仕上がりです。アイラモルトはちょっと苦手…という人にもおすすめです。

  • 商品名:シングルモルトウイスキー ボウモア 12年
  • 価格:3,465円
  • Amazon:商品ページ

ボウモア18

長い熟成期間によって色濃く、香り高く仕上がった至高の一本。

ボウモア特有の潮の香りの中に、シェリー樽に由来する甘みとフルーツのような爽やかさ、チョコレートやハチミツの濃厚な香りが感じられ、ウッディな樽香の余韻も長く続きます。ボウモアの真髄を知れる、おすすめの一本です。

  • 商品名:シングルモルトウイスキー ボウモア 18年
  • 価格:9,380円
  • Amazon:商品ページ

ボウモアNo.1

ボウモア最古の貯蔵庫「No.1 Vaults」で熟成されたモルト原酒を主体に、ファーストフィルバーボン樽で熟成された原酒のみで構成された商品。

スモーキーさの中にシトラス、シナモン、ハチミツの感覚が潜み、バニラと潮の香りが融合した独特の香味が楽しめます。

  • 商品名:シングルモルトウイスキー ボウモア No.1
  • 価格:3,565円
  • Amazon:商品ページ

スノースタイルで味わうボウモアの潮の香り

潮の香りが爽やかなボウモアは、ソーダで割ると特有のスモーキーさとレモンや蜂蜜の香りが広がり、チョコレートを思わせるコクとバランスが楽しめます。

また、グラスのふちに塩を付けてスノースタイルにすると、潮の香りがより分かりやすく味わえます。

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