牛乳や羊などの乳を主原料に加工処理を施されて作られるチーズは、プロセスチーズとナチュラルチーズに大別され、双方の保存方法の仕方や賞味期限は大きく異なります。この記事でご紹介するモッツァレラチーズは、ナチュラルチーズの中のフレッシュチーズに分類されるチーズですが、保存方法は非常に特殊です。このモッツァレラチーズの保存方法や保存液の秘密などについてご紹介します。
モッツァレラチーズの秘密
熟成を行わないフレッシュチーズであるモッツァレラチーズは、水牛の乳を原料としていますが、中には牛乳で代用して作られたものもあります。そんなモッツァレラチーズが漬けられている「保存液」について、まずはご説明します。
モッツァレラの保存液の仕組み
モッツァレラチーズが使っている液体。何でできているかご存知ですか?
実はあの液は、保存と風味付けのために作られた普通の食塩水なのです。特殊な保存液かと思いきや、意外にもシンプルな作りですよね。
基本的に、モッツァレラチーズは食塩水から出した後、布などでくるんで水気をとって使うまたは保存するので、開封した時点で保存液は捨てて構いません。
同じモッツァレラチーズでも値段に大きな差がある理由
デパートなどの食料品売り場に行くと、様々な種類のモッツァレラチーズが売られており、値段も安いものから高いものまで色々と用意されているのを見かけたことがあるでしょうか。
モッツァレラチーズは本来、水牛の乳で作られたものが本場の味です。しかし水牛の乳は貴重なので水牛乳から作られたモッツァレラチーズは高価です。そのため現在はほとんどのモッツァレラチーズが牛乳を原料に作られています。
もし、海外旅行などで水牛乳で作られたモッツァレラチーズを食べる機会があればぜひ食べてみてください。
モッツァレラチーズの保存期間は?
つづいてモッツァレラチーズの保存期間や賞味期限について見ていきましょう。
モッツァレラチーズの賞味期限は?
モッツァレラチーズはチーズの中でも賞味期限が長い方で、だいたい1ヶ月から数か月は持つとされています。
モッツァレラチーズは保存液が一緒に入っているので、開封済みであっても、保存液に漬けっぱなしにしておくことで2日程度は保存が可能です。
ただし、3日以上保管していると、保存液が古くなり雑菌が繁殖する可能性があります。開封後に保存液から出してラップに包んで冷蔵しておけば2~3日は保存することができるので、開封後は保存液で保存せずにラップに包んで保存することをおすすめします。
モッツァレラは賞味期限が切れても大丈夫なの?
モッツァレラチーズは開封後の食べられる期間は短いですが、開封前であれば、実は賞味期限が切れていても食べられる場合が多いです。
モッツァレラチーズ含め、ナチュラルチーズには多くの菌が生きた状態で存在しており、密封されていても熟成は進んでいます。賞味期限はあくまで美味しく食べるための目安時期であり、記載の賞味期限が過ぎても普通に食べられる場合が多いです。
ただし、日々熟成が進んでいることは確かなので、賞味期限に関わらず不安な場合は加熱した状態で食べることをおすすめします。
モッツァレラチーズの保存方法
ここではモッツァレラチーズの保存方法についてご説明します。
長期保存なら冷凍がベスト
短期間の保存なら冷蔵保存、長期間の保存なら冷凍保存がベストです。これはモッツァレラに限らず多くのチーズにいえることです。
基本には小分けに切り、ラップに包んで保存しましょう。冷凍の場合は更にアルミホイルで包んでください。
チーズは冷凍保存すると食感が劣化してしまうので、生食を前提としているなら推奨できませんが、加熱する前提であれば、解凍しても問題なく美味しく使うことができます。
モッツァレラの解凍方法は?
開封前のモッツァレラチーズであれば、水の中に入れてゆっくり解凍してください。購入時と変化なく食べることができます。
開封後のラップに包んだ状態であれば、冷蔵庫で前日から一晩かけて自然解凍すれば、ほぼ理想的に解凍できるでしょう。
モッツァレラチーズの保存は長期なら冷凍、短期なら冷蔵
モッツァレラチーズは開封したら保存液に長期間つけることなく水気を切ってラップに包んで冷蔵保存をしましょう。長期間保存する場合には冷凍庫に入れてください。解凍する時は流水解凍もしくは自然解凍が1番違和感なく解凍できます。