山口県で造られた日本の銘酒『獺祭』。変わった名前の由来とは?

2019.11.12

口コミで「美味しい」と話題の「獺祭(だっさい)」。日本ではもちろん、近年ではアメリカなど海外でも有名になってきています。山口県で造られる獺祭はどのような日本酒なのか?特徴や飲み方などを紹介します。

獺祭はどんなお酒?

獺祭(だっさい)は、一時は「幻の酒」とも呼ばれ、品薄で入手困難になっていたほどの大人気の日本酒です。ところで獺祭は、「獺(カワウソ)が祭る」と記載します。「なぜ獺なのか?」など、気になる人もいることでしょう。人気の秘密と合わせて紹介します。

獺祭の意味

なぜ「獺」なのかというと、ひとつには会社(蔵)の所在地が「玖珂郡周東町獺越」だからです。「獺越」から一文字取って「獺祭」と命名しました。

また、「獺祭」という言葉には、「学者・勉強家」という意味あいがあります。一部のカワウソには「捕らえた魚を岸に並べる」個体がおり、その様子がまるでお祭りをしているように見えることから「獺祭」と呼ばれています。

また、詩や文をつくる時、多くの参考資料等を広げちらす様子にも似ているため、獺祭は、学者や勉強家に例えられているのです。

旭酒造株式会社は、「酒造りは夢創り、拓(ひら)こう日本酒新時代」をキャッチフレーズに、伝統や手造りという言葉に安住することなく、常に変革と革新を求め、優れた酒を創り続けています。

「常に優れた酒を創り続ける」という向上心と想いが、獺祭という言葉に秘められているのです。

こだわりの精米歩合

一般的な純米大吟醸 の精米歩合は50%前後。これは大吟醸として名乗れるギリギリのラインであり、これ以上削れば当然その分使えるお米の量が減ってしまうため、そのままコストに跳ね返ってきてしまいます。

ですが、獺祭には『獺祭 磨き二割三分』=「精米歩合二割三分」にまで落とした銘柄もあります。つまり、お米の残りが23%になるまで精米しているということ。単純計算で、一般的な大吟醸の2倍以上のコストがかかることになります。また、ここまで精米してなお旨い日本酒を作るというのは技術的にも難しく、莫大な労力もかかります。

酒造業界でも最高レベルの「二割三分」という精米歩合は、もうけよりも「より美味しく、雑味のない日本酒」を目指さなければできない数値なのです。

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業界初の遠心分離

獺祭では、業界初の遠心分離システムを採用した銘柄もあります。

一般的な酒造工程では、最後に圧力を加えてお酒を絞り出すのですが、その工程を遠心分離で行っているのです。

コストが掛かり量もできないと、あまり効率的な方法ではありませんが、遠心分離をすることで、お酒(お米)に対する負担を極限まで減らすことができます。

負担が少なくなれば、もろみ本来の甘みや香り、そしてふくらみといった純米大吟醸酒ならではの良さを残すことができ、より美味しい仕上がりになるのです。まさに、コストを度外視し、徹底した美味しさの追及を図る『獺祭』ブランドだからこそできた挑戦といえるでしょう。

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獺祭の美味しい飲み方

獺祭はどのような飲み方でも美味しいですが、特におすすめする飲み方があります。

おすすめは「冷や」

獺祭は、「冷や」で飲むのがおすすめです。10~12℃の冷やで飲むことで、味の変化を感じることなく、獺祭本来の美しい香りと甘みのバランスを楽しむことができます。

ただ、「獺祭 スパークリング」の場合には、氷水に20~30分ほど漬けておく「冷酒」がおすすめです。キンキンに冷やすことで、まるでスパークリングワインのようなきりっとして華やかな香りと味わいを楽しめるのです。

日本酒だけどワイングラスが合う

獺祭は、日本酒でありながらもグラスがよく合います。おすすめのグラスは、小ぶりで薄めのワイングラスです。

小ぶりであることで、獺祭の上品な香りを感じやすくなります。また、グラスの縁が薄いことで、口当たりもよくなるのです。

もちろん、お猪口や升でもいいですが、白ワインのようなスッキリした味わいの獺祭を、ぜひワイングラスで試してください。

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おすすめの獺祭

いくつか獺祭の銘柄を紹介します。

他にも、変わった商品には「スパークリング」「甘酒」「酒ケーキ」などもありますので、気になる人は調べてみてください。

50改め「獺祭 純米大吟醸45」

最もスタンダードな獺祭です。「45」とは、精米歩合が45%という意味です。以前は50で販売していましたが、新たに45%でリニューアルをしました。

近年高騰が続いた獺祭でしたが、最近では安定的な供給が可能となり、値段も手ごろにで購入しやすくなっています。ほかの銘柄に比べ精米歩合が高いからといって、決して劣っているという訳ではなく、しっかりとした米由来の繊細な甘みと華やかな香りが感じられます。

「精米歩合二割三分」などとの比較のためにも、まずは「獺祭 純米大吟醸45」を試してみてください。

  • 商品名:獺祭(だっさい) 純米大吟醸45 1800ml
  • 容量:1800ml
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雑味が少ない「磨き二割三分 遠心分離」

精米歩合を23%まで行い、さらに業界初の遠心分離で抽出した、旭酒造の技術が詰まった一品です。

大吟醸らしいフルーティで華やか、それでいて上品な香りと甘味を感じられるだけではなく、お米本来の洗練されたきめ細やかな旨みも感じられます。雑味が少なく、獺祭の美味しさを存分に感じられる、至高の銘柄といっていいでしょう。

  • 商品名:獺祭(だっさい) 純米大吟醸 遠心分離 磨き二割三分 1800ml
  • 容量:1800ml
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最高峰ともいえる「磨きその先へ」

「磨き二割三分」で精米歩合に関しては頂点に立ったかと考えられた旭酒造が、さらにその上を行くものとして作ったのが「獺祭 磨き その先へ」です。

「磨き二割三分」を超える精米歩合の一本として造られましたが、実はその精米歩合は非公開とのこと。また、「磨き二割三分」を踏まえた上で、味の方向性はまた別のものを追求して造られています。

「磨き二割三分」を超えた精米歩合が醸し出す、上品で透き通るような香りと旨味を感じることができるでしょう。ぜひ、旭酒造の挑戦の粋ともいえるこの一本を、味わってみてください。

  • 商品名:獺祭 磨きその先へ
  • 容量:720ml
  • 参考価格:32,400円(税込)
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こだわり抜いた本当に美味しい日本酒

人気銘柄「獺祭」について紹介してきました。

獺祭ブランドが、いかに究極の日本酒を追い求めて酒造りを続けてきたかがお判りいただけたかと思います。

ぜひ、この記事をきっかけに、蔵元の挑戦と努力の結晶を、あなた自身の舌で味わってみてください。日本酒の新しい世界が開けること間違いありません。

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