カラオケでは表現力のポイントを上げることで、採点でもより高得点を狙えます。ここでは、カラオケの表現力を上げる方法と練習方法を紹介します。伸び悩んでいる人や、どうしたら良いのか悩んでいる人はチェックしてみましょう。
カラオケの採点結果で目にする表現力とは
カラオケの採点結果で目にする『表現力』という項目は、高得点を狙うためにも大切なものです。音程をしっかりと合わせられるようになったら、より高得点を狙うためにも『表現力』を身に付けていきましょう。
まず、知っておきたい『表現力とは何か』について説明します。
DAMの精密採点は抑揚が点数を左右する
人気の機種『DAM(ダム)』を例にしてみると、精密採点の表現力では4つの項目を基準に点数が付けられています。
表現力の項目は『抑揚・しゃくり・こぶし・フォール』の4つで、最も採点に大きく響いてくるのが『抑揚』です。抑揚は、『音量の変化』が採点されています。
小さい声・大きい声をずっと続けていても、抑揚の項目では高得点はでません。例えるならば、曲が静かなところでは声を小さく気持ちを込めて、激しいところでは声を大きく勢いをつけて歌うなどの工夫が採点されているということです。
抑揚をつけながら音程バーに合わせて歌うことができて、初めて『90点を超える高得点』を狙っていけるのです。
ボーナス点で90~100点の高得点を狙おう
音程や抑揚に注意して歌っていても、伸び悩んでしまう人は『ボーナス点』を狙っていきましょう。音程や抑揚の他にも、加点方式となっている項目が以下の通りです。
- こぶし・・・語尾で音を細かく動かし、節を付けることで上下させるテクニック
- ビブラート・・・声を小刻みに上下させるテクニック
- フォール・・・前の音から声を滑らかに下げるテクニック
- しゃくり・・・下の音を軽くだしながら、徐々に上へ声を持ち上げるテクニック
最初は意識していなくても、いくつか項目が表示されます。狙ってできるようになると、徐々に点数も伸びていくでしょう。
表現力がない、表現力だけ低い人の特徴
表現力がない、表現力だけが低い人はどのような特徴があるのでしょうか。自分が当てはまっていないかを確認してみてください。
抑揚のつけ方が音量を上げるだけになっている
抑揚をつけるためには、音量の調節をしていく必要があります。よくあるパターンが、音量を上げるだけで『メリハリ』がなくなってしまうというものです。
強調したいときは、大きく歌うというのは正解ですが、それ以外の部分を消えそうなほど、極端に小さく歌ってみると抑揚がつきます。
それでも「抑揚のつけ方がわからない」という人は、曲の1番盛り上げたい部分のみを目一杯の声量で歌い、それ以外を小さな声で歌うよう心がけましょう。
サビと他のパートで差をつける
簡単にできる方法として、『サビ』と『他のパート』を分ける方法があります。他の部分とサビの部分で強弱がつくので、抑揚がつき得点アップが期待できるのです。
最初はどうしたら良いのかわからないときには、この『サビと他のパートを分ける』を実践して感覚を掴みましょう。
練習曲はスピッツ『チェリー』がおすすめ
抑揚の練習のときに選ぶ曲も、しっかりと抑揚があって練習しやすいものでなければいけません。そこでおすすめしたいのが、スピッツの『チェリー』です。
覚えやすい簡単なメロディとテンポなので、歌いやすさが人気の曲です。この曲であれば、サビの部分にも抑揚がつけやすく、サビと他のパートを分けるという練習にもぴったりです。
こぶしが正しく使えていない
こぶしやビブラートは、音や声を揺らすことでできるテクニックです。この音や声を揺らすときに使うのは、『喉・アゴ』ではありません。喉やアゴのみで表現される音は、伸びが悪く不安定に聞こえます。
正しいこぶし・ビブラートは、『横隔膜』を使うことで表現できます。そうすると、音の伸びが良く、安定した音が出せるのです。
そこでどうやって横隔膜を使っていくのでしょう。答えは『腹式呼吸』を正しく習慣化することです。腹式呼吸ができるようになると、横隔膜が刺激され徐々に使えるようになります。
『腹式呼吸』は音程・抑揚・テクニック、どの項目でも重要なポイントです。マスターすれば、表現力は格段に上がります。
表現力が高い人はただ歌が上手いだけではない
表現力が高い人は、歌が上手いだけではありません。他にどの要素があるのか確認して、歌唱技術を上げていきましょう。
メンタルが強く安定して歌える
関係がなさそうな『メンタル面の強さ』は、実は歌の上手さと大きく関係しています。友人同士でも、職場の付き合いでも、カラオケに行く頻度が少ないと、他人の前で歌うことはあまりありません。
人前で歌うとなると必要になるのが、メンタル面の強さなのです。緊張してしまうと、声が下がる・震える・裏返るということが出てきてしまいます。滑舌にも影響するので、噛んでしまうこともあります。
メンタルの強さは、緊張しないでリラックスすることで『本来の力を出し切るため』にも必要な要素です。メンタルを強くするためにも、場数をこなして『慣れていく』ようにしましょう。
マイクの使い方が上手
次にチェックしておきたいのが『マイクの使い方』です。マイクをただ持って歌うだけではなく、使い方次第で『抑揚』をつけることもできます。
マイクを使うときに意識したいのが『マイクとの距離』です。大きな声のときにマイクを近づけて、小さい声のときにマイクを遠くすると『抑揚』を助けてくれます。声量とマイクの距離で調節できるようになれば、それだけ抑揚に幅が生まれるのです。
さらに、マイクを持つ位置にも注目しましょう。マイクに手がかぶっていると音が上手く入らない、または雑音が入ることがあります。マイクが音を拾う上部を持っている人は意外に多くいます。自分はこのクセがないか、歌うときに注意してみてください。
しゃくりを使った表現力の伸ばし方
表現力の1つの『しゃくり』を上手く発声する方法を覚えておきましょう。最初は難しいので、徐々に練習して慣れていくのが大切です。
そもそも『しゃくり』はどんな歌い方?
しゃくりとは、歌には必ずついている『節』の1つです。音程を下から上に上げるようにしゃくりあげる歌い方から『しゃくり』と呼ばれています。
本来のメロディよりも、少し遅れる形で下から上へしゃくりあげるように歌っていきます。とはいっても、最初は難しいとは思うのでまずは『意識する』ところから始めてみましょう。
母音を意識すると出しやすい
まず、歌詞の母音を意識してみましょう。『か』であれば『か・あ』というように母音を見つけることができます。少し、伸ばすように歌う部分の最後や最初の『言葉の母音を一緒にして』歌うと簡単です。
例えば、『か』をしゃくりで歌うのであれば『かぁ』と少し伸ばすようにしゃくり上げます。
スピードに気を付けて、テンポ良くしゃくる
しゃくりは、曲によって速さやテンポが違います。歌いやすく一定のスピードやテンポのものを探すほうが、難しいかもしれません。
曲の速さに合わせてしゃくりの速さ、テンポも上げていきましょう。言葉の母音を一緒にして歌うので、『タタッ』という形でテンポよく歌っていくのがおすすめです。
フォールのコツ
次に覚えておきたいのがフォールのコツです。フォールは本来の音程で歌うテクニックではないため、何度も多用するものではありません。適所で狙って、自然に加点を狙っていくようにします。
なめらかに、自然に
フォールという技法は、本来の音程より高めの音から滑らかに音程を低くしていきます。調節が難しいですが、早すぎてしまうと『こぶし』になるので、『滑らかに』という点に意識を集中しましょう。
しゃくりで紹介した、母音と一緒に発音する方法を使って『か・あ』の『か』を高く、『あ』を低くするように歌います。最初にも説明しましたが、多用すると歌の本来の流れが不自然になるので、適所で狙うようにしてみましょう。
スピッツ『空も飛べるはず』で練習しよう
スピッツの『空も飛べるはず』は、フォールを使っている曲なので練習にぴったりです。歌詞の『この胸にあふれてる』の『る』にフォールが使われています。他にも、『きっと今は自由に』の『自由』の部分もフォールが使われているのです。
まずは、自然にフォールが使えるように練習してから、他の曲にもチャレンジしていくようにするのがおすすめです。
表現力を高めれば、歌声の魅力が増す
歌の表現力を高めていけば、歌っていても楽しく、歌声の魅力が増してより高得点が狙えます。聴いている人も、より聴きやすくなるので『自信』を持って歌えるようにもなるのです。
表現力を高めるためにも、基礎の腹式呼吸を続けてテクニックを磨いていきましょう。