空手の流派にはどんなものがある?オリンピックで注目される日本古来の格闘技

2019.11.01

空手が東京オリンピックの正式種目となりました。空手を習い始めたい、空手についてもっと知りたいという方も多いことでしょう。本記事では、空手における重要な要素、流派についてを解説します。流派の選び方や人気の特徴など、空手に興味がある方はぜひチェックしてみてください。

まずはここから!空手の流派の選び方

いきなり流派を選ぶといっても、初心者の方ですと、どの流派にすれば良いか迷ってしまうでしょう。ここでは流派を選ぶコツや、注意点などを紹介します。

自分がイメージする流派選ぶ

空手を学びたいなら、自分が理想とする空手や格闘技のイメージがあると思います。力強い動きを求めるのか、投げ技など防御に適した型を求めるのか、派手でスピーディーな技を会得したいのかなど。

また空手には直接打撃が禁止された寸止め空手や、直接打撃が許されたフルコンタクト空手にも分かれています。流派だけでなく、実践向けの空手を習いたいのか、それとも体力づくりのために習いたいのかも検討材料に加えた方が良いでしょう。

型か組手

空手と聞くと、「型」や「組手」という言葉を聞いたことがあると思います。型とは古くから伝わる空手の技をまとめた一連の動きで、個人か団体で演武として披露したりします。

対して組手とは、相手と直接拳を交える練習のことです。空手では組手と型、どちらも練習しますが、流派や道場によって、どちらを中心に練習するかが異なります。

実践向けの空手を習いたい方は、組手を中心に練習できるところがおすすめです。逆に空手の歴史や伝統を学びたい方は、型に重点をおいているところがおすすめです。

最も主流!4大流派の特徴とは

空手には4大流派という、古くから有名な4つの流派が存在します。空手には数限りない流派が存在しており、すべてをまとめ切ることはできませんが、多くの流派はこの4大流派のいずれかの流れを汲んでいます。この項目では各流派の特徴や、どんな方に向いているのかをまとめています。

糸東流の特徴

空手の原点ともいえる首里手と那覇手、両流派の特徴をくみとり、沖縄に存在したさまざまな武術を組み合わせたのが糸東流(しとうりゅう)です。

多種多様な武術を参考にしているだけあって、突きや蹴りだけでなく、投げ技や関節技なども取り入れています。

型や精神面の鍛錬にも重点をおいていますが、練習では砂利の上で正拳腕立て伏せをしたり、巻藁を殴ったり、蹴ったりなど、肉体強化にも富んでいます。

非常に実践的な流派で総合格闘技に近いため、護身術を学びたい、実践的な空手を学びたい方に適しています。

松濤館流の特徴

近代空手の開祖として名高い船越 義珍(ふなこし ぎちん)が考案した流派です。この記事ではさまざまな流派を紹介しますが、その多くが松濤館流の流れをくんでおり、韓国のテコンドーもまた松濤館流の流れをくんでいます。

松濤館流は現在でも世界中の方が習っており、警察や自衛隊もこちらの流派を学んでいます。定番の空手を習いたいなら、松濤館流がおすすめです。

流派の特徴としては、攻撃や防御など1つ1つの動作がダイナミックで、試合風景などは派手な部類です。またスピードや体のしなやかさを活かした足技が充実。遠くから一気に間合いを詰める技などもあり、こちらも実践的な流派です。

剛柔流の特徴

沖縄で発展した流派である那覇手の流れをくんだものが剛柔流(ごうじゅうりゅう)です。

松濤館流とは対称的に、こちらは接近戦での攻撃を得意としています。守りや基本的な動作に重きをおいており、型の練習や呼吸法などに力を入れています。ちなみに有名なフルコン系空手の流派である極真空手(極真会館)は、この系列に属しています。

和道流の特徴

和道流(わどうりゅう)の開祖である大塚 博紀(おおつか ひろのり)は、柔術を会得してから首里手という空手の流派を学んだため、空手に柔術を取り入れたのが和道流です。

柔術とはつまり、投げ技や足払いなどです。動きに無駄がなく、相手の攻撃を上手く受け流し、攻撃に転ずるなどの防御の面が強いです。

最小限の力で相手を倒すという効率重視の流派のため、女性が護身用に身につけるのもおすすめです。

空手の本場!最強の呼び声高い沖縄の流派

松濤館流など、今に伝わっている流派の多くは沖縄に源流があります。

現在の沖縄空手では、実戦向きというよりは型を重点的に教えており、道場によっては棒術やヌンチャクなど武器の扱い方も教えています。

東京に道場があるところは少ないですが、ここでは沖縄で有名な流派を3つ紹介します。

上地流

上地流(うえちりゅう)は、上地完文(うえち かんぶん)という人が生み出した伝統ある流派です。

上地流は、沖縄三大流派(剛柔流、上地流、小林流)の1つに数えられており、沖縄空手の中でも特殊な部類に入ります。

上地流の開祖である上地完文は、中国でパンガイヌーン拳法というものを習い、これをベースとして上地流が誕生しました。

戦い方は一般的な空手とは大きく異なり、まず正拳突きはありません。腕での攻撃は掌底に似た攻撃や四本貫手などで、蹴り技では足の指先を固めて蹴る足先蹴りなどです。

このように、怪我に繋がりやすい手や足の指先を使うことになるため、肉体の鍛錬は非常に過酷です。

型の鍛錬時には足をバットやビール瓶で殴ったり、足の爪先で板を蹴り抜いたりと、肉体を鋼に近づけるような特訓が行われます。

4大流派の元となった流派も、中国の武術を元にしているのですが、上地流はそれ以上に中国拳法としての面が強いですね。

小林流

こちらも沖縄三大流派の1つです。沖縄に伝わる空手の流派、首里手の流れをくむ流派で、松村宗根(まつむらそうこん)から糸洲安恒(いとすあんこう)。

そして知花朝信(ちばな ちょうしん)へと受け継がれて小林流(しょうりんりゅう)は誕生しました。

特徴としては構えや呼吸法に無理がなく自然体。さらに力の出し入れも独特で、内から外へと瞬間的に力を集中させて攻撃を放ちます。

練習では当て身という、ボクシングでいうところのジャブに重点をおいており、巻藁などで拳を叩いたりなど、多種多様な修練で肉体を鍛えます。

また防御も特徴的で、単に相手の攻撃を受け流すのではなく、攻撃に瞬時につなげる攻防一体の技を理想としています。

このように小林流は、力よりは技を重要視しているため、女性や子どもが護身目的で習うのにも向いています。

松林流

沖縄三大流派には含まれませんが、沖縄では非常に有名な流派で、三大流派に松林流を加えたものは、沖縄四大流派と呼ばれています。

開祖は長嶺 将真(ながみね しょうしん)という昭和を代表する空手家であり、空手史の研究家でもある方です。

東京ではあまり馴染みがないですが、実は沖縄や南北アメリカを含む世界30ヵ国に130の道場を持つ大きな流派です。

松林流の特徴は、しなやかな腰使いや柔軟な手首を活かした動きといわれています。

世界から注目され始めた心技体を磨く空手道

空手はいかに自分を磨くことができるかが焦点となる競技で、護身術として今も親しまれています。しかし自分を見つめ直し、集中力をつけることができることから、子供の習い事としても人気な武道です。

最近ではオリンピック競技として登録されたことから、日本だけでなく、世界中で注目を浴びるようになった空手。今後どのような反響があるか楽しみですね。

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