日本で学んだ中国の作家「魯迅」の代表作は?恩師との関係もご紹介

2019.10.31

魯迅は、中国の近代文学者であり思想家であり、日本で人気があることでも有名。魯迅と日本が結びつく出来事も踏まえて、魯迅の代表作についてご紹介します。

魯迅とはどんな人物?

小説家としての魯迅が日本では有名ですが、文学者になる前は医学を学び医者を志していました。そんな魯迅がなぜ文学の道に進むことになったのでしょうか?人物像もあわせてご紹介します。

日本人に愛される魯迅

魯迅と日本との最初の出会いは1902年。魯迅は仙台の医学専門学校に通い医学を学んだところからスタートしています。その間に、残酷な中国人の姿が写し出された日露戦争の写真を見て、医学ではなく文学を通して中国人に訴えかけたいと思うようになったのがきっかけで、小説家に転身しました。

日本では、魯迅という名前は教科書で必ず出てくるほど有名な小説家として、日本人に多く読まれています。中でも「故郷」は読みやすく、教科書に載ることもある短編で親しみやすい小説です。

魯迅は日本で医学を志していたというのも、日本人には親近感が沸くのかもしれませんね。

魯迅の代表作

ここで、魯迅の代表作にはどんな作品があるのでしょうか。魯迅といえばこれという作品を厳選してご紹介します。

教科書に出てくる代表作で有名な「故郷」

「故郷」は魯迅の代表作の中でも一番と言っていいほど有名な小説です。20年ぶりに故郷を訪れた主人公は、かつての友人ルントウとの再会を果たしますが、昔の名残はなく、そこには二人の格差による大きな違いが出来てしまっていました。主人公は、友人に対して絶望的な気持ちになりつつも、明るい未来を願うべく過ごしていくといったあらすじとなっています。

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近代中国が舞台の「阿Q正伝」

阿Q(あきゅう)という男を主人公に描いた「阿Q正伝」は、当時の中国を痛烈に批判した告発的作品として知られます。自分のことを過大評価し、自分は強く勇ましいと思い込んでいる無知な民衆である阿Q。そして、喧嘩に負けたり手ひどくやり込められたとしても、その現実を直視しようとせず、「精神勝利」だけを追求するのです。

この姿は、魯迅自身が当時の中国民衆に対して感じていたものの象徴とされており、無知で無自覚な当時の民衆に対する警告と啓蒙の表れだと解釈されています。

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魯迅の代表作が生まれた理由

魯迅の代表作の裏には、ある人物の存在が大きかったと言われています。魯迅が仙台の医学専門学校時代に出会った藤野厳九郎こと「藤野先生」でした。魯迅は「藤野先生」という短編も書いており、それほど藤野先生を崇拝していたのではないかと思われます。

大きな影響を与えた恩師・藤野先生

大きな影響を与えた藤野先生は、魯迅にとってどんな恩師だったのでしょうか。魯迅は学校に通っていた頃、使っていたノートを藤野先生自らが魯迅が学校を出て行くまで添削し続けていたと言います。「藤野先生」という短編を読むと、魯迅の藤野先生に対する思いを知ることができますので、ぜひ手に取ってみてください。

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中国思想を身近に感じられる魯迅の作品

魯迅の作品は、日本人にも愛される作品が多く、実際に読みやすいと人気です。それは、魯迅が文学をスタートさせたのが日本が最初だったからではないでしょうか。教科書に取り上げられたこともある「故郷」は、故郷での出来事から未来への希望を讃えた作品です。日本でも大変親しまれている魯迅の作品をぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。

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