パチンコの検定とはどんな制度?正しく理解しパチンコを楽しもう

2018.11.21

パチンコは依存性などのリスクが懸念されることから、これまでにも数回の規制を行い健全に楽しめるものにしようという動きが続いています。その大きな基準になるのが『パチンコの検定』です。パチンコの検定について解説します。

パチンコの検定とはどんなもの?

検定といっても、パチンコを打つ人の技術を認定するための資格ではありません。

パチンコの新台が定められた基準に基づく、市場に出せる遊技機であるかどうかを判断するための『遊技機型式試験』を専門機関で受けて認められたのち、公安委員会が検定を受理し、『検定通知書』を発行するというものです。

検定通知書が発行されることを『検定通過』といい、ホールに遊技機を置けるようになるのです。

検定の目的

パチンコの検定は『ギャンブル依存症対策』の一環として行われています。ギャンブルにハマる大きな要因になる『射幸心(しゃこうしん)を刺激しすぎる台を規制する』目的です。

思いがけない利益や幸運を得たい、多額の利益が出せて借金が解決できるかもしれない……。など短絡的に考えてしまうのもこの『射幸心』のなせるわざです。

射幸心がそそられ過ぎると、リスクを負ってでも資金をつぎ込みたいという状態に陥り、社会生活がままならなくなったり、経済的に困窮したりすることがあります。

安全に遊べる遊技機であるかどうかを検定することによって、パチンコの健全化を目指しているのです。

検定と認定の違い

パチンコの『検定』とは、遊技機の『型式についての許可』のことで、遊技機の型式試験を通ったのち『検定申請』を受けることを言います。

また『認定』は、『ホールで営業する遊技機に対しての許可』を指します。検定に合格した遊技機の検定期間が切れる前に手続きをして、遊技機の設置を続けることを認めてもらう『認定』の申請は、ホールなどの営業者側が行うことになります。

検定を受けるタイミング

製造・開発された遊技機が、世の中に出る前に適正な遊技機であるかを専門の機関で行われる『厳格な試験』をクリアしたのち、公安委員会による検定を受けるというのが通常のタイミングです。

試験で適合機と判断されていなければ、検定を受けるタイミングはやってこないのです。

メーカーが申請することが多い

パチンコの台の販売許可を得て、最終的にホールに入れて営業するための検定とはいえ、実際のホールの営業者などが新台をパチンコ検定に申請することはありません。

つまり、パチンコの検定に合格した新台のみが市場で販売されることを許可されるため、その遊技機を製造した『メーカー』が開発者と打ち合わせをしながら『申請→検定』を受けるという流れがほとんどです。

検定の流れと検定料

パチンコを愛する人たちの間では各メーカーのホームぺージなどで『検定通過情報』などを公開しています。最新台がいつ市場に登場するのか、心待ちにしているファンは多数いるのです。

実際に検定が適合になるまでの、パチンコ検定はどのような流れで行われるのか、検定料(試験手数料)はいくらかかるのかを見ていきましょう。

各都道府県ごとに申請

パチンコの検定では、ホール営業しようとする所轄の各都道府県ごとの申請が必要です。各都道府県下での各ホールに、その遊技機を設置してよいのかどうかを確認し、許可をもらうのです。

各都道府県の警察の管理をしている『公安委員会』というところに連絡をして、提示された日時に、検定に必要な書類を提出するという形になります。

希望する日にいつでも手続きできるわけではなく、都道府県によって曜日や時間の指定が異なります。

都道府県の検定申請を無事通過して初めて、ホールに遊技機を『設置する』ことができるようになります。そしてその遊技機を客が使えるものとして許可を出すのは『警察』になります。

検定を実施するのは保通協

パチンコの検定を実施するのは、各都道府県の公安委員会です。保通協(ほつうきょう)が執り行うのは遊技機の『型式試験』であり、その遊技機が遊技機規則に沿ったものかどうかを見る試験です。

保通協とは正式には『一般財団法人保安通信協会』と言い、おもに遊技機の型式試験が業務です。つまり、機械工学や電子工学などの知識のある専門家による詳しく厳しい判断を下すことができる機関なのです。

遊技機の製造メーカーの『申請管理部』と呼ばれる部署が、保通協での型式試験や各都道府県の検定を受けるための書類を準備して手続きを行います。型式試験での合格は『適合』と呼ばれ、公安委員会から『適合通知』を渡されます。

必要な検定料

保通協への申請には不備の無い書類を取りそろえた上、検定料ではなく『型式試験手数料』の支払いが必要になります。その金額は、パチンコ台(ぱちんこ遊技機)で約144万円、スロット台(回胴式遊技機)で約162万円となっており、かなり高額です。

そのため保通協側からも、申請を受け付ける前段階での確認がしっかりと行われています。実際に遊技機を持ち込む前に、遊技機についての質問や書類に不備がないかどうかを、面接して確かめてもらいながら行います。

しかし、保通協の検定を通過しなければ商品として販売することはできないため、『適合』となるまで何度も手直しを加えながら保通協へ台を持ち込むことになるのです。

検定の具体的な内容

パチンコが好きなら、検定を通ったパチンコ台が市場に流通していることはすでに知っているという人もいるかもしれません。そんなパチンコ検定の具体的な内容を探ります。

検定試験の内容は非公開

パチンコの検定試験は、保通協による『型式試験』が適合と判断された遊技機に対して検定に進むことが認められ、公安委員会においては残念ながらその内容は非公開となっています。

しかし、ギャンブルへの依存性に対する規制が年々厳しさを増している関係上、基準をクリアしていることはもちろん、試験は多くの段階を乗り越えなければなりません。

書類の段階での判断で合格だったとしても、試射テストで不合格となる場合もあります。さまざまな規定や内規に基づいた『難易度の高い試験』であることは間違いなく、その規制は改正ごとに厳しくなっているという現状があります。

検定に落ちたらどうなる

検定に落ちた場合でも、試験手数料として納めた金額は戻ってきません。そのため、その遊技台を合格させるためにさまざまな工夫や改正を重ねて、繰り返し検定を受けることになります。

実際に何度も検定に落ち、数百万円から数千万円もの試験手数料を支払っていることでパチンコファンの間で話題になっている遊技機もあります。いずれもメーカーにとっては損害が大きいでしょう。

法改正による内容の見直しも実施

パチンコ台が販売されてホールに設置できるまでには、検定を受けて合格しなければなりませんが、その内規や規定はずっと一律ではありません。規制と緩和を繰り返しているのがパチンコ業界の特徴です。

内容をその都度見直しておくことが大切です。

パチンコ遊技機の管理

パチンコ遊技機(パチンコ台)を購入してホールで営業する際には『買ったらおしまい』ではありません。正しく管理しなければ、台を使い続けられなくなるばかりか、営業停止に追い込まれてしまう可能性もあるのです。

管理していく上での注意点をチェックしてみましょう。

検定日や検定番号は検定通知書に記載

メーカーからパチンコ遊技機を購入すると『検定通知書』が送られてきます。その中には

  • 申請者の住所・氏名
  • 代表者(法人の場合)
  • 型式の概要
  • 検定年月日
  • 検定番号
  • 検定の有効期限

が書かれています。この情報によって再認定を申請するタイミングや、期間内での修理依頼、部品交換などを行う目安がわかります。

台が故障してしまったら

パチンコ台も使い続けるうちに不具合が出て故障してしまうこともあります。その場合にも、公安委員会に『変更承認申請』をしてから検査をしてもらいます。このとき、検定通知書の写しや製造業者の保証書などが必要になります。

承認を受けていないのに部品交換や修理を勝手に行った場合、風俗営業法違反とみなされて、営業が続けられなくなる場合があります。

また、この申請にかかる書類申請などの手間が煩わしいということで、壊れるまで設置しておき、壊れたら修理はせずに撤去する営業者も多いと言われています。

検定の有効期間は3年

パチンコの検定の有効期間は『公安委員会に申請してから3年間』です。保通協での型式試験合格して『適合』と認められた遊技機を、市場で販売するための許可を『公安委員会』に申請し、許可が下りて初めて『検定通過』となります。

検定切れとは

『遊技機型式試験』を通過して『公安委員会』に販売許可の申請をした日から、3年間を過ぎてしまった遊技機や、検定期限を過ぎてしまった状態そのものを『検定切れ』と言います。

遊技機型式試験を通過しても、すぐに販売する必要性がなかった場合など『公安委員会』への申請まで間が空いた場合なども検定切れになりやすくなります。検定切れになった遊技機は『みなし機』と呼ばれるものに変わります。

新規制の導入によってホールなどので営業者が設置機種を管理しやすいように、『パチンコ検定ドットコム』では、無料でホール内の設置機種状況のチェックやリアルタイムの設置有効期限表示を確認できるようになっています。

ユーザーへの影響

気に入った台でも、期間が過ぎればスッキリとホールから姿を消してしまうということになるので、好きな台が無くなってがっかりするユーザーも多いでしょう。

規制によって出玉数を制限されるということは、それだけスリルを楽しめたハイリスクハイリターンの台などは撤去される一方ということです。

すると射幸心をそそる台は減り、安全度は上がりますが『儲けが少なくなる』ということにも繋がります。そのためパチンコ離れが起こりやすくなるかもしれません。

認定制度の活用

パチンコの検定期間の3年間は、営業者にとってもユーザーにとっても『短い』と感じられることが多いのではないでしょうか。そのため『認定制度』というものを利用するという方法が取られています。

検定期間終了後も3年間利用可能

検定の有効期限内にホール側が公安委員会に『認定申請』をすると、さらに3年間の利用延長が可能になります。この追加分の3年間のことは検定期間ではなく『認定期間』と呼びます。

つまり『検定期間3年間』+『認定期間3年間』の合計6年間の利用が可能になるということですが、この延長申請ができるのは1回のみです。

検定3年での期限切れ、検定+認定の6年の期限切れの遊技機は『みなし機』と呼ばれるものになるのです。

認定の概要

ホールに設置中で、検定期間内にあって故障していない遊技機であれば、認定の申請をすることができます。

申請すると公安委員会から『認定通知書』の写しがもらえるので、申請をした地区遊商や回胴遊商※に所属する登録販売業者に渡します。認定された台は、申請した時点から、売買や中古移動は出来なくなります。

(※):パチンコやパチスロを販売する会社の組合

検定切れみなし機の規制

パチンコの検定期間である3年間が経ったら、新たに『認定』を受ける必要があります。しかしそうせずに設置し続けていた台や、認定期間を過ぎた台のことを再認定の難しい『検定切れみなし機』と言います。

検定切れみなし機は、ホールに設置しておくことはできますが、メーカーから部品を取り寄せることは不可能です。そのため、故障しても部品交換や修理もできなくなるだけでなく、他のホールなどに台を移動して営業することも認められません。

規制に基づく撤去は都道府県によって対応の進み具合は異なっていますが、次に紹介うする『新規制実施』以降は厳しく取り締まられることになるのです。

2018年2月新規制実施

パチンコという遊びを健全化しギャンブル依存症の対策強化のために、風営法を所轄する警視庁が主体となり、これまで幾度かの緩和を繰り返してきました。

そして2018年2月のパチンコ規制の新基準は、出玉や大当たりの数などがこれまでよりも大幅に制限されるなど、営業者にとってもユーザーにとってもなかなか手厳しいものになっているようです。

規制がより厳しく強化

2018年パチンコ規制の新基準を一部紹介します。

  • 出玉規制
  • 大当たりラウンド上限の規制
  • 釘調整不可
  • 4時間遊技した際の出玉を現在の2/3まで下げる

『出玉規制』はその名のとおり、1回の大当たり時の出玉数を減少させるというものです。2018年2月以前は2400玉から1500玉に大幅引き下げになります。

『大当たりラウンド上限の規制』は、出玉規制をうけ、大当たりも16ラウンドから10ラウンドまで下がってしまうことになりました。

『釘調整不可』は店側が自由に行えていた釘調整が不可能な『管理台』になるということです。そのためユーザーに『出る日』や『出る台』をアピールできなくなります。

『4時間の遊技で出玉を2/3~』についてはユーザーがパチンコで儲かる金額が現行で10万円であるところを5万円以下に抑えるというものです。

既存の台への影響

検定期間内の既存の台なら、まだまだ設置されているホールも多いようです。撤去の基準として検定期間で見ることもありますが、『著しく射幸心をそそる台』の場合は新規制にひっかかるため、各都道府県は対応に追われています。

新台待ちの空っぽの台置き場に貼り紙だらけで営業している店や、いよいよ廃業に追い込まれているホールやパチンコメーカーもあるのです。

しかし甘デジなどと呼ばれる『低射幸心遊技機』の範囲に入るものや、チューリップ型などの『射幸心をあおるリスクが低い』ものに関しては、『認定みなし機』として、壊れるまで設置し続けているというところも多いのです。

ユーザーへの影響

パチンコユーザーのギャンブル依存症対策として、パチンコの検定や2018年の新規制という措置が取られているものの、その効果のほどはまだはっきりとはわからず、手探り状態にあると言えるでしょう。

しかし、新規制によってダイレクトにユーザーに起こるのは『勝ちにくくなる』という現実です。それによりパチンコにお金を投じる人が大幅に減少するであろうことは予想が付きます。

また、新規制によりなくなってしまう台の『さようなら情報』なるものも多く出ており、『打ち納め』に余念がないユーザーも増えています。旧遊技機巡りを終えたユーザーが新規制遊技機に戻ってくるのでしょうか…。

規制強化で検定も変わっていく可能性が高い

パチンコの検定をメインに紹介してきましたが、切っても切れないのが2018年パチンコ規制の強化です。そのため前倒しで認定を受けるホールが増えており、申請された遊技機は2020年12月までは設置されていることになります。

現在、パチンコの検定は

  • 保通協の型式試験で適合と認めてもらう
  • 検定申請に必要な書類を揃えて公安委員会や組合に提出
  • そこで認定を受けたら、そのあと警察のチェックで合格

この3つの工程を経て、初めてユーザーが触ることができます。しかし、新規制が本格的に浸透する頃には、パチンコ店そのものの営業スタイルも大きく変化している可能性もあり、パチンコの検定の基準や方法も変わっていくかもしれません。

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