江戸もの時代小説の決定版!池波正太郎の「鬼平犯科帳」の魅力とは?

2019.10.28

並み居る時代小説作品の中でも屈指の人気を誇る「江戸もの」。その時代にしかない街並みや人々のあり方を知りつつ、日常で起こる事件などを描いています。そんな江戸ものジャンルの時代小説の中でもとりわけ人気なのが、池波正太郎の著作「鬼平犯科帳」です。この記事では鬼平犯科帳の魅力に迫りつつ、大まかなあらすじなどを紹介していきます。

鬼平犯科帳とは

戦後の日本において一大人気を巻き起こした時代小説。あまり詳しくない方でも「司馬遼太郎」や「池波正太郎」の名前を聞いたことがあるはずです。

そんな人気ジャンルの中でも今なお人気がある鬼平犯科帳とはどのような作品なのでしょうか?ここからはまず鬼平犯科帳の基本情報や出版経緯などについて解説していきます。

池波正太郎による長期連載作品

「鬼平犯科帳(おにへいはんかちょう)」は膨大な数の時代小説を発表した池波正太郎の作品の中でも、特に人気の高い長期連載作品です。その連載期間は1967年から晩年に近い1989年までの22年間となっています。

数多くの長編連載を抱えていた池波正太郎の作品群の中でも最も長い期間連載された作品であり、しかも作者が1990年で亡くなった時点で絶筆となってしまったため未だに完結していない作品でもあります。池波正太郎を象徴する作品と言っても過言ではないでしょう。

出版までの道のり

数多くの名作を遺した池波正太郎ですが、鬼平犯科帳を発表するまでには数多くのステップを踏んでいたことが明らかとなっています。その始まりは連載開始から10年以上前に読んだ文献で、鬼平犯科帳の主人公となる「長谷川平蔵」を知ったことでした。その後幾度かの短編を経て発表された鬼平犯科帳は、連載当初から完成度が高く、当時の時代小説ブームも相まって絶大な人気を集めました。

鬼平犯科帳のストーリー

ここからは鬼平犯科帳のストーリーや、作品の時代背景について解説していきます。

王道の捕物帳作品

鬼平犯科帳は江戸ものジャンルの中で定番となっている「捕物帳作品」です。捕物帳とは江戸時代におけるいわゆる「事件ファイル」のこと。「鬼平犯科帳」は、主人公の火付盗賊改方(放火などを取り締まる警察)である長谷川平蔵が、様々な事件を解決していく姿を描いています。

主人公が悪人たちを快刀乱麻の活躍で成敗していくさまは、まさに爽快。池波正太郎らしい江戸人情も満載で、下町に住む江戸町人との交流なども豊かに描かれており、まさに時代物の王道と呼ぶにふさわしい傑作と呼べるでしょう。

作品の時代背景

鬼平犯科帳の作中は飢饉、幕府の圧政などが横行する時代であり、民衆の反発意識によって凶悪犯罪が起こりやすくなっていました。ストーリーごとに毎回事件が発生する展開は当時の世相を反映したリアリティのあるものであり、池波正太郎の緻密な時代考察が見て取れます。

また池波正太郎は同年代における江戸もの作品を多数執筆しており、作中でも他作品の登場人物が間接的に登場するなど、ファンにとっては嬉しい要素が数多く含まれています。

鬼平の熱はまだまだ冷めない

鬼平犯科帳は戦後の時代小説界を代表する池波正太郎の傑作シリーズです。作者亡き後もその熱は冷めることなく、様々な形で繰り返しメディアミックスが行われています。時代小説に興味がある方はこの記事をきっかけに、ぜひ一度戦後屈指の名著を手にとってみてください。

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