日本の世界遺産を学ぼう『沖縄編』。沖縄の聖なる地『グスク』とは?

2019.10.24

日本には全国各地に世界遺産に登録されている遺産がありますが、世界遺産は沖縄県にもあります。沖縄県で世界遺産に登録されている遺産の名称は「グスク」です。グスクとは一体どのようなものなのでしょうか。この記事では沖縄の世界遺産についてご紹介します。

世界遺産に登録されている沖縄のグスクとは

沖縄県にある世界遺産「グスク」は、文化遺産として世界遺産登録されています。まずはこのグスクについてご説明します。

グスクってなに?

沖縄県にある文化遺産は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」といいます。

「琉球王国のグスク及び関連遺産群」とは、琉球王国(昔の沖縄)にあった城や関係ある遺跡(施設)のことを指しています。グスクは、城と類似する言葉で、姫路城や熊本城などのように防衛拠点でもあり象徴でもありました。

ただ、グスクは正確には城ではありません。城以外にも、「御嶽」や「遙拝所」といった神社や教会の役割をする場所もグスクの言葉の意味に含まれており、城というよりも、集落や土地も含めていたといわれています。

「御嶽」や「遙拝所」が含まれていたことから、グスクは「聖なる地」ともいわれており、信仰の場所やパワースポットとして今でも大切にされています。

文化遺産に含まれる構成遺産

沖縄の世界遺産は、「関連遺産群」というように複数のグスクによって成り立ちます。何が含まれているのか?構成資産について紹介します。(順不同)

  1. 今帰仁城跡(なきじんぐすくあと、なきじんじょうあと)
  2. 座喜味城跡(ざきみぐすくあと・ざきみじょうあと)
  3. 勝連城跡(かつれんぐすくあと・かつれんじょうあと)
  4. 中城城跡(なかぐすくじょうあと)
  5. 斎場御獄(せいふぁうたき・さいはのうたき)
  6. 玉陵(たまうどぅん)
  7. 首里城跡(すいぐすくあと・しゅりじょうあと)
  8. 園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)
  9. 識名園(しちなぬうどぅん・しきなえん)

参考:沖縄県公式サイト

世界遺産に登録されている文化遺産の構成資産

さきほどご紹介した構成資産の中から3つピックアップしてご紹介します。

首里城跡(すいぐすくあと・しゅりじょうあと)

硬貨や大河ドラマで有名となった首里城も、構成資産の一つです。朱色の正殿が美しく、毎年多くの人が訪れる一大観光スポットとなっています。

登録されている首里城「跡」とは、過去の戦争などによって一度破壊されているためです。現在ある首里城は、新たに復元されたものなのです。

そのため、厳密にいえば今ある首里城は世界遺産ではありません。世界遺産は破壊された首里城(跡)であり、現在の首里城とは別物なのです。

同じに扱われることが多いですが、場合によっては別物に扱われることを知っておきましょう。

今帰仁城跡(なきじんぐすくあと、なきじんじょうあと)

今帰仁城は、沖縄北部を治めていた北山の王のグスクです。約1,500メートルにもおよぶ城壁は数あるグスクの中でも最大級です。

自然の地形に作られた曲線は美しく、今でも城壁の上を歩くことができます。標高約100mの城壁からは海が見え、絶景を楽しめるでしょう。

斎場御嶽(せいふぁうたき・さいはのうたき)

斎場御嶽は、沖縄随一の聖地として知られる場所です。琉球国の自然信仰の地とされており、国王や王妃が何度も訪ずれ儀式を行っていました。

現在では儀式などを行っていませんが、神聖な土地であることからパワースポットとして人気があります。

パワースポット巡りの旅行者だけではなく、神に通ずる神聖な土地として、信仰深い人も多く訪れているのです。

世界遺産候補になっている奄美群島

近年、新たな世界遺産候補として「奄美」が推奨されています。奄美はどのような土地なのでしょうか?

独自の生態系を持つ奄美群島

奄美群島とは、九州本土から沖縄諸島までに連なる、8つの有人島からなる島々です。いずれの島も自然豊かで様々な動植物が生息しています。

奄美群島を世界遺産に推奨している理由は、「独自の生態系」を築いているからです。奄美大島や徳之島には、アマミクロウサギを始めとする、希少種を含めた様々な動物が生息しています。

ガラパゴスと同じような閉じた生態系によって生まれた独自の生態系が、世界遺産登録基準を満たすとして世界遺産の中でも世界自然遺産の登録を目指しているのです。

また、登録名は「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」になります。それぞれが独自の生態系を持っており、どれもが世界遺産の基準を満たしているため、まとめて登録を目指しています。

屋久島との違い

九州本土から沖縄諸島までの間には、すでに世界遺産登録されている屋久島があります。

屋久島との違いは、登録基準となる対象物の違いです。奄美は「独自の動物が生息する島」として登録を目指すのに対して、屋久島は「絶滅危惧種を含め、数々の植物が自生する島」として登録をしています。

そのため、屋久島が奄美群島付近にあっても、構成資産として混ぜることはありません。

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世界遺産を沖縄に観に行こう

沖縄の世界遺産は、グスクに関係していることからどれもパワースポットとして人気のある土地です。ぜひ沖縄に訪れた際には、世界遺産登録されている沖縄のグスクを巡ってみてはいかがでしょうか?スピリチュアルなパワーも受け取れるかもしれません。

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