国内外のチョコレートメーカーを紹介。現状とトレンドを学ぼう

2018.11.19

チョコレートは世界中の人々に愛されているお菓子です。国内外の有名メーカーを紹介するとともに、現在のチョコレートのトレンドや世界の動向についても詳しく紹介します。チョコレートに関する知識を深め、チョコレート選びに役立てましょう。

チョコレートの消費量は世界的に増加傾向

年齢や国籍を問わず愛されているチョコレートですが、その生産量と消費量が年々増加傾向にあります。

消費量ランキング1位はイギリス

世界各国の中で最もチョコレートの消費量が多いのはイギリスです。

特にチョコレートの消費量が増えるのが、キリスト教の国では大きなイベントの1つである『イースター』(復活祭)です。店頭にはイースターの象徴である卵型やうさぎ型のチョコレートが並びます。

またハロウィンやクリスマス、バレンタインなどの季節のイベントに合わせたチョコレートの総生産量は全体の23%を占めており、チョコレートの消費量と密接な関わりがあります。

ヴィーガン向けチョコなど多様化も進む

一口にチョコレートと言っても、実際には多くの種類があります。

例えば近年注目を集めているのがヴィーガン(絶対菜食主義者)向けのチョコレートです。乳製品や白砂糖を一切使用せず、植物由来の添加物のみで作られています。

海外ではヴィーガンの人だけでなく、ヘルシー志向のセレブやモデルが火つけ役となり、ヘルシーでありながらリッチな味わいで美味しいと一般の消費者の間でも人気が上昇中です。

また香辛料やチーズ入り、チアシードやキヌアなどスーパーフード入りなど今までにない独特な組み合わせのチョコレートも続々と登場しています。

カカオ不足の危機も?

チョコレートの人気が上昇している中、カカオが不足する危機がくるのではないかという噂があります。

2020年にはカカオが100万トンも不足し、その結果、価格が高騰して入手困難な状況になるといわれています。さらに、2030年にはなんと200万トンも不足する見込みだとされています。

主な理由は地球の温暖化が進むことによって、カカオの栽培に影響を与える可能性があるためです。この危機を打破するために、世界各国のチョコレートメーカーがカカオの安定供給に向けて研究や支援に乗り出しています。

実際にチョコレートの危機が来るかどうかは、消費国がカカオの供給の安定をどれだけサポートできるかによるというのが一般的な見解です。

日本のチョコレートメーカー

日本でチョコレートを製造しているメーカーはたくさんありますが、その中でも絶対的地位を誇るメーカーや個性が光るメーカーを3社紹介します。

市場占有率1位は明治

チョコレートのみならず、様々な食品を製造販売している大手食品会社『明治』は、チョコレート市場占有率で第1位に輝いています。

国内メーカーの多くはガーナ産のカカオ豆を原料にしていますが、明治では風味の違いを引き出すために、ブラジルをはじめ南米産のカカオ豆を使用しています。

メディアによってカカオに含有されているポリフェノールの健康・美容効果が広く知れ渡るようになり、チョコレート市場が好調なことに着目し、明治はチョコレートの製造を拡大させています。

ポリフェノールをたっぷり含んだ『チョコレート効果』シリーズや厳選したカカオ豆のみを使用した『ザ・チョコレート』など高単価の商品の生産にも力を入れています。

初の国産チョコレートを作った森永製菓

1899年にアメリカから帰国した森永太一郎が『西洋菓子を日本に普及させる』という思いを胸に設立したのが、現在の森永製菓です。

森永製菓は、まだ高級な輸入品で庶民には手の届かなかったチョコレートを初めて日本でカカオ豆から製造した会社として知られています。

チョコレート製造に必要な最新の機械を輸入し、外国人技師の指導のもとチョコレート一貫製造に着手しました。そして、1918年に日本初となる国産ミルクチョコレートが販売されたのです。

その後もロングセラーとなるヒット商品『チョコボール』シリーズや『小枝』シリーズなど、数々の人気商品を作り続けています。

チロルチョコで知られる松尾製菓

チョコレート駄菓子と言えば『チロルチョコ』といわれるくらいロングセラーとなっている人気商品です。このチロルチョコを製造・販売しているのが、1903年創業の松尾製菓です。

2代目の松尾社長がチョコレート作りのために訪れたオーストリアのチロルで、壮大で美しい大自然のイメージに感銘を受けたことをきっかけに、チロルチョコと名付けられました。

貧しい子供達にもお菓子を食べさせたいという松尾社長の思いから始めたキャラメルのバラ売りが大ヒットしたことをきっかけに、当時高級品だったチョコレートも安く提供することを思いつき、チロルチョコが誕生したといわれています。

国内のチョコレートトレンド

ブームに乗り多様化しているチョコレートですが、日本ではどんなチョコレートがトレンドになっているのかみていきましょう。

ハイカカオブーム

カカオに含まれるポリフェノールの健康・美容効果がメディアで大きく取り上げられ、そのイメージと相まってより多くのカカオが含まれるハイカカオのチョコレートが注目されています。

チョコレート単品部門で売り上げNo.1は、ハイカカオの先駆けとなった森永製菓の『カカオ70』(カレ・ド・ショコラ)です。ブランド別での売り上げNo.1は、明治の『チョコレート効果』シリーズになっています。

いずれの商品もここ数年の間、売り上げが伸び続けており、『チョコレート効果』シリーズに関しては、4年間で販売金額が約4倍にもなっています。

個性的な商品の登場

森永製菓が手掛ける期間限定のチョコレートショップ『TAICHIRO MORINAGA』が話題になっています。

新しい美味しさや驚きを届けることをコンセプトに、一世を風靡した『ハイクラウン』シリーズ、砕いたカカオ豆の『ニブ&ニブチョコレート』、形成前のチョコレートを楽しめる『リファインドチョコレート』など個性豊かな商品を取りそろえています。

TAICHIRO MORINAGA

『Minimal』では、カカオ豆本来の味と香りを楽しむために、カカオと砂糖のみで作ったオリジナルチョコレートを販売しています。

カフェメニューには、ベイクドチョコレートとチョコアイスのセットやホットチョコレートなど、様々な形でチョコレートを味わうことができ、話題になっています。

Minimal

フェアトレードへの関心の高まり

世界各国で安定した労働環境や自然環境をサポートするためにフェアトレードへの関心が高まっています。

多くの発展途上国ではカカオ生産により生計を立てている人が少なくありません。そして深刻な問題の1つが、経済的困窮が主な要因となっている『児童労働』です。

フェアトレードでは安全で安定した労働環境のために、児童労働を禁止し、生産者が暮らしていくのに十分な価格を保証する価格を設定しています。

また環境に関する厳しい基準も設定し、害のある危険な農薬の使用や森の破壊などを無くし、自然環境を守りながらチョコレートを生産することにつなげています。

海外のチョコレートメーカー

以前は珍しかった海外のチョコレートですが、今ではドン・キホーテや成城石井などのスーパーをはじめコンビニでも手軽に手に入ります。どんなメーカーの商品があるのか、また輸入チョコレートと国産チョコレートの味の違いについても紹介します。

上位6社が世界シェアの6割を占める

チョコレート菓子の世界シェアの6割を占めているのが、アメリカの『マース』『モンデリーズ』『ハーシー』、スイスの『ネスレ』『リンツ&シュプルングリー』、イタリアの『フェレロ』の6社です。

海外のチョコレートに興味がない人でも、チョコレートのパッケージは見たことがある人や実際に食べたことがあるという人も多いでしょう。

コンビニでも見かける海外商品

普段なにげなく食べているチョコレートが、実は海外メーカーのものであることも珍しくありません。

コンビニで買えるチョコレートの中でも種類が豊富なのが『ハーシー』です。定番のミルクチョコレートバーをはじめ、アーモンド、クッキーアンドクリームなど様々なフレーバーがあります。キスチョコシリーズもロングセラーです。

その他にもネスレのキットカットやマースのスニッカーズ、ミルキーウェイなどがコンビニで手軽に購入できます。

輸入チョコレートの味が国産と違う理由

輸入チョコレートを食べた時に国産のチョコレートと味が違うと感じる人も多いでしょう。日本人と海外の人との味覚の違いもありますが、使用する糖の違いによるところが大きいとされています。

日本では上白糖が使われることが多いですが、フランスではグラニュー糖、アメリカではグラニュー糖の他、コーンシロップ、ハチミツ、モラセスなども使用されています。

また、日本とヨーロッパのチョコレートの基準が異なることも理由の1つです。

日本よりもヨーロッパ、特にベルギーの基準は厳しく設定されています。ベルギーでは、日本では当たり前のように含まれているカカオバター以外の「代用油脂」が含まれる場合、もはやそれはチョコレートではないと判断されます。

拡大するチョコレート産業

チョコレート市場は目覚ましく拡大中です。日本のみならずアジア圏でも注目を集め、新しいメーカーも続々と誕生しています。

アジア圏での人気上昇

チョコレートの人気は、日本のみならずアジア圏にも広がっています。

大手チョコレートメーカーであるマースは、インドの売上高の成長率が高いことから、今後も多大な成長が見込めるとして市場拡大を目指しています。

また中国でも高級品とされていたチョコレートは人気急上昇中で、2020年にはチョコレートの消費量が倍になると予測されています。13億人の人口を考えると、チョコレート産業に与える影響が大きいことから、各国のメーカーも注目しています。

さらにフィリピンでも日本で既に有名なブランド『Theo&Philo』が注目を集めたり、スーパーでも手軽に海外のチョコレートが購入できたりなど、チョコレートがとても身近なものになりつつあります。

新しいメーカーも誕生

世界中でチョコレート専門店が続々とオープンしています。

サンフランシスコなど海外発の専門店や、老舗の食品卸売企業が手掛ける専門店など新しいメーカーも次々と市場に参入しています。

世界各国の厳選したカカオ豆を使用したり、チョコレートの製造工程を見学できるようにしたりなど、他社との差別化を図っている企業も少なくありません。

お気に入りのチョコレート商品を見つけよう

チョコレートの人気が急上昇し、国内外の様々なチョコレートが店頭に並んでいます。カカオの産地やチョコの原材料にこだわってみたり、形成前のチョコを試してみたりするのも楽しみ方のひとつです。

自分の好みにピッタリのチョコレートをたくさん見つけましょう。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME