クラシック音楽の歴史を知って鑑賞を深めよう。中世から現代まで

2019.10.19

バッハやモーツァルトの名やその曲を耳にしたことはあっても、いつの時代に活躍したかとなると知らない人も多いのではないでしょうか。この記事では、クラシック音楽の歴史について、中世から現代までを簡単にご紹介します。歴史を知ればきっとクラシック音楽の鑑賞がより深まります。

クラシック音楽の誕生 中世・ルネサンスとバロック

通常、クラシック音楽の歴史は、まとまった数の楽譜資料が現存している10世紀~11世紀頃、中世と呼ばれる時代から記述されます。そして、私たちが名前を耳にすることのある音楽家が生まれるのはそれより後のバロック期です。ここでは、中世からバロック期までの音楽の歴史をご説明します。

中世とルネサンスの音楽(10世紀~1600年頃)

西洋音楽史はキリスト教の教会における聖歌とともに始まり、ルネサンスまで声楽が主流でありました。

元々は単旋律で歌われていた聖歌に対旋律が加わった「オルガヌム」が加わり、次第に複数の旋律が重なったポリフォニーの音楽が広まっていきました。なお、中世より教会に伝わる典礼用の聖歌を『グレゴリオ聖歌』と総称します。

1450年頃からがルネサンス音楽の時代で、ブルゴーニュやフランドル地方を中心にポリフォニーを発展させたミサ曲やモテットが盛んに作られるようになり、次第に全ヨーロッパに普及していきました。

バロック音楽(16001750年頃)

1600年頃から始まるバロック期には、声楽によるポリフォニー中心であった音楽に、独唱や少ない人数による合唱に楽器の伴奏を伴うモノディー様式が取り入れられ、器楽が発達するとともにオペラの上演が始まりました。

低音旋律に和音を即興的に加えて演奏する通奏低音が用いられるのもバロック音楽の特徴です。後期にはイタリアのヴィヴァルディが協奏曲形式のソナタを残し、バッハは優れたカンタータや室内楽を作曲し、バロック音楽を集大成しました。

クラシック音楽の花形 古典派とロマン派

私たちが耳にするクラシック音楽の多くが生まれ、キラ星のような作曲家達が活躍したのが、古典派とロマン派の時代です。ここではこの2つの時代区分の音楽をご説明します。

古典派音楽 (17501800年頃)

古典派音楽の時代には、通奏低音に変わって、長調や短調の区別が明確になる機能和声法が確立します。また、ソナタ形式などの各種の形式が整えられ、交響曲や弦楽四重奏曲の枠組みが完成しました。

このように、クラシック音楽の基本となる模範的な姿が出来上がったため、敬意を表してこの時代を「古典」と称します。代表的な作曲家は、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンです。

ロマン派(1800年頃~19世紀末)

ロマン派音楽のはじまりは諸説ありますが、ベートーヴェンの「交響曲第3番」の誕生を契機とする説では1803年頃とされます。

ロマン派の音楽家たちは、古典派の音楽を基礎としながら、楽器を増やしたり曲に装飾性を加えたりすることで、より複雑で個性豊かな楽曲を生み出しました。

文学からの影響により、目に見えない世界や感情を表現する主観的な傾向が見られることも特徴です。

フランスではフォーレやベルリオーズ、ドイツではシューマンやシューベルト、ブラームスなどが活躍しました。スメタナやシベリウスなどが、自国の民謡や伝統音楽を取り入れた愛国的な音楽を生み出したのもこの頃。ショパンやリストなどピアノ曲を専門とした音楽家や、演奏だけをするヴィルトゥオーゾ、指揮者が登場するのもこの時代です。

20世紀のクラシック音楽

19世紀末から、それまでの和声を重視する作曲方法に大きな変化が現れ、20世紀には多様な音楽のあり方が試みられるようになりました。ここでは、そんな近現代の音楽をご紹介します。

19世紀末から第二次世界大戦前の様々な潮流

19世紀末頃になると、それまで重視されてきた調性(ハ長調やイ短調など)や形式(ソナタなど)、拍の規則性(4分の4拍子など)からの解放を求めたり、あるいはより厳格に追求したりする様々な潮流が生まれるようになりました。

全音音階や不協和音を取り入れたドビュッシー、ラヴェルといった印象主義、無調性から12音技法へと至ったシェーンベルクら表現主義、音楽を通した神秘体験を求めたサティや神秘和音を創案したスクリャービン、民族音楽の響きを取り入れたストラヴィンスキーなど、新たな試みが次々と行われました。

戦後の現代音楽

戦後は、音を物理的な現象として即物的に扱う戦前の潮流がさらに急進的になっていき、音楽のすべての要素を作曲家が1つの原理で管理するための「セリー主義」がシュトゥックハウゼンらによって提唱される一方で、作曲家の意図を極力排した「不確定性の音楽」を提唱したケージらが現れました。

音の厳格な管理の追求は「電子音楽」の台頭を促し、偶然性への関心は自然界や日常生活の様々な音を素材とした「ミュージック・コンクレート」を生み出すなど、音楽の限界と可能性が次々に追求されていきました。

クラシックの音楽の歴史を聴きながら学ぶ本

ここまでクラシック音楽の歴史を追ってきましたが、やはり言葉での説明だけではそれぞれの音楽の特徴を伝えるのに十分ではありません。CD付の入門書では、各時代の代表曲を聴きながらクラシック音楽の歴史を学ぶことができるのでオススメです。

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