和紙テクスチャとは?主な作成ソフトでの作り方

2019.10.11

和紙のテクスチャは、独特の模様や質感が表現できる、近年人気のデザイン用素材です。ネット上で入手できるもの以外に、自分で作ることもできます。画像処理ソフトを利用した和紙テクスチャの作り方を見ていきましょう。

用語について知ろう

和紙のテクスチャを作成するにあたり、テクスチャ・ベイク処理・シームレスといった重要な用語について理解を深めましょう。

テクスチャとベイク処理

テクスチャとは、布や石など特定の素材が持つ視覚的な特徴や色合いを、画像ファイルとして用意したものです。同じ画像を並べることで、その素材のような質感や雰囲気を表現できます。

ベイク処理とは『焼き付け』ともいわれ、前処理されているデータやよりシンプルなデータをテクスチャに固定する処理のことです。処理時間を減らしたりメモリー量を減らしたりする目的で行われます。

テクスチャ・ベイクすることでシーンの計算量が減り、表示負荷を軽減できます。また、基本的にテクスチャ・ベイクは、空間に対して行われる処理です。

シームレスとは

シームレスとは、『繋ぎ目がない』という意味です。手持ちの画像や写真から繋ぎ目のないテクスチャを作成し、複製して複数枚つなげることで、色々な大きさやデザインのシームレステクスチャを作成できます。

一見、平均的に見える複数の画像でも、並べてみると違いが分かります。シームレス処理で画像間の継ぎ目をなくすことで、タイリングした際に全体を均一に見せることが可能です。

シームレスにするにはいろいろな補正方法があり、画像作成ソフトを利用する場合は、シームレス処理で一般的に使われる操作を覚えることが重要です。

和紙のテクスチャ素材

和紙のテクスチャ素材は、ネット上で探す方法と自分で作る方法があります。それぞれについて具体的に解説します。

種類やパターンはたくさん存在

和紙のテクスチャは、ネット上に多くの種類やパターンが存在しています。その中には、著作権がなく個人利用と商用利用どちらも可能なフリー素材もたくさん見つけることが可能です。

ざらざらした感じや木くずっぽい感じを出したもの、繊維が少し目立つタイプのもの、シックでシンプルな無地のものなど、和紙の感じを醸し出す素材がそろい、カラーも豊富に用意されています。

名刺・ハガキなどの背景素材、和風な雰囲気を出したい販促用の印刷物、リサイクルやエコ関連のサイトやチラシなど、さまざまなシーンで利用できるでしょう。

画像制作ソフトで作成も可能

和紙のテクスチャ素材は、素材を扱うサイトなどから既存のものを入手できますが、気に入ったデザインがない場合は自分で作ることも可能です。

Photoshop・Illustrator・AzPainter2・GIMPなどの画像制作ソフトを利用して、好みの色を使った豊富なバリエーションの和紙テクスチャ作成にチャレンジしてみましょう。

Photoshopでの作り方

Photoshopは、写真の加工やグラフィックデザインなどができる、画像編集の定番ツールです。Photoshopを利用した和紙テクスチャの作り方を解説します。

Photoshopの基本操作

Photoshopで和紙テクスチャを作るために使う主な基本操作は以下の通りです。

ツールの切り替え 画面の左側にあるツールバーにはたくさんのアイコンが並んでいます。このアイコンをクリックすることでツールを切り替えることが可能です。
画面の拡大・縮小 ズームツールを使って画像の拡大・縮小ができます。キーボードのショートカットキーを使うと、より素早く操作できます。
色を変える 画面左下にある□が2個並んだアイコンの、手前側の□をクリックすると、ブラシや図形の色を変えられます。
フィルター 写真をきれいに仕上げたり、特殊効果などを適用し画像の外観をデザインしたり、ゆがみや照明効果を使用して独自の形を作成したりできます。

作り方のフロー

Photoshopを利用して和紙のテクスチャを作成する流れを解説します。

  1. 『800px×600px』サイズの新規ファイルを作成する
  2. ツールパネルの色を設定『描画色#00000・背景色#ffffff』に設定する
  3. 『フィルター』→『描画』→『雲模様1』で雲模様1を適用させる
  4. 『フィルター』→『表現方法』→『輪郭検出』で繊維のような模様にする

この時点で、和紙のようなテクスチャができますが、もう一工夫してみましょう。

  1. 『イメージ』→『色調補正』→『色相・彩度』で色を明るく設定する
  2. 『フィルター』→『ぼかし』→『ぼかし(表現)』でぼかしを調整する

色を変えたりぼかしを調整したりすることで、無数の組み合わせによるバリエーションを増やすことが可能です。

Illustratorでの作り方

Illustratorは、イラストの作成やレイアウトのデザインに向くツールです。Illustratorを利用した和紙テクスチャの作り方を解説します。

Illustratorの基本操作

Illustratorで和紙テクスチャを作るために使う主な基本操作は以下の通りです。

図形ツール 長方形や円など単純な図形を素早く効率的にアートボード上に作れます。ツールを選択し、斜めにドラッグすることで、図形のオブジェクトが出来上がります。
描画モード 『ウィンドウ』→『透明』から選択できます。2種類の異なる写真や図形などのカラーを混ぜ合わせることが可能なモードで、15種類の描画モードが用意されています。
パターン オブジェクトに『模様』や『柄』をつけるための機能です。さまざまなパターンがデフォルトで用意されている他、好きなパターンを自分で作ることも可能です。
透明の設定 『コントロールパネル』や『透明パネル』、『アピアランスパネル』から不透明度を調節できます。

作り方のフロー

Illustratorを利用して和紙のテクスチャを作成する流れを解説します。

  1. 『描画モード』を『スクリーン』に設定する
  2. 『長方形ツール』を使い長方形オブジェクトを作り、好きな色の背景を選択
  3. 『パターン』→『ベーシックテクスチャ』→『雲』を選択し、『透明』タブ内の『不透明度』を調整しぼかす
  4. 色のついた長方形オブジェクトにぼかした雲のオブジェクトを重ねる

仕上げにPhotoshopの『ひび割れ』→『ブラシ』のオブジェクトを重ねることで、より和紙の雰囲気を出せます。

AzPainter2での作り方

AzPainter2は、インストール不要、レジストリ不使用なうえ、USBメモリーで持ち運び可能な軽量ペイントソフトです。AzPainter2を利用した和紙テクスチャの作り方を解説します。

AzPainter2の基本操作

AzPainter2で和紙テクスチャを作るために使う主な基本操作は以下の通りです。

塗りつぶし ツールボタンの刷毛のアイコンをクリックすると、現在のレイヤ全体を描画色で塗りつぶします。線で区切られた範囲のみを塗りつぶす場合は、ツールウィンドウを使います。
フィルタ カラー・描画・ぼかし・雲模様など、画像を加工するためのフィルタが種類豊富に備わっています。組み合わせ次第で無限ともいえるデザイン加工が可能です。
テクスチャ ドット・ライン・ハート柄などを簡単に描画できる機能です。塗りつぶしと組み合わせることで、さまざまなバリエーションを作れます。
レイヤ パソコン画像作成ならではの便利な機能です。1枚の画像を複数の層に分け、部分ごとの編集ができるため、色々なテクニックが使えます。

作り方のフロー

AzPainter2を利用して和紙のテクスチャを作成する流れを解説します。

  1. 適当なサイズで新規作成する
  2. 『フィルタ』→『雲模様』→『描画(黒-白)』を実行する
  3. 『フィルタ』→『輪郭抽出』→『Sobel』を実行する
  4. 『フィルタ』→『エンボス』を選択し、初期設定のままで『OK』をクリックする

この時点で、和紙のようなでこぼこした質感の画像ができます。続けて色をつけましょう。

  1. 新しいレイヤを追加し、色を選択後『着色』をクリックする
  2. 着色レイヤを『ハードライト』にし、和紙のでこぼこに色をつける

適当に縮小すると、目が細かくなります。色によっては、『オーバーレイ』なども使えるため、他の合成モードもいろいろと試してみましょう。

GIMPでの作り方

GIMPは、フリーウェアでありながら多機能かつ高機能な画像処理ソフトです。GIMPを利用した和紙テクスチャの作り方を解説します。

GIMPの基本操作

GIMPで和紙テクスチャを作るために使う主な基本操作は以下の通りです。

ファイルや画像を開く 『ファイル』メニューから『開く/インポート』で、編集したい画像を開けます。既存の画像をレイヤーとして開く場合は、『ファイル』メニューから『レイヤーとして開く』をクリックします。
ファイルや画像を閉じる 開いている全ての画像を閉じるには、『ファイル』→『すべて閉じる』をクリックします。選択している画像のみ閉じるには、『ファイル』→『ビューを閉じる』をクリックします。
レイヤー 透明フィルムのような層を重ね合わせて、1枚の画像を表現します。何も描かれていない部分は透明になるため、下のレイヤーが透けて見えます。

作り方のフロー

GIMPを利用して和紙のテクスチャを作成する流れを解説します。

  1. 『メニュー』→『ファイル』→『新しい画像』を選択する
  2. 背景レイヤーを選択し、『メニュー』→『編集』→『背景色』で白に塗りつぶす
  3. 『メニュー』→『レイヤー』→『新しいレイヤーの追加』を選択する
  4. 『メニュー』→『フィルター』→『芸術的効果』→『キュービズム』を選択する
  5. 『メニュー』→『レイヤー』→『レイヤーの複製』を選択し、『メニュー』→『ツール』→『変形ツール』→『鏡像反転』を選択する
  6. 2枚のレイヤーのモードを乗算に変更し、画像の統合を実行する

色合いを変えたい場合は、レイヤーメニューからいろいろと試してみましょう。

和紙テクスチャを作ってみよう

和紙テクスチャは、ネット上で入手できる他、画像処理ソフトで作ることが可能です。基本的な操作を覚えれば簡単に作れるので、手持ちのソフトで和紙テクスチャ作成にチャレンジしてみましょう。

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