釣り針の結び方など扱い方を解説。特徴ごとに使い分けるには

2019.10.10

釣り針の結び方や代表的な釣り針の特徴を知ると、魚の種類に合わせた仕掛け選びができます。シーンに合わせて選択できるように、さまざまな種類を覚えましょう。釣り針の基礎知識から紹介するので、釣果を上げるための参考にしてみてください。

釣り針に関する用語を知ろう

まずは、釣り針に関する用語を覚えましょう。釣り針の部位の名前や特徴を知ることで、釣り針の結び方や選び方も把握できます。

部位の名称

釣り針には各部位に名称が付けられています。下記は、釣り針の名称と位置のまとめです。

  • チモト・・・針の根本
  • 胴(腹)・・・チモトから針の曲がり部分まで
  • 腰曲げ・・・チモトからまっすぐ伸びた針の曲がり始めの部分
  • 先曲げ・・・針先に近い曲がりの部分
  • 針先・・・尖った針の先
  • イケ・・・針の根本に付いているカエシ
  • イケ先・・・針先からイケの先まで
  • フトコロ・・・針先から胴まで

イケはモドリやモドシ、カエシなど別の呼び方があります。腰曲げにも、腰・大曲り(おおまがり)という名称が他にもあるので覚えておきましょう。また、胴は軸・柄・クキとも呼ばれます。

カエシ、スレとは

カエシとは、針先の根本についているイケのことです。カエシが付いていることで、釣った魚が針を自ら外しにくく、逃げられにくいのがメリットと言われています。

このカエシがついていない針は『スレ針(バーブレスフック)』と呼ばれるもので、魚から針を外しやすく魚体へのダメージが少ない針です。取り外す手間もかからないことから、魚群から連続的に魚を釣り上げる漁業などで用いられています。

管理釣り場などでの釣りでは、カエシが付いていないスレ針が推奨・必須の場所がよくあります。針選びのときには、使用するシーンに合わせて使うようにしましょう。

ヒネリとは

ヒネリとは、針にねじり加工が施されているもののことです。魚が針掛かりしたとき、針のヒネリによって回転することでより深く魚肉を捉えながら刺さります。カエシと似た逃げられにくい効果が得られます。

ただし、餌を付けるときにも同様に回転してしまうので、直線的に餌がつけられません。仕掛け回収時に水圧によって餌が回転することもあるので、餌が不自然に動いてしまって魚がよって来ないこともあります。

餌やワームなど疑似餌を針に付けるときには、まっすぐな針が良いこともあるので、ケースに合わせて選びましょう。

釣り針の基礎知識

釣り針の特徴や各部位の名称を覚えたら、次は釣り針の基礎知識をチェックしましょう。針の持ち運びから、針の外し方まで知っておくと釣り先でも安心して釣りが楽しめます。

針入れやケースに収納しよう

針は袋などに入れて持ち運ぶと飛び出てしまい怪我の原因になってしまいます。そこで、専用の針入れや小物を入れるために分割されたケースなどを活用して収納するのが一般的です。

小分けできるケースに入れておけば、余ったスペースにサルカン・オモリなども一緒に収納しておけるため『仕掛け』を考えるときにも見やすくおすすめです。

各メーカーから販売されている専用のケースでは、開けやすいように工夫されているものもあり、釣りを楽しむなら1つは持っておきたいアイテムとして人気があります。

魚から外すときは針外しを使おう

魚から針を外すときに素手で行ってしまうと手に刺さってしまうことがあります。手袋などをしてそのまま手で外すこともできますが、そんなときに用意しておきたいのが『針外し』です。

針外しは、魚に掛かった針を外す釣具で、指でつまむことが難しい小さな針から『魚が飲み込んだ針』まで取り除けます。以下は針外しの種類と特徴です。

  • C・Y型針外し・・・先端部分の金具がCやYの形状をした針外し。一般的な針外しで、魚の口や使う仕掛けに合わせて大きさを選ぶのがおすすめ
  • サビキ向け針外し・・・針が複数付いているサビキ仕掛けは、飲み込まれていない限り専用の針外しを使うのがすぐに外せて便利
  • 針外しプライヤータイプ・・・使い勝手が良いプライヤー(ペンチ型)の針外し。先端の形状がまっすぐなものと曲がりがついたものがあり、好みで選べる

その他、針外しと一緒に使用頻度の高いアイテム(糸切りなど)がセットになったものなどもあります。上級者ほど持っていると言われているので、針外しが大変に感じたら用意してみましょう。

もし体に刺さってしまったら?

釣りならではのアクシデントとも言える釣り針が指や体に刺さってしまうケースはどうしたら良いのでしょうか。

釣り針にはカエシが付いていることがあるので、無理やりに抜いてしまうと傷口が大きく開いてしまうことがあります。また、傷口から雑菌が入り込んでしまうこともあるため、できることであれば病院に向かい医師に抜いてもらうのがおすすめです。

どうしても釣りを続けたい人は、下記の動画を参考にして抜いてみましょう。可能な限りは病院で処置してもらうのがベストです。

ストリング・ヤンク・テクニックと呼ばれるこの方法は、緊急時にも役立つので覚えておいて損はありません。針が飛んでしまうこともあるのでフックが飛ばないようにラインを結び、できる限り太めのラインで行うのがコツです。

針の付け方

次は、針の付け方をチェックしてみましょう。針とハリスを結びつける方法はいくつかありますが、中でも代表的な3つを紹介するので参考にしてみてください。

針とハリスを外掛け結びする手順

針とハリスを繋ぐ『外掛け結び』は、釣り針とハリスの結束の中でもポピュラーな方法です。初心者にもマスターしやすく、ハリスの位置を調節しやすいので綺麗に仕上げられます。以下は外掛け結びの手順と解説動画です。

  1. ハリスで針側に輪を作り、針の軸を挟む
  2. ハリスの先端部で、ハリス本線と針軸を一緒にチモト方向へ5回〜6回巻き付ける
  3. 巻き付けたハリスの先端を輪にくぐらせる
  4. ハリスの本線と先端部を引いて締める
  5. ハリスの本線が内側から出るように整えてきっちり締めたら完成

手軽にできる結び方ですが、強度があり使い勝手もとても良いので最初に覚える結び方におすすめです。

内掛け結びの特徴と手順

次に覚えておきたいのが打ち掛け結びです。外掛け結びと比べてよりほどけにくく『締め込みでの締まり具合』も良いので、よりしっかりと針とハリスを結びたい人に愛用されています。以下は打ち掛け結びの手順と動画解説です。

  1. 20cmほどの余裕をみてハリスで小さめの輪を作る
  2. 針に添えたら、ハリス本線を軸に合わせて押さえておく
  3. チモト側からハリスを本線とチモトを巻き込んでチモト側から5回〜6回巻きつける
  4. 巻いたラインが綺麗に並ぶように巻き付けたら、ハリス本線をゆっくり引き締める
  5. ハリスの先端と本線をゆっくりと引っ張りしっかりと引き締める
  6. 最後に余分な先端を除去して完成

締め込むときには必ず針の内側に本線がくるように結び目をずらしておくのがポイントです。外掛け結びよりもしっかりとしているので大物狙いのときにも重宝します。

漁師結びの特徴と手順

最後に早く結べて簡単な漁師結びを覚えておきましょう。十分な強度があるのでエダスや予備ハリスを何本も結ぶときに役立ちます。下記は漁師結びの手順と解説動画です。

  1. ハリスをひねって輪を作って針の軸に通す
  2. 同様の手順を2回行い締める
  3. 再度ハリスで輪を作り針先からくぐらせる
  4. ハリスの先端もくぐらせて先端とハリス本線を引っ張って閉まる
  5. 最後に本線とハリスをしっかりと引き締めたら完成

とても単純な手順ですが、強度が高く手早く結べるのがメリットです。釣り全般で使えるので手早く結んで釣りに向かいたい人におすすめされています。

万能な釣り針、伊勢尼

ここからは各メーカーから販売されている釣り針の中から代表的なものを紹介します。まずは伊勢尼(いせあま)の特徴からチェックしてみましょう。

ほとんどの魚に対応

針の基本形とも呼ばれている伊勢尼は、どこの釣具店でも取り扱われている王道の釣り針です。ほとんどの魚に対応しており、小さな口の魚以外であれば対応できます。カラーも豊富に用意されていますが、オーソドックスなカラーが選びたい場合は金針と黒針がおすすめです。

軸が短いため、食い込みがよく『太地で強い』のが特徴です。チヌ針やグレ針も伊勢尼が基本で作られています。アブミと呼ばれる針は伊勢尼の細地タイプで、軸を細くすることで小物への対応ができる針です。

サイズの選び方

代表的な伊勢尼の中でも海釣りでよく使われている『チヌ針』のサイズは、小型魚では1〜2号、中型魚は3〜5号、大型魚は6〜8号がおすすめされています。細身でありながらしっかりと食い込んでくれるので、魚のサイズで針の大きさの調節だけで対応できるのが魅力です。

川釣りなどの淡水魚を狙うときに使うスタンダードな伊勢尼では、小型魚〜中型魚までは12〜14号、大型魚は16〜18号と言われています。針先の刺さりの良さを活かした釣りができることから、コイやヘラブナ釣り用の針としても人気です。

海釣りに使われる丸セイゴ

次は、海釣りで人気のある『丸セイゴ』と呼ばれる釣り針をチェックしてみましょう。

海にいる魚をほとんど狙える

アジ、イサキ、セイゴ、イナダ、イシモチ、カレイ、カサゴなどあらゆる釣りに使えるのが丸セイゴです。ヒネリを活かした針なので、しっかりと食い込み釣り上げられます。

海釣りをしたことがない人でも、針選びでは『丸セイゴ』を狙いたい魚のサイズに合わせて用意するだけで良いので選びやすさからも人気です。

スズキ狙い、底物狙いの釣りのほか、投げ釣りで使用され『楕円形で餌を飲み込みやすい形状』が特徴の針です。外れにくく、フトコロが狭く針先が内を向いているので根掛かり対策にもおすすめされています。小物から大物まで使用範囲が広いので1本は用意しておくと便利です。

サイズの選び方

丸セイゴでも、狙う魚の大きさで針のサイズを調節します。例えば、初心者でも比較的釣りやすいカワハギでは7〜9号のサイズがおすすめです。カレイなどの大型の魚を狙うときの基準は11号前後と言われています。

また、船釣りなどでセイゴ・ハネ・スズキ・アブラメ・大型のカレイなどを狙うときには20号前後の大きな針を用意しておくことで、しっかりと食い込み安定した釣果が上がるので試してみましょう。

ケン付きの丸セイゴは餌が外れにくい

丸セイゴには、ケン付き(軸の部分にカエシのような細工のあるもの)も用意されており『餌が外れにくい』のでより安定して釣りを楽しめます。特にオキアミなどの餌はキャストのときに外れてしまうことが多いので、ケン付きの丸セイゴがおすすめです。

小型魚を狙える袖針

小型魚を狙うときに便利なのが袖針と呼ばれるものです。海水・淡水用のどちらでも使われる一般的な針で、小物釣りに重宝します。

海、川どちらでも使える

針の形状がシンプルなので、海釣りでも川釣りでもどちらでも対応できます。餌を付けるときに持ちやすく、袖が長いので結節の練習にもピッタリです。投げ釣仕掛けに付けられている流線型の釣り針はこの袖針が多く使われています。

使い勝手が良いタイプなので、初心者にも安心して使えます。ただし、ケン付きのものは小さく鋭く刺さるので、取扱には十分に注意しておきましょう。

スプリングバック現象が起きにくい

胴と針先の角度がほぼ同じになっている形状の袖針は、スプリングバック現象が起きにくい針と言われています。では、スプリングバック現象とはどのようなものでしょうか。

通常、釣り針が魚に掛かったときの衝撃で『一瞬だけ』針先が外側に向いてしまい、素材が持つ反発力で元の形状に戻ります。この一時的に針先が開いてしまった瞬間が『魚が掛かった直後にバレる(針に掛かった魚を逃がすこと)』原因と言われているのです。

このバレる現象のことをスプリングバック現象と呼び、袖針の特殊な形状はスプリングバック現象が起きにくいので、小物釣りにピッタリと人気があります。その独特な形状は練り餌が付けやすい点も見逃せないポイントです。

生き餌を刺す場合は細い袖針を

袖針には細いタイプも用意されています。針が小さいことで生き餌が潰れず、綺麗にさせるので生き餌を使うときには細い袖針を活用してみましょう。細い形状でもスプリングバック現象が起きにくいので、不便さを感じないのもメリットです。

生き餌を付けるときには鼻掛け、目通し、上あご掛け、口掛け、背掛けなどで泳がせて釣ることもあります。大きく太い針は、生き餌の負担になるので細い袖針であれば負担が少なくより自然に近いかたちで生き餌を使えるのもメリットです。

また、釣り針を付けたらすぐに投げ入れ鮮度が良い状態を保つ、針でエラとお腹を傷つけないようにするという細かい点にも注意しておきましょう。

その他の釣り針

ご紹介した釣り針の他にも、便利な釣り針は多くあります。覚えておいて損のない釣り針をピックアップして紹介するので参考にしてみてください。釣り針選びも釣りを楽しめる醍醐味の1つです。

ムツの太さの選び方

ムツ針は、丸みのある独特な針先で『一度掛かれば外れにくい』のが特徴です。餌を深く飲み込む習性のある魚に使われることの多い針です。

細地のムツ針は、船でのアジ釣りや沖メバル、カサゴ、五目釣りなどに使われている『胴付き仕掛け』に使われます。太地のムツ針は、キンメダイ、ムツ、オニカサゴなど深海釣りに使われることが多い針です。

抜けにくいため、引きの強い魚にもムツ針は重宝します。深く飲み込まなくてもある程度の針掛かりがあれば、しっかりと魚に食い込んでくれる点は大きなメリットです。

細口の魚には、キツネ

狐針は、根掛かりが少なく、底物への引き釣りに向いている針です。袖針系と同じく、キス釣りなどで使用されることもあり『小型から中型のキス』の数釣りに適しています。

また、キスに限らずカレイ、アナゴ、フグ、ベラなど細口の魚にも針先の短さと小ささでしっかりと食い込みます。小さいものから大きなものまであるので、サイズに合わせて大きさを変えてみましょう。

カワハギ専用、ハゲ

カワハギ専用の針として販売されているのが『ハゲ針』です。フトコロが広く外向きに広がっている形状と、針先がネムリ形状(内側に向けられていること)なので引っかかりが良い特徴があります。

カワハギは、餌を吸って出してを繰り返して捕食しています。ネムリ形状になっていることで、吐き出すときに引っかかりやすく釣りやすい針です。ただし、アタリを取って合わせをしっかりと決めなければすっぽぬけてしまうため注意しておきましょう。

ケン付きのものもあるので、硬くて小さい口を鋭くキャッチしてくれることから『カワハギ釣りを強力にサポート』するなくてはならない存在です。

狙う魚に合う針のタイプとサイズを選ぼう

サイズやタイプが合っていない針を使っての釣りは、魚にバレてしまう確率も上がり、うまく釣れない原因にもなりかねません。どういった種類の魚を狙っていて、それにはどんな種類が適しているのか事前に把握しておきましょう。

釣りは針選びから始まっているといっても過言ではありません。狙う魚に合わせて、針のタイプとサイズを選ぶようにしましょう。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME