競馬予想に血統は必要なのか。基本知識や主な系統をご紹介

2018.11.12

競馬予想をしている時に耳にする『血統』は、難しく考えなくても、最初は簡単に覚えるだけで予想に役立ちます。競馬の血統の基本知識や主な系統をわかりやすく紹介するので、予想を楽しむ1つの方法として覚えてみましょう。

馬の血統は予想に関係ない?

『血統は予想に関係ない』という人もいるかもしれませんが、競馬は『ブラッドスポーツ』とも呼ばれるほど、『血統』が重要視されてきた歴史があります。血統から好成績をあげる競走馬を見つけ出して予想するという人も少なくありません。

実際に、予想家の人たちもこの『血統』を重視している人が多いのも事実です。そこでまずは、血統とはどのようなものなのかについて確認していきましょう。

そもそも血統とは

『血統』とは、それぞれの競走馬の『父母の系統』のことです。競馬では優秀な血統の競走馬でなければ好成績をあげる確率が低いといわれています。

もちろん、血統の『評価は絶対的な基準』ではないので、血統以外の条件が揃っていれば活躍が見込めます。

いずれにせよ、競走馬の血統を知っておくことは『馬券の的中率』をあげるためにも効果的なので、覚えておいて損はありません。次は血統から予想できる能力について見ていきましょう。

血統から隠れた能力を見つけられることも

出馬表に記載されている『出走馬の父母の血統』を知っておくだけでも、競走馬の特徴を理解するのに繋がります。また、父母からさらに先祖の『系統』をみていくと『隠れた才能』を見つけ出し、『穴馬』を見つけることもできるかもしれません。

このように、血統を調べるだけでも予想に使える情報がでてくるので、血統をチェックするという人が多いのです。

5代血統表の見方

血統を表示している『5代血統表』は、競走馬の『血統・系統』が記載された表です。実際に目にしてみると、難しいように見えますが『右にいくほど世代が古い』ように記載されています。1番左に記載されているのは父母の血統です。

5代血統表の見方は簡単に『左から右に確認』するという認識で覚えておきましょう。次に、血統表を活用するために知っておきたいクロス・アウトクロスについて紹介します。

クロスとは

血統を表す『クロス(インブリード)』とは『近親交配』を行ったという意味を持っています。5代前までに同一の祖先を持っている競走馬がクロスとよばれ、サラブレッドは意識的にこの『近親交配』を行うケースがあります。

近親交配で、能力を遺伝させる

近親交配を行う理由は『血を濃くすることで、遺伝能力を高められる』からと言われています。近親交配を行う馬は、似た能力を持った馬が選ばれて、より能力を高く受け継がせることを考えて行われています。

過去にクロスの血統で好成績を残した競走馬では『エルコンドルパサー』『オルフェーヴル』『ブエナビスタ』『ストレイトガール』などがいます。その中でも脅威の血統を持ったエルコンドルパサーは『奇跡の血量』を越えた血統を持っていました。

次の項目で、クロスで知っておきたい『奇跡の血量』とエルコンドルパサーの関係について紹介します。

驚愕の同血率 エルコンドルパサーの栄光

クロスの血統を持った競走馬は、血統による強さによって活躍が見込まれています。しかし、近親交配は『血が濃すぎると虚弱体質や気性難が出る』可能性も捨てきれません。

濃すぎず、薄すぎずの絶妙なバランスと言われている『18.75%』が同じ血で構成されている血統を『奇跡の血量』と呼びます。

この『奇跡の血量』はバランスが良く優秀な競走馬が生まれる理論ですが、奇跡の血量をはるかに超える『25%』が同じ血で構成されたクロスの競走馬で大活躍したのが『エルコンドルパサー』です。

1997年にデビューしたエルコンドルパサーは、日本競馬史上初の世界最高峰のレース『凱旋門賞で2着』に入った馬として知られています。馬主の強いこだわりで生まれたエルコンドルパサーは、25%という濃すぎる血量の虚弱体質や気性難を見せず、その強さを見せ『クロス』という血統の強さを証明してくれました。

アウトクロスとは

では、アウトクロス(アウトブリード)と呼ばれる異系交配・異系繁殖の競走馬が弱いのかというとそんなこともなく、アウトクロスでも歴史に名を残す名馬が生まれることがあります。

まずはアウトクロスがどのような特徴を持っているのかを確認していきましょう。

父母の系統に同じ名前がないのが特徴

5代血統表を見てみると、父母の系統に同じ名前がないのが特徴的なのが『アウトクロス』です。5代前まで見ても父母に共通の馬が現れないものをアウトブリードと呼んでいますが、明確な定義はありません。

中には、全く血縁関係のないインブリードの馬が血統に混ざっていることもあります。インブリードの馬が血統にある場合をアウトクロス、全く血縁関係がなくインブリードも混ざっていない血統をアウトブリードとする説もあります。

クロスよりも体質が健康になりやすい

アウトクロスやアウトブリードのもう1つの特徴が『健康な子どもが生まれやすい』点です。血の交わりが薄いため、クロスに見られる虚弱体質や気性難が出にくいのも特徴といえます。

アウトクロスの血統を持っていて活躍をした競走馬には『ディープインパクト』『ナリタブライアン』『ジャスタウェイ』などがいます。

クロス・アウトクロスのどちらが良いとかではなく、どちらにも優秀な競走馬がいます。予想する際には、血統と一緒にそのほかの情報も加味してみましょう。

サラブレッドの血統の歴史

サラブレッドは徹底的に品種改良された競走馬のことで、強く・速い馬の血を残してさらに良い馬を作り出してきた歴史があります。競馬が『ブラッドスポーツ』といわれている点は、このサラブレッドの歴史があるからです。

サラブレッドの歴史は、数多くの名馬たちから現代のサラブレッドまで、父系の血統をさかのぼると全て3頭の馬にたどり着くことができます。たどり着いた『ダーレーアラビアン』『ゴドルフィンアラビアン』『バイアリーターク』の3馬は『3大始祖(3大父祖)』と呼ばれる名馬たちです。

まずは、サラブレッドの歴史を積み上げてきた3大始祖の血統を確認していきましょう。

徐々に勢力を伸ばしていったエクリプス系

3大始祖で最も勢力を伸ばしていったのが『ダーレーアラビアン』の血統の『エクリプス系』です。ダーレーアラビアンから数えて5代目のエクリプスによって活気づいた父系なので『エクリプス系』と呼ばれています。

現在では『約90%』以上の占有率を誇る大父系として発展したきっかけが、20世紀半ばに登場した『エクリプス系の血統を持った競走馬のネアルコ』が種牡馬として大成功したからと言われています。

競走馬時代からその能力を遺憾なく発揮し、生涯無敗の名馬と呼ばれていたネアルコが起こした引退後の種牡馬としての血統革命は、ダーレーアラビアン系の圧倒的優位を示した出来事として話題になりました。

エクリプス系の血統は『サンデーサイレンス』『ブライアンズタイム』『トニービン』などが有名な競走馬です。

優秀な産駒を生み出したマッチェム系

『ゴドルフィンアラビアン』から生まれた血統が『マッチェム系』です。エクリプスの母の父がこのゴドルフィンアラビアンで、エクリプス系の発展に貢献しました。

このゴドルフィンアラビアンから3代目のマッチェムによって大きく発展したため『マッチェム系』と言われています。種牡馬としても海外で高い実績を残して日本に輸入されました。

マッチェム系では『オートキツ』『カイソウ』『ミハルオー』などの競走馬が日本ダービーで活躍しました。現在では父系は途絶えていますが、母系に入っても影響力のある血統です。

衰退していったバイアリーターク系

『バイアリーターク』からの血統が『バイアリーターク系』で、バイアリータークから数えて5代目のヘロドの活躍によって広がった血統です。

バイアリータークは、種牡馬としては優秀ではありませんでしたが、ヘロドの活躍よって消えそうになっていたバイアリータークの血統の強さが認められ、急激に広がって繁栄していきました。

一時期は、このヘロドの活躍によって一気に発展したバイアリーターク系でしたが、後継が育たず、現在では絶滅の危機にまで落ち込んでいます。バイアリーターク系の競走馬はまだ残っていますが、未だに復活の兆しは見られていません。

現在の日本ではメジロマックイーン産駒の『ギンザグリングラス』が一部の熱狂的ファンによって種牡馬入りし、わずか2頭の産駒のみが残っている状態です。残りわずかとなってしまったバイアリーターク系を復活させようという試みは、今でも行われています。

バイアリーターク系では、過去に『シンボリルドルフ』『トウカイテイオー』『メジロマックイーン』などが日本で1時代を築いています。これからの復活に期待したい血統です。

次は、3大始祖の中でも最も勢力が広がり、目にすることの多いエクリプス系の中でも注目しておきたい『ノーザンダンサー系』・『サンデーサイレンス系』の系統について確認していきましょう。

ノーザンダンサー系の特徴と競走馬

ノーザンダンサー系は『道悪に強く、短距離から中距離で活躍』する系統です。ノーザンダンサー系の名馬は『ノーザンテースト』・『モガミ』・『メジロライアン』・『マルゼンスキー』・『フサイチコンコルド』などが有名です。

有名な血統となった最初の『ノーザンダンサー』は、生涯18戦14勝の結果を残しました。最後の出走は生まれ故郷のカナダの『クイーンズプレート優勝』で、屈腱炎が悪化しているなか、見事に勝利を収めています。

この勝利は、ノーザンダンサーが『健康で勝利への意思を持っていた』ことを証明するきっかけとして残っています。不良な血統ではない証明にもなった勝利とも言えます。

道悪、中距離までのコースに強い傾向

雨や雪などの悪天候でのレースやダートでも実力を出せる『道悪への強さ』が最大の特徴とも言えます。ただ、長距離を苦手とする馬が多いので『短距離からクラシックまでのレース』では注目しておきたい系統です。

産駒が多くのレースで白星をあげる

ノーザンダンサー系種牡馬を父に持っている産駒は『2010年以降のG1ドバイシーマクラシック』での血統を振り返ると、1着4回・2着4回・3着2回と白星をあげています。

他にも、ノーザンダンサー系の系統は英ダービーや凱旋門賞で勝利を重ねた名馬『シーザスターズ』や仏G1ガネー賞・仏G1凱旋門賞などで活躍した『クロスオブスターズ』がいます。

産駒が多くのレースで白星をあげているノーザンダンサー系の系統は、今でも多くの名馬を輩出しているため注目されています。

アクラメーションの活躍

あまり馴染みのないアクラメーションの血統はノーザンダンサーから受け継がれた系統で、ヨーロッパスプリント界を牽引して活躍している血統の1つです。

ノーザンダンサー系統のアクラメーションの血統は、道悪の力強さも一級品で凱旋門賞デーの『シャンティ』ではアクラメーション祭りとも呼べる旋風を巻き起こして注目されました。

短距離戦線で手堅く能力を発揮するタイプで、海外では厚い信頼を寄せられています。海の向こうでもノーザンダンサー系は活躍し、多くの名馬を排出しているのです。

次はノーザンダンサー系にも負けない『サンデーサイレンス系』についてご紹介します。

サンデーサイレンス系の特徴と競走馬

1995年から2007年に活躍し、日本を代表する種牡馬となったのが『サンデーサイレンス』です。サンデーサイレンスの系統では、勝負根性の強さから短距離・長距離と幅広い活躍を見せています。

気性が激しく勝負に強い傾向

サンデーサイレンス系の大きな特徴とも言えるのが『気性の激しさ』です。強気で荒い気性は時に落馬などの問題を起こすこともあり、デメリットともいえる部分です。しかし、その気持ちの強さが『緊張しやすい勝負に強い傾向』となっている側面もあるのです。

根性があり、後半でも伸びが良いため『距離』に関係なく多くのレースで活躍をしている系統と言えます。

あのディープインパクトもこの血を引く

サンデーサイレンス系統には、あの『ディープインパクト』も含まれています。G1レースで数々の勝利を残し、名馬ともいえるディープインパクトの名は多くの人が耳にしたことがあるのではないでしょうか。

他にも、サンデーサイレンス系の名馬には『スペシャルウィーク』・『ステイゴールド』・『ハーツクライ』などがいます。

産駒はダートより芝向きと言われる

サンデーサイレンス系の系統の産駒は、『芝が得意でダートは不得手』という特徴があります。力強く走るよりも、スピードを重視して駆け抜けていくスタイルなのでダートに不向きと言われています。

ただし、系統の中でもそれぞれ違った個性があるので少しだけ紹介しておきます。

ディープインパクトの産駒の場合は、短距離よりもマイル以上の距離を走り抜けるスタミナもあるので『中距離から長距離』での活躍が期待できると予想されています。

ステイゴールドの産駒では、パワータイプで『芝の重・不良馬場での強さ』が、ハーツクライ産駒は『ダート・芝の万能タイプのパワー型』とされています。

次は血統予想に覚えておくと便利なサイトを紹介します。

血統予想に活用できるサイト

血統では、それぞれ同じ系譜でも違った個性があるので「この系統だからこういった特徴」と言い切れませんが、そこが血統理論の面白い部分といわれています。違った切り口から血統予想が見られる便利なサイトを紹介しましょう。

血統馬券予想理論 亀谷敬正公式ウェブサイト

過去のレースのデータや血統などを集めて公開されているのが『血統馬券予想理論 亀谷敬正公式ウェブサイト』です。全レースの血統をカラーリングして見やすくなっている『スマート出馬表』は便利と注目されています。

また、単行本やフェイスブックを活用した情報共有が目的のグループの公開も人気の秘密です。

JRAのメディアやTVなどにも出演

亀谷氏は、JRA日本中央競馬会のメディアやTVにも多数出演しているほか、雑誌の連載なども手がけています。出演しているメディアやTVの一部を以下に紹介します。

  • 競馬血統研究所(TV)
  • 競馬予想TV!(TV)
  • 競馬放送局(Web)
  • アサヒ芸能(雑誌)
  • スポニチ関西(新聞)

現在でも活躍を続けており、公式サイトには出演している番組やメディアが多く掲載されています。ブログ記事内のお知らせでは、出演する番組や掲載雑誌などの情報が確認できるので気になったらチェックしてみましょう。

亀谷敬正 公式ウェブサイト 血統ビーム・亀谷敬正のオフィシャルサイト

競走馬のデータベース検索が可能 JBISサーチ

国内最大級の競馬情報が掲載されているのが『JBISサーチ』です。馬情報・レース・生産牧場・市場取引のデータ取り扱っています。競走馬の名前を検索するだけで、基本情報・血統・成績を閲覧できるので便利です。

血統情報、種牡馬情報の詳細までわかる

『JBISサーチ』の最大のメリットは、血統情報、種牡馬情報の細かい詳細まで調べることができる点です。

5代血統表、父馬情報、牝系情報が血統情報に詳細に紹介されており、種牡馬情報では世代別のデータを含む膨大な情報が掲載されています。血統予想には欠かせない情報を検索するのに活用してみましょう。

JBISサーチ(JBIS-Search):国内最大級の競馬情報データベース

血統予想に便利なソフト

血統予想を楽しむために、公開されているソフトを利用するのもおすすめです。中でも多くの情報が調べられる『JRA-VAN』のサービスは、多くの人が活用しているデータベースで、20年分以上の公式データが掲載されています。

JRA-VANデータラボのターゲットとは

JRA-VANデータラボは、JRA公式データを20年分以上蓄積して作られた大規模なデータソフトです。有料の『データラボ会員』になることで自由に閲覧が可能で、細かい指定をすると条件に合わせておすすめの競走馬を予測できます。

血統予想のために必要な情報を、過去のレースから血統・脚質・騎手別などさまざまな切り口で集計分析したりできます。

成績から種牡馬を簡単に調べられる

種牡馬を成績から調べることができるので、どのような血統が活躍し『能力はどうなっているか』を閲覧できます。血統予想に必要な『血統』や『能力』が簡単にチェックできるため、注目の競走馬や対抗馬などの成績から血統をチェックして予想に役立ててみましょう。

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血統は予想に使える要素のひとつ

血統で全てが決まるほど競馬は甘くありません。しかし、血統から多くの情報を得ることができます。予想をする上で覚えておきたい『血統理論』は、最初は難しくても、覚えると競走馬の癖や得意分野を見つけるのにも便利です。

競馬をより楽しむためにも、『血統』を知り、ウェブサイトやソフトを活用して賢く予想に役立てていきましょう。

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