プリンはケーキ屋さんに並んでいるので、ヨーロッパで生まれたお菓子だろうと想像がつくかもしれません。しかし、どのように誕生したのでしょうか。この記事ではプリンの発祥国や日本に伝わった時期、さらにはプリンの日について解説します。
プリンの発祥国とは
日本では「プリン=デザート」というイメージがありますが、発祥国イギリスでは「蒸し料理」のことを指します。まずはプリンの概要と歴史をご紹介しましょう。
元はイギリス発祥の蒸し料理
プリンはイギリスが発祥国の食べ物です。語源は「プディング」からきており、もともとはイギリスの船乗りが考えた蒸し料理を指していました。船の上では食材を有効活用しなくてならず、野菜や肉の切れ端などを卵液と一緒に蒸した料理を「プディング」と呼んでいました。
その後、プディングは陸上でも作られるようになり、フルーツやパン、ナッツを入れるなど次々とアレンジされていきました。
現在のようなプリンになるまで
イギリスのプディングとは、卵液とほかの食材を蒸して作る料理なのでデザートという位置づけではありません。現在のプリンのような形になったのは、18、19世紀のフランスでカスタードプリンが作られるようになったためです。
今でもイギリスでプディングというと食事に分類されており、レシピも家庭によって様々です。
プリンと日本の関係について
プリンはヨーロッパから伝わった食べ物ですが、日本ではいつごろから食べられるようになったのでしょうか。
プリンが日本に伝わったのはいつ?
プリンが日本に伝わったのは、江戸時代後期から明治初期と言われています。1872年の文献にはすでにプリンが登場しており、レストランで提供されていました。当時は希少な食べ物でしたが、その後庶民の間に伝わり、1960年代には一般家庭でも食べられるようになりました。
1972年には江崎グリコのプッチンプリンが販売開始となり、1990年代には3個パックやビッグサイズが登場しました。その後、焼きプリンやかぼちゃプリン、ミルクプリンなどさまざまな味、食感のプリンが出回るようになりました。
現在では、コンビニやスーパーでも濃厚な味わいのプリンが買えるようになり、専門店のような味わいが自宅でも手軽に楽しめるようになったのです。
日本のプリンはカスタードプリンのこと
日本で「プリン」と呼ばれているお菓子は、イギリスでは「カスタードプリン」と呼ばれています。カスタードとは卵や牛乳、砂糖を混ぜた料理のことを指します。
プリンは日本の造語なので、海外でプディングを注文すると卵液の蒸し料理が出てくることもあります。注文するときは注意してください。
プリンの日とは
日本では毎月25日はプリンの日とされています。しかしこれは、万国共通ではなく、日本だけなのです。
毎月25日がプリンの日と呼ばれている理由
プリンの日は、プリンやヨーグルトを製造販売しているオハヨー乳業株式会社が2010年に定めました。プリンを食べるとにっこりするという意味を込めて「2(に)5(こ)=25日」で毎月25日がプリンの日になったのです。
プリンを多くの人に食べてもらいたいという普及促進のためですが、自分へのご褒美として毎月25日はプリンを食べる日にしてもいいかもしれませんね。
プリンの発祥国イギリスでプリンを食べよう
プリンの発祥国はイギリスで、もともとはデザートではなく卵液をさまざまな食材と蒸した料理のことを指します。日本には江戸時代後期から明治初期に入ってきて、希少な食べ物として知られていました。
現在では手軽に食べられるようになりましたが、プリンの歴史を知れば知るほどプリンの奥深さを実感します。イギリスに行くと日本とはまた違った味わいのプリンが楽しめるので、ぜひイギリスを訪れたときはカスタードプディングを注文してみてはいかがですか。