競馬の配当金には税金がかかる?高額配当を当てた場合は確認を

2018.11.11

競馬で予想が的中すると気持ちが良いものです。しかし、配当金に税金がかかるって知っていましたか?特に、高額配当を当てた場合には注意しなくてはいけません。そこで今回は、競馬の配当金にかかる税金について詳しく紹介します。

競馬の配当金は課税対象?

競馬の配当金は課税対象になるのか。結論から言うと、配当金の金額によっては課税対象に当てはまることがあります。一体どのようなケースが課税対象なのか、申告しないリスクも含めて紹介します。

年間の配当金が50万超の場合は税金が発生

年間の配当金が『50万円』を超えている場合は、『一時取得』に該当し『税金』が発生します。一時所得は、競馬・競輪の配当金や懸賞・福引の賞金品、生命保険の一時金など『継続的行為ではなく一時的に入るお金』が該当します。

50万円という額なので、意外にも多くの人が税金の対象になっていますが、JRA日本中央競馬会では『税金』のことに触れていないので、申告する人が少ないのが現状です。

これは、微量であっても税金を納めなければいけないということが『競馬離れ』を引き起こしてしまう可能性があるからで、申告している人もいればしていない人もいるというグレーな部分とも言えるのです。

しかし、正しく申告していないと思わぬリスクが出てきてしまいます。次は申告しなかった場合のリスクについて確認してみましょう。

申告しないリスクとは

馬券での収入や納税は自己申告なので、払っていない人も多いグレーな部分ですが『発覚』すれば『延滞税』などが課税され、多額の税金を払わなくてはいけません。

本来であれば定められた『本税』を払えば済む話ですが、申告をしていないことが発覚すれば、ペナルティとも言える『追微課税』が課せられます。正しく申告していれば問題ありませんが、そうではない人は一定のペナルティを課せられるリスクが伴うのです。

税金の計算方法

馬券での一時所得の計算方法は『年間の配当金総額-的中馬券の購入額-特別控除額(最大50万円)=一時所得』という計算式で算出されます。

一時所得から税金を計算する時には、一時所得の2分の1に相当する金額を給料などの他の所得と合計し『個人の税率』から求めて決定されます。この個人の税率の部分は人それぞれなので『請求されるまで正しい金額』はわかりません。

次は、一時所得と雑所得の違いを確認していきましょう。稀なケースですが、雑所得と認められると計算方法が変わってくるので知っておくと便利です。

一時所得と雑所得の違いは?

一時所得と雑所得の違いは『配当金を得るまでの行為』が判断基準となります。一時所得は『継続して収益を得る行為』には当たりませんが、雑所得の場合は該当します。

一時所得と雑所得の違いを簡単にいえば、一時所得は『仕事として認められない』ものですが、雑所得は『仕事として認められる』という違いがあるのです

仕事のように、馬券を購入する期間や回数・頻度を調査し、一定以上の利益を継続して得ている場合には『雑所得』として認められます。一時所得と雑所得では『経費の部分』で違いが出てきます。まずはそこから確認していきましょう。

一時所得で経費とできるのは的中馬券分のみ

一時所得の計算では、馬券で得た年間の配当金から馬券の購入金額(経費)と特別控除額を差し引いて算出します。この馬券の購入金額の部分は『的中馬券の購入費用』のみが適用されます。

例えそれが的中馬券と同じタイミングで購入した馬券でも、今まで購入して『はずれた馬券』は経費に含むことができません。しかし、雑所得の場合はこの『はずれ馬券』も経費として含むことができるのです。

雑所得でははずれ馬券も経費と認められる

雑所得では、馬券の購入期間・回数・頻度・的中数・配当金などを調査することで『一定の利益を継続して得ているのか』を判断して決められます。例として、競馬で一定の利益を継続して得ているケースは以下のようなものです。

膨大なデータを調べ、毎月必ず『的中が予想される馬券のパターンを複数購入』している人がいました。購入した馬券の中には『はずれ馬券』もありますが、的中率も良く『毎月、一定以上の利益』を出しています。

はずれ馬券も含めてコンスタントに馬券を購入した結果が『一定期間、一定以上の継続した利益を得ている』ため『雑所得』として認められました。

上記のように雑所得と認められると、はずれ馬券も利益を生み出すのに必要と認められるので『はずれ馬券も経費』として含み、税金の算出が行われます。この『はずれ馬券が経費として認められるかどうか』が、一時所得と雑所得の大きな違いです。

次は、雑所得が本当に認められたことがあるのか、裁判例を見ながら確認していきましょう。

雑所得と認められた裁判例

営利目的で馬券を購入し続け『雑所得』として認められた、いくつかの判例があります。はずれ馬券を経費として認めるのか、営利目的の競馬が雑所得に当たるのかを争った裁判を確認していきましょう。

年間億単位で馬券を購入した大阪の男性

大阪の男性は2005~10年の間、億単位で馬券を購入し続け、一定の利益を得ていました。しかし、国税庁はこの利益を『一時所得』と主張し、購入していた競馬のはずれ馬券は経費として認められず、所得税の追微が課せられました。

男性は、この所得税の追微は『違法』だとして課税処分の取消をめぐる裁判が行われたのです。男性が所得税法違反罪に問われた刑事事件の裁判では、一時所得で得たものなのか、雑所得と認められる『営利目的の継続的行為』に当たるのかが慎重に審議されました。

民事から最高裁まで続いた裁判では、男性の購入の仕方と利益から『営利目的で行われている』として認め『はずれ馬券を経費』に含む判決となったのです。この結果、はずれ馬券を経費として含め、男性へ課された税額の見直しが行われています。

次に、ソフトを活用して利益を得ていた北海道の男性のケースをみてみましょう。

自動投票で大量購入していた北海道の男性

北海道の男性は2010年までの6年間に、約72億円相当の馬券を購入して約6億円の利益を得ていました。自動購入ソフトを使って、ネットで大量の馬券を購入し続けて得たこの約6億円の利益が『一時所得か雑所得』のどちらに当たるのかが争われています。

北海道の男性の裁判でも『営利目的で行っているか』が中心に審議された結果、男性の主張が認められ『雑所得』という扱いで『はずれ馬券が経費として』認められました。

2つの裁判では『営利目的で行い、一定期間以上継続して購入し利益を得ている』ことが認められて『はずれ馬券が経費』として含まれています。自動購入ソフトの『有無』は関係ないので注意しておきましょう。

雑所得と認められるケースは稀

裁判が行われるほど、大きな金額を使って競馬をしている人はほんの一部です。基本的に競馬で得た利益は『一時所得』という扱いがほとんどで、雑所得は稀なケースと言えます。

競馬での配当金にかかる税金の申告は非常にグレーな部分ですが、正しく申告して納税することで『思わぬ追微』を考えず気持ちよく楽しめます。普段から税金の申告を簡単にできるように『的中馬券の費用と配当金のメモ』を付けておきましょう。

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