ウイスキー史を劇的に変えた?シングルモルトの銘柄をご紹介

2019.10.03

1980年代後半に登場したシングルモルト。それまでのウイスキーはスコッチに倣ったブレンデッドウイスキーでした。シングルモルトとは単一蒸留所で造られたモルトウイスキーだけをボトリングしたものです。

シングルモルトとは

大麦の麦芽100%で造られたウイスキーで、一つの蒸留所のモルトウイスキーだけで造られた製品のことをシングルモルトといいます。

1980年代に訪れたシングルモルトブーム

今でこそシングルモルトといえばウイスキー人気の原動力ともいえる種類ですが、実はシングルモルトに注目が集まったのはかなり最近になってから。

それまでは飲みやすく味を調えたブレンデッドウイスキーが主流だった市場に逆行する形で、クセの強いスコッチ伝統の「シングルモルト」に注目が集まり、アメリカを中心に1980年ごろにシングルモルトブームが巻き起こります。

すると各蒸溜所の個性が存分に表れたシングルモルトは、ただ酒として消費されるだけではない「こだわりの嗜好品」として、世界各国で注目を浴びることとなったのです。

シングルモルトとブレンデッドの違い

一つの蒸留所のモルトウイスキーだけで造られるシングルモルトに対して、複数の蒸留所のモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーに区別されます。

味わいや香りの調和がバランス良く造られたブレンデッドウイスキーに対して、シングルモルトは蒸留所の個性がはっきりと出るウイスキーとなっており、ウイスキーの違いを味わって飲みたい本格派の間で人気が高まっています。

シングルモルト・スコッチ

スコッチはハイランド、ローランド、アイラ、キャンベルタウン、アイランズと5つの地域に別れています。以下では、スコッチのおすすめシングルモルトを3つピックアップしました。

ザ・グレンリベット12年 / The Glenlivet 12 Years Old ハイランド・スペイサイド

「グレンリベット」とは、ゲール語で平穏な谷を意味します。蒸留所はスぺイサイドのリベット川に続く穏やかな谷に建っています。

調和したピート香で適度なコクを醸しています。柑橘系のアロマがあり、夏の草原、花を彷彿させる香りが調和して上品でエレガントな佇まいを持っています。マイルドでとても飲みやすいスコッチです。

ボウモア12年 / Bowmore 12 Years Old アイラ

アイラモルトといえば、独特のスモーキーな香りと潮風を感じさせる爽やかな風味です。ほのかにレモンやハチミツのフレーバーを感じます。ダークチョコレートを彷彿させるような温かみを持ち合わせコクもあります。

ハイランドパーク12年 / Highland Park 12 Years Old アイランズ

スコットランドの北にある大小70余りの島々が集まるオークニー諸島。寒冷地で高い木が育たないためピートも低木のヘザーがメインとなっています。これが豊かで甘いアロマを作り出すといわれています。ビターチョコレートやオレンジピールのスイートな風味に加えドライなフレーバーが感じられます。

日本のシングルモルト

スコッチウィスキーに倣って造られ始めたジャパニーズウイスキー。「マッサン」ブームで近年ジャパニーズウイスキーは日本国内では勿論、国外からも高い評価を受けています。世界的なコンクールで最優秀と認められるほどにクオリティーの高いウイスキーが造られています。

ニッカ シングルモルト余市

スコットランドでウイスキーを学び本物に拘り続けた竹鶴正孝こと「マッサン」。余市はスコットランドに似た気候風土で雪解け水やピートが豊富に入手できる環境にあります。余市蒸留所の最大の特徴は石炭直火炊き蒸留を現在も続けていることです。

まるでアイラモルトを彷彿させるようなピート香と潮の香りが特徴です。ニッカウヰスキーの余市蒸留所限定のシングルモルトです。

サントリーシングルモルトウイスキー白州

グラスに映える明るい黄金色爽は見た目にも癒されます。爽やかで軽やか。とてもスムーズな飲み心地です。雨上がり草原のような香り。微かにスモーキーフレーバーもあるシングルモルトに仕上がっています。ロックでもハイボールでも少量の水で割っても美味しいです。

山崎 シングルモルトウイスキー12年

ホワイトオーク樽熟成由来の甘いバニラ香と熟したフルーツ香が特徴です。奥行きのある甘みに、厚みのある味わい。繊細で上品なジャパニーズウイスキーを代表するシングルモルトです。

生命の水が琥珀色の液体になる神秘

ウイスキーは木樽で熟成させなければウイスキーにはなりません。輝くような琥珀色は、長い年月を樽の中で熟成された証です。「マッサン」ブームが起きたとき品薄となったのも、ウイスキーが出来るまでは長い歳月がかかるからです。同じ銘柄でも12年と18年を飲み比べると香りの豊かさや味わいがまるで違います。ぜひこの記事を参考に、個性あふれるシングルモルトを、ゆっくりとグラスを傾けて味わってみませんか。

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