走れメロスのあらすじを簡単に紹介。人を信じることの尊さを知ろう

2019.09.24

国語や道徳の授業で学んだ方も多いであろう、太宰治の作品「走れメロス」。この物語は複雑な物語ではありませんが、それゆえにさまざまな着目点や解釈があります。この記事では、走れメロスのあらすじを簡単にわかりやすくご紹介します。

走れメロスの登場人物を紹介

走れメロスの登場人物はそれほど多くはありません。それゆえ文学作品を読むことが苦手な方でも描写を理解しやすいでしょう。主要人物は以下の3名です。

  1. メロス
  2. セリヌンティウス
  3. ディオニス

メロスは言わずもがな主人公の男性です。普段は羊飼いとして働いていて、隠しごとをせず人を欺くことなく生きてきました。

2人目はメロスの親友であるセリヌンティウス。そして重要な役割を担うディオニス、彼はイタリアにあるシラクサの一帯を治める王様です。

走れメロスのあらすじを短くわかりやすく解説

走れメロスは複雑な話ではありません。しかしそのまっすぐなストーリーのなかには、さまざまな正義感における葛藤が含まれているのです。

メロスは妹の結婚式のために買い物に行く

メロスはシラクスという街に赴き、妹の結婚式のための買い物をします。そこで暴虐の限りを尽くす王様・ディオニスの存在を知ります。理不尽な行動ばかりを取るディオニス。王様に意見をしたメロスは死刑を言い渡されてしまうのです。

死刑宣告されたメロスの約束と努力

死刑宣告されてしまったメロスは、親友のセリヌンティウスを王様に預け、自分が3日以内に戻らなければ彼を処刑するようにとの約束を立てます。

そしてメロスは妹の結婚式に向かい、その後で急いでセリヌンティウスのもとへ向かうのです。

諦めかけた弱い心と友を想う強い心

道中でメロスは何度も諦めかけます。そもそも妹の結婚式の段階で、ややメロスの心は折れかけていました。

しかしこのままでは親友が処刑されてしまうという恐怖心は、メロスの怠惰な弱い心を打ち破ります。さまざまな困難にさいなまれながらも、メロスは走ってセリヌンティウスのもとへ戻るのです。

最終的に死刑執行に間に合ったメロスは、セリヌンティウスとの友情を確かめ合います。そこで暴君である王様は改心し、メロスたちの仲間になりたいと願うのです。

走れメロスの解釈はひとつ?原作とイラストで読み解く

走れメロスの解釈はひとつだけではありません。見る角度によって走れメロスから学ぶことは変わるのです。

人を信じ大切にすることの大切さを説く

走れメロスの作中では、メロスは何度も諦めようとします。妹の結婚式に向かう段階のメロスは、ほぼ歩くのと変わらないスピードで移動していたとも考えられます。

メロスの心にある怠惰。それはメロスだけでなく人間そのものの罪でもあります。それに打ち勝つことはなかなか難しいのですが、メロスは自らの心に打ち勝つことができたのです。

最期に改心した王様も同じです。王様の疑心暗鬼で人を人と思わぬ言動は、それだけで罪深いもの。

ただ、メロスの「諦め」もまた親友を捨てる行為に繋がるため、悪だと言えるでしょう。走れメロスでは完全な正義というものが曖昧にされています。そこが考える余地のある部分なのです。

原作を読んで自分の解釈を広げよう

原作ではラストにやや蛇足とも思われる滑稽な表現があります。どのようにメロスは道中で心の中の自分に打ち勝つことができたんでしょうか。

また、メロスを待つセリヌンティウスはいかに彼を信じたのか、といった詳細を理解できるのは原作ならではです。

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活字嫌いにおすすめの挿絵付きの走れメロス

活字ばかりだとなかなか情景がイメージできない、という方におすすめなのが挿絵入りの走れメロスです。

子どもでも読めるように工夫されて作られているので、読むことがストレスになりにくいでしょう。また、短時間ですっきりと読めるのもメリット。

また、こちらの挿絵付きの本には芥川龍之介の短編小説「くもの糸」も掲載されています。太宰治の短編のほか、この時代の文豪たちの作品に興味がある方にもおすすめです。

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走れメロスは人の信念と信頼を描いた作品

走れメロスは、「古伝説」と「シルレルの詩」をベースに太宰治が書いた作品とされています。

走れメロスは、解釈がさまざまあります。メロスに焦点を当てると人の怠惰と努力のはざまを見ることができますし、セリヌンティウスを見ると友を信じる心がわかります。ディオニス王についても、性善説のような深いものを連想させるのです。

誰の視点で読むかによって意味合いが変わる「走れメロス」を、ぜひ時間をかけてゆっくりと読み解いてみてください。

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