トリュフ探しに「豚」の嗅覚が重要な理由。犬ではダメなの?

2019.09.17

高級食材とされているトリュフですが、採取するときに豚が活躍しているのをご存知ですか?実は豚の嗅覚を頼りにトリュフが採取されているのです。この記事ではトリュフ探しに豚が活躍する理由とトリュフ探しに犬ではダメなのかを解説します。

そもそもトリュフとは

トリュフという名前は耳にしたことがあると思いますが、どのような場所に育ち、どのように採取されるかをご存知ですか?トリュフとは何なのかと世界の三大珍味と言われるほど希少価値が高い理由をご紹介します。

トリュフとは地中に育つキノコ

高級食材のトリュフはキノコの一種です。世界大百科事典では次のように記されています。

セイヨウショウロともいう。キャビア,フォアグラとともに世界の三大珍味といわれている,子囊菌類セイヨウショウロ科の地下生キノコの総称。数種が知られるが,代表種のチュベル・メラノスポルムTubermelanosporum Vitt.は主産地のフランスのペリゴール地方にちなみ,ペリゴール・トリュフの名でとくに珍重される。球形で径315cm,表面は黒褐色で多角形のいぼがある。肉は白色~褐紫色で独得の強烈なにおいがある。

(引用先: トリュフ 世界大百科辞典第2版)

トリュフはキノコといっても地上になるものではなく地中で育つため、肉眼ではどこに生えているかが確認できません。また硬く球根のような形をしていて、一般的にキノコと言われる形とは全く異なります。

トリュフが世界の三大珍味と言われる理由

香りが豊かなトリュフは高級料理にも使われ、世界三大珍味と言われています。その理由は3つあります。

  • 人工栽培方法が確立していない
  • 生産地が限られている
  • 採取に手間がかかる

世界三大珍味と言われているキャビア、フォアフラ、トリュフの中でもトリュフだけが人工栽培の方法が確立していません。自然栽培で生産量が少ない上に、その生産量は天候に左右されやすいためさらに希少価値が高まっています。

人工栽培ができないので自然に育っているトリュフを採取するのですが、トリュフが育つ地域が限られています。香り豊かなトリュフは消費者の需要が高いのに対しフランス南西部やイタリア北部など一部地域のみで育つため生産量が少ないです。それが希少価値が上がる理由のひとつになっています。

採取の方法に手間がかかるのも世界三大珍味と言われる理由のひとつです。トリュフは地中に育つため肉眼ではどこに生えているか確認ができません。そのため古くから豚を使ってトリュフが埋まっている場所を見つけ出し、人の手で掘り起こすという方法を採用しています。機械を使って掘り起こすとトリュフを傷つける恐れがあるため今でも豚と人の手で採取をしています。

トリュフ探しに豚が活躍する理由

地中に埋まっているトリュフを豚を探し出すのには昔から豚を使います。なぜ豚を使うのかご存知でしょうか?豚がトリュフ探しに向いている理由を解説します。

トリュフの香りが雄豚フェロモンに似ている

豚は感覚の中でも嗅覚が発達しています。そのため平らな鼻を土にこすりつけて地中のトリュフの香りを見分けることができるのです。

豚がなぜトリュフの香りを嗅ぎ分けられるのには理由があります。それは、トリュフの特徴でもある豊かな香りがオス豚の発情期のフェロモンの匂いに似ているからです。そのためトリュフ探しには主にメスの豚が使われます。

メスの豚はトリュフを探し当てているのではなく、オスの豚を本能で嗅ぎ分けているだけなのです。その特性を利用してトリュフを採取しているというわけです。

豚を使ったトリュフの採取方法

トリュフが育っているであろう場所にただ豚を放って採取するわけではありません。豚はトリュフを見つけ出したら土を掘り起こして食べてしまいます。豚が食べてしまわない前に、人がトリュフを採取する必要があります。

トリュフの採取方法は、まず豚をトリュフの生産地に放ちます。豚が土を掘り始めたら、違うエサで豚の気を散らして、その間に人の手で土を掘り起こしトリュフを採取します。このような地道な作業を繰り返して世界三大珍味のトリュフを採取しているのです。

トリュフ探しは犬ではダメなの?

豚は嗅覚を使ってトリュフを見つけ出していますが嗅覚が鋭いとされる犬でもできるのではないでしょうか?なぜ豚が多く使われているのでのでしょうか?トリュフ探しを犬はできるのか、豚と犬の違いを解説します。

トリュフ探しは犬でも可能

実は、犬でもトリュフ探しは可能です。警察犬や盲導犬にもなるほど賢い動物で、嗅覚も鋭いので訓練次第でトリュフ豚ならぬトリュフ犬として活躍できます。

主人の指示を的確に判断し行動できるので、採取の苦労を考えると豚より犬のほうがトリュフ採取の仕事仲間として体力の負担は少ないです。

トリュフ探しにおける豚と犬の違い

豚を使う場合はトリュフを食べられないように注意が必要です。また一度トリュフが食べられると思った豚は人が採取しようとすると邪魔をすることがあり、豚との攻防で怪我が耐えません。しかし訓練や教えるようなことはしなくても、トリュフを見つけ出してくれます。

一方で犬は見つけ出したトリュフを勝手に食べることはありません。見つけだしたら吠えて合図を送ってくれ、生産量の少ないトリュフを極力無駄なく採取できます。そういった点では豚より犬の方が適役と言えるかもしれませんが、犬にトリュフを探し出す訓練をし実践にいたるまでに時間とコストが大幅にかかってしうのが難点。このため、トリュフの採取には豚が一般的というわけです。

感謝してトリュフを味わおう

トリュフは世界三大珍味のひとつで希少価値のある食材です。価値が高いのには生産量の少なさや採取の手間がかかることが言えます。トリュフ探しに関わる豚や犬、採取する人に感謝しながら香り豊かなトリュフを味わいましょう。

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