スピーカーの構造はどうなっている?内部の仕組みを分かりやすく解説

2019.09.17

スピーカーから音が聴こえるのか不思議に思ったことはありませんか?スピーカーはスピーカーユニットとエンクロージャーの二つの部分から成り立っており、音の響きや音質を決めています。音が出る基本的な仕組みと、重要なパーツの特徴を覚えましょう。

スピーカーの基本的な構造を理解しよう

オーディオ機器において、スピーカーは『音の出口』にあたります。

さまざまなデバイスに接続すれば音が出るスピーカーも多いですが、スピーカーの音を聞いていて「どんな仕組みになっているの?」と思う人も多いのではないでしょうか?

まずは、スピーカーの基本的な構造について見ていきましょう。

スピーカーは電気信号を空気振動に変換

スピーカーはテレビやラジオ、PC、スマホなどあらゆる機器に組み込まれています。

スピーカーの働きを簡単に言えば、アンプという部分から増幅された音の電気信号を受け取り、それを『空気振動』に変換させることです。

空気振動で音を生み出しているのは『スピーカーユニット』と呼ばれる部分です。スピーカーユニットの振動板が振動すると空気圧の変化が生じ、それが音となって耳に届きます。

スピーカーユニットとエンクロージャー

スピーカーの構造を説明する上、最初に確認しておきたいのが『スピーカーユニット』と『エンクロージャー』です。

『スピーカーユニット』は、実際に音を出しているスピーカー構造の中核部分を指し、大きさや形状、角度で再生できる音域が変わってきます。

『エンクロージャー』は、スピーカーユニットなどを格納する『筐体』のことです。筐体は単なるフレームなので音に影響がないと思われがちですが、どんなエンクロージャーを使うかで音の位相が大幅に変わります。

コーン、ボイスコイル、マグネットの役割

音が出る仕組みとパーツの役割をもう少し詳しく見ていきましょう。ここでは、以下の三つのパーツが重要な働きを担っています。

  • ボイスコイル:シリンダーに巻き付けられたワイヤー(電気が流れやすい素材を使用)
  • マグネット(磁石):電流が流れると磁界が発生する
  • コーン(振動板):空気を押し動かして音を伝える

最初に、音源から送られた微細な音の電気信号は、アンプを通って増幅され、スピーカーに到達します。

電気信号(電流)がスピーカー内のボイスコイルでキャッチされると、その両側にあるマグネット(磁石)が反応し力が生まれます。その力は振動板やコーン(すり鉢状の部分)を振動させ、その振動が空気に伝わることで音になるのです。

スピーカーユニットのパーツの名称を知ろう

音を生み出す構造はそれほど複雑なものではありません。しかし、スピーカーユニットにはさまざま形や大きさがあり、どのような形の振動板が使われているかで音域や音の広がりが変わります。

それぞれのパーツの名称や特徴を把握しておきましょう。

スピーカーユニットには多くの種類がある

スピーカーユニットを分解してみると、空気を動かして音にする『振動板』が『ボイスコイル』に取り付けられているのが分かります。

振動板や使用されているパーツの違いから、スピーカーユニットは以下の4種類に大別できます。

  • コーン型:円錐型の振動板、半頂角の深さで音の出る音域が異なる
  • ドーム型:ドーム型の振動板、音の広がりが広く高域専用のツイーターに使用
  • ホーン型:振動板から出た音をホーンで増幅する仕組み、音の再生能率が高い
  • リボン型:ボイスコイルが振動板と一体化したタイプ、超高音域を再生

ヨークと磁石による磁気回路

スピーカーユニットのパワーの源は、ヨークと永久磁石による『磁気回路』です。

磁石は単体ではなく、鉄(ヨーク)と一緒に組み合わせて使用します。磁石から発生する『磁束』を、ヨークでボイスコイルの空間(ギャップ部分)まで誘導し、そこに強い磁場を発生させる仕組みです。

音質にも影響するエッジ部分

一般的なコーン型のスピーカーユニットは、ボイスコイルや振動板をエッジやダンパーなどのパーツで支えています。

『エッジ』には、ボイスコイルが磁気回路の真ん中に位置するようになっています。保持する働きや振動板への制振、空気漏れの防止などさまざまな役割があります。

エッジ部分の材質はゴム・ウレタン・布などがあり、材質や張り付け方で音質が変わることも覚えておきましょう。

エンクロージャーの特徴とは

『エンクロージャー(enclosure)』には英語で『囲むもの』という意味があり、スピーカーにおいては『スピーカーユニット』を入れる筐体(全帯域用または低音域用)を指します。

では、そのエンクロージャーにはどのような役割があり、種類があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

エンクロージャーの主な役割

エンクロージャーの主な役割は、スピーカーユニットの前面および背面から出る音を分離し『低音域』を響かせることです。

裸のままのスピーカーユニットは音が放射状に広がりますが、前面と背面の音の相位(向き)が異なるため、互いに音を打ち消します。その結果、低音が響かず貧弱になってしまうのです。

エンクロージャーを使うと空気の移動が遮られ、背面から出た音は内部で反響し、より厚みのある低音の響きに変わります。より重低音を楽しみたい時は、エンクロージャーを使用すると良いでしょう。

エンクロージャーの種類

エンクロージャーの構造は大きく分けて『密閉型』と『バスレフ型』の2種類が基本です。

『密閉型』はスピーカーユニットを全て覆い、音波を後ろから出さないので、空気がバネの働きをして、キレのある低音になります。

『バスレフ型』は前面か背面に空気の出入り口の穴(バスレフポート)が開いており、伸びのある低音になるのが特徴です。

主流は上の二つですが、バスレフ式から派生した『パッシブラジエーター型(ドロンコーン型)』やホーンによって音を増幅する『ホーン型』など、さまざまな種類があることも覚えておきましょう。

スピーカーの構造を知ろう

スピーカーは、音を出すスピーカーユニットと、エンクロージャーから構成されており、それぞれ重要な役割を担っています。

特に、低音域の音質はエンクロージャーの種類によって響きが左右されるので、聴き比べをしながら好みのものを探しましょう。スピーカーの基本的な構造を知っておくと修理時にも役に立ちます。

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