生ビールの原価はどのくらい?ハイボールは?様々なお酒の原価について調査

2019.09.13

暑くなるとおいしく感じる生ビールですが、最近は生ビールを格安で提供する店が増えています。なぜビールの価格を下げることができるのでしょうか? そのヒントは原価にあると言えそうです。生ビールをはじめ、主なお酒の原価について解説します。

原価と原価率

そもそも原価とはどのようなものなのでしょうか?原価と原価率について解説します。

原価と原価率の計算式

原価とは、商品やサービスの製造にかかった費用のことです。この費用には、仕入れ費用や製造費用、外注費、人件費などが含まれます。ただし、業種によって何を原価に含めるかが異なるため注意が必要です。

原価率とは売上に対する原価の割合を指し、原価÷売上高×100で計算できます。例えば原価100円で作ったものを800円で売った場合、原価率は12.5%になります。

ただし、製品が売れ残ったり、材料が余ってしまった場合には原価率が割高になってしまうことを考慮しなくてはなりません。一般的に適正な原価率は30%前後と言われています。

生ビールなどの原価目安

生ビールなど各種お酒の原価はどれくらいなのでしょうか?主なお酒の原価について解説します。

生ビール

生ビールは20lの樽を約1万円で仕入れることができます。中ジョッキ1杯の容量を400mlとした場合、泡を考慮すると中ジョッキ1杯には約300mlのビールを入れることが可能です。

20リットルの樽からは約65杯分の中ジョッキビールを作ることができますから、仕入れ値の1万円を65杯で割って計算した約150円がビール1杯あたりの原価になります。

仮に中ジョッキビールが1杯500円だとしたら、原価率は150÷500×100で30%です。

ハイボール

ハイボールには主に4リットルいりのペットボトルのウイスキーが使われ、約4000円で仕入れることができます。

ハイボール1杯に使うウイスキーの量を30mlとすると、約130杯のハイボールを作ることができますから、4000円を130杯で割った30円がハイボール1杯あたりのウイスキーの原価です。

さらに炭酸水やレモンなどの原価を加えると、ハイボール1杯あたりの原価は50~60円ほどになります。

日本酒

日本酒は銘柄によって価格が大きく変わるため、一概に原価を出すことはできません。仮に一升瓶(1.8リットル)を3000円で仕入れた場合、一合(180ml)の瓶を10本作ることができますから、一合あたりの原価は300円です。

この一合瓶を700円で販売する場合、原価率は約42%となります。ビールやハイボールに比べると、利益が出にくいお酒だと言えるでしょう。

ワイン

ワインも日本酒と同じく、銘柄によって価格が大きく変わるため、単純計算で原価率を出すことはできません。

原価率が高ければ、それだけ利益を圧迫するわけですから、お店側としても極端に安い値付けはできないお酒だと言えます。

一般的には原価率30~60%の範囲で値付けをすることが多いため、仕入れ値の2~3倍が販売価格となるでしょう。

お店が生ビールを安価で提供できる理由とは

街を歩いていて「生ビール最初の1杯200円」や「19時まで生ビール190円」といった看板を多く目にする機会が増えたと感じる人も少なくないことでしょう。

これらのお店はどうして生ビールを安価で提供できるのでしょうか? その背景にある仕組みについて解説します。

徹底的なコストカット

生ビールを安価で提供するということは、ビールそのものの原価率が高くなるということです。したがって、お店全体で利益を出すためには、ビール以外の部分でコストを削る必要があります。

例えば、最近増えている唐揚げや焼鳥の専門店、あるいは全品均一価格などの店は、原価率の低い食材を上手く使うことで利益を出しやすくしている形態です。

人件費もカットできるコストだと言えます。高いスキルを必要とする料理を提供しない、あるいはセントラルキッチンを使って調理の手間を省くことで、人件費を抑えることが可能です。

広告費として利用する

生ビールの原価率ばかりに注目するのではなく、生ビールの価格を下げて広告代わりに利用するという方法です。

生ビールが安ければ、それだけ多くの人が店に訪れます。つまり、ビールの価格を下げることによって集客効果を生み出すというわけです。

また、ビールを1杯だけ飲んで帰るという人はあまりいません。ほとんどの人が2杯目以降のお酒や料理を注文しますから、そちらでビールの分の赤字は取り戻すことができます。

さらに、お店が気に入ればリピーターになったり、口コミで新たな客を呼ぶかもしれません。このように、生ビールを安く提供し、広告として使う方法も多くの店で見られます。

生ビールなどの原価を知り楽しく飲もう

 

お酒の原価は、お酒の種類によって大きく異なります。居酒屋などでお酒を飲むときに原価を知っておけば、どのお酒を頼むとお得なのか見分けることができるかもしれません。

とは言え、原価にこだわり過ぎてしまうと楽しくお酒を飲むことができませんから、あくまでも知識としてとどめておくのが良いでしょう。

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