ビールの価格はなぜ高い?お酒好きが知っておきたい基本情報

2019.09.12

仕事終わりや風呂上がりに、日々の疲れを忘れさせてくれるビールですが、その価格にはどんな特徴があるのでしょうか。コンビニ・スーパーといった身近なビール価格から、世界のビール価格まで、幅広くビールの価格を紹介していきます。

ビールの価格は販売経路で異なる

ご存知の通り、ビールの価格は販売されている店舗の形態によって異なっています。スーパー・コンビニ・ネット通販・ディスカウントショップなど、販売経路ごとに持つ特徴について、改めて押さえていきましょう。

スーパーは基本的に割安で買える

コンビニより安いのは当然ですが、スーパーでは基本的に割安でビールを購入することが可能です。

2018年3月に実店舗を対象に行われた調査では、興味深い結果が上がっており、ドラッグストアや主に酒類などを扱うディスカウントショップよりも、『大手スーパーチェーンでビールが安価』で販売されていました。

ドラッグストアで行われている特売よりも安い場合もあり、安価に実店舗でビールを購入したい場合は、スーパーでの購入が無難と言えるでしょう。

なお、主に酒類を扱うディスカウントショップには価格が安い印象がありますが、同調査によれば意外にもさほど安くないという結果が出ています。利用の際には、しっかりと値段を見極めたほうが良いかもしれません。

ネット通販はケース買いがお得

ネット通販では、『ビールをケース単位で安く購入可能』です。ネット通販大手のサイトでは、350mlのビール24本入りのケースが、1本あたり186円(記事執筆時点での最安値)で販売されています。

ネット通販を利用すれば、ケースに詰まった重いビールを自分で運ぶこともありません。送料無料で自宅まで配達してもらえるので、ケース単位でのまとめ買いを考えているなら、ネット通販もチェックしてみると良いでしょう。

コンビニは1本の購入や利便性重視

仕事の帰りや、休日にふと飲みたくなった時には、立ち寄りやすく利便性の高いコンビニでの購入もありでしょう。コンビニが高いとはいえ、『実際の価格差は1本あたり20円程度』です。

スーパーやドラッグストアに行けば安く買えるとは言え、自宅から遠い場合、そこまで行く時間や手間、体力を考えると、コンビニでさっと買って、時間を有意義に使うのも十分選択肢に入ってきます。

酒税法改正でビールの価格はどうなる?

現在減少傾向にある『酒税による税収を増やす』ことを目的に、2020年から改正酒税法の適用が予定されています。この改正によってビールの価格がどのように変化していくのか、これまでの経緯なども踏まえつつ見ていきましょう。

ビールの酒税とは

日本でのビールとは『麦芽やホップなどを発酵させた麦芽使用割合10割の酒』と、『麦芽・ホップ・水・果実など特定の原料を使って発酵させたものの内、麦芽使用割合が5割を超える酒』です。5割を下回る場合は発泡酒に分類されます。

こうした定義を満たしたビールにかかる税金は、酒税法によって定められており、350ml缶1本あたりでは、酒税として課せられているのは77円です。

他の酒類と比べてもビールに課されている税率は高額で、一本200円だとすると約4割を税金として納めていることになります。

2020年より一本化の方針

現在の酒税による税収は、国の税収全体の2%程度ですが、100年前は40%ほどを占めていました。年を経るごとに徐々に割合が減少し、直近10年でも1%減少しています。

酒税法を改正する狙いは、酒税による税収の落ち込みを改善し、税収を増加させることにあると言えます。

2020年10月、23年10月、36年10月の3回に分けて法改正が予定されており、これによって、現在は『酒の種類によってバラバラな税額が一本化される』予定です。

純正のビールだけは減税の見込み

この一本化の一環として、ビールのみが、2020年から3回に分けて『課税額を引き下げられる』と言えます。20年に現行の77円から70円に、23年には64円となり、26年には55円になります。

26年には、ビール・発泡酒・第3のビール、3酒類のビール類全てが税額55円となり、現在ビールよりも課税額が安い発泡酒と第3のビールについて言えば、逆に課税額が引き上げられる形です。

近年の多様な味わいを持つ商品開発などによって、ビールの消費量増加が期待されています。この法改正は、ビール好きにとっては嬉しいものと言えるでしょう。

居酒屋のビール価格の推移

スーパーやコンビニなどの小売店とはまた違った事情を持つ、居酒屋のビール価格についても触れていきましょう。価格はどのように推移しているのでしょうか。

大手メーカーでは2017年に値上げを実施

居酒屋向けのビールでは、2017年10月に、大手のビールメーカーであるアサヒ・キリン・サッポロビール・サントリーの4社が、瓶ビールと業務用生ビールの両方で値上げを実施しています。

これによって、小売店に並ぶ瓶ビールの価格は10%程度上昇し、大手の外食チェーン点でも、ビールの『10円から40円程度の値上げ』が実施されることとなりました。

居酒屋のビールも値上がり傾向

昨今の物流業界ではトラックの運転手不足が叫ばれていますが、ビール値上がりの背景にあるのも、『物流コストの増加』です。

業務用のビールでは樽、瓶ビールでは瓶を回収する必要があり、物流コストが通常の缶ビールよりもかさむことが、2017年の値上げに繋がったと言われます。

過去にも、08年に原材料の高騰によるビール価格の値上げ、14年の消費税増税による値上げなどが行われており、全体として『居酒屋のビールも値上がり傾向』にあると言えるでしょう。

世界で見るビールの価格帯ランキング

高い税率が課せられていることもあり、日本ではビールは高額な印象がありますが、世界に視野を広げてみるとどのように見えてくるでしょうか。世界のビール価格を見ていきましょう。

1ドルあたりのビール量で算出

世界各国で『1ドル分の金額を払って購入可能なビールの量』を、ビールを注いだグラスの画像で表現したユニークな絵グラフを、ポーランドの電機メーカーであるAmicaが公開しています。

Price Of Beer Around The World: How Much Beer Would You Get For $1

その画像によれば、パラグアイやベトナム、エチオピアでは泡がグラスの上部からはみ出るほどに注がれ、1ドルあれば溢れんばかりのビールが飲めることが分かります。

続いて、ウクライナやナイジェリア、コロンビアまでは泡がグラスのふちに届くほど注がれていて、ここまではグラスに目一杯注がれたビールが、1ドルで飲めると言えるでしょう。

ビール量が多い上位の国

上記6カ国を除いて上位にいるのは、フィリピン・ルワンダ・チュニジア・ガーナ・エジプト・ブルガリア・中国・チェコ・ロシアの9カ国です。

フィリピンからチュニジアまでの3カ国では、ビールがグラスの8割程度まで注がれていて、『1ドルあればグラス1杯分飲める』ことが分かります。

そこから徐々にビールの量は減少していき、ロシアでは6割程度と、ここまで来ると1ドルでは少し物足りない量になってきます。

とはいえ、日本でロシアと同じ量のビールを飲もうと思うと、2ドル以上必要になってくるので、このあたりまではビールが安価に飲める国と言えそうです。

ビール量が少ない上位の国

ランキングの下位、1ドルでビールが提供される量の少ない国に目を向けると、アイスランド・ノルウェー・アラブ首長国連邦(UAE)の3カ国が並んでいます。

これらの国では『350mlの缶ビール1本飲むのに、約7ドルかかる』計算となり、非常に高額な飲み物になっています。

ちなみに、ベルギーやドイツ・イタリアといった欧州諸国やアメリカは、日本と同じかややビールが高い国が多く、全体で見ると『日本は中間に位置している』と言えるでしょう。

ビール価格の現状を知って今後に備えよう

様々な要因によって、ビールの価格は上昇傾向にあることがわかりました。今後どうなっていくは分かりませんが、2020年から行われる酒税の課税額1本化により、安くなっている未来もあるかもしれません。

その時まで、スーパーの特売やネット通販、格安居酒屋なども活用しながら、ビールで日々の疲れを癒しましょう。

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