糖質制限中に焼酎がおすすめな理由。糖質やプリン体、カロリーを解説

2019.09.14

糖質制限中にお酒をのむなら焼酎がおすすめです。糖質やプリン体ゼロ。でもカロリーは比較的高いのが焼酎です。焼酎の特性と栄養素の概要、糖質制限中の飲み方を解説します。

焼酎は糖質ゼロって本当?

焼酎は糖質ゼロ、基本的にこれは間違いありません。糖質がなくても甘みを感じることがあり、甘い香りを甘い味と錯覚することもあります。

そもそも糖質とは?

タンパク質・脂質・炭水化物はエネルギー産生栄養素(以前は三大栄養素)と呼ばれます。

炭水化物は大きく食物繊維と『糖質』に分けられ、糖質は体内で『ブドウ糖』に変化し、脳や筋肉でエネルギーとして用いられるのです。

特に脳では基本的にブドウ糖のみがエネルギーとして使われるため、糖質不足は疲労感や集中力の欠如を招き、重篤なケースでは意識障害に陥ります。

逆に糖質を取りすぎると、エネルギーとして使われなかった余剰分が中性脂肪として蓄えられ、肥満や生活習慣病の原因になるのです。

焼酎は糖質ゼロ

日本酒やビールは糖質を含みます。ワインやシャンパンも同様で、もちろんリキュールにもです。

特にビールは喉越しを味わうために何杯も飲んでしまいやすく、ダイエットには向きません。

一方で、焼酎は基本的にどんな銘柄も糖質ゼロです。これは蔵元が品質管理を徹底した結果ではなく、焼酎ならすべてそうなるという理由があるのです。

焼酎が糖質ゼロな理由

焼酎は麦や芋、米などから作られ、これらは糖質を含みます。なぜ糖質ゼロになるのでしょうか?これは焼酎の製法による必然からくるものです。

糖質ゼロの鍵は蒸留にある

上述の糖質を含んだ酒は、すべて『醸造酒』です。醸造酒は米や麦などの原料を酵母でアルコール発酵させることで『エタノール』(酒に含まれるアルコール)を産生し、熟成して出荷されます。

これに対し、焼酎は『蒸留酒』です。蒸留酒は醸造酒とは違い、アルコール発酵と熟成の間に、糖質を除去する『蒸留』という工程を含みます。流れは以下の通りです。

  1. 米や麦に麹菌を生やせ麹を作る
  2. 麹を発酵させるもろみを得る
  3. もろみを蒸留して原酒を精製し、濾過して貯蔵・熟成
  4. 最後にブレンドを行って瓶詰め・出荷

蒸留の詳しい仕組み

蒸留とは、原料を発酵して作られたもろみを蒸留機で沸騰・気化させ、高純度アルコールを精製する手法を指します。

一般的には『常圧蒸留』が行われますが、『低圧蒸留』の場合は低気圧化の低い沸点で沸騰させるため、原酒に香味成分が以降しにくく、不純物が含まれにくいのです。

また、単式蒸留機では1回だけ蒸留を行うのに対し、連続式蒸留機では1サイクルで複数回の蒸留を行います。

これら蒸留で作られた原酒には、エタノールと水分、それに微量の香味成分が含まれ、油分など雑味を生む不純物は『濾過(ろか)』されるのです。

つまり、原酒は基本的にエタノールと水で微量の化学物質で構成されており、糖質は蒸留の過程で全て除去されています。

焼酎の糖質以外の栄養素

糖質制限中に気になる、カロリーやプリン体がどれくらい含まれるかも見ておきましょう。

焼酎のカロリーはどれくらい?

『本格焼酎』で有名な芋焼酎・麦焼酎・米焼酎など原料で種類が分かれる焼酎は、単式蒸留機を使うことから『単式蒸留焼酎』(旧・焼酎乙類)と呼ばれます。

それ以外の焼酎、例えば4000mlペットボトル販売される安価な大量生産品は、連続式蒸留機を使うことから『連続式蒸留焼酎』(旧・焼酎甲類)と呼ばれるのです。

あくまで目安の数値ですが、以下に焼酎を含む酒類の100mlあたりのカロリーを挙げます。

  • ウイスキー : 237kcal
  • 連続式蒸留焼酎 : 206kcal
  • 単式蒸留焼酎 : 146kcal
  • 日本酒 : 106kcal
  • ワイン : 73kcal
  • ビール : 40kcal

焼酎のカロリーはほとんどアルコール由来

太りにくいといわれる焼酎ですが、カロリーは比較的高くなっています。糖質を含んでいないにも関わらずです。

実際、焼酎は基本的にタンパク質・脂質・糖質ともにゼロで、これらから摂取するカロリーはありません。

実は、焼酎に含まれるエタノールが体内で分解され『酢酸』になり、これがエネルギー源(カロリー)として利用されるのです。

焼酎は、濾過を完全に行い、ブレンドで果汁を混ぜ込んだりしない限りは、そのカロリーはエタノール由来と考えて差し支えないでしょう。

焼酎はプリン体もゼロ

ちなみに焼酎はプリン体もほぼゼロです。そもそもプリン体とは何か?ということですが、この正体はプリン骨格を持った『塩基』です。

動物・植物・微生物などすべての生物は細胞を持ちますが、これら細胞には核があり、核の中にはDNAやRNAが格納されています。

実は、これら核酸を構成するアデニンやグアシンといった塩基がプリン体なのです。

つまり、生物由来の食品にはプリン体が含まれており、細胞数の多い食品ほどプリン体が多いということになります。

焼酎は蒸留・濾過の過程でこれらを除去しており、かつ高純度エタノールの殺菌作用で細菌が繁殖しにくいため、プリン体含有量はほぼゼロなのです。

糖質制限中に焼酎を飲むときの注意点

糖質制限中には誘惑に負けてつい甘いものに手を出すことがあるかもしれません。糖質を含まなくても甘い焼酎はあります。気を付けたい飲み方を見てみましょう。

割る飲み物の糖質に注意

焼酎はカクテルやハイボールにして飲まれることも多いですが、このとき糖質を多く含んでいない割材を選びましょう。

ブドウ糖は迅速に消費され、一度中性脂肪として溜め込まれたら再度ブドウ糖として取り出せないため、脳が疲弊したら適時補給する必要があります。

ただ、酢酸にはブドウ糖の代わりにエネルギー源として働く作用があるため、エタノールと一緒に摂取した場合、ブドウ糖のカロリーが余剰となり、中性脂肪として蓄えられやすくなるのです。

つまみを食べ過ぎると意味がない

おつまみは適切な食品と量であれば大きな問題にはなりませんが、食べ過ぎには要注意です。特に唐揚げなど脂質を多く含むものは避けましょう。

酢酸は、基本的には分解に関わる機能を持つ物質ですが、脂肪酸(脂質の構成要素)の合成を進める働きがあります。加えて、抹消部位で熱産生し体を温める作用もあるのです。

つまり、おつまみで脂質を多く摂取した場合、酢酸の作用で十分に体が温まっているため、脂質のカロリーが余剰となり、酢酸の脂肪酸合成機能と相まって、中性脂肪が迅速に合成されることになります。

おつまみを考えるなら、良質なタンパク質はエタノールの分解を助け、また吸収を阻害するため、枝豆や豆腐を使った料理がおすすめです。

糖質オフでも飲み過ぎない

いずれにせよ重要なのは、数値上の『ゼロ』を過信せず、飲みすぎないことです。どんな酒でもそうですが、飲み合わせや飲むタイミングを考えましょう。

エタノールは分解されずそのまま吸収されるため、飲んだらすぐに全身に巡ります。

エタノールの分解能力は人それぞれですが、一般的には30〜60分、体調によっても前後するためさらに長時間体内に残存することもあるのです。

また、肝臓に中性脂肪が異常蓄積した状態を脂肪肝といいますが、食中酒として飲む場合はアルコール性脂肪肝にも注意しましょう。

エタノールを分解する肝臓には酢酸が残存しやすく、酒の影響で中性脂肪を合成しやすい部位なのです。

糖質制限中にお酒を飲むなら焼酎を

 

注意点も述べてきましたが、焼酎は糖質ゼロなので、他のお酒に比べて糖質制限中には向いているお酒です。適切な飲み方を把握して飲むようにしましょう。

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