オペラ『カルメン』のハバネラを解説。歌詞の意味・対訳・楽譜まとめ

2019.09.14

オペラ「カルメン」で歌われるアリア「ハバネラ」。別名「恋は野の鳥」とも呼ばれているアリアの中でも有名な楽曲です。この記事では「ハバネラ」の対訳や、歌詞の意味について解説します。ハバネラの楽譜サイトも合わせてご紹介します。

ビゼーの名作オペラ『カルメン』

カルメンは、ジョルジュ・ビゼーが手がけたオペラです。台本は、アンリ・メイヤック、リュドヴィク・アレヴィによってプロスペル・メリメの小説「カルメン」を元に制作されました。

世界で最も有名なオペラ

カルメンは、世界のオペラの中でも人気と知名度が非常に高い作品です。移り気な女性カルメンと、真面目な兵士ホセの恋愛から始まる不幸な運命が描かれています。

物語は全4幕で構成されており、演奏時間の目安は約2時間30分です。公演によっては3幕と4幕を繋げ、全3幕で上映されることもあります。分かりやすいストーリーと、親しみやすく覚えやすい旋律の楽曲を楽しめる作品です。

主な登場人物

  • カルメン:たばこ工場で働く美しい女性。ジプシー。
  • ドン・ホセ:真面目な兵士。カルメンに恋をする。
  • ミカエラ:ホセの許嫁のか弱い女性。
  • エスカミーリョ:カルメンに一目ぼれする闘牛士。
  • フラスキータ、メルセデス:カルメンの友達の女性。
  • ダンカイロ、レメンタード:カルメンの仲間。密輸人。

簡単なあらすじ

ドン・ホセはジプシーの女性カルメンに恋をします。2人は結ばれますが、すぐにカルメンはホセを振り回します。カルメンが酒場で踊っていると闘牛士エスカミーリョがやってきて、彼女に一目ぼれします。

移り気なカルメンはすぐにエスカミーリョへ心変わりしてしまいます。ホセはカルメンの気持ちを繋ぎとめようとしますが、カルメンは一切相手にしません。エスカミーリョはホセやカルメンの仲間達を闘牛場に招待します。そこでエスカミーリョはカルメンに愛を語ります。

ホセは「復縁しないと殺す」とカルメンを脅します。しかしカルメンは「エスカミーリョを愛している」と言い、ホセにもらった指輪を投げ捨てます。嫉妬で激怒したホセは、愛するカルメンを刺し殺してしまいます。

カルメンの劇中歌は名曲揃い

劇中では、オペラファンではなくても聞いたことがある有名な楽曲がたくさん演奏されます。特に、前奏曲はテレビでもよく流れていて、誰もが知っている楽曲です。

他にも、セギディーリャ、闘牛士の歌、花の歌などのアリアや、アルカラの竜騎兵、アラゴネーズなどの間奏曲が有名です。また、今回ご紹介するハバネラも、有名なアリアの1つです。

『ハバネラ』の対訳と歌詞の意味を解説

劇中で歌われる「ハバネラ」の対訳や歌詞の意味をご紹介します。

『ハバネラ』が歌われるシーンは?

第一幕に、たばこ工場で主人公カルメンが男性たちを誘惑するシーンで歌われます。ハバネロのソロパートから始まり、合唱が加わります。カルメンが歌い終わった後、ホセに対して薔薇の花を投げつけ、次のシーンへ移ります。

『ハバネラ』の対訳①

L’amour est un oiseau rebelle Que nul ne peut apprivoiser, Et c’est bien en vain qu’on l’appelle S’il lui convient de refuser.

Rien n’y fait; menace ou prière, L’un parle bien, l’autre se tait; Et c’est l’autre que je préfère, Il n’a rien dit, mais il me plaît.

恋は野の鳥 手なずけられやしない 呼んでもまったく無駄なこと いやだというならば

脅してもだめ 祈ってもだめ おしゃべりな人 むっつりな人 でも むっつりのほうがいいわ しゃべらなくても そっちが好きよ

出典:オペラ対訳プロジェクト

『ハバネラ』の対訳②

L’amour est enfant de Bohème, Il n’a jamais, jamais connu de loi; Si tu ne m’aimes pas, je t’aime; Si je t’aime,

L’oiseau que tu croyais surprendre Battit de l’aile et s’envola L’amour est loin, tu peux l’attendre Tu ne l’attends plus … il est là

恋はジプシーの子 掟なんてありゃしない そっちに気がなきゃ こっちは惚れる あたしが惚れたら ご用心!

捕まえたと思った鳥も 羽ばたいて逃げちまう 恋は遠くにあるわ あんたが待てるうちは もう待てないとなりゃ そこにある

出典:オペラ対訳プロジェクト

『ハバネラ』の対訳③

Tout autour de toi, vite, vite, Il vient, s’en va, puis il revient Tu crois le tenir, il t’évite, Tu crois l’éviter, il te tient.

あんたの周りをすばやく飛んで 来たと思えば飛んでいく それからまたやってくる 捕まえたと思えば 逃げられ 逃げたと思えば  あんたが捕まる

出典:オペラ対訳プロジェクト

ハバネラの試聴はこちら

冒頭の歌詞からハバネラが別名「恋は野の鳥」と呼ばれるようになりました。恋は野生の鳥のように気まぐれで、自分でコントロールできるものではないと歌っています。

独特のリズムと、気まぐれな恋心を表現している半音ずつ下降するメロディーが魅力的ですね。

『ハバネラ』のピアノ・オーケストラ楽譜

ハバネラはオペラだけでなく、オーケストラやピアノで演奏されることも多い楽曲です。コンサートや趣味での演奏に使用出来る、ハバネラの楽譜をいくつかご紹介します。

カルメン組曲 序曲・ハバネラ・闘牛士の歌

有名な3曲が抜粋された、カルメン組曲のオーケストラ楽譜。

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ハバネラ楽譜 フルート×2 ピアノ×1

フルート2本とピアノ用にアレンジされたハバネラの楽譜。

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  • 難易度:中上級
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ハバネラ(ピアノ ジャズ・アレンジ)

楽譜「ピアノスタイル クラシック名曲30選 ジャズ・アレンジ編」の中の一曲。

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「ハバネラ」はカルメンが歌う魅惑のアリア

「ハバネラ」はカルメンが男性を誘惑するシーンで歌われるアリアです。歌詞の意味が分かると、より作品や登場人物への理解が深まります。カルメンファンの方はもちろん、まだ観劇したことが無い方もぜひ一度聴いてみて下さい。

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