人間失格の映画は3つある?それぞれのテーマとあらすじを徹底解説

2019.09.09

善悪やおごり、人の堕落を見事に描いた作品「人間失格」。この作品はすでに映画化されています。人間失格の映画版には3種類あり、それぞれ演出が異なります。この記事では、人間失格の映画版のあらすじや魅力をそれぞれ紐解いていきます。

2010年版「人間失格」のあらすじやキャスト

まずは1作目の映画版人間失格について、あらすじやキャストをチェックしていきましょう。

内容は原作よりも描写がリアルで物悲しい

物語は原作と同じく主人公である葉蔵の幼いころのエピソードから始まります。幼い頃から人の心がわからないまま育った葉蔵は、同級生・竹一の言葉を受け画家を志すようになります。

しかし、その後の葉蔵の人生は波乱そのものです。彼の周りには女の影が絶えません。それがいい縁であればよかったのですが、どうにも葉蔵は女と関わることで人生がどんどん破綻していくようなのです。

女との心中に失敗し自分だけ生き残った葉蔵。彼は酒におぼれ、次第に薬にも心と体を明け渡すようになってしまいます。

原作通りに話は進んでいくのですが、実写となると葉蔵の落ちぶれていく様には目も当てられません。「ただ一切は過ぎてゆく」という主旨の言葉は、葉蔵の頭の中でただ虚しく響くばかり。

「ほかに何か方法はなかったのか」「もっといい人生を送れなかったのか」と映画を観終わってから感じますが、これが彼の精一杯の人生なのです。「人間失格」という言葉には、どうしようもない切なさと虚しさ、自分自身への怒りすら込められているように感じます。

キャスト一覧

2010年版の人間失格は豪華キャストで演じられています。出演者の一部は以下の通りです。

  • 大庭葉蔵……生田斗真
  • 堀木正雄……伊勢谷友介
  • 常子……寺島しのぶ
  • 良子……石原さとみ
  • 中原中也……森田剛

主演の生田斗真の演技もさることながら、軽薄そうな笑みを浮かべる堀木役の伊勢谷友介もまたいい演技をします。

2019年版「人間失格」のあらすじとキャスト

人間失格は2010年版だけではありません。これから公開予定となっている人間失格の存在も知っておいたほうがいいでしょう。

原作より太宰本人にフォーカスした作品

サブタイトルの「太宰治と3人の女たち」という文言のとおり、この映画は原作の人間失格を再現した実写映画ではありません。太宰治のスキャンダルにピントを合わせた作品なのです。

太宰治には妻子がいました。しかし彼の周りには常に女の影が入り込んでくるのです。常識の範囲内に収まることのない太宰の奔放な生活が描かれた大人向けの作品に仕上がっています。

ただ、太宰治は女性好きの一面を持ち合わせていながらも、臆病さや繊細さ、ときには思い切った判断ができる豪胆さも持っています。

あくまでもこの映画は「太宰治と女」を描いた作品ですので、太宰治の一部分を垣間見るものとして観賞することをおすすめします。

キャスト一覧

注目すべきは主演と3人の女性たちです。

  • 太宰治……小栗旬
  • 津島美知子……宮沢りえ
  • 太田静子……沢尻エリカ
  • 山崎富栄……二階堂ふみ

主演の小栗旬の自堕落な風体もさながら、ほかの女優陣の妖艶な姿に惑わされてしまう配役です。

公開日はいつ?

上映は2019年9月13日を予定しています。太宰治をさまざまな角度から知りたいという方にはぜひ観てほしい映画です。

地域によっては上映が遅れることもありますので、お近くの映画館の上映スケジュールをチェックしておくことをおすすめします。

人間失格の映画はアニメにもなっている

人間失格は実写映画だけでなくアニメ映画となってリメイクされています。こちらも公開予定の映画ですので、今後の新情報に注目です。

SFの中に描かれる人間の心の機微

「HUMAN LOST」という英題がついたこちらのアニメ映画版人間失格は、昭和111年というパラレルワールドのような世界が舞台です。

120歳まで生きる保証がついた世界で、堕落した生活を送る主人公・葉蔵。システムで管理されながら生きることの意味や、人間としての存在意義について問われる作品に仕上がっています。

果たして人間であることとはどういうことなのか、それすらもわからなくなるようなストーリー展開から目が離せません。

パラレルワールドとして観るのがおすすめ

この映画では人間失格の登場人物と同名の人物たちが出てきますが、ストーリー展開はまったくの別物です。

人間失格の原作を読み、実写版を観たのちに観る別の世界の物語として捉えると面白いと感じることでしょう。

公開日はいつ?

2019年公開とされていますが、具体的な日にちは発表されていません。有名な声優陣がそろっていますので、アニメ好きな方は一見の価値ありです。

人間失格はいまだに映画化される名作

太宰治の人間失格はさまざまな解釈ができることから、映画化されても脚色が加わることに違和感を感じにくいのかもしれません。

原作を読んで人間という生きものに関心を抱いたのであれば、ぜひ映画版の人間失格シリーズを観賞してみてください。

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