緑茶の成分や期待できる作用とは?適切な飲み方も学ぼう

2019.09.08

日本人に最もなじみのあるお茶といえば緑茶ではないでしょうか。家で入れるものから、ペットボトル製品、アレンジラテに至るまで多種多様な広がりを見せています。今回は、緑茶ならではの効能や過剰摂取の危険性など、緑茶にまつわるあれこれを解説します。

緑茶の種類

お茶は、色によって大きく3種類に分けることができます。茶色の烏龍茶、赤色または黒色の紅茶、そして緑色の緑茶です。この3種類の大別から、さらに細かく種類が分かれていくのです。今回は、緑茶の種類について見ていきましょう。

育て方や製造過程による違い

緑茶は、育て方と、製造工程の違いによって種類が分かれます。製造の過程で茶葉に覆いをかけた場合は、かぶせ茶・玉露・抹茶(まっちゃ)となります。茶葉に覆いをかけなかった場合は煎茶(せんちゃ)・番茶となり、煎茶は製造過程で普通煎茶・深蒸し煎茶・ぐり茶と別れます。

ほかにも、番茶や煎茶を褐色になるまで強火で焙煎したほうじ茶、玄米を炊いて炒り、ほぼ同じ量の番茶や煎茶をブレンドした玄米茶も、抽出したときの色は違えど緑茶の分類です。

主な緑茶の種類

上記で挙げた中でも主に私たちが口にすることが多いのは、煎茶です。煎茶は、茶の葉を熱処理して長期保存できるようにしています。緑茶の中で、もっともよく飲まれている緑茶のスタンダードです。

普通の煎茶よりも長い時間をかけて作られたのが、深蒸し煎茶です。濃い緑色が特徴で、煎茶よりも苦みが立っています。

新芽が2~3枚開き始めた段階で20日間ほど日光を遮ってできたお茶が、玉露です。光を制限して育てられる分、渋みが少なく甘い口当たりが特徴です。

抹茶は、煎茶のように揉まずにそのまま乾燥して作った『てん茶』を石臼あるいは微粉砕機で挽いて完成します。ほかの茶葉のように抽出したものを飲むのではなく、茶葉そのものを飲むため、栄養価が高くなっています。

緑茶の主な成分と期待できる効能

緑茶には多くの成分が含まれていますが、その中でも特に重要な成分がカフェイン、カテキン、アミノ酸・ビタミン類です。自分にどのような栄養素が欲しいのかを考えながら緑茶を選ぶと良いでしょう。

期待できる効能も併せて紹介しますので、チェックしてみてください。

カフェイン

緑茶の苦み成分を構成しているのが、カフェインです。カフェインと聞くとコーヒーに多いような気がしますが、実は緑茶にもコーヒーと同じくらいのカフェインが含まれているのです。

カフェインは、血管拡張・利尿作用・覚醒作用、さらに脂肪燃焼作用をもっています。

カテキン

カテキンは緑茶の渋味をつかさどる成分で、ポリフェノールの一種です。カテキンの健康への効果として、抗酸化作用・コレステロールを下げる作用・虫歯や口臭予防などがあります。

体内の細胞を酸化させる活性酸素が、その毒性によって老化や病気の原因を作ってしまいます。活性酸素を除去する働きを『抗酸化作用』と呼びますが、カテキンにはその抗酸化作用があります。

カテキンには、コレステロールの吸収を抑えて排出を促す作用も備わっています。緑茶を飲んでカテキンを摂取することで、動脈硬化を引き起こす原因となるLDL(悪玉)コレステロールを低下を促します。

歯磨き粉の成分でも、『緑茶成分配合』『カテキン配合』などと書かれているものをよく見かけます。

ミュータンス菌が歯に付着し、酸をつくることで歯の表面のエナメル質が溶かすため虫歯となるのですが、カテキンはミュータンス菌の増殖を抑える作用もあるとされていますので、虫歯予防のほか、菌の増殖によっておこる口臭の予防作用も期待できます。

アミノ酸とビタミン類

アミノ酸は免疫細胞の産生を高めてくれるため、病気にかかりにくい体づくりを促します。

緑茶にはビタミンも豊富に含まれています。ビタミンは健康にも不可欠ですが、糖質や脂質の分解、代謝を助けてくれる栄養素でもあります。

飲み方による成分の違い

緑茶は飲み方や製法によっても味が変わってきます。おいしい緑茶を入れるには、それぞれのお茶にあった温度でいれることが大切です。

それと同様に、成分も飲み方によって変わってきます。どの成分を効率的に取りたいかを考え、自分に合った飲み方を模索しましょう。

温度による違い

緑茶は、抽出する際の温度の違いによって、溶けだす成分が異なってきます。渋み成分をつかさどっているカテキンは80度以上で溶けだし、旨み成分であるアミノ酸はそれよりはるかに低い50度以上で溶け出します。

もしカテキンを効果的に摂取したいと考えているならば、高温のお湯を使用して入れるのがいいでしょう。香りもよく立ち、風味も豊かでアミノ酸から抽出された甘みも楽しめます。

アミノ酸を多く摂取したい場合は、50度前後のあまり熱くないお湯でじっくりと時間をかけて抽出するのがおすすめです。時間をかけてしっかり緑茶を煮出すことによって、旨味が壊れず凝縮された濃厚な緑茶を堪能できます。

水出しによる違い

ふつう緑茶はお湯で抽出しますが、『水出し』という方法もあります。

緑茶を水出しすることで、苦味・渋味を出すカテキンやカフェインの抽出を抑えることができます。そして、その代わりにテアニンという甘味・うま味成分が多く抽出されるのです。

テアニンが多く抽出された水出し緑茶は、緑茶本来の軽やかな甘味を味わうのにぴったりです。

コーヒーより多くのカフェインを含んでいる緑茶は、寝る前に飲んだり、子供や妊婦が飲むのには適さないと言われています。

ですが、水出しした緑茶はカフェインが出にくいので、体への刺激も少なく仕上がります。もちろんゼロにはならないので、注意は必要ですが、お湯で出したものよりも格段に飲みやすくなっています。

ただ、難点として、水出し緑茶を作るには最低でも一晩ほどの時間が必要だということがあります。忙しい中でさっと飲みたいという人は、やはりお湯で作った緑茶を選んだほうがよいでしょう。

ペットボトルとの違い

ペットボトルの緑茶というのは、基本的に成分という点ではどうしても急須で出したものや水出しで入れたものには劣ってしまいます。

外で飲むことを想定して作られているので、すっきり飲めるように甘みも渋みも薄くなっているのです。

カテキンを例に挙げると、ペットボトルのお茶には急須で淹れたお茶の5分の1ほどしか含まれていないとされています。ホットのペットボトルであっても、ふわりと立ち上る香りを味わうことは難しいでしょう。

ただ何と言っても、ペットボトルのお茶には気軽さと携帯性が備わっています。外で飲みたいと思ったとき、わざわざ急須で入れることはできません。

そんなとき、自販機やコンビニなどでぱっと購入できるの手軽さは、やはりペットボトルならではのメリットといえるでしょう。

摂り過ぎに注意して緑茶を飲もう

緑茶にはさまざまな健康に嬉しい作用が期待できる飲み物だと言われています。

しかし注意したいのは、飲めば飲むほど効果が上がるというわけではないということです。一日のいいお茶タイムを過ごせるよう、カフェインの含有量などを気にしながら適度な量を摂るようにしましょう。

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