焼酎のカロリーは?焼酎が健康志向のお酒好きにおすすめな理由

2019.09.02

焼酎は糖質・脂質・タンパク質・プリン体がゼロという、健康志向のお酒好きには嬉しいお酒です。健康的に焼酎を楽しむために、『エンプティカロリー』といわれる焼酎のカロリーや特徴を踏まえたうえで、飲み合わせを考えてみましょう。

焼酎の種類は大きく分けて2種類

焼酎は、水分を蒸発させてアルコール濃度を高める『蒸留』を行う『蒸留酒』の1種です。蒸留を1回だけ行うか複数回行うかで風味が大きく異なり、それぞれを乙類焼酎、甲類焼酎と分類します。

クセの少ない甲類焼酎

『甲類焼酎』はウーロンハイなどの割りものによく利用される、風味や匂いの少ない焼酎です。

廃糖蜜や酒粕といった食品製造・酒造蔵の副産物を主原料とし、連続式蒸留機で複数回蒸留を行うことでアルコール純度を高め、蒸留の過程で風味が失われていきます。

原材料が安く工場生産に向くことから、低コストかつ高速に製造できる大量生産品であるものが一般的です。

甲類焼酎は加水された高純度アルコールのようなもので、ジンやウォッカのようなスピリッツとして用いられることが多く、ペットボルトや紙パックで販売されるものは基本的に甲類となります。

原材料の味わいが強い乙類焼酎

『乙類焼酎』は『本格焼酎』としても知られ、日本の蔵元で古くから製造されてきた、味わい深い焼酎です。

こちらは単式蒸留機を用いて、ほとんどは1回だけ蒸留を行うため、原材料の風味が失われにくくなっています。

原材料によって米焼酎・麦焼酎・芋焼酎・黒糖焼酎などがあり、それぞれでクセや匂いのベースが異なる上、蔵元独自の製法で醸造されることで味の差が生まれやすいのです。

基本的には少量生産で、焼酎バーや懐石料理店などで飲める高価な焼酎はほとんどが乙類に分類されます。

また、乙類と甲類を混ぜた焼酎を『混和焼酎』といい、乙類の味の強さをやわらげる乙甲混和焼酎(乙類50%以上)と、味気ない甲類に風味を加える甲乙混和焼酎(甲類50%以上)に分けられるのです。

焼酎のカロリーはどれくらい?

成人男性が1日に必要とする摂取カロリーは、平均しておよそ2400kcalです。焼酎に含まれるカロリーは少なくないため、水割りや炭酸水割りで飲むことをおすすめします。

焼酎のカロリーは140~210kcal程度

あくまで目安としての数値ですが、焼酎や他の酒100mlあたりに含まれるカロリーを以下に列挙します。

  • ウォッカ 240kcal
  • ウィスキー 237kcal
  • 甲類焼酎 206kcal
  • 乙類焼酎 146kcal
  • 日本酒 103kcal
  • ワイン 73kcal
  • ビール 40kcal

人間が生命維持・代謝を行うには食品からエネルギー(カロリー)を摂取する必要があります。

エネルギー源として重要なものはタンパク質・脂質・炭水化物の3種で、これらを『エネルギー産生栄養素』(以前は三大栄養素)と呼びますが、酒に含まれるアルコールもエネルギー源として利用されるのです。

焼酎は基本的に、蒸留工程でタンパク質・脂質・炭水化物が除去されるため含有量はゼロであり、上記のカロリーはアルコール由来となります。

アルコール度数で考えた場合

酒に含まれるアルコールは『エタノール』であり、アルコール度数は実際には水溶液中のエタノール濃度を指します。

なお、エネルギー源の1gあたりのカロリーは、タンパク質・炭水化物が4kcal、脂質が9kcalで、エタノールは7kcalです。

焼酎のカロリーはエタノールが何g含まれているかで上下するため、アルコール度数の高いものほどカロリーも多くなります。

ちなみに、水なら1mlがほぼ1gですが、エタノールは水より軽いため、度数とエタノールのg数は一致しません。

仮に水にエタノールを混ぜただけの酒100mlだとしたら25度で約20g(140kcal)、34度で約27g(189kcal)、44度で約35g(245kcal)となります。

ただし、実際にはエキス分も含まれるため、目安の数値です。

焼酎がダイエット向けと言われる理由

焼酎のカロリーは『エンプティカロリー』です。この言葉のイメージから、焼酎のカロリーは消費されるだけで蓄積されない「だから太らない」と説明されます。

実はこれは誤りで、エンプティカロリーとは『栄養としてほとんど作用しないカロリー』を指し、焼酎は太る原因にもなるのです。

焼酎は糖質がゼロだから?

日本酒やビールには糖質が含まれますが、焼酎は炭水化物つまり糖質がゼロです。糖質ゼロの焼酎は一見ダイエットに良さそうですが、実際にはそう単純ではありません。

糖質は体内でブドウ糖に分解され血糖値を上昇させ、脳や筋肉でエネルギーとして利用されますが、消費し切れなければインスリンの働きにより中性脂肪として蓄えられます。

これに対して、エタノールは体内で『酢酸』に分解され、脂肪酸(脂質の構成要素)の分解を促進させますが、同時に別の働きで脂肪酸の合成を促進させるのです。

肝臓に中性脂肪が溜まりすぎた状態を脂肪肝といい、酒を飲み過ぎるとアルコール性脂肪肝の原因にもなります。エタノールの働きはビールでも焼酎でも同じなので、糖質だけにフォーカスしても正しくないということです。

お酒のカロリーは蓄積されにくいって本当?

酒のカロリーは蓄積されにくい、といわれますが本当でしょうか?

これは部分的には誤りではありませんが、ほとんどの文脈において『エンプティカロリー』の誤認による都市伝説です。

糖質や脂質は、消化吸収された後にエネルギー源として利用され、余れば中性脂肪として蓄えられます。

エタノールは、分解物である『酢酸』が末梢組織でエネルギーとして消費されるため、ブドウ糖の代わりとして働き、余ったブドウ糖が中性脂肪として吸収されやすくなるのです。

加えて、安静時においては酢酸のエネルギー利用で十分に体が温まり、脂肪を燃焼させる必要がないため、本来の機能の一つである脂肪酸の合成を進め、より多くの脂肪を蓄積することになります。

焼酎も飲み過ぎには注意が必要

いずれにせよ、栄養素が少ないだけで焼酎は酒の1種です。もちろん個人差があり、エタノールの分解能力の高さやエネルギー利用に関わる代謝機能は異なります。

一概にはいえないものの、エタノールのエネルギー利用や他のエネルギー源との併用に関するさまざまな研究結果から、エタノールが脂肪蓄積を促進することが示唆されているのです。そのため焼酎もやはり飲み過ぎに注意することに越したことはありません。

面白おかしく騒ぎ立てるメディアや販売促進のキャッチコピーに惑わされず、焼酎の飲みすぎに注意しましょう。

焼酎の健康豆知識

焼酎は、日本酒やビールなどと違い、糖質やプリン体など、エタノール以外の気になる成分がゼロとなっています。詳しく焼酎の特徴を見ていきましょう。

銘柄や原材料によるカロリーの違いはない

ここまで見てきた通り、焼酎から摂取されるカロリーはエタノール由来のものです。果汁エキスなどが付与されていない限りは糖質・脂質・タンパク質はいずれもゼロで、カロリーはエタノールの含有量次第になります。

銘柄や原材料に関わらず、一般的な蒸留製法を行う限りはカロリーはエタノールの含有量で決定されるのです。摂取カロリーを抑えるならアルコール度数の低いものを選びましょう。

焼酎にプリン体は含まれない

焼酎は『プリン体』含有量もゼロです。これはなぜでしょうか?プリン体はほとんど全ての食品中に含まれます。

生物は細胞を持ち、細胞の中にはDNAやRNAという核酸を持ちますが、これらを構成するアデニン(A)やグアニン(G)といった『塩基』がプリン体なのです。

つまり、動物や植物といった生物由来の全ての食品にプリン体が含まれ、細胞数の多い食品ほどプリン体含有量も多くなります。焼酎は生物由来の食品を蒸留工程で全て除去されているため、プリン体は含まれないのです。

プリン体は血中尿酸値を高め、痛風を悪化させるとして忌避される傾向がありますが、実はプリン体が含まれていない焼酎も、エタノール分解の過程で尿酸を産生します。

焼酎の太る飲み方

ダイエットを意識して焼酎を飲むなら、ここまで見てきたような注意点を踏まえ、太りにくい飲み方を考えることが重要です。

おつまみの食べ過ぎに注意

当然ながら、おつまみの食べすぎは太る原因になります。これは焼酎抜きに考えてももちろんですが、エタノールとの関係で、より太りやすくなるのです。

上述の通り、エタノールはエネルギー源であるため、おつまみと一緒に摂取した場合、糖質や脂質から得るカロリーが余り、中性脂肪として蓄えられやすくなります。

特に脂質を多く含む揚げ物などは太りやすく、おつまみには向きません。また、糖質を多く含む白米は中性脂肪の合成を促進するため避けましょう。

太らないためのおつまみは?

良質なタンパク質はエタノールの分解を助け、また吸収を阻害します。おすすめは大豆を使った料理です。豆腐や枝豆なども良いでしょう。

また、エタノールを分解する過程で水を消費し、さらに利尿作用が働き、体温の上昇で汗もかくため体外へも水が排出されやすくなります。酒を飲んで脱水症状になるのはこれらが原因です。

脱水症状を防ぐには塩分摂取と水分補給が必要となります。これらを総合して、『枝豆の塩茹で』はベーシックながら実に理に適ったおつまみといえます。合間に水を飲んだり、焼酎をお湯割りすると、なお良いでしょう。

カロリーの観点から見るおつまみとしては、もろきゅう、トマトサラダ、豆腐入りの味噌汁もおすすめです。

ジュースで割るとカロリーや糖質も増える

酸味のないジュースで割るというのはおすすめしません。まず糖質の摂取量増加が著しく、カロリーはまず間違いなく増えるため、避けるのが無難です。

また、糖質を分解するのにも水を必要とします。甘いものを食べると喉が渇くのはこのせいですが、酒による喉の渇きと二重苦で、脱水症状を起こしやすくなるためおすすめしません。

渇きに耐え切れずさらにジュース割りを追加すると負のスパイラルに陥ります。できれば避けたい組み合わせといえるでしょう。

カロリーオフのチューハイを飲もう

焼酎を炭酸水で割ったものをチューハイといいますが、ダイエットしながら焼酎を飲みたいならカロリーオフのチューハイがおすすめです。

市販品では、アルコール濃度が4%ほどと低く、カロリーも2〜40kcalほどと、飲みやすく太りにくいものが販売されています。人工甘味料が恐ければ、『スクラロース』であれば代謝されることなく排出されるため安心です。

健康志向で焼酎を飲むなら飲み方に気をつけよう

焼酎はダイエット中でも楽しめますが、ストレートで白米付きの普通の食事に合わせると太る原因になりかねません。ダイエットを意識して焼酎を飲むなら、ストレートではなく、水や炭酸水で割ってアルコール濃度を下げて飲むことをおすすめします。

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