テントの生地による違いは?主な種類ごとの特徴や知っておきたいポイント

2019.08.28

テント生地は、テントを選ぶ際にチェックすべき重要な要素の一つです。生地の素材やコーティング、耐水圧などにより、テント自体の性能が左右されます。テント生地の種類や特徴を理解し、テント選びに差を付けましょう。

テントの基礎知識

テントには様々な種類があり、構造やポールの素材にも違いがあります。それぞれの特徴について理解を深めましょう。

テントの種類

形状によるテントの種類とそれぞれの特徴は以下の通りです。

ドームテント 軽さと収納時のコンパクトさで最も人気のあるタイプです。シンプルな構造のため初心者向けモデルといわれますが、ベテラン向けのハイエンドモデルも多数販売されています。
ツールームテント 一般的に、寝室とリビングの2スペースを備えたタイプです。リビングスペースをオープンにでき、雨天時でも寝室に入れば濡れずに過ごすことが可能です。
ワンポールテント ティピー型とも呼ばれ、中央を1本のポールで支える円錐形のタイプです。おしゃれな外観なうえ設営が簡単にでき、居住スペースも見た目以上に広い特徴があります。
ワンタッチテント 袋から取り出し広げるだけで、誰でも簡単に設営可能なタイプです。折りたたみ傘を広げるようにして設営するタイプもあります。気軽にテントを楽しみたい人に向いています。

テントの構造

テントは、ポールの組み方など、構造によりいくつかの種類に分けられます。代表的なテント構造の種類とそれぞれの特徴を解説します。

ジオデシック型 4本のポールを複雑に交差させることで交点を増やし、生地の面をより多くしてフォルムを半円形に近づけた構造です。耐風性に優れた構造といえます。
クロスフレーム型 2本のポールを頂点で交差させた、最も単純な構造です。設営が簡単で重量が軽く、コンパクトに収納できる利点があります。
A型 2本のポールを三角形に組み、センターにポールを通す構造です。アーチ状でないためポールの耐久性が増し、壁の面が垂直に近くなるため雨水がたまりにくい設計です。

テントポールの素材

ポールの素材にもいくつかの種類があります。それぞれの特徴を確認しましょう。

スチール 他の金属と比較して強度が高く、リーズナブルな点が特徴です。主にキャビンテント・タープ等のポールに使われています。
グラスファイバー ガラス繊維で作られた素材で、強い弾力性を持ちます。主にドームテントのポールに使用されます。
アルミニウム合金 アルミニウムに他の素材を合わせた金属です。アルミニウムの軽さと他の素材が持つ強度を備えた素材で、ドームテントのポールによく使用されています。

テント生地の主な種類

テントに使われる生地は、いくつかの種類に分かれます。代表的な素材の種類とそれぞれの特徴を解説します。

ポリエステルやナイロン

ポリエステルは、テント生地に使われる素材の中で最もスタンダードなものです。オートキャンプ用のテントなら、現在販売されているテントの9割以上はポリエステル素材でできています。

軽量性や強度に優れ、吸水性も低く、テント生地が持つべき全ての要素をバランスよく備えた素材です。他の素材に比べ、コストもおさえられます。

ナイロンは、ポリエステルより軽量で強度も高いため、テントのインナー生地によく利用される素材です。

コットン

コットンは、天然生地ならではの優しい風合いで、テント生地として近年キャンプ場で注目を集め始めている素材です。

ポリエステルやナイロン生地と比較して厚みがあり、生地が持つ空気の層により、優れた断熱効果と保温効果を発揮します。夏は涼しく冬は暖かい環境を保てることが魅力です。

また、水分を吸収しやすい性質を持つため、結露が発生しにくいこともメリットの一つといえます。

耐久性の高さも特徴で、メンテナンスをしっかり行っていれば、15年以上も使い続けることが可能です。

ポリコットン

通気性や吸湿性に優れたコットン生地は、雨を吸うと重くなるうえに、乾きにくいという欠点もあります。このデメリットを補う形で登場した素材がポリコットンです。

ポリコットンは、速乾性や耐久性が高いポリエステルとコットンの混紡素材です。コットンの持つ多くのメリットを保ちながら、軽量で扱いやすくした素材で、採用するテントの販売数も増えてきています。

日本のような雨が多い地域では、コットンよりポリコットンの方が向いているといえるでしょう。

コーティングについて知ろう

ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、コーティングすることで防水性や撥水性を持たせています。代表的なコーティングの種類について解説します。

ポリウレタン

『PU』と表記されることもある、最もポピュラーなコーティング方法です。防水性が高い特徴があるため、テントをはじめアウトドア用品全般に幅広く普及しています。

加水分解により、水気がない状態でも劣化がすすみ、コーティングが剥がれていく現象が起こります。できるだけ劣化を遅らせるために、使い終わったテントは速やかに乾燥させたり、冷暗所に保管したりといった対策が必要です。

また、摩擦によってもコーティングが劣化するため、テントを地面の上で引きずるなどの行為をしないようにすることも重要です。

シリコン

シリコンでのコーティングは、主にナイロン生地に対して行われます。ポリウレタンコーティングに比べ防水性が高く、生地自体の強度も高くなることが特徴です。

シリコン素材自体が一般的に高価で、シリコンコーティングによる加工賃も高くなることが多いため、シリコンでコーティングされた生地は一般的に価格が高くなります。

ポリウレタン同様に加水分解し、摩擦にも弱いため、劣化を遅らせる対策を意識する必要があるでしょう。

耐水圧について知ろう

テント生地を選ぶ際は、耐水圧の値を意識することも重要です。耐水圧の見方について理解を深めましょう。

耐水圧とは

『耐水圧』とは、生地に浸みこむ水の力をおさえる性能値のことです。生地の上に1cm四方の水を積み上げていき、何mmの高さまで生地の裏側に水が染み込むことなく耐えられるか、という値で示されます。

テントの役割として重要なことの一つに、「雨をしのぐ」ということが挙げられるでしょう。また、直接的な雨風はしのげても、長雨により浸水し、テント内の地面が水浸しになる可能性もあります。

このような状態を回避するためには、ある程度、耐水圧の高い生地が使われたテントを選ぶ必要があるといえます。

適切な数値は?

耐水圧は、高ければ高いほど良いというわけではありません。耐水圧が高いと、浸水を防ぎテント内の保温効果も上がりますが、結露の原因になりやすく、テント内が蒸し暑くなりやすいというデメリットもあります。

耐水圧の目安としては、約500mmで小雨、約1000mmで普通の雨、約1500mmで強い雨に耐えられるとされています。1500mm程度の耐水圧を備えた生地のテントを選べば、大抵の雨には対応できるといえるでしょう。

耐水圧を意識してテントを選ぶ場合は、フライシートの耐水圧が1500~2000mmのダブルウォールテントがおすすめです。

二重構造のためインナーテントが耐水圧の影響を受けにくく、外側のフライシートで浸水を防ぎながら、テント内の環境もより快適な状態を保てます。

生地も理解してテントを選ぼう

テントを選ぶ際は、テントの種類や構造、ポールの素材に加え、テントに使われる生地の素材もチェックすることが重要です。コーティングや耐水圧も確認し、適切な生地を使用したテントを選ぶようにしましょう。

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