天ぷらの人気具材を一挙公開。揚げ方や季節のおすすめも

2019.08.26

天ぷらは、具材の味をダイレクトに堪能できるので様々旬の具材を使って楽しめるのが魅力です。定番から珍しいものまで、天ぷらに適した季節ごとの具材を紹介し、美味しい天ぷらの揚げ方なども解説します。

天ぷらの美味しい揚げ方

天ぷらは食材に衣をつけて揚げるだけで簡単に作れる料理ですが、より美味しく仕上げるためにはいくつかのポイントがあります。

食材の水分をしっかり切る

食材の下ごしらえで最も重要なのが、食材の水気をできる限り抜いておくことです。水気が残っていると、衣がパリッと揚がりにくくなり、油ハネも多くなります。

衣をつける前に、キッチンペーパーなどで食材全体の水気をしっかり取り除きましょう。

醤油やみりんに漬け込むなどして下味をつけると、食材に余分な水気を含ませてしまいますが、ごく少量の塩や醤油は水気を取るのに効果があります。

天ぷらの代表的な食材である海老の場合は、水分を多く含む尾の部分にハサミなどで切り込みを入れ、水分を出しておきましょう。

しいたけなどのきのこ類は、水で洗うと風味が落ちるため、洗わずに表面のホコリを軽く拭き取りましょう。

衣の下ごしらえ

衣は、天ぷら粉か小麦粉に水を混ぜて作ります。小麦粉で作る場合は卵も混ぜるのが一般的ですが、卵の代わりに大さじ一杯分のマヨネーズを加えると、より衣のサクサク感が出やすくなります。

水の代わりに炭酸水を使う方法も、衣をカラッと揚げやすくするポイントです。油ハネを抑えるために、微炭酸水を使いましょう。

また、衣は温度が高くなるほど、カラッと揚がりにくく水っぽい感じになります。小麦粉から作られるグルテンと呼ばれる物質が温度の上昇により増え、粘り気が出てしまうことが原因です。

衣を作る際には、冷水を使い、粉もあらかじめ冷蔵庫で冷やしておきましょう。冷水がない場合は、混ぜる際に氷を入れるのも効果的です。

混ぜ過ぎないようにすることも、グルテンの増加を抑える効果が期待できます。粉が少し残る程度の仕上がりを意識して混ぜるようにしましょう。

一度にたくさん入れない

自宅で天ぷらを揚げる場合は、食事をする人数や状況によっては、急いで作りたいという思いから、油の中に多くの食材を入れながら調理することも多いでしょう。

しかし、一度に多くの食材を入れてしまうと油の温度が下がりやすくなるため、食材に火が通りにくくなり時間がかかってしまう可能性があります。

また、油の温度が下がり揚げ時間が長引くことで、衣に余計な油を含ませ水っぽい仕上がりになりやすく、天ぷらのカロリーもより高くなります。

一度に入れる食材の量は、油の表面を半分埋める程度が適量です。食材を入れた後も、量にかかわらず油の温度は常に確認しましょう。

温度にも注意しよう

カラッと揚がった美味しい天ぷらを作るためには、食材ごとの適温を知り、揚げる順番や時間にも注意することがポイントです。

素材別の温度

天ぷらを作る際の油の温度は、食材ごとに適温とされる温度帯があります。150~160℃の低温、170~180℃の中温、180~190℃の高温を判断できるようにしましょう。

揚げ鍋に温度計などがついていない場合は、少量の衣を油に垂らして判断しましょう。鍋の底まで沈んでゆっくりと上がってくれば低温、鍋の途中まで沈んで浮き上がってくれば中温、鍋の途中まで沈んですぐに浮き上がってくれば高温です。

イモ類やレンコンなど、でんぷんを多く含む野菜は、火が通りにくいため低温でじっくり揚げましょう。葉物類や彩り野菜など、素材の色味を保ちたい場合も低温が適しています。

かき揚げや野菜の素揚げなどは中温、魚介類や肉などは長時間火を通すと硬くなりやすいため、高温かつ短時間で揚げましょう。

野菜から肉や魚の順番で

複数の食材を揚げる場合は、揚げる順番や量がポイントになります。

揚げる順番としては、大葉→ししとう→しいたけ・まいたけ→なす→さつまいも・かぼちゃ→肉・魚介類のように、食材の適温が低温から高温になるよう揚げていきましょう。

アクの出にくいものを序盤に揚げれば、油が汚れにくくなるため、最後まできれいな油で調理できます。

また、肉や魚介類は、最初に入れた食材が鍋底に沈んだ後、浮き始めたら次の食材を入れましょう。野菜類は、油の表面の半分を超えない程度の量を保つことが重要です。

食材の種類に関わらず、泡の数が減ってきた時や、大きくなってきた時が、鍋から天ぷらを上げるベストなタイミングです。

春におすすめの天ぷらの具材

春の代表的な具材である山菜を中心に、春におすすめの天ぷらの具材を紹介します。

魚介類のおすすめ

春先に天ぷらとしておすすめの魚介類は、以下の通りです。

シャコ 見た目が海老に似た小型の魚です。春のメスのシャコは、コリコリとした歯ごたえと独特の甘味がある『カツブシ』と呼ばれる卵を持っています。
シラウオ 活魚のおどり食いで有名な、白色透明の魚です。冬から春にかけて旬を迎え、淡泊で上品な味が特徴的です。
メゴチ 古くから『天ぷら魚』と呼ばれている魚です。松葉おろしで天ぷらにすると、特有の風味が出て、舌の上でとろけるような柔らかさになります。
ワタリガニ オスとメスの旬が異なり、春はメスガニが美味しい季節です。ミソをたっぷり含ませ、殻ごと揚げて食べられます。

野菜のおすすめ

春先の野菜のおすすめは以下の通りになります。

タラの芽 ほのかな苦みと肉厚な食感が特徴的な、春の山菜の中でも特に人気の高い食材です。香りが良く、下処理も楽にできます。
ふきのとう ふきの地下茎から出てくる花のツボミで、独特の苦みがある山菜です。天ぷらにすることで、油がアクや苦みをマスキングしてくれるため食べやすくなります。
コシアブラ タラの芽と同じく、木の芽を食べます。山菜特有のほろ苦さがあり、『山菜の女王』とも呼ばれています。
ウコギ 味噌和え・おひたし・ウコギご飯などで食される、春の代表的な山菜です。天ぷらは新芽部分に衣を付けて揚げるのが一般的です。
ウド 白い茎の部分だけでなく、穂先も皮も食べられる山菜です。香りが高くシャキシャキとした歯ごたえが特徴です。
たけのこ 春の定番食材で、天ぷらにする場合は下茹でした後に下味をつけるとより美味しくなります。

夏におすすめの天ぷらの具材

夏の具材は、夏バテに効き食欲を増進する食べ物や、濃くハッキリした色の野菜などが特徴的です。夏の天ぷらに合う主な具材を紹介します。

魚介類のおすすめ

夏に天ぷら調理におすすめの魚介類は以下の通りです。

ハモ ごま油で揚げると、ハモ本来の持ち味がより活かされます。山椒塩で甘みを引き立たせ、すだちを添えて香りよく食べられます。
キス 産卵を控えた初夏から夏にかけた時季が旬の魚で、美しい魚体と上品な味で『海の貴婦人』とも呼ばれています。
マゴチ ふぐと並んで夏の王様とも呼ばれるほどの魚で、あっさりした淡白な味わいはキスに劣らない美味しさです。
車海老 切り取った尻尾や皮も、衣をつけて天ぷらにすれば、えびせんのようなおやつやお酒のつまみとして美味しく食べられます。
岩牡蠣 『海のミルク』とも例えられるほど栄養価が高く、冬場の真牡蠣とは違い身が大きく濃厚な旨味があるのが特徴です。

野菜のおすすめ

夏に天ぷら調理におすすめの野菜は以下のようなものがあります。

ゴーヤ 特に沖縄で親しまれ、別名ニガウリと呼ばれる苦みの効いた野菜です。苦味が苦手な場合は、塩をまぶして30分程度おき水洗いすると苦みが抑えられます。
なす 輪切りや末広切り、飾り切りなど、見た目でも食卓を彩れる具材です。数カ所に隠し包丁を入れることで均一に熱が回ります。
大葉 天ぷら盛り合わせの名脇役的存在ともいえる食材です。ちくわやササミなどに巻いて揚げても美味しく食べられます。
トマト 加熱すると甘みが増し、よりジューシーになり、油との相性も良い野菜です。切って揚げる場合は、打ち粉を厚めにつけましょう。
オクラ 成長が早いオクラは、新芽や花の状態でも天ぷらとして美味しく食べられます。花も新芽も、オクラ同様のネバネバした食感を味わえます。

秋におすすめの天ぷらの具材

秋は野菜類の収穫期でもあり、1年の中で最も旬の食材が豊かな季節です。秋の天ぷらに合う主な具材を紹介します。

魚介類のおすすめ

秋に天ぷらとして味わうのにおすすめの魚介類は次の通りです。

サヨリ 脂肪が少ない白身で、香りが良く上品な味と見た目の魚です。魚類では珍しく、ビタミンCを多く含んでいます。春にも美味しく食べられます。
タチウオ ふんわりとした白身とサクサクの衣が相性よく味わえるタチウオは、寒くなるにつれて脂がのってきます。下ごしらえが簡単なのも魅力です。
ハゼ 天ぷらにする場合は、中骨を取り除き、揚げる直前まで冷蔵庫で冷やすのがコツです。余った天ぷらは、麺つゆや酢をかけて冷蔵庫で数日寝かせれば骨まで柔らかくなります。
秋鮭 調理のしやすさや食べやすさでは、魚の中でも抜群の人気を誇ります。栄養も豊富で、体にも良い魚です。白子も天ぷらの食材によく使われます。

野菜のおすすめ

野菜のおすすめは、次の通りです。

しいたけ ジューシーな食感が特徴的で、肉詰めの天ぷらも好まれています。ヒダがある内側から水分が多く出るため、衣を内側だけにつけると蒸し焼き状態にできます。
まつたけ 高級食材として知られる食材ですが、輸入品は比較的安価に入手でき、十分にマツタケの香り高い味わいが楽しめます。
ぎんなん 独特な香りと繊細な味わいが特徴的なイチョウの実です。殻を割る必要はありますが、油で揚げれば薄皮は剥かずに食べられます。
ゆりね 食用種のユリの球根で、おせちによく利用される食材です。甘みがあり、じゃがいもに良く似たホクホクした食感が特徴的です。
味付けをしなくても栗の甘みで美味しく食べられます。一度サッと茹でるか熱湯に漬けると、皮が剥きやすくなります。

冬におすすめの天ぷらの具材

冬の食材は、栄養価の高いものが多い特徴があります。冬の天ぷらに合う主な具材を紹介します。

魚介類のおすすめ

冬に天ぷらに合う魚介類には以下のようなものがあります。

ヤリイカ イカの天ぷらは油ハネに注意が必要です。何層にもなった皮をしっかりと剥ぎ、包丁で皮に細かく切り込みをいれるとよいでしょう。
ワカサギ 内臓も嫌味な味がなく、丸ごと揚げて骨も身も美味しく食べられます。塩をつけてワカサギ本来の味を楽しみましょう。
牡蠣 夏が旬の岩牡蠣に比べると小ぶりですが、旨味が凝縮されクリーミーな味わいが特徴です。存分に風味を味わえるよう、塩で食べるのがおすすめです。
アナゴ ウナギの代替品として需要が増しているアナゴは、ウナギと比べ安価な上、低カロリー高たんぱくな食材です。

野菜のおすすめ

冬に天ぷらにしておいしい野菜は、次のようなものが代表的です。

さつまいも 甘さが引き立つ冬の時期は、じっくり揚げることでさらに甘みが増しホクホクになります。塩で食べてもそのまま食べても美味しく味わえます。
かぼちゃ 栄養価が高く、揚げると甘みが出てホクホクとした食感が味わえます。衣のサクサク感を活かすため、粗塩をつけて食べるのがおすすめです。
くわい 『芽が出る』といういわれから縁起物とされる野菜で、芽をある程度残したまま天ぷらとして揚げるのが一般的です。
めかぶ わかめの胞子部であるめかぶは、日本では古くから食べられています。刻むと粘り気が出て、しゃきしゃきした食感も楽しめる食材です。

季節の食材を天ぷらで楽しむ

素材の特徴を活かして味わえる天ぷらは、季節ごとに旬の具材を使って、味や色合いを楽しむのがおすすめです。

食材の下ごしらえや揚げ方などにも気を配りながら、美味しい天ぷらで四季を味わいましょう。

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