ビールの賞味期限の見方。期限切れのビールは飲んでも大丈夫?

2019.08.23

ビールには長期保存が効くイメージがありますが、美味しく飲める期間は決まっています。買い置きするときや、たくさん頂いたときは、特に注意が必要です。ビールの賞味期限の見方や保管方法、期限切れになったときの対処法を紹介します。

まずは知っておきたい賞味期限の基本

一部の商品を除いて、食品には必ず、賞味期限や消費期限が記載されています。まずは両者の違いと、ビールにおける表示方法を見ていきましょう。

賞味期限と消費期限の違い

賞味期限とは、適切な方法で保存した場合、『味や品質が十分に保たれる期限』のことです。缶詰やスナック菓子、乾麺、飲料などの、品質が劣化しにくい食品に記載されます。

賞味期限は、あくまでも『美味しく食べられることを保証する』ものです。このため多少賞味期限を過ぎたものを食べても、とくに問題はありません。ただし一度開封したものや、保存状態が悪いものは注意が必要です。

一方の消費期限は、『適切な方法で保存した場合、腐敗などせず、安全に食べられる期限』です。劣化スピードの速い、弁当や総菜、生菓子、肉などに記載されます。

消費期限を過ぎた食品は、食中毒など健康を害する恐れがあるので、絶対に食べないようにしましょう。

ビールの賞味期限表示がある場所

ビールは品質の劣化が遅い食品なので、消費期限ではなく、賞味期限が記載されます。印字されているのは、缶ビールは缶の底、瓶ビールはラベルです。缶ビールの場合は、24缶入りの段ボールや、6缶パックの紙にも表示されています。

ほとんどの場合、ビールの賞味期限は『賞味期限 2019.12』のように、西暦と月で表されます。これは製造日から賞味期限まで3カ月以上ある食品の場合、月単位で表示しても良いことになっているためです。

賞味期限の下に、『製造 2019.04中旬』のように、製造された時期が表示されているものもあるので、見比べてみると良いでしょう。

具体的にどれくらいがビールの賞味期限?

ビールの賞味期限を把握しておくと、買い過ぎや、うっかり賞味期限切れになることを防げます。おおよその目安として、主なメーカーの賞味期限や、期限切れのビールを美味しく飲める限度を覚えておきましょう。

アサヒなど国内メーカーは製造から9カ月

アサヒビールやキリンビールなどの国内メーカーでは、賞味期限を『製造日から9カ月』と設定しています。ただし、記載されている製造月と賞味期限を実際に照らし合わせてみると、6カ月だったり、8カ月だったりと銘柄によって様々です。

必ずしも9カ月きっかりではなく、最大9カ月ということなので、買い置きする際は、箱の賞味期限をチェックして、飲み切れる分だけ買うようにしましょう。

賞味期限間近の味は?

賞味期限が切れたビールは、気が抜けて泡立ちが悪く、強い酸味を感じます。保存方法が悪い場合は、品質劣化の速度が早まり、賞味期限内であってもこのような味になることがあります。

いつもより酸味を強く感じたり、炭酸が弱いと思うようになったら、賞味期限が近づいていると考えて良いでしょう。

なるべく早く飲む方がベター

ビールは密閉されているとはいえ、多少は空気に触れています。このため製造から日が経つほど酸化が進み、少しずつ味が変わっていきます。

『酸化』は、味に深みをもたらす『熟成』と原理的には同じですが、あえて熟成させて造るビールと、単に酸化しただけのビールでは、意味がまるで違います。

いくら適切に保存していても、製造から9カ月も経てば、酸化によりある程度風味が落ちてしまうことは避けられないでしょう。購入後は、賞味期限にかかわらず、なるべく早く飲むことをおすすめします。

賞味期限切れのビールは飲んでもよい?

もし賞味期限が切れてしまっても、味に不満さえなければ、飲むことは可能です。しかしそれにも限度があります。

捨てるのは確かにもったいないことですが、無理に飲んで、健康を害してしまっては元も子もありません。ここでは賞味期限が切れた場合の、許容期間を見ていきましょう。

賞味期限から半年ほどなら問題はない

ビールの賞味期限は、あくまでも『美味しく飲める』目安の期間です。期限が切れたからといって、すぐに腐ったり、変質したりすることはありません。

瓶ビールは約3カ月、缶ビールなら半年ほど賞味期限を過ぎていても、問題なく飲めます。買い置きしておいた缶ビールを無駄にしないためにも、半年以内であれば、気にせずに飲んでしまって大丈夫でしょう。

ただし、酸化の進み具合によっては、色や香りが大きく変化し、とても飲めないほどまずく感じることもあります。最初に少しだけグラスに移して、濁りや香りを確かめてから飲むと良いでしょう。

賞味期限から1〜2年以上は控えた方がよい

『賞味期限から1年以上』経ったものは、一層味が悪くなるだけでなく、炭酸がすっかり抜けて、ビール特有の爽快感がまるで感じられないこともあります。

最悪の場合成分が変質し、お腹を壊すことも考えられます。見た目や香りに問題がなくても、飲むのは控えたほうが良いでしょう。

しかし、そのまま捨ててしまうのは、とてももったいないことです。掃除など、飲食以外の活用方法を後ほど紹介します。

地ビールなどは要注意

国内の大手メーカーが販売しているビールは常温保存が可能で、製造から出荷、流通まで一貫して管理していることもあり、『賞味期限が長く設定』されています。

しかし、ろ過方法や殺菌方法が異なる地ビールには、『賞味期限が90日などと短いものがある』ので注意が必要です。中には生きた酵母が入っていて、まるで牛乳のように、要冷蔵で数日以内に飲まなければならないものもあります。

普通のビールと同じように保存していると、発酵が進んで容器が破裂したり、腹痛を起こしたりなど、思わぬトラブルの元になります。地ビールを買うときは、ラベルや缶底の表示をよく確かめるようにしましょう。

ビールの最適な保存方法

ここからは、ビールの劣化をできるだけ遅らせ、美味しく飲むための、正しい保存方法を紹介します。ただし常温保存が可能な一般的なビールが対象ですので、地ビールなどは、ラベルの表記に従って正しく保存しましょう。

直射日光や温度管理に注意

買い置きしたビールを『高温の場所に長時間放置』すると、劣化が早まるだけでなく、瓶や缶が破損する危険があります。

家の中が狭いからと、日当たりの良いベランダに置くことや、車でビールを買いに行って、トランクに入れたままにするのはやめましょう。

また、温度が低すぎるのも、ビールが濁り味が変わる原因になります。玄関先や窓の近くなどの、冷え込む場所は避けましょう。冬は10℃以上、夏は18℃くらいを目安に、一日の温度変化の少ない場所に置くのがおすすめです。

においが強いものや塩分から避ける

洗剤や灯油、防虫剤など、『においの強いもの』の近くに置くと、ビールににおいが移ってしまいます。ビールに限らず、食品は、においの強いものの傍には置かないことが基本です。

缶ビールの場合は、しょうゆや塩などの、塩分が多い調味料や漬物のそばも避けましょう。いつの間にか塩分が付着して、アルミ缶が腐食し、穴が開くことがあります。

もし塩分が付着した場合はすぐに拭き取り、腐食する前に消費するのがおすすめです。

強いショックを与えないようにする

ビールに衝撃が加わると、瓶が割れたり、缶が破裂したりして危険です。栓を開けたときに、炭酸が勢いよく噴き出ることもあります。

車のトランクや台車から降ろすときなどは、特に注意が必要です。缶ビールは箱やパッケージに入れたまま持ち運び、外部からのショックを防ぎましょう。

また、冷蔵庫の奥の方に長時間入れたままにしておくと、成分の一部が凍って風味が落ちてしまいます。扉の開閉による庫内の温度変化も、良くありません。その日に飲む分だけを、冷蔵庫で冷やしておくことをおすすめします。

賞味期限切れビールの活用方法

実はビールには、そのまま飲む以外にも、様々な利用方法があります。賞味期限が切れ、まずくなってしまったビールを、最後まで有効に使うアイデアを紹介します。

料理に活用する

日本酒やワインと同じように、ビールも『料理の味付け』や、『下ごしらえ』に使えます。肉料理の際は、ビールに漬け込んでおくことで、肉がとても柔らかくなります。また、煮込み料理の水を半分、ビールに置き換えると、味にコクが出ます。

揚げ物の衣を作るときは、『水の代わりにビール』を入れると、炭酸の効果でサクサクした仕上がりになります。ビールの味やにおいは意外に気にならないので、色々な料理に試してみてはいかがでしょうか。

念のため、賞味期限を大幅に過ぎたものは使用せず、きちんと加熱調理することを心掛けましょう。

キッチン周りの掃除に使う

賞味期限を1年以上過ぎ、料理にも適さないものは、『キッチン周りの掃除』に使うのがおすすめです。ビールの炭酸やアルコール分が、コンロや換気扇に付いたしつこい油汚れを溶かして、拭き取りやすくしてくれます。

もともと食品なので、合成洗剤などを使うよりも安心で、手に優しいのも利点です。軽い汚れには雑巾にビールを含ませ拭くだけで良く、乾けばにおいも気になりません。鍋などを置くための五徳(ごとく)のつけ置きにもおすすめです。

観葉植物の栄養分に

ビールに含まれる糖分は、『観葉植物の肥料代わり』になります。葉にかけると、汚れもきれいに落とせます。

この場合、炭酸の有無は関係ないので、賞味期限を大きく過ぎてしまったビールや、開栓したものの飲み切れなかったビールなどを使って、試してみてはいかがでしょうか。

ただし、一度にたくさん与えると、かえって植物の負担になることもあります。根元から離れた土に少しずつ与えたり、鉢植えには水で薄めて与えたりして、様子をみましょう。

ビールは美味しい間に飲もう

賞味期限を過ぎたビールは、半年程度なら飲んでも問題ありませんし、料理や掃除など、飲用以外の用途にも使えます。

しかし、ビールは美味しく飲んでこそ、価値があるものです。本記事を参考に、保管場所にも気を使い、できるだけ美味しい内に味わいましょう。

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