焼酎と日本酒の違いを徹底解説。違いを知ると味わいも変わる?

2019.08.22

焼酎と日本酒、どちらも日本を代表するお酒です。どちらも無色透明なお酒であり、その違いがよく分からないという人も少なくないのではないでしょうか?焼酎と日本酒の違いについて、製法や飲み方、味の違いなどの観点から解説します。

焼酎と日本酒の製法の違いとは

 

焼酎と日本酒はそれぞれ製法が異なります。原料や作り方、仕込みの方法などの観点から、焼酎と日本酒の違いについて解説します。

原料の違い

焼酎の原料は米や麦、サツマイモなどの穀物類が使われるのが一般的です。他にも黒糖や紫蘇、そば、栗、じゃがいもといった各地の特産品が使われることもあります。

一方、日本酒の原料は米です。ただし、一般的な食用の米とは異なる『酒米』と呼ばれる米を使います。酒米は食用米に比べ粒が大きく、タンパク質や脂肪分が少ないのが特徴です。

主な酒米には兵庫県の『山田錦』や岡山県の『雄町(おまち)』、新潟県の『五百万石』などがあります。

造り方の違い

焼酎は蒸留酒、日本酒は醸造酒に分類されます。

醸造酒とは、米などの穀物に酵母菌を混ぜ、アルコール発酵させたお酒のことです。例えば米を発酵させた醸造酒が日本酒、大麦を発酵させたものがビール、ぶどうを発酵させたものがワインになります。

蒸留酒とは、醸造酒を蒸留して作るお酒のことです。蒸留とは加熱によって液体を蒸発させ、発生した気体を冷やすことで液体に戻すことを指します。

醸造酒にはアルコールだけでなく水が含まれていますが、蒸留によって水より沸点の低いアルコールが分離されるため、より純度の高いアルコールを取り出すことが可能です。したがって、蒸留酒の方が醸造酒よりもアルコール度数が高くなります。

仕込みの違い

焼酎も日本酒も仕込みに使うのは、原料・麹・酵母・水と共通しています。ただし使用する酵母は酒蔵によって異なるのが一般的です。

米だけを使う日本酒に対し、芋や麦などの穀物を主原料とする焼酎の場合、はじめに米から麹を作り、それを主原料に混ぜて仕込みます。

なお、使用する麹菌も焼酎と日本酒では異なります。焼酎には黒麹や白麹が使われ、日本酒には黄麹が使われるのが一般的です。黄麹は高温や多湿に弱いため、どちらかといえば寒冷地向きです。九州で焼酎作りが盛んなのは、麹のこうした特性も関係しているといえます。

焼酎と日本の飲み方の違いとは

焼酎と日本酒は製法だけでなく飲み方も異なります。お店での選び方やそれぞれのアルコール度数、飲み方の違いについて解説します。

表記の違い

お店で焼酎と日本酒を比べるときは、まずラベルの表記に注目しましょう。

焼酎の場合は『本格焼酎』と書かれているかチェックします。そもそも焼酎には甲類・乙類の2種類があり、甲類焼酎は連続式蒸留法という手法を使い、アルコール純度を高めた焼酎です。大量生産が可能で安価なので、焼酎割りやサワーなどのベースのお酒として用いられます。

一方、乙類焼酎は芋や麦などを原料に使い、単式蒸留法で作られた焼酎です。原料の風味を楽しむことができ、ロックやストレートでも飲むことができます。乙類焼酎のみ『本格焼酎』とラベルに表記することが可能です。

日本酒の場合は『清酒』や『日本酒』とラベルに書かれています。焼酎と間違えないよう注意しましょう。

度数の違い

前述の通り、焼酎は蒸留によってアルコール純度を高めたお酒です。したがって、焼酎の方が日本酒よりもアルコール度数が高くなります。

焼酎のアルコール度数には法律によって規定があり、本格焼酎(乙類)が45度以下、甲類焼酎は36度未満です。一般的によく飲まれている本格焼酎の度数は25度前後になります。

一方の日本酒は22度未満と規定されていますが、ほとんどの日本酒は15度前後であることが一般的です。

飲み方の違い

焼酎はさまざまな飲み方を楽しめるお酒です。ストレートはもちろんのこと、ロックや水割り、お湯割りなど、氷を入れたり割って薄めたりしてもおいしく飲むことができます。焼酎はアルコール度数が高いため、割って飲むのにも適したお酒です。

日本酒は基本的に氷を入れたり、他の飲み物で割ったりすることはありません。常温で飲むだけでなく、温度の変化によって香りや風味を楽しむことができるので、冷酒や熱燗などで飲むことができます。

焼酎と日本酒の味の違いとは

 

製法も飲み方も異なる焼酎と日本酒は、味の違いにも特徴があります。それぞれの味の特徴を理解して、自分の舌に合ったものを選ぶことが、お酒を楽しむポイントです。

日本酒の味の特徴

日本酒は銘柄や蔵元によって味が異なりますが、寒冷地域の日本酒は辛口、温暖地域の日本酒は甘口の傾向にあるのが一般的です。

ただし日本酒は辛口・甘口で二分するだけでなく、淡麗・濃醇といった区分もあります。淡麗とは口当たりがさっぱりとしたみずみずしい感じ、濃醇とは深い味としっかりとしたコクが特徴です。

したがって、日本酒は淡麗辛口・淡麗甘口・濃醇辛口・濃醇甘口の全4種類の味に分けることができます。

また、原料の米は中心部ほど、うま味の元となるでんぷん質が多いため、米の表面を削る(磨く)ことによって、でんぷん質の割合を高めた日本酒は吟醸酒・大吟醸酒と呼ばれます。

焼酎の味の特徴

焼酎の味は、基本的に使用している主原料の風味が強く残っているのが特徴です。

サツマイモを主原料とする芋焼酎は、ややクセのある独特の香りと甘さに特徴があります。お湯や水で割っても風味が変わりにくいので、アルコール度数が気になる人でも楽しめるでしょう。

ウイスキーやビールと同じく麦を主原料とする麦焼酎は、芋焼酎に比べるとクセがないため、どんな飲み方でも飲みやすい焼酎です。また、米を主原料とする米焼酎は爽やかな味わいに特徴があり、ロックや水割りで飲むのにも適しています。

清酒や泡盛はどう違う?

日本酒や焼酎と似たものに清酒や泡盛があります。これらは日本酒や焼酎とは何が違うのか解説します。

清酒とは

清酒とは日本酒の種類の一つです。言葉のイメージから無色透明な澄んだ日本酒という印象を受けますが、条件を満たしていれば濁り酒も含まれるため、必ずしも透明である必要はありません。

酒税法で定められている清酒の条件とは、米と米麹、水を主原料として使うほか、一定の副原料を使用し、発酵させ、濾して作られた日本酒のうち、アルコール度数が22度未満のものが清酒になります。

ちなみに、濁り酒は清酒に含まれますが、獨酒(どぶろく)は清酒には含まれません。濁り酒が粗濾しして作られるのに対し、獨酒は濾す工程を経ないため、清酒の条件を満たさないからです。

泡盛とは

沖縄のお酒である泡盛は、米焼酎の一種として扱われます。原料には日本米ではなく、タイ米を使い、黒麹を使って作るのが特徴です。

タイ米は他の米に比べると扱いやすい上に高いアルコールが生成されることから泡盛の原料として定着したと言われています。

泡盛と言えば『古酒(クース)』の存在も忘れてはいけません。古酒は3年以上寝かせた泡盛のことです。熟成させた古酒は香りや甘み、口当たりがまろやかになるため、長く寝かせた古酒は非常に価値の高いお酒として珍重されます。

違いを理解して飲み比べてみよう

 

焼酎も日本酒も日本を代表するお酒です。それぞれに原料や製法、飲み方、味が異なりますが、裏を返せばそれだけ選択肢が豊富にあると言えます。

さまざまな種類の焼酎や日本酒の違いを理解して飲み比べ、自分に合ったお酒を探してみてはいかがでしょうか?

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