日本酒なのにアルコールフリー!?話題の「ノンアルコール日本酒」とは

2019.08.21

ノンアルコールのビールやカクテル、ワインは近年愛飲者が増え市場も拡大中ですが、「ノンアルコール日本酒」があるのをご存知でしょうか?ノンアルコール日本酒はどこまで日本酒に近づいたのか、その完成度や特徴、味に迫ります。

ノンアルコール日本酒のあゆみ

ノンアルコール日本酒は、200212月に金沢の酒蔵福光屋が発売した「宴会気分」(アルコール度数0.2%)が第1号とされています。当時は道路交通法改正によって飲酒運転への罰則が強化されたばかりでもあり、一時は生産が追いつかないほど需要が拡大。追随品も次々と登場するなど一躍話題になりました。

ただ日本酒はビールよりアルコール度数が高く(通常1516%)、ガツンとくる辛みを作る上でアルコールが占める比重も大きかったため、ノンアルコールで日本酒の味わいを再現するのは至難の技でした。そのため思うように市場が伸びず、他メーカーは次々と撤退。「宴会気分」だけが細々と販売されている状況が続きました。

そうした中、2012年に福光屋が「宴会気分」の後継品である「零の雫」を、2014年には大手の月桂冠が「月桂冠フリー」をそれぞれ発売。翌2015年には月桂冠が、カロリーと糖質をゼロにしたリニューアル品「月桂冠NEWフリー」を発売し、現在は主にこの2銘柄がノンアルコール日本酒市場を形成している状況です。

ノンアルコール日本酒を知る①零の雫

それではまず、ノンアルコール日本酒市場を牽引してきた福光屋が作る「零の雫」について、詳しくご紹介しましょう。

特徴と作り方

国産酒造好適米を100%使用。米と米麹だけで造ることに深くこだわった、アルコール0.00%の純米酒テイスト飲料です。

福光屋が醸造している通常の純米酒と同様に、麹菌による糖化発酵、乳酸菌による乳酸発酵、酵母によるアミノ酸発酵の3工程を経て造られた本格派。香料・着色料・保存料などは一切使われていないため、日本酒に近い自然で複雑な旨味が持ち味となっています。

おすすめの飲み方

米本来の旨味とやや酸味がきいた純米酒風に仕上げられているため、なめらかで穏やかな口当たりと優しい甘味が特徴となっています。

米に由来する旨味とふくらみは様々な料理(特に和食)を引き立て、冷やから燗までお好みの温度で楽しめます。

  • 商品名:福光屋 零の雫(ぜろのしずく) 200ml×12本入り
  • 価格:4,588円
  • Amazon:商品ページ

ノンアルコール日本酒を知る②月桂冠NEWフリー

次に、日本酒業界最大手の一つである月桂冠が、持てる技術の粋を集めて作り上げた「月桂冠NEWフリー」について詳しくご紹介します。

特徴と作り方

アルコール0.00%、カロリーゼロ、糖質ゼロの3つを初めて実現した日本酒テイスト飲料です。

日本酒からアルコール分を除く「引き算」の発想ではなく、苦味・辛味・渋味などの成分を加えていく「足し算」の発想を採用。原料に米を使わず、日本酒の成分組成を参考に様々な原料を組み合わせることで、日本酒の香味を再現しています。

おすすめの飲み方

幅広い温度帯で楽しめますが、40℃前後のぬる燗にすると、リンゴ系の甘い香りと柔らかくてやさしい口当たり、ピリピリした刺激的な苦味が最も感じられ、程よい旨味の余韻が残ります。

  • 商品名:月桂冠 NEWフリー 275ml×12本入り
  • 価格:4,250円
  • Amazon:商品ページ

今後の発展に期待がかかるノンアルコール日本酒

ノンアルコール日本酒に対しては、飲酒を制限されている病気の方やその家族からの「感謝」「これが生きがい」という声がある一方で、「まだ発展途上」「今後に期待」という応援の声もあります。

ノンアルコール日本酒は、まだまだできたばかりの新しいジャンル。多くの競合品が凌ぎを削るノンアルコールビールのような、今後の盛り上がりにも期待されるニュー日本酒に、ぜひ注目してみましょう。

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